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第二章 名無しの絵本
022話 目覚め
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目を覚ますと見知らぬ天井に見知らぬ一室。叡智の大精霊シルは混乱していた。
「ここは、一体?」
「ここは、【暁の星】ギルドハウスですよ」
それに答えたのはミニエラだった。ミニエラは受付嬢の仕事を他の子に任せシルの介護をしていた。
「そうか。ライベリア王国に跳んだんですね」
シルは少しだけ安堵する。転移する際、余計な魔力を消費しない様プロットは曖昧に設定しできるだけ遠くに転移する様調整していた。
そして、ギルド暁の星の本拠地はライベリア王国の最南端に位置しておりほぼ中央大陸の南端にいるのと同義だ。
ただ、中央大陸は横長の大陸のためライベリア王国は中央大陸の中央付近からやや北東に位置している。故に島国である聖皇国から少しばかり近いのだ。
まだ気を抜くのは早い。
シルはミニエラにお礼を言った後、早速とばかりにこの場を後にしようとするが、ふとあることに気がついた。
「無い!僕の本が無い!」
あたりをいくら探してもそれらしき本は見当たらなかった。そして自分が転移しぶっ倒れた場所であるギルドホールを探すがそこも見当たらない。
「終わった」とギルドホールの中心でしくしく泣きながら絶望に打ちひしがれているととある男がシルに声を掛けて来た。
「なぁ、お前は確かここでぶっ倒れてた精霊か?」
「そうですけど」
目元を赤く腫らしながらシルは答える。
「ここで何してたんだ?」
「本を探していました」
「本?あぁ、アレか!ここに落ちてた本ならユウ達が拾って行ったぞ!お前が目が覚めたら届けてあげようって言ってたから待ってりゃあ戻って……」
それを聞いた途端、余裕のないシルはカインの言葉を遮りユウの居場所について勢いよく聞き出す。
そしてカインはシルの気迫に負けユウの宿木亭の場所を教えるついでに宿木亭まで道案内をすることになった。
決してユウの料理が目当てとかではない。
その後、道中でフランと出会しフランもまた宿木亭へと向かうことになった。
決して、温泉目当てとかではない。
「…….からあげ」
「……湯浴み」
「ここは、一体?」
「ここは、【暁の星】ギルドハウスですよ」
それに答えたのはミニエラだった。ミニエラは受付嬢の仕事を他の子に任せシルの介護をしていた。
「そうか。ライベリア王国に跳んだんですね」
シルは少しだけ安堵する。転移する際、余計な魔力を消費しない様プロットは曖昧に設定しできるだけ遠くに転移する様調整していた。
そして、ギルド暁の星の本拠地はライベリア王国の最南端に位置しておりほぼ中央大陸の南端にいるのと同義だ。
ただ、中央大陸は横長の大陸のためライベリア王国は中央大陸の中央付近からやや北東に位置している。故に島国である聖皇国から少しばかり近いのだ。
まだ気を抜くのは早い。
シルはミニエラにお礼を言った後、早速とばかりにこの場を後にしようとするが、ふとあることに気がついた。
「無い!僕の本が無い!」
あたりをいくら探してもそれらしき本は見当たらなかった。そして自分が転移しぶっ倒れた場所であるギルドホールを探すがそこも見当たらない。
「終わった」とギルドホールの中心でしくしく泣きながら絶望に打ちひしがれているととある男がシルに声を掛けて来た。
「なぁ、お前は確かここでぶっ倒れてた精霊か?」
「そうですけど」
目元を赤く腫らしながらシルは答える。
「ここで何してたんだ?」
「本を探していました」
「本?あぁ、アレか!ここに落ちてた本ならユウ達が拾って行ったぞ!お前が目が覚めたら届けてあげようって言ってたから待ってりゃあ戻って……」
それを聞いた途端、余裕のないシルはカインの言葉を遮りユウの居場所について勢いよく聞き出す。
そしてカインはシルの気迫に負けユウの宿木亭の場所を教えるついでに宿木亭まで道案内をすることになった。
決してユウの料理が目当てとかではない。
その後、道中でフランと出会しフランもまた宿木亭へと向かうことになった。
決して、温泉目当てとかではない。
「…….からあげ」
「……湯浴み」
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