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異常事態⑥
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「「古代魔術!?」」
いきなりもう一人の奴隷商人が消えた。慌てて距離を取る。
奴隷商人が使ったのは今は使える人がほとんどいないと言われる古代魔術。古代魔術は不明なことが多く、対処のしようがない。
突然のことに反応できなかった私達だが、すぐに異変に気付く。
「班長。応援を呼んだ方が良いです。このままだとヤバいです」
「ああ。悪いがもう一度、時間稼ぎを頼む」
奴隷商人の魔力が何十倍にも増え、加えて殺気の量も増えた。さっきより格段と強くなってる。
さすがに2人だときついので、応援を呼んでもらう。さすがにここで連絡するわけにもいかないので少し離れたところで。
それまで、時間稼ぎとしますか。
さっきまで立つのがやっとだったが、先程半獣化したので、体力もある程度回復し、身体能力も上がっている。
「タイマンでやるつもりとか、馬鹿だな。半獣化して何をしようとしているかは知らないが、俺に勝負を挑む時点で敗けは確定してるんだよ!くくっ!」
……なにか言っているが無視だ。今私に求められていることは集中すること。目を閉じ、ありとあらゆる五感を働かせ、ありとあらゆる変化に気付けるように。
「……恐怖で動けないか。良いだろう。すぐに終わらせてやる」
奴隷商人がこちらに来る気配がする。
「くくっそのまま堕ちろ」
そして奴隷商人が手をこちらに伸ばしてきたと同時に私は唱える。空間魔術Lv.10
「裂けろ 割れろ スペシャル·ディスカントユーティ」
この魔術はブラックホールと同じLv.10。魔術の中でブラックホールが効かないのはこの魔術と、古代魔術のみ。
効果は空間を裂くというもの。歪ませるのとは違くて、完全に空間を断つ。
だから今、私の首のすぐ近くは空間が断たれていて、時空の歪みが生じている。因みにこの歪みは時間が経つと戻るので、特に悪影響はない。
「空間を断っただけで俺に勝とうなど……!?」
喋っている間だが、気にせず鎌で攻撃をいれる。
ギリギリで避けられたが、気にせず追撃していく。
「真面目すぎると友だち減ってくぞ?」
煩いな。こいつはなにか喋っていないと死ぬ呪いでもかかっているのか。
大体、仕事中に真面目じゃない方が友だち減るわ。アホなのか。
まあ、私には関係ないが。
というかこいつ、短縮詠唱で古代魔術使ってくるんだが。こういうところで天才を出さなくていいんだよ。めんどくさい。
「ライ!」
20分程、攻防をしているが若干押されぎみになっていた時、班長がカリナンを含めた騎士を連れてやってきた。
裏路地であることを踏まえ、連れてきたのは3人のみ。それでもかなり助かる。
「仲間が増えたところで勝敗は変わらねぇよ。これからお前らは全滅するんだよ」
いい加減なことを抜かしている奴隷商人。
私はカリナンと目を合わせ、会話する。
「(さっさと終わらせましょう。煩いです)」
「(そうだね。……ちゃんと合わせてよ?)」
「(勿論です)」
そして私達は攻撃を加える。
勿論、他の騎士さんや班長も。さすがにベテランなだけあって、息ぴったりだ。
「いい加減お縄についてください。この犯罪者が」
いきなりもう一人の奴隷商人が消えた。慌てて距離を取る。
奴隷商人が使ったのは今は使える人がほとんどいないと言われる古代魔術。古代魔術は不明なことが多く、対処のしようがない。
突然のことに反応できなかった私達だが、すぐに異変に気付く。
「班長。応援を呼んだ方が良いです。このままだとヤバいです」
「ああ。悪いがもう一度、時間稼ぎを頼む」
奴隷商人の魔力が何十倍にも増え、加えて殺気の量も増えた。さっきより格段と強くなってる。
さすがに2人だときついので、応援を呼んでもらう。さすがにここで連絡するわけにもいかないので少し離れたところで。
それまで、時間稼ぎとしますか。
さっきまで立つのがやっとだったが、先程半獣化したので、体力もある程度回復し、身体能力も上がっている。
「タイマンでやるつもりとか、馬鹿だな。半獣化して何をしようとしているかは知らないが、俺に勝負を挑む時点で敗けは確定してるんだよ!くくっ!」
……なにか言っているが無視だ。今私に求められていることは集中すること。目を閉じ、ありとあらゆる五感を働かせ、ありとあらゆる変化に気付けるように。
「……恐怖で動けないか。良いだろう。すぐに終わらせてやる」
奴隷商人がこちらに来る気配がする。
「くくっそのまま堕ちろ」
そして奴隷商人が手をこちらに伸ばしてきたと同時に私は唱える。空間魔術Lv.10
「裂けろ 割れろ スペシャル·ディスカントユーティ」
この魔術はブラックホールと同じLv.10。魔術の中でブラックホールが効かないのはこの魔術と、古代魔術のみ。
効果は空間を裂くというもの。歪ませるのとは違くて、完全に空間を断つ。
だから今、私の首のすぐ近くは空間が断たれていて、時空の歪みが生じている。因みにこの歪みは時間が経つと戻るので、特に悪影響はない。
「空間を断っただけで俺に勝とうなど……!?」
喋っている間だが、気にせず鎌で攻撃をいれる。
ギリギリで避けられたが、気にせず追撃していく。
「真面目すぎると友だち減ってくぞ?」
煩いな。こいつはなにか喋っていないと死ぬ呪いでもかかっているのか。
大体、仕事中に真面目じゃない方が友だち減るわ。アホなのか。
まあ、私には関係ないが。
というかこいつ、短縮詠唱で古代魔術使ってくるんだが。こういうところで天才を出さなくていいんだよ。めんどくさい。
「ライ!」
20分程、攻防をしているが若干押されぎみになっていた時、班長がカリナンを含めた騎士を連れてやってきた。
裏路地であることを踏まえ、連れてきたのは3人のみ。それでもかなり助かる。
「仲間が増えたところで勝敗は変わらねぇよ。これからお前らは全滅するんだよ」
いい加減なことを抜かしている奴隷商人。
私はカリナンと目を合わせ、会話する。
「(さっさと終わらせましょう。煩いです)」
「(そうだね。……ちゃんと合わせてよ?)」
「(勿論です)」
そして私達は攻撃を加える。
勿論、他の騎士さんや班長も。さすがにベテランなだけあって、息ぴったりだ。
「いい加減お縄についてください。この犯罪者が」
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