気が付いたらマッチョなblゲーの主人公になっていた件~恋人ルート~

白井のわ

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細マッチョな先輩と恋人同士になった件(ソレイユルート)

★ こういう時のソレイユは頑なだ

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 指の方の挿入はすんなりと。それほど時間をかけることなく、一本、二本、三本と、順調に受け入れる数を増やすことが出来ていた。ソレイユがよっぽど忙しい時以外は、ほとんど練習を手伝ってもらっていた成果だろう。

 でも、本番はここから。だってまだ受け入れられていない。宣言の通りにひたすら優しく解してもらった穴に、ソレイユのものを。

「ん、ぁ……」

 湿り気のある音を鳴らしながら、根本まで入ってきていた長い指がゆっくりと引き抜かれていく。

 ずっと埋まっていた温もりがいなくなっていくと共に背筋にぞくぞくとした感覚が走っていく。それを気持ちがいいものだと学んだ俺は、堪えきれずに上擦った声を上げてしまっていた。

 腰を跳ねさせるように揺らしてしまっていた。反動でベッドが軋んだ音を立てる。彼の手の中で可愛がってもらえていた竿も、俺の動きに合わせて彼の手のひらに擦り付けるような形になってしまって。

「あ、あっ……」

 また一人だけ気持ちよくなってしまっていたからだろうか。優しく触れてくれていた手のひらが離れていってしまう。

 思わず目を開けば、食い入るように見つめてくる眼差しとかち合った。ソレイユの表情に余裕はなさそう。少し前まで柔らかく微笑んでいた唇は何かを堪えるように引き結ばれてしまっていた。

「は、ぁ……ソレ、イユ……?」

 まだ息が整わない。それでも彼の名を呼ばずにはいられなかった。

 ソレイユが長い睫毛を瞬かせる。俺を見つめていたハズなのに、目が合ったハズなのに、まるで今俺の存在に気がついたみたい。少し驚いたような、ぼんやりとしているような、どっちにも取れる反応をしてから、俺の頭を撫でてくれた。

「あ、あぁ……大丈夫……大丈夫だから」

「うん……」

 正直、大丈夫ではなさそうだ。絶対に何か隠している。

 でも、こういう時のソレイユは頑なで、俺が聞き出そうとしても何やかんやと上手く流されてしまう。だから。

「ソレイユ……キス、して?」

 俺の方から流れを変えてしまった方がいい。ホントに何かあった時には、ソレイユはちゃんと話してくれるんだから。

「っ……ホント……」

 一瞬、失敗したのかと。彼に向かって両手を伸ばした俺に対して、口元を覆い隠しながら眉間にシワを寄せるというダメそうなリアクションをしてきたもんだから。

 けれども、その心配は杞憂だったのだとソレイユがちゃんと行動で示してくれた。俺に覆い被さってくるように抱き締めてくれながら、貪るように口づけてくれたんだ。

「ん、は、ぁ……んっ、ん……」

 予想以上の好感触に、俺はすっかり気を良くしていた。ほんの少し前にモヤっとしかけていたのも忘れて、俺からも彼の唇に擦り寄っていた。

 夢中になってくれているような口づけはまだ続くものかと。勝手に思い込んでしまっていたが、ソレイユは違ったらしい。不意に、その整った顔を離してしまう。

「あ……」

 寂しい気持ちの欠片が音として口から漏れ出て間もなく、大きな手が俺の膝裏を掴んで持ち上げた。身体を丸めるような体勢にさせられた。

 すると必然的に恥ずかしい格好に、ずっと慣らしてもらっていた尻の穴を見せつけるような格好になってしまう訳で。

「っ、ソレイユ……」

「大丈夫……ゆっくりするから……大丈夫だよ……」

「う、ん……」

 その気遣いは嬉しい。でも、そういう心配をしていた訳じゃないんだけどな。
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