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さあ行こう!
お城へ ☆
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オレンジ色に染まる空とセロルに見送られ、ルシェ、タム、庄三郎、モロブはオールド国へ出発しようとしている。
「皆さん、せっかくの機会だから楽しんで来て下さい。行ってらっしゃい」
「セロル、ワシらだけで行って悪いな。
2日間留守をするが、店の手伝いを頼む。
じゃあ、ちょっくら行ってくるぞ」
庄三郎が言い、アスナロの木の中に消えて行くと、皆もその後に続いた。
「皆んな、行っちゃった……。静かだな、あれ?そういえば、皆んな、いつもの妖精服だったな……。あっ、そっか人型になるから、向こうで変身するのか!庄三郎さんのドレスアップした姿を見てみたかったな。ぶっ、くっくっくっ……。いや、貫禄があるから意外と似合っていたりして……。さてと、寝ようかな」
セロルは、自分の住処であるカレーポットの中へと戻って行った。
…………………
柔らかい光が降り注ぐ中。
ルシェ達は、オールド国のロブタラ湖を飛び越え、アンモナイト丘を目指している。
その丘にお城が建っているのだ。
「庄さん、お城が見えてきました。この辺で人型になりましょうか?」
モロブの言葉に従い、ルシェ達はお城に続く林道に降り立った。
林道と言っても、わりとなだらかな道で、赤茶色の舗装がされて、その両サイドに針葉樹並木がある。
そして、各自がその木の影で変身をしたのだった。
ルシェは、サイドの髪を少し垂らし、あとの髪をお団子にまとめて白い花飾りを付けている。そして、ふんわりとした優しいピンク色のドレスに濃いピンクの靴、両手には手首の部分に白い花が付いた白いレースの手袋を身につけていた。
「ふーん、へー、こいつは驚いた!ルシェ、そんな格好をすると女性に見えるよ……」
「は?とっても失礼ですわ!フル狸さんこそ、その服、お腹がパツンパツンのところが貫禄があって、なかなかお似合いですわよ。
スパンコールも無駄に多くて素敵……」
「はあ?何だと!褒めてやったんだろうが!この人形女め、ワシに喧嘩を売ってんのかー」
パンッ!パンッ!
突然、モロブが手を打って音を立てた。
「はい、そこまで!もう、お城の前ですから戯れるのは辞めて下さい。それにしても、タムは大人モードに変身したんだな。カッコいいぞ」
モロブに褒められたタムは、人間界の17歳の男子モードに変身していたのだった。
「へへへっ、ありがとう。モロブさんは、すらっとしているからタキシードと赤い蝶ネクタイが様になっているね」
「タム、ありがとう!さあ、皆さん、ここからお城まで歩いて行きましょう。見えているから、すぐに着くはずです」
こうしてドレスアップしたルシェ達は、真っ直ぐの林道を抜け、次に曲がりくねった花道を通り、やっとルーシー門へ到着したのだった。
…………………
「あー!疲れましたわ。歩くとやたらと遠かったですわね」
ルシェは、噴水が出ている脇の石に腰掛けて言った。
「だな。ワシもクタクタだ!遠かった!」
言いながら庄三郎は、ルシェの隣に腰掛けた。
「あれ?庄三郎さん、なんだか痩せたみたいに見えるわ」
「お、ルシェ、そうか?いい運動になったのかもな。はっはっは」
何だかんだ言っても、ルシェと庄三郎は仲良しなのだった。
「さあ、受付をしないと!早く、並びましょう。ほら、ルシェ、立ちなさい」
モロブに追い立てられるようにルシェと庄三郎も列に並ぶ。
受付には、他の招待客もいて列を作っていたのだ。
「受付がお済みの方は、舞踏会が始まるまで、男女別の控室でお待ちいただきます。
男性の方は左手、女性の方は右手にお進み下さい」
お城のスタッフに言われるがまま、庄三郎とタムとモロブは左手に進んで行き、ルシェとは別れたのだった。
ルシェは、右手にある控室に入り、キョロキョロと辺りを見回す。
男性招待者より女性招待者の方が少ないから、ここにいる女性達は、モテモテになること間違いなしだ。
壁に飾ってある大きな鏡には、数人がいて身だしなみのチェックをしている。
誰しもより良い出逢いを求めているのだった。
そんな女性達の姿を見て、ルシェもさり気なく鏡をチラリと見たりして、全身をチェックする。
(私の衣装は、他の妖精にも負けていないわね!よし!完璧!)
「ルシェ様、こちらへどうぞ」
ルシェは、入ってきた白髪のどこか威厳のある女性に呼ばれたのだった。
「皆さん、せっかくの機会だから楽しんで来て下さい。行ってらっしゃい」
「セロル、ワシらだけで行って悪いな。
2日間留守をするが、店の手伝いを頼む。
じゃあ、ちょっくら行ってくるぞ」
庄三郎が言い、アスナロの木の中に消えて行くと、皆もその後に続いた。
「皆んな、行っちゃった……。静かだな、あれ?そういえば、皆んな、いつもの妖精服だったな……。あっ、そっか人型になるから、向こうで変身するのか!庄三郎さんのドレスアップした姿を見てみたかったな。ぶっ、くっくっくっ……。いや、貫禄があるから意外と似合っていたりして……。さてと、寝ようかな」
セロルは、自分の住処であるカレーポットの中へと戻って行った。
…………………
柔らかい光が降り注ぐ中。
ルシェ達は、オールド国のロブタラ湖を飛び越え、アンモナイト丘を目指している。
その丘にお城が建っているのだ。
「庄さん、お城が見えてきました。この辺で人型になりましょうか?」
モロブの言葉に従い、ルシェ達はお城に続く林道に降り立った。
林道と言っても、わりとなだらかな道で、赤茶色の舗装がされて、その両サイドに針葉樹並木がある。
そして、各自がその木の影で変身をしたのだった。
ルシェは、サイドの髪を少し垂らし、あとの髪をお団子にまとめて白い花飾りを付けている。そして、ふんわりとした優しいピンク色のドレスに濃いピンクの靴、両手には手首の部分に白い花が付いた白いレースの手袋を身につけていた。
「ふーん、へー、こいつは驚いた!ルシェ、そんな格好をすると女性に見えるよ……」
「は?とっても失礼ですわ!フル狸さんこそ、その服、お腹がパツンパツンのところが貫禄があって、なかなかお似合いですわよ。
スパンコールも無駄に多くて素敵……」
「はあ?何だと!褒めてやったんだろうが!この人形女め、ワシに喧嘩を売ってんのかー」
パンッ!パンッ!
突然、モロブが手を打って音を立てた。
「はい、そこまで!もう、お城の前ですから戯れるのは辞めて下さい。それにしても、タムは大人モードに変身したんだな。カッコいいぞ」
モロブに褒められたタムは、人間界の17歳の男子モードに変身していたのだった。
「へへへっ、ありがとう。モロブさんは、すらっとしているからタキシードと赤い蝶ネクタイが様になっているね」
「タム、ありがとう!さあ、皆さん、ここからお城まで歩いて行きましょう。見えているから、すぐに着くはずです」
こうしてドレスアップしたルシェ達は、真っ直ぐの林道を抜け、次に曲がりくねった花道を通り、やっとルーシー門へ到着したのだった。
…………………
「あー!疲れましたわ。歩くとやたらと遠かったですわね」
ルシェは、噴水が出ている脇の石に腰掛けて言った。
「だな。ワシもクタクタだ!遠かった!」
言いながら庄三郎は、ルシェの隣に腰掛けた。
「あれ?庄三郎さん、なんだか痩せたみたいに見えるわ」
「お、ルシェ、そうか?いい運動になったのかもな。はっはっは」
何だかんだ言っても、ルシェと庄三郎は仲良しなのだった。
「さあ、受付をしないと!早く、並びましょう。ほら、ルシェ、立ちなさい」
モロブに追い立てられるようにルシェと庄三郎も列に並ぶ。
受付には、他の招待客もいて列を作っていたのだ。
「受付がお済みの方は、舞踏会が始まるまで、男女別の控室でお待ちいただきます。
男性の方は左手、女性の方は右手にお進み下さい」
お城のスタッフに言われるがまま、庄三郎とタムとモロブは左手に進んで行き、ルシェとは別れたのだった。
ルシェは、右手にある控室に入り、キョロキョロと辺りを見回す。
男性招待者より女性招待者の方が少ないから、ここにいる女性達は、モテモテになること間違いなしだ。
壁に飾ってある大きな鏡には、数人がいて身だしなみのチェックをしている。
誰しもより良い出逢いを求めているのだった。
そんな女性達の姿を見て、ルシェもさり気なく鏡をチラリと見たりして、全身をチェックする。
(私の衣装は、他の妖精にも負けていないわね!よし!完璧!)
「ルシェ様、こちらへどうぞ」
ルシェは、入ってきた白髪のどこか威厳のある女性に呼ばれたのだった。
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