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第12話:魔物の王の誕生
しおりを挟む「北方の"氷雪の荒野"は、この先だ」
炎竜ヴァルガスが氷に覆われた峠の先を指差した。彼は人型の姿で、アーサーの右腕として行動するようになっていた。赤い鱗の鎧のような外皮に身を包み、背中の小さな翼を時折震わせながら、冷たい北風に身を晒している。
「フェンリルの縄張りか...」
アーサーは吐く息が白く凍るのを見つめながら呟いた。炎の谷との決戦から一週間。彼は傷を癒やすと、すぐに次の四天王、氷狼王フェンリルとの対峙を決意していた。
魔境の覇権を握るには、四天王全ての承認が必要だ。それはヴァルガスからの助言でもあった。
「フェンリルは頭脳派だ」ヴァルガスが説明を続けた。「我のように力で押し切る戦いは得意ではない。だが、その狡猾さで多くの挑戦者を破ってきた」
「警戒すべきは罠か」アーサーは顎に手を当て、考え込んだ。
一行は小規模だった。アーサーとヴァルガス、そしてドラコとセルピアのみ。数で圧倒するよりも、機動力を重視した編成だ。
「"氷雪の荒野"に足を踏み入れれば、全てフェンリルの領域」セルピアが懸念を示した。「あの狼は氷と雪を自在に操る。地形そのものが敵になります」
ドラコが鼻を鳴らした。「だからこそ、我がいる。この炎で氷を溶かしてくれようぞ」
「そう簡単にはいくまい」ヴァルガスが厳しい口調で制した。「我も千年の間、フェンリルと対峙してきた。あの氷は通常の炎では溶けぬ」
アーサーは黙って前方の雪原を見つめた。果てしなく広がる白い世界。どこまでも続く銀世界の中に、死の静寂が支配している。
「行くぞ」彼は決意を固め、一歩を踏み出した。
---
氷雪の荒野は、その名の通り過酷な環境だった。視界を奪う猛吹雪と、膝まで沈む深い雪。絶え間なく吹き付ける冷たい風が、皮膚を切り裂くように痛い。
「この寒さ...尋常ではない」ドラコが身震いした。「竜種でさえ辛いとは...」
「魔力が込められている」アーサーは察した。「これは自然の寒さではなく、フェンリルの力だ」
彼は体内の黒の王冠の力を解放し、温もりをまとう。その魔力が周囲に広がり、仲間たちも幾分楽になったようだ。
「彼は我々を観察している」ヴァルガスが突然言った。「その証拠に...」
彼が指差す先に、雪の中から白い影が浮かび上がった。それは雪で作られた狼——等身大の氷の彫刻のようだ。しかし、その動きは生きているかのよう。
「偵察用の分身か」アーサーは剣の柄に手をかけた。
氷の狼は彼らを一瞥すると、突然、吼え声を上げて襲いかかってきた。
「はっ!」
モンスターイーターが閃き、氷の狼は真っ二つに切り裂かれた。しかし、砕け散った氷の破片が地面に落ちると、それらは再び集まり始め、新たな狼の姿を形成していく。
「物理攻撃では意味がないようだ」セルピアが冷静に分析した。
アーサーは氷の狼を観察し、その核となる部分——額に埋め込まれた青い結晶に気づいた。
「あれが核だ。ヴァルガス、炎で焼き尽くせ!」
「任せろ!」
炎竜は手のひらから赤熱の炎を放った。炎は氷の狼を包み込み、雪と氷を一瞬で蒸発させる。青い結晶も溶け、氷の狼は完全に消滅した。
「これで...」
ドラコの言葉が途切れた時、周囲の雪が一斉に盛り上がり始めた。一体、二体...十体以上の氷の狼が彼らを取り囲む。
「罠だったか!」ヴァルガスが唸った。
「全員、背中合わせで!」アーサーが命じた。
四人は円陣を組み、四方八方から迫り来る氷の狼たちに備えた。狼たちは一斉に襲いかかってくる。
ドラコが炎の息を吐き、複数の狼を溶かす。セルピアは尾から毒霧を放ち、氷を侵食していく。ヴァルガスの炎が氷を溶かし、アーサーのモンスターイーターが閃く。
しかし、倒しても倒しても、新たな氷の狼が現れる。
「このままでは消耗戦だ」アーサーは判断した。「これは時間稼ぎ...本命は別にある」
突然、地面が大きく揺れ、彼らの足元の雪が割れ始めた。
「飛べ!」
アーサーの警告で全員が空中に飛び上がった時、足元の氷が砕け、巨大な裂け目が現れた。深さは計り知れない氷河の割れ目だ。
「フェンリルめ...」ヴァルガスが唸った。「氷河ごと我らを飲み込む気か」
「全員、私の後について」アーサーは前方に目を凝らした。「突破口を開く!」
彼は翼を広げ、猛吹雪の中を飛び始めた。モンスターイーターを構え、魔力を剣に集中させる。
「"紫電一閃(シデンイッセン)"!」
剣から放たれた紫の斬撃が雪原を貫き、前方の吹雪を一瞬だけ晴らした。その先に見えたのは、氷で作られた巨大な宮殿だった。
「あれだ!フェンリルの居城だ!」ヴァルガスが叫んだ。
四人は全速力で宮殿に向かって飛んだ。しかし、彼らの接近に気づいたのか、宮殿から無数の氷の矢が放たれた。
「来るぞ!」
ドラコが体を張り、アーサーを守る。彼の体が何本もの氷の矢に貫かれ、鮮血が雪面を赤く染める。
「ドラコ!」
「問題ない...」竜人は痛みに顔をゆがめながらも強がった。「我らが王を守るのは当然だ...」
アーサーは怒りに目を燃やした。彼は前方の宮殿を睨みつけ、モンスターイーターを高く掲げた。
「もう、遊びは終わりだ...!」
彼の体から猛烈な魔力が解放された。黒の王冠の力と魔剣の力が融合し、彼の周囲に紫と青の光の渦ができる。
「フェンリル!出てこい!仲間を傷つけた報いを受けろ!」
アーサーの怒号と共に、彼は宮殿に向かって突進した。モンスターイーターが氷の壁を切り裂き、宮殿の内部に侵入する。
内部は幻想的な氷の迷宮だった。壁も床も天井も、全て透明な氷で作られている。そして、その中心部に—
巨大な白い狼が、氷の玉座に座していた。
全長は優に10メートルを超え、全身は銀白色の毛皮に覆われている。額には青い宝石が埋め込まれ、その目は冷たい青色に輝いていた。フェンリル——氷狼王の姿だ。
「よくぞ我が居城まで辿り着いた」狼の声が氷の間に響いた。その声は低く、しかし透き通るような澄んだ響きを持っていた。
「お前が氷狼王フェンリルか」アーサーは剣を構えたまま前進した。
「然り」フェンリルは氷の玉座から立ち上がった。「小僧、お前がヴァルガスを下した者か。その変わった姿から察するに...」
狼の瞳がアーサーを見つめ、その本質を見抜くかのようだった。
「人間ではない...かといって純粋な魔物でもない...何とも興味深い存在だ」
「私はアーサー・レド・ルミエル」彼は名乗った。「魔境の新たな王だ」
「王?」フェンリルが嘲るように吠えた。「己の器以上の名を名乗るものだな」
「ヴァルガスもそう言った」アーサーは微笑みながら応じた。「だが今、彼は私の仲間となった」
フェンリルの目が鋭く光った。「あの頑固な竜がか...面白い」
狼王は氷の床を鋭い爪で引っかいた。氷の破片が舞い上がり、空中で結晶化して鋭利な刃となる。
「では、お前の実力を見せてもらおうか」
彼が前足を振るうと、無数の氷の刃がアーサーに向かって飛んできた。
アーサーは翼を広げ、素早く身をかわす。しかし、氷の刃は彼の動きを予測したかのように進路を変え、追いかけてくる。
「ぐっ!」
いくつかの刃が彼の体に突き刺さった。しかし、致命傷には至らない。彼は痛みを堪え、フェンリルに接近しようとした。
「無駄だ」狼王が冷たく言った。「この宮殿内では全てが我の意のままよ」
彼が吠えると、氷の床から巨大な柱が突き上げ、アーサーを打ち上げた。天井に激突し、彼は床に落下する。
「まだ足りぬか」フェンリルが近づいてきた。「魔境の王を名乗るなら、もっと見せろ」
アーサーは立ち上がり、血を吐きながらも剣を握りしめた。
「この程度では...倒れない」
彼は冷静さを取り戻し、状況を分析した。物理的な力では、フェンリルの氷の支配権には勝てない。ここは彼の領域であり、環境そのものが敵だ。
「では別の戦い方を」
アーサーはモンスターイーターを鞘に収めた。その行動にフェンリルが驚いた表情を見せる。
「武器を捨てるとは...降参か?」
「違う」アーサーは魔力を体内に集中させ始めた。「真の王は、力だけで従わせるのではない」
彼の体から青い光が放たれ、周囲の氷と共鳴し始めた。これは黒の王冠から得た能力——「環境共鳴」だ。彼は魔境そのものと調和することで、一時的に環境を支配する力を使っていた。
「何をする気だ?」フェンリルが警戒した。
「お前の力を借りる」アーサーは静かに答えた。
彼の周りの氷が微かに揺れ始め、やがて床から氷の柱が生まれた。フェンリルの力を真似ているのだ。
「なんと...」狼王が驚きの声を上げた。「我の力を...」
「完全ではない」アーサーは認めた。「だが、共鳴することはできる」
彼は手を伸ばし、氷を操作して複数の武器を形成した。剣、槍、斧...それらは全て彼の意志で動き、フェンリルに襲いかかる。
「ちっ!」
狼王は氷の武器を打ち砕いたが、その隙にアーサーが接近した。彼は再びモンスターイーターを抜き、狼の喉元に突きつけた。
「フェンリル、私はあなたを殺すためではなく、味方につけるために来た」
狼の目に驚きの色が広がった。アーサーは剣を下げ、一歩後退した。
「力と知略...その両方を見せたぞ」フェンリルはアーサーを評価するように見つめた。「そして興味深いのは、最後に命を奪わなかったことだ」
「私が望むのは、魔境の安定と発展だ」アーサーは答えた。「そのためには、四天王のような強大な力を持つ者たちの協力が必要だ」
フェンリルは氷の床に座り、静かに考え込んだ。その表情から、彼がアーサーの言葉に何らかの共感を覚えていることが伺えた。
「千年もの間...」狼王がゆっくりと語り始めた。「我らは各々の領土を守り、互いに干渉しなかった。それは平和だったが、同時に停滞でもあった」
彼はアーサーをじっと見つめた。
「お前が本当に魔境全体の王となれるのか...それはまだ分からぬ。だが、その可能性は認めよう」
フェンリルの体から青い光が放たれ、その姿が変化し始めた。狼の姿が縮小し、やがて人型の姿になった。
銀白色の毛皮のようなマントを羽織った、背の高い男性の姿だ。狼の耳と尾は残っており、青い瞳はその鋭さを失っていなかった。
「我が名はフェンリル。千年来、氷雪の荒野を治めし者」
彼はアーサーの前に膝をつき、頭を垂れた。
「今、汝を我が王と認め、力を捧げん」
アーサーは満足げに頷き、フェンリルに手を差し伸べた。
「立て、フェンリル。あなたの知略は、魔境の未来に必要だ」
氷狼王は立ち上がり、アーサーとともに宮殿の外へと向かった。外では、ヴァルガスがドラコの傷の手当てを、セルピアが治癒の魔術を施していた。
「王...!」セルピアが喜びの声を上げた。「ご無事で」
ドラコは傷を負いながらも笑みを浮かべた。「フェンリルを...従えたのか」
「従えたのではない」アーサーは首を振った。「仲間に迎えたのだ」
フェンリルはドラコの傷を見て、静かに言った。「竜人よ、我が氷でその傷を冷やせば、痛みは和らぐだろう」
彼の手に青白い氷が形成され、それがドラコの傷口に当てられた。竜人は一瞬身震いしたが、やがて表情が和らいだ。
「感謝する...」
「これで四天王の半分を味方につけた」アーサーは満足げに言った。「残るは鬼将軍オウガと死霊王ネクロスだ」
「オウガは厄介だぞ」フェンリルが警告した。「あの鬼は人間を憎んでいる。お前のような存在は、特に」
「理由は?」
「彼の一族は、かつて人間に虐殺された」狼王は静かに説明した。「オウガはその生き残りだ」
アーサーは重々しく頷いた。これは単なる力の対決ではなく、心の傷との戦いになりそうだ。
「それでも、挑むべきだ」彼は決意を固めた。「鬼将軍の居場所を教えてくれ」
フェンリルが東を指差した。「戦鬼の峠...だが、その前に、気になることがある」
「何だ?」
「昨夜から、魔境の深部で奇妙な魔力の波動を感じている」彼は眉をひそめた。「何か...古いものが目覚めつつある気配だ」
ヴァルガスとフェンリルが視線を交わした。二人とも千年の記憶を持つ存在として、何かを感じ取ったようだ。
「"禁忌の遺跡"か...」炎竜が唸るように言った。
「禁忌の遺跡?」アーサーが尋ねた。
「魔境の最深部にある古代の遺構だ」フェンリルが説明した。「そこには...かつての魔物の王が封印されているという」
「封印?なぜ?」
「詳細は分からぬ」狼王は首を振った。「千年前の大戦の際、あまりに強大な力を持つ存在が暴走し、魔境そのものを危険に晒した。それを当時の魔知種たちが封印したという伝説がある」
アーサーは考え込んだ。魔境にはまだ彼の知らない多くの秘密が眠っているようだ。
「遺跡の場所は?」
「魔境の中心部、"黒の湖"の底に沈んでいるという」ヴァルガスが答えた。「だが、簡単には辿り着けぬ場所だ」
アーサーはモンスターイーターを見つめた。剣が微かに震え、何かを感じ取っているようだった。
「いずれは、その遺跡も探るべきだろう」彼は決意を込めて言った。「まずは四天王の残り二人を仲間にする。それから、魔境の全ての謎に迫る」
雪が静かに舞い落ちる中、アーサーたちは次なる目的地——戦鬼の峠へと向かう準備を始めた。
魔境の覇者への道は、まだ半ばだ。しかし、彼の歩みは着実に進んでいた。
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その頃、魔境の深部、誰も足を踏み入れない黒い湖の底では、奇妙な現象が起きていた。
湖底に眠る古代の石造建築——禁忌の遺跡から、微かな光が漏れ始めていたのだ。その青白い光は、千年もの間眠っていた何かが、再び目覚めようとしていることを示していた。
「再び...自由になる時が来たか...」
誰のものともわからない声が、湖底から微かに響いた。その声は、魔境の未来に大きな影を落とすことになるだろう...。
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