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塀の向こうへ
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「田崎のオッサン、全快だってよ」
ハンドルを握る兵藤が前を見ながら話す。助手席に座る剣崎は、窓に肘を掛け頬杖をついたまま流れる車窓の景色を見ていた。
「あのオッサン、チャカで心臓ブチ抜かれても死ななさそうだしな。快気祝でも送りつけてやっか」
剣崎はククと笑う。それはいい、と兵藤も笑った。
沈黙が車内を包む。外環道の防音壁から途切れ途切れに見える町並みの中に、ソメイヨシノの薄紅色が霞のように見えていた。
「イケメンは丸刈りも絵になるんだな。
俺も何回かやったけどアソコまで似合わなかったぞ」
車内の沈黙を剣崎が破った。兵藤が軽く吹く。
「確かに龍吾の丸刈りはセイジよりイケてたな」
フン、と軽く拗ねた様子を見せた剣崎に、自分から言い出したくせに、と兵藤は肩を竦めた。
再び沈黙が訪れると思われた時だった。
「俺さアイツに会うの今日で終いにするわ」
まるで独り言のように剣崎が呟いた。兵藤は、答える事なくチラリと剣崎を盗み見た。
頬杖をつき、ずっと窓の方を向いたままの表情は分からない。だが、胸の中にある想いはだいたい想像出来た。
あの2人を守る為に。
「そうだな。親は子離れも必要だ」
兵藤の比喩めいた言葉に剣崎が、言えてらぁ、と笑った。
乾いた笑いだ。
本当に子離れだな、と兵藤は思う。同時に、こんなおセンチになってるセイジを見るのは初めてだ、と苦笑いした。
「お前がたまに顔を見に行ってやればそれでいいよ」
「ああ」
「アイツはもうあの街には戻らせない。
あの二人は俺達とは違う」
一呼吸置いて剣崎は噛み締めるように言った。
「あの二人は幸せになんねーとな」
少し寂しげに響いたその言葉に兵藤は「そうだな」とだけ答えた。
「そういや、あの中華料理屋のガキに手紙でも書かせとけや」
「へ?」
しんみりとしていた車内の空気を一気に変えた剣崎の口調に、兵藤は料金所のバーが上がる前に危うく突っ込みそうになった。
「中華料理屋の、ガキ?」
「ああ。龍吾になついていたのがいたろ」
そういや。
兵藤が剣崎に目をやると、先ほどまでのおセンチモードはすっかり消え去っていた。
「アイツ、ストライクゾーン、めっちゃひれぇな。隅に置けねぇ」
言いながらニヤニヤしている。
ああ、惚れる方じゃなくて惚れ〝られる〟方のね。
「今度、龍吾んとこ言ったらに伝えとく」
頼むわ、と剣崎はキキキと楽しそうに笑っていた。
「それからさ……」
「まだなんかあんのか?」
赤信号で車を止めた兵藤は剣崎を見た。
「凛花の事は」
「安心しろよ。聞かれたら、元気にしてるらしい、とだけ言っとく」
「そうしてくれ。脱獄でもされちゃかなわねー」
「あー、アイツならやりかねない」
信号が青に変わり車を発進させ兵藤はハハハと笑った。
都心の賑やかな景色へと変わった車窓を眺めながら剣崎は言う。
「アイツはさ、大したマエはねーんだ。真面目に努めりゃ恐らく実際の刑期より早く出られるだろ」
「そうだな」
早く出られる。
アイツは早く出て待っている人の元に帰らないといけない。
†††
「位林に手紙を?」
ガラスの向こうで坊主頭の龍吾がはにかんでいた。
「確かに位林にはちゃんと礼を言わなきゃだけど」
龍吾は少し首を傾げ思案顔をした。
「改めて手紙を、ってタチじゃねーし」
「墜とした女を放っておいたらダメだろ」
「おと……?」
龍吾が目を丸くし兵藤を見ると、口角を上げシタリ顔をしていた。
「……なんつー言い種」
頭を掻きながらそっぽを向いた。兵藤がクックと笑っている。
「小さな女のコの初恋? ちゃんと整理させてやんねーと、恨まれるぞ。オンナはこえーから」
「しらねーよっ!」
からかいに来たのかよ、と完全に剥れかけた時、兵藤が言った。
「セイジが心配してたんだよ」
「え?」
「アイツはちゃんとお前の事見てたんだ。あの、位林って子とのやり取りもさ。だから彼女が心配してるだろうからひと言お前からちゃんと何か伝えるモンを、ってさ。小さな女のコだ。胸を痛めてるだろうよ。この先、ちゃんと気持ち整理して前に進ませる為だ」
「保さん」
「それがオンナを墜としたオトコの責任てやつだ」
「……ひと言余計だ」
まったく、と龍吾はテーブルに片肘を突きその手に顎を乗せた時、ふと気付いた。
「そういや、セイジさんは?」
再び兵藤に向き直る。
少し間を置いて、兵藤は真剣な目を龍吾に向けた。
「セイジはもうお前には会いに来ない」
†††
『このままだとアイツは俺に対する義理に縛られて、刑期終えて出てきてもきっと凛花のとこには行かないだろ』
ハンドルを握り外環道を飛ばす兵藤は、煙草を咥えながらセイジの言葉を思い出していた。
バカだよな、セイジも。
前方から流れ行く景色。くゆる煙に目を細めながら眺める。
『いっそな、アイツには剣崎はお前を見捨てた、お前は見限られたんだよ、って思わせてやった方がいいんだよ』
話す剣崎の顔は窓の外に向いており、表情を伺う事は出来なかった。
『本当に、それでいいのか?』
兵藤の言葉に剣崎は短く、ああ、とだけ答え、それきり龍吾の話はしなかった。
全く持って損な役回りだ。
そんな言葉をアイツがまともに受け取るワケがないだろうよ、セイジ。
自分でそういう態度を取って突き放しゃいいんだ。
……出来なかったか。
イヤな役目を押し付けられた事に対する苛立ちに煙草を噛みしめた兵藤だったが、相棒の心中の苦悩を思い少し気持ちを落ち着けた。
大事に育て、いずれ後継者にとまで考えていた大事な龍吾を手放す事は、凛花に対する、アイツなりのせめてもの償いでもあるんだろうな。
兵藤はため息と共に煙を吐き出した。
『沢山の間違いを重ねてきた俺達にはそのツケが思いもよらない形で廻ってくるんだな』
独り言のように呟いた剣崎の言葉が、兵藤に重くのし掛かっていた。
「しょーがねーだろ。俺達はそういう道を選んだんだから」
†††
龍吾の手にはB5サイズのピンク色の便箋があった。
中を見て、龍吾は優しく微笑んだ。
位林、もう中二か。
数枚入っていたプリクラには友人と写る、ネクタイにブレザー姿の位林が写っていた。
鉄格子の付いた窓からピンク色の花びらが舞うのが見えていた。
ここで見る桜は何度目だったかな。
「なんだ、例の妹か?」
同室の、龍吾と気の合う男が背後から話しかけた。
「ああ」
手紙をたたみ、封筒にしまいながら答える。
「お前さ」
「ん?」
もう一つ質素な茶封筒の手紙があったがそれは位林からの手紙の下にさりげなく隠す。
「彼女っつーか女から手紙、とかねーのな」
「ああ、ないね」
「お前ぐらいの男ならいるだろ、女の一人や二人」
ハハと龍吾は笑った。
「1人だけだよ」
「あ、いんだな、やっぱ」
いるよ、と答える。
畳にあぐらをかいていた男は龍吾の方へ軽く身を乗り出し、龍吾は苦笑いする
「でも面会どころか手紙もねーな」
「それでいいんだよ」
「は?」
男は、ワケが分からん、という顔をした。
「連絡がない、というのは元気でいてくれているから、そう思ってるんだ」
「ぜんっぜん分かんね」
彼はそう言うと、その事に関する興味を失ったように手を頭の後ろに組んでゴロンと寝そべり、目を閉じた。
龍吾は再び手中の手紙に目を落とした。
茶封筒。差出人は、兵藤保。
自分が凛花との連絡を一切断ってきたのは、再び会える保証など、何処にもなかったからだ。
龍吾があの日、凛花だけを逃がしたのは罪を償う為に、だけではない。
剣崎に何の恩も返せぬままに逃げたくなどなかったからだった。
そんな、先行きの分からない自分を待たせ続ける為に凛花を縛りたくはなかった。だから、一切の連絡を断ってきた。
凛花を、自由にしたかったから。
それが、その決意が今日、兵藤から届いた手紙を読んだ瞬間、崩れた。
窓の外、桜の木の向こうに高い塀が見える。
もうすぐあの塀の向こうへーー!
ハンドルを握る兵藤が前を見ながら話す。助手席に座る剣崎は、窓に肘を掛け頬杖をついたまま流れる車窓の景色を見ていた。
「あのオッサン、チャカで心臓ブチ抜かれても死ななさそうだしな。快気祝でも送りつけてやっか」
剣崎はククと笑う。それはいい、と兵藤も笑った。
沈黙が車内を包む。外環道の防音壁から途切れ途切れに見える町並みの中に、ソメイヨシノの薄紅色が霞のように見えていた。
「イケメンは丸刈りも絵になるんだな。
俺も何回かやったけどアソコまで似合わなかったぞ」
車内の沈黙を剣崎が破った。兵藤が軽く吹く。
「確かに龍吾の丸刈りはセイジよりイケてたな」
フン、と軽く拗ねた様子を見せた剣崎に、自分から言い出したくせに、と兵藤は肩を竦めた。
再び沈黙が訪れると思われた時だった。
「俺さアイツに会うの今日で終いにするわ」
まるで独り言のように剣崎が呟いた。兵藤は、答える事なくチラリと剣崎を盗み見た。
頬杖をつき、ずっと窓の方を向いたままの表情は分からない。だが、胸の中にある想いはだいたい想像出来た。
あの2人を守る為に。
「そうだな。親は子離れも必要だ」
兵藤の比喩めいた言葉に剣崎が、言えてらぁ、と笑った。
乾いた笑いだ。
本当に子離れだな、と兵藤は思う。同時に、こんなおセンチになってるセイジを見るのは初めてだ、と苦笑いした。
「お前がたまに顔を見に行ってやればそれでいいよ」
「ああ」
「アイツはもうあの街には戻らせない。
あの二人は俺達とは違う」
一呼吸置いて剣崎は噛み締めるように言った。
「あの二人は幸せになんねーとな」
少し寂しげに響いたその言葉に兵藤は「そうだな」とだけ答えた。
「そういや、あの中華料理屋のガキに手紙でも書かせとけや」
「へ?」
しんみりとしていた車内の空気を一気に変えた剣崎の口調に、兵藤は料金所のバーが上がる前に危うく突っ込みそうになった。
「中華料理屋の、ガキ?」
「ああ。龍吾になついていたのがいたろ」
そういや。
兵藤が剣崎に目をやると、先ほどまでのおセンチモードはすっかり消え去っていた。
「アイツ、ストライクゾーン、めっちゃひれぇな。隅に置けねぇ」
言いながらニヤニヤしている。
ああ、惚れる方じゃなくて惚れ〝られる〟方のね。
「今度、龍吾んとこ言ったらに伝えとく」
頼むわ、と剣崎はキキキと楽しそうに笑っていた。
「それからさ……」
「まだなんかあんのか?」
赤信号で車を止めた兵藤は剣崎を見た。
「凛花の事は」
「安心しろよ。聞かれたら、元気にしてるらしい、とだけ言っとく」
「そうしてくれ。脱獄でもされちゃかなわねー」
「あー、アイツならやりかねない」
信号が青に変わり車を発進させ兵藤はハハハと笑った。
都心の賑やかな景色へと変わった車窓を眺めながら剣崎は言う。
「アイツはさ、大したマエはねーんだ。真面目に努めりゃ恐らく実際の刑期より早く出られるだろ」
「そうだな」
早く出られる。
アイツは早く出て待っている人の元に帰らないといけない。
†††
「位林に手紙を?」
ガラスの向こうで坊主頭の龍吾がはにかんでいた。
「確かに位林にはちゃんと礼を言わなきゃだけど」
龍吾は少し首を傾げ思案顔をした。
「改めて手紙を、ってタチじゃねーし」
「墜とした女を放っておいたらダメだろ」
「おと……?」
龍吾が目を丸くし兵藤を見ると、口角を上げシタリ顔をしていた。
「……なんつー言い種」
頭を掻きながらそっぽを向いた。兵藤がクックと笑っている。
「小さな女のコの初恋? ちゃんと整理させてやんねーと、恨まれるぞ。オンナはこえーから」
「しらねーよっ!」
からかいに来たのかよ、と完全に剥れかけた時、兵藤が言った。
「セイジが心配してたんだよ」
「え?」
「アイツはちゃんとお前の事見てたんだ。あの、位林って子とのやり取りもさ。だから彼女が心配してるだろうからひと言お前からちゃんと何か伝えるモンを、ってさ。小さな女のコだ。胸を痛めてるだろうよ。この先、ちゃんと気持ち整理して前に進ませる為だ」
「保さん」
「それがオンナを墜としたオトコの責任てやつだ」
「……ひと言余計だ」
まったく、と龍吾はテーブルに片肘を突きその手に顎を乗せた時、ふと気付いた。
「そういや、セイジさんは?」
再び兵藤に向き直る。
少し間を置いて、兵藤は真剣な目を龍吾に向けた。
「セイジはもうお前には会いに来ない」
†††
『このままだとアイツは俺に対する義理に縛られて、刑期終えて出てきてもきっと凛花のとこには行かないだろ』
ハンドルを握り外環道を飛ばす兵藤は、煙草を咥えながらセイジの言葉を思い出していた。
バカだよな、セイジも。
前方から流れ行く景色。くゆる煙に目を細めながら眺める。
『いっそな、アイツには剣崎はお前を見捨てた、お前は見限られたんだよ、って思わせてやった方がいいんだよ』
話す剣崎の顔は窓の外に向いており、表情を伺う事は出来なかった。
『本当に、それでいいのか?』
兵藤の言葉に剣崎は短く、ああ、とだけ答え、それきり龍吾の話はしなかった。
全く持って損な役回りだ。
そんな言葉をアイツがまともに受け取るワケがないだろうよ、セイジ。
自分でそういう態度を取って突き放しゃいいんだ。
……出来なかったか。
イヤな役目を押し付けられた事に対する苛立ちに煙草を噛みしめた兵藤だったが、相棒の心中の苦悩を思い少し気持ちを落ち着けた。
大事に育て、いずれ後継者にとまで考えていた大事な龍吾を手放す事は、凛花に対する、アイツなりのせめてもの償いでもあるんだろうな。
兵藤はため息と共に煙を吐き出した。
『沢山の間違いを重ねてきた俺達にはそのツケが思いもよらない形で廻ってくるんだな』
独り言のように呟いた剣崎の言葉が、兵藤に重くのし掛かっていた。
「しょーがねーだろ。俺達はそういう道を選んだんだから」
†††
龍吾の手にはB5サイズのピンク色の便箋があった。
中を見て、龍吾は優しく微笑んだ。
位林、もう中二か。
数枚入っていたプリクラには友人と写る、ネクタイにブレザー姿の位林が写っていた。
鉄格子の付いた窓からピンク色の花びらが舞うのが見えていた。
ここで見る桜は何度目だったかな。
「なんだ、例の妹か?」
同室の、龍吾と気の合う男が背後から話しかけた。
「ああ」
手紙をたたみ、封筒にしまいながら答える。
「お前さ」
「ん?」
もう一つ質素な茶封筒の手紙があったがそれは位林からの手紙の下にさりげなく隠す。
「彼女っつーか女から手紙、とかねーのな」
「ああ、ないね」
「お前ぐらいの男ならいるだろ、女の一人や二人」
ハハと龍吾は笑った。
「1人だけだよ」
「あ、いんだな、やっぱ」
いるよ、と答える。
畳にあぐらをかいていた男は龍吾の方へ軽く身を乗り出し、龍吾は苦笑いする
「でも面会どころか手紙もねーな」
「それでいいんだよ」
「は?」
男は、ワケが分からん、という顔をした。
「連絡がない、というのは元気でいてくれているから、そう思ってるんだ」
「ぜんっぜん分かんね」
彼はそう言うと、その事に関する興味を失ったように手を頭の後ろに組んでゴロンと寝そべり、目を閉じた。
龍吾は再び手中の手紙に目を落とした。
茶封筒。差出人は、兵藤保。
自分が凛花との連絡を一切断ってきたのは、再び会える保証など、何処にもなかったからだ。
龍吾があの日、凛花だけを逃がしたのは罪を償う為に、だけではない。
剣崎に何の恩も返せぬままに逃げたくなどなかったからだった。
そんな、先行きの分からない自分を待たせ続ける為に凛花を縛りたくはなかった。だから、一切の連絡を断ってきた。
凛花を、自由にしたかったから。
それが、その決意が今日、兵藤から届いた手紙を読んだ瞬間、崩れた。
窓の外、桜の木の向こうに高い塀が見える。
もうすぐあの塀の向こうへーー!
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