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雨の公園
しおりを挟む後生だから――……なんて……言わせない――……!
歓楽街を走り抜け、狭い通りを駆け抜け……緑生い茂る公園に着く。
音もなく空から落ちる雨粒は、木々の葉に落ちた時に跳ね、柔らかな音を奏でていた。
――知らなかった……こんな所があるなんて――……。
はあはあと息を切らせ、龍吾に手を引かれる凛花の目に公園の濡れた緑が染み込んでいく。
雨降る早朝の公園は人影もなく、雨垂れの音が凛花を慰めるように優しく包み込んでいた。
2人は小さな東屋に走り込み、ベンチに座った。
静寂が彼等を呑み込む――――
「龍吾……」
龍吾は自分の上着を脱ぐと凛花の肩にかける。
優しい瞳が彼女を包み込むように見つめていた。
何も言わない。
何も、聞かない――……。
凛花の手首のアザが、全てを物語っていた。
そっと手を伸ばした龍吾の手が、凛花の頬に触れた。
それだけでピクンと震えて目を瞑る。
トクトクと鳴る胸の鼓動が早くなる。
ゆっくりと、唇を重ねて龍吾は優しく凛花を抱き締めた。
――龍吾……――っ!
凛花も龍吾にしがみつくように抱き締める。
――もう……離れたくない――――!
貪り合うような口づけ。
雨の音に、水音が溶け合う。
時折激しくなる雨脚。
サー――ッという雨の音が辺りの音全てを包み込んでいく。
引いては押し寄せる快楽は、初めての感覚。
――もっと欲しい……
そう思える情事を……初めて知った――……。
「ん……ぁ……龍吾……龍吾……」
自然と口から漏れる快楽の吐息と嬌声。
「凛花……必ず……必ず……助けてやる……だから……」
凛花を抱き締める龍吾は、彼女の顔を見つめて言う。
「だから……後生だなんて――……言うな!」
「んんっ!……ああ――っ!」
ビクンッ!と震えてのけ反った凛花を優しく抱き留めた龍吾は耳元に小さく囁いた。
「愛してる――……!」
肩で息をする凛花は、涙をいっぱいに湛えた瞳で龍吾を見上げる。
「必ず……助ける。
だから――……」
――その言葉だけで……幸せよ……
凛花は龍吾の首に腕を絡めてキスをした。
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