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14、ヤマイはヤマイでも
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プチ人物紹介
○ハルカ・カナップ・リストン 17歳
リストン王国の第三王女
旧バカス帝国の荒くれ者たちを討伐するため結成された討伐隊の隊長、常に男装している。
○ソウ・バニーラン 45歳
ハルカ王女の護衛
討伐隊副隊長
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
『なんだかあのメスと雰囲気にてるわねぇ。』
「メス?」
『ほら、あそこにいる中くらいの大きさのオスの後ろよ。』
「「「……。」」」
ハルカこと春川夏秋は黒目黒髪の童顔、それに対してハルカ・カナップ・リストンは藍色の目に、紺色の髪の毛だった。
見かたによれば、2人とも同じ色に見える。
悔しい事に若干ハルカ王女の方が身長が高かった。
『2人とも痩せているし、胸もないわ。』
『……リル。』
ハルカは他の人にリルたちの言葉がわからなくて、本当によかったと心から思ったのだった。
ライアンによるとここ数ヶ月、兄上(バッカー帝国第一王子)の体調が良くないとの事だそうだ。
もともと体が弱かったものの半年前、人前に出るようになり好みの方が出来たのか小間物商人など呼んだりして過ごしていたが、少々無理をしたのか吐血(鼻血です)したりしているとの事。
少しでも元気つけようと兄上が呟いていた事"ハルカ"という者を探していたらしい。
「可能であれば、逢ってやってほしい。」
「…ハルカって名前、わりといるしオレは女じゃないし、逢っても無駄だと思いますよ?」
「もちろんタダじゃないし、必要な物やお礼はするので逢うだけ…逢ってあげて欲しい。」
病気のお兄さんのためすごいなぁ。
特に必要な物とか無いし、オレにあっても無駄だと思うからお礼もいら……。
お金の価値や物価とか教えて欲しいかも。
「ありがとう、ありがとう、助かるよぉ。」
「……いえ、えっ?オレまだ……。」
『主よ、言葉と態度が出ていたわよ。』
「……マジか!!」
リルたちも一緒に行けるなら行きますが、オレ1人なら行きません。
という内容を言うと諦めてくれるかなぁと思ったときもありました。
洞窟の奥に出てきたいつもの美味しい肉をドロップしてくれる目つきの悪い牛"ブラックヘアカウッシー"にリルは軽くパンチした。
半殺し以上したブラックヘアカウッシーを、私たちの後を守る様に言い聞かせたらしい。
「??」
なぜ?と思いながらもフェンリル4頭とオレは、以前レオ(レオリア)さんとディー(ダグラス)さんが出入りした穴、入り口にやってた。
不安定に揺れる縄はしごを登った。
明るい日差し、不思議な空間?広場にしては小さいが約2mほどの木の壁があった。
いくつかの木の壁をぐるぐる回る様に行くと、見落としそうな扉?うん?これは隠し扉かもしれない。
木の壁と蔦がお生い茂った場所、蔦をかき分けると少しボロボロになっての木の扉があった。
中は真っ暗だったので不安だったが入れる様だった。
ホッとしたのだが、ふと思った。
オレは通れるがリルたちの大きさだと通れない。
ここで引き返すのも…まあ、3年と半年ぶりに洞窟から出たし、短い散歩だと思えばいいか。
『主くらいの小ささにならないといけないわね。』
『……。』
言いたい事はわかるが、オレが小さいって言うな!!リルたちがやたらとデカイだけやん。
オレはちっこくないぞ!!
色々思っていたら、リル、フェン、エン、クロロは身体をブルブルと震わせながら身体が縮んでいった。
みるみるうちに縮む姿に驚き、今まで見上げていたリルたちを見下ろせる位置になった。
「か、か、可愛い!!めっちゃ可愛いィィィ。」
『主は、小さいのが好きなのか?』
『おっきいのは、キライなの?』
『キライ?』
『くぅぅ~ん。』
うっ!!
「い、いつもの姿はかっこいいって感じやけど、今は可愛いって感じやねん。デカくてもちっこくてもどちらも好きやからな!!」
『主~主もちっこくても好き。』
『ちっこい主好き。』
『ちっこい好きぃ。』
『好き。』
『あ、ありがとう。』
"ちっこい"を連発されて、オレのメンタルと身長が縮みそうだ。
「ほぉー、幻獣様方が…これまたなんマラめんこいお姿に。」
「「……。」」
ライアンさんとその後ろの2人までリルたちの姿に驚きながらも、にこにこしていた。
真っ暗な隠し扉の中に入ると
「ライト。」
ライアンさんが唱えると、ふわぁ~と中があかるくなった。洞穴?木などで補強された洞窟。
行ったことはないが、まるで鉱山とかにありそうな坑道っぽい作りだった。
「これって……。」
「うん。敵とか攻めてきたときの非常用の抜け道。」
「……。」
「んっ?」
抜け道、非常用とか…ライアンさんってもしかしたらエエとこのお坊ちゃん?
そういえば、お兄さんの事"兄上"って言ってたよな。
この世界でなら貴族とか王族とかいてもおかしくなさそうやし…今更ながら、まさかな…な。
ハルカは、引き返す事も出来ず足取りは重く、トボトボと歩いたのだった。
なんの変わり映えもしない道、何回か右や左に曲がってたどり着いた扉に、ライアンさんは魔力を流した。
開いた扉その先には、足を踏み入れるのも躊躇(ためら)うくらいの高級なじゅうたん、高そうな家具などが置かれていた。
そして、いつたどり着いたのかわからないまま誰もいない高級なじゅうたんばかり見ながら歩いていると、またもや高級な扉が……。
コンコン
「兄上、ライアンです。入ってもよろしいでしょうか?」
カチャと開いた扉から顔を出したのは
「ディーさん?」
「…ハ、ハルカちゃん?!」
「ナニ!!ハルカちゃんだと!!」
ガタガタ、バサっ
ズササササ
「レオリア様!!」
「えっ?!」
レオさん?レオリア様?!
○ハルカ・カナップ・リストン 17歳
リストン王国の第三王女
旧バカス帝国の荒くれ者たちを討伐するため結成された討伐隊の隊長、常に男装している。
○ソウ・バニーラン 45歳
ハルカ王女の護衛
討伐隊副隊長
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
『なんだかあのメスと雰囲気にてるわねぇ。』
「メス?」
『ほら、あそこにいる中くらいの大きさのオスの後ろよ。』
「「「……。」」」
ハルカこと春川夏秋は黒目黒髪の童顔、それに対してハルカ・カナップ・リストンは藍色の目に、紺色の髪の毛だった。
見かたによれば、2人とも同じ色に見える。
悔しい事に若干ハルカ王女の方が身長が高かった。
『2人とも痩せているし、胸もないわ。』
『……リル。』
ハルカは他の人にリルたちの言葉がわからなくて、本当によかったと心から思ったのだった。
ライアンによるとここ数ヶ月、兄上(バッカー帝国第一王子)の体調が良くないとの事だそうだ。
もともと体が弱かったものの半年前、人前に出るようになり好みの方が出来たのか小間物商人など呼んだりして過ごしていたが、少々無理をしたのか吐血(鼻血です)したりしているとの事。
少しでも元気つけようと兄上が呟いていた事"ハルカ"という者を探していたらしい。
「可能であれば、逢ってやってほしい。」
「…ハルカって名前、わりといるしオレは女じゃないし、逢っても無駄だと思いますよ?」
「もちろんタダじゃないし、必要な物やお礼はするので逢うだけ…逢ってあげて欲しい。」
病気のお兄さんのためすごいなぁ。
特に必要な物とか無いし、オレにあっても無駄だと思うからお礼もいら……。
お金の価値や物価とか教えて欲しいかも。
「ありがとう、ありがとう、助かるよぉ。」
「……いえ、えっ?オレまだ……。」
『主よ、言葉と態度が出ていたわよ。』
「……マジか!!」
リルたちも一緒に行けるなら行きますが、オレ1人なら行きません。
という内容を言うと諦めてくれるかなぁと思ったときもありました。
洞窟の奥に出てきたいつもの美味しい肉をドロップしてくれる目つきの悪い牛"ブラックヘアカウッシー"にリルは軽くパンチした。
半殺し以上したブラックヘアカウッシーを、私たちの後を守る様に言い聞かせたらしい。
「??」
なぜ?と思いながらもフェンリル4頭とオレは、以前レオ(レオリア)さんとディー(ダグラス)さんが出入りした穴、入り口にやってた。
不安定に揺れる縄はしごを登った。
明るい日差し、不思議な空間?広場にしては小さいが約2mほどの木の壁があった。
いくつかの木の壁をぐるぐる回る様に行くと、見落としそうな扉?うん?これは隠し扉かもしれない。
木の壁と蔦がお生い茂った場所、蔦をかき分けると少しボロボロになっての木の扉があった。
中は真っ暗だったので不安だったが入れる様だった。
ホッとしたのだが、ふと思った。
オレは通れるがリルたちの大きさだと通れない。
ここで引き返すのも…まあ、3年と半年ぶりに洞窟から出たし、短い散歩だと思えばいいか。
『主くらいの小ささにならないといけないわね。』
『……。』
言いたい事はわかるが、オレが小さいって言うな!!リルたちがやたらとデカイだけやん。
オレはちっこくないぞ!!
色々思っていたら、リル、フェン、エン、クロロは身体をブルブルと震わせながら身体が縮んでいった。
みるみるうちに縮む姿に驚き、今まで見上げていたリルたちを見下ろせる位置になった。
「か、か、可愛い!!めっちゃ可愛いィィィ。」
『主は、小さいのが好きなのか?』
『おっきいのは、キライなの?』
『キライ?』
『くぅぅ~ん。』
うっ!!
「い、いつもの姿はかっこいいって感じやけど、今は可愛いって感じやねん。デカくてもちっこくてもどちらも好きやからな!!」
『主~主もちっこくても好き。』
『ちっこい主好き。』
『ちっこい好きぃ。』
『好き。』
『あ、ありがとう。』
"ちっこい"を連発されて、オレのメンタルと身長が縮みそうだ。
「ほぉー、幻獣様方が…これまたなんマラめんこいお姿に。」
「「……。」」
ライアンさんとその後ろの2人までリルたちの姿に驚きながらも、にこにこしていた。
真っ暗な隠し扉の中に入ると
「ライト。」
ライアンさんが唱えると、ふわぁ~と中があかるくなった。洞穴?木などで補強された洞窟。
行ったことはないが、まるで鉱山とかにありそうな坑道っぽい作りだった。
「これって……。」
「うん。敵とか攻めてきたときの非常用の抜け道。」
「……。」
「んっ?」
抜け道、非常用とか…ライアンさんってもしかしたらエエとこのお坊ちゃん?
そういえば、お兄さんの事"兄上"って言ってたよな。
この世界でなら貴族とか王族とかいてもおかしくなさそうやし…今更ながら、まさかな…な。
ハルカは、引き返す事も出来ず足取りは重く、トボトボと歩いたのだった。
なんの変わり映えもしない道、何回か右や左に曲がってたどり着いた扉に、ライアンさんは魔力を流した。
開いた扉その先には、足を踏み入れるのも躊躇(ためら)うくらいの高級なじゅうたん、高そうな家具などが置かれていた。
そして、いつたどり着いたのかわからないまま誰もいない高級なじゅうたんばかり見ながら歩いていると、またもや高級な扉が……。
コンコン
「兄上、ライアンです。入ってもよろしいでしょうか?」
カチャと開いた扉から顔を出したのは
「ディーさん?」
「…ハ、ハルカちゃん?!」
「ナニ!!ハルカちゃんだと!!」
ガタガタ、バサっ
ズササササ
「レオリア様!!」
「えっ?!」
レオさん?レオリア様?!
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