俺と友と追放と

理太郎

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26 再会

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「一回ふられてるんだけどね。あれから一年かぁ、早いなぁ」

魔法使いの突然の告白に、俺は何て言葉を返していいか分からなくて、しどろもどろになってしまった。

「あ、いいのいいの、無理になにか言わなくてもさ。あの時さ、私、亡くなった人には勝てないって、言ったの覚えてる?本当はね、あの時あんたの事諦めようと思ったの。でも、あれから考え方を変えたんだ。勝たなくてもいいの・・・勝ち負けじゃないんだ。雪女の事はあんたが心の中で大切にしていいの。だって、あんたの大切な思い出でしょ?でもね、その上で私をちゃんと見てほしい。ゆっくりでいいの・・・」

「・・・・・俺は」

あの日から一年・・・・・魔法使いはあの日の事を何も言って来なかったけど、
一年も、こんなに俺の事を思っていてくれてたんだ。

少し落ち着いてくると、テーブルの上の魔法使いの手が、少し震えているのが分かる。
目だって、俺を真っ直ぐに見ているけど、不安気な色が見て分かる。


「・・・・・私は、お受けしていいと思いますよ」


店員さんが静かに口を開いた。


「え、その・・・」

急な発言に驚き、俺が店員さんに顔をむけると、店員さんは少し寂し気で、でもどこか嬉しそうに微笑んでいた。

「魔法使いさんは、あなたの事をとてもよく分かっていらっしゃいます。そしてあなたの雪女への想いも、大切に心の中に閉まっておいてと理解をしめしてくださってます。こういう女性は、なかなかいないと思いますよ?普通は独占したいって思うじゃないですか?そして今日まで、あなたをずっと支えてくださった・・・・・あなたの隣にはいるべき女性は、魔法使いさんだと思います」


「俺・・・・・」

店員さんと目が合う。この目・・・どこかで・・・・・
俺は以前どこかでこの目を見た事がある。

「・・・俺、キミと前にどこかで・・・・・もしかしてキミは!?」


「だぁぁぁもぉぉぉッツ!てめぇらいい加減にしろ!いつまでくっちゃべってんだよぉぉぉ!」

俺達の話しにしびれを切らした友が、両手でテーブルを叩きつける。
大きな音を立てて、みんなのグラスが倒れ、いくつかは床に落ちて割れてしまった。

「勇者様!大人しくすると約束したではありませんか!」

すぐに店員さんが避難の言葉を浴びせるが、友は顔を真っ赤にして、もはや周りは関係ないとばかりに声を張り上げた。

「うっせぇぇぇぇんだよぉぉぉぉ!なんで俺がてめぇらの恋愛話しをいつまでも聞いてなきゃならねぇんだよ!?おかしいだろ!?もともとコイツのついほ・・・・・」

友は最後まで話す事はできなかった。

なぜなら、店員さんが友を凍り付かせてしまったからだ。

そう、氷の彫像として・・・・・




「・・・やっぱり、キミは・・・雪女だったんだね」



「・・・久しぶりね、お兄さん」


外見は違う。

けれど、そう言って俺に微笑んでくれる彼女は、やっぱり俺の知っている雪女だった。
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