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看護師の知識を使って、看護過程を展開していきます。
【情報収集】 変装…しよ?
しおりを挟む馬小屋にたどり着くと、何やらゴソゴソとしている父の背中が見えた。
「お父様?。…一体、何をして…?」
「あ、ハイド!」
ランドセルを背負った元気な小学生の如く、振り向いた父の背中には、藁やまきを束ねて背負う為の背負子が背負われていた。
しかも、その背負子の上には、深型の飼い葉桶が、ロープでグルグル巻きに括られている。
「あの、お父様…。
その姿格好は、一体…?」
…何、その、昔話に出てきそうな山姥スタイル…。
「うん?。これ?。
さっきの女の人、何も悪いことしてないのに、きっと閣下とアーデルハイドに殺されちゃうだろうから、ちょこっと助けに行こうと思って!」
"ちょっと、その辺散歩に。"な、ノリの返事が帰ってきた。
「えっ?、その飼い葉桶に入れて、連れてくるの?」
「うん」
私は、ヒクつく米神を押さえる。
この親父、ホンっとに予想の斜め上な事をやってくれるな!。
「じゃ、ちょっと、行ってくるね!」
「ちょっと、待てぇぇーーーいっっっ!!」
私は、慌てて父を止めた。
「え?。お父様、その格好で?」
「うん。急がなきゃ。
すぐにでも、助けてあげなきゃ可哀想でしょ?」
…いや、確かに、そうなんだけどね!。
「え?。変装とかはしないの?」
「え?。変装?」
キョトンとして、父が首をかしげた。
「あ!そっか。このまんまじゃ、私だとバレて大変だ!!」
うん。お父様の考えている"大変"よりも、もっと大変な事になるね!。
「で?。作戦は?」
「え?。作戦?。…作戦?」
父は手を唇に当てると、眉間に皺を寄せて考え始めた。
…かと、思うと。
「ま!。何とかなるでしょ!」
と、笑顔で宣う。
ーーー…おっふう…。ノープランですかーーーい!。
私は、項垂れた。
…ダメだ…。
父に任せたら、上手くいくものも上手く行かない…。
何でこんなのが、頭を使う辺境伯爵家の領主なんてやってんだ…。
あ、領主業。
他人に丸投げだったわ、この人。
「えーっと…」
何か、良いアイデアないかな…。
…あ、
「そうだ。良いものがある!!」
「へ?」
「お父様、ちょっと待ってて!」
と、言うが早いか私は、小児科病棟に走り出す。
「あっ。そうだ、お父様。
戻ってきてお父様が居なかったら、一週間、口きいてあげないからね」
「えぇ!!?」
すぐにでも助けに向かいたそうにしている父に、しっかりと釘を挿す。
じゃないと、絶対にこの人は助けに向かっただろうから。
父の中で、優先順位のトップはいつでも、"命"だ。
父曰く、
「ここは、生きているモノの世界だ。
だから、命が最も尊い」
だそうだ。
なので、余計な殺生は一切しない。
余計な殺生とは、楽しんで殺す事。
例えば、男性貴族の社交場である狩とか、釣りとかだね。
それを、しないのだ。
もちろん、そんなんだから貴族社会では、爪弾きになっている。
けれど、父は、爪弾きになっても全く何とも思っていなかった。
ーーー…そんな父が、私はとにかく誇らしい。
…馬鹿だけどね…。
うん、とにかく、すっごい馬鹿なんだけどね…。
とか、何とか思いながら。
私は、小児科病棟の物置から"封印されたあるモノ"を手にして戻ってきた。
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