ビアンカ嬢の波瀾万丈異世界生活っ!!

葵里

文字の大きさ
10 / 27

あの時の裏事情(トールside)

しおりを挟む
スタッ、ダッダッダッ


「坊っちゃま~、お待ちくださいませ!先生がいらっしゃっておりますよ!」

「だから逃げてるんじゃんっ!」


今日も大っ嫌いな勉強から逃げてるトールです。


「剣術の稽古には出るから!んじゃねっ!」


廊下の端にある窓を開け、飛び込んだ。


「はぁ、はっ、坊っちゃまっ~。」











僕には7歳下の妹がいる。いつも穏やかで笑うと可愛いんだぁ。最近、剣術ばかりでお見舞い行ってなかったな。


ボソッ「綺麗だからビアンカに摘んでいこうかな。」


ビアンカ、お花好きだからいいかも。不器用な兄上だけど、いつもビアンカの事心配してるもんね。


「そうですねっ!兄上!ビアンカもきっと喜びますよ!」


聞かれているとは思っていなかったと驚いた顔をした兄上と百合の花を摘む。そういえば、花は其々花言葉があるんだよね?色によっても違うのかな?白い百合の花は純粋とか…あったような気がする。
姉上にぴったりだね!










………………………………

えっと…
黄色い百合の花って殆ど花言葉悪くない!?

えっ?僕らそんなの渡しちゃったの?
ビアンカは花大好きだから、絶対知ってるよね!?

あっ、兄上に言わなくちゃっ!

ダッダッダ、バンッ


「兄上!大変です!」

「全く少しは落ち着いたらどうだ。騎士とは如何なる時にも冷静でいなければならないのだぞ。」


あぁ、もうっ!今は説教はいらないっ!


「それどころでは無いのです。これをみて下さい!」

「……っ!?なんなんだこれはっ!殆ど悪い意味の花言葉ばかりでは無いかっ!」


持ってきた本を無造作に開き急いで兄上に黄色い百合の花の花言葉を見せる。


「兄上どうしよう?ビアンカ、花が好きだから花言葉も知っているよ…」

「なにっ!?余計嫌われてしまうではないか!?」


2人でオロオロと真っ青な顔で狼狽えていると、コンコンッとノック音が聞こえる。


「ハロルド坊っちゃま!お嬢様から言付けが御座います。」


「な、なにっ!?ビアンカからか!ゴッゴホンッ、は、入るがいい。」


「失礼いたします。」


入ってきたのは、ビアンカの乳母のマーサとかいう女だった。

「あら、トール坊っちゃまもこちらにいらしたのですね。丁度良かったですわ。トール坊っちゃまもお聞きください。」


ビアンカが僕たちに?やっぱり花言葉に気付いちゃったのかな?

不安になる僕と兄上を見てマーサは可笑しくなって笑ってしまう。


「お嬢様がお花ありがとう御座います。嬉しかったと喜んでおいででした。お嬢様自身が感謝の言葉を告げたかったらしいのですが、体調が思わしくないので不肖ながら、私、マーサが代わりにお礼申し上げます。」


「そうかっ!ならいいのだ。下がっていいぞ。」
「そっか~!ありがとう、マーサ!」


退室していくマーサの後ろ姿を見ながら、安堵の溜息を漏らす。

ふぅ、喜んではくれたんだなっ!結果オーライ!
しおりを挟む
感想 13

あなたにおすすめの小説

【読切短編】転生したら辺境伯家の三男でした ~のんびり暮らしたいのに、なぜか領地が発展していく~

Lihito
ファンタジー
過労死したシステムエンジニアは、異世界の辺境伯家に転生した。 三男。継承権は遠い。期待もされない。 ——最高じゃないか。 「今度こそ、のんびり生きよう」 兄たちの継承争いに巻き込まれないよう、誰も欲しがらない荒れ地を引き受けた。 静かに暮らすつもりだった。 だが、彼には「構造把握」という能力があった。 物事の問題点が、図解のように見える力。 井戸が枯れた。見て見ぬふりができなかった。 作物が育たない。見て見ぬふりができなかった。 気づけば——領地が勝手に発展していた。 「俺ののんびりライフ、どこ行った……」 これは、静かに暮らしたかった男が、なぜか成り上がっていく物語。

転生能無し少女のゆるっとチートな異世界交流

犬社護
ファンタジー
10歳の祝福の儀で、イリア・ランスロット伯爵令嬢は、神様からギフトを貰えなかった。その日以降、家族から【能無し・役立たず】と罵られる日々が続くも、彼女はめげることなく、3年間懸命に努力し続ける。 しかし、13歳の誕生日を迎えても、取得魔法は1個、スキルに至ってはゼロという始末。 遂に我慢の限界を超えた家族から、王都追放処分を受けてしまう。 彼女は悲しみに暮れるも一念発起し、家族から最後の餞別として貰ったお金を使い、隣国行きの列車に乗るも、今度は山間部での落雷による脱線事故が起きてしまい、その衝撃で車外へ放り出され、列車もろとも崖下へと転落していく。 転落中、彼女は前世日本人-七瀬彩奈で、12歳で水難事故に巻き込まれ死んでしまったことを思い出し、現世13歳までの記憶が走馬灯として駆け巡りながら、絶望の淵に達したところで気絶してしまう。 そんな窮地のところをランクS冒険者ベイツに助けられると、神様からギフト《異世界交流》とスキル《アニマルセラピー》を貰っていることに気づかされ、そこから神鳥ルウリと知り合い、日本の家族とも交流できたことで、人生の転機を迎えることとなる。 人は、娯楽で癒されます。 動物や従魔たちには、何もありません。 私が異世界にいる家族と交流して、動物や従魔たちに癒しを与えましょう!

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます

六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。 彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。 優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。 それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。 その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。 しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。 ※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。 詳細は近況ボードをご覧ください。

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました

佐倉穂波
恋愛
 転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。  確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。 (そんな……死にたくないっ!)  乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。 2023.9.3 投稿分の改稿終了。 2023.9.4 表紙を作ってみました。 2023.9.15 完結。 2023.9.23 後日談を投稿しました。

いきなり異世界って理不尽だ!

みーか
ファンタジー
 三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。   自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!

処理中です...