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第三話
雪月花
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……やっぱり、絵になる二人だなぁ………
しみじみと思う。
彼女は色白で割と背が高く、細い。細い割に、豊かな胸、物憂げな大きな黒い目。整った顔立ち。右の目元にある泣き黒子が何とも色っぽい。艶やかなストレートの黒髪は、肩の位置で切り揃えられ、後ろで一つに纏め、ルーズに三つ編みにしている。物憂げで儚い美女、と言う感じだ。彼女は学部二年。名前は園部紗雪
ライブセービング部のマネージャーだ。
講義が終わって、バスケ部の部室に行こうとする際……当麻達一年が、自分達の部活で使用する部分のグランド整備をしている姿をよく見かける。その時、かなりの確率で当麻に話しかけてる彼女を見る。物憂げで儚い、和服姿が似合う美女と、小麦色の肌の健康的なイケメン当麻…絵になる二人だ。
当麻に話しかけている姿を見るのは、このマネージャーだけでは無い。一年のマネージャー、佐野真奈美も同じだ。彼女もまた色白でモッチリ餅肌。明るい茶色のに染めた波打つ黒髪をミディアムボブに。パッチリ丸い焦げ茶色の目が印象的な、小柄でぽっちゃりした可愛い子だ。
この二人の組み合わせも、また絵になるのだ。ライフセービングに白い花が二輪。なんだかアニメに出てきそうなシチュエーションだ。
その他、当麻は男子にも人気あるけど女の子にも大人気だ。昼休み学食で、男女混合12.3人くらいで楽しそうにランチをしているのをよく見かける。女の子が7、男子が5の割合だ。当麻の近くにいる女の子達は、皆揃いも揃って美人か可愛いか。いずれも甲乙付け難いほど見目麗しい女の子ばかりだ。
まさに『雪月花』そんな言葉がよく似合う女子達だった。
あたしはその輪には入っていけない。入りたくも無い。彼らから目立たない席で食べるか、購入して教室で食べたりする。一度だけ「皆に紹介したい」と言う当麻に連れられて、彼らの輪に挨拶に行った事がある。正直気がすすまなかったが……。せっかくの当麻の気遣い、無駄にしたら申し訳ない。
「俺の彼女、相沢菜々子だ」
当麻に紹介されて、精いっぱいの笑顔で
「宜しくお願いします」
と頭を下げた。無言。一同、どうコメントして良いか困っている様子だ。特に、女性陣の冷たい視線は…
『コイツがこの当麻の彼女?? 嘘でしょ----?』
声無き声が、胸に突き刺さった。
……やっぱり、来なければ良かった……
当麻に恥をかかせてしまった!そんな自分が許せなっかった。
「お邪魔しました。では!」
と努めて明るく朗らかな笑みを浮かべ、その場を後にした。
「あ、一緒にランチしましょうよ!」
慌てたように声をかける一同。思いっきり社交辞令なのが見え見えだ。それを真に受けるほど、あたしは図太く無い。
「どうしたんだよ? 菜々子」
慌てて追いかけてくる当麻に、
「レポート提出、次の時間なのにまだ途中なんだ。おにぎり作って来たから、それ食べながらレポートしちゃうね」
我ながら見事だ。鮮やかな嘘が、流れるように口から出て来る。
「そうか、分かった。頑張れよ!」
彼は爽やかに微笑むと、仲間の元へと戻っていった。不意に鋭い視線を感じて思わずその方向を見てしまう。
先ほど挨拶に行った集団の中の2.3名の女子達の憎悪に満ちた眼差しがあった。努めて気にしない素振りを見せ、サッサと学食を後にした。もう二度と、当麻のグループの輪には近づかない。
そう決心した。
……美しい花には棘がある……
不意に、彼女達の憎悪に満ちた眼差しと、萌恵の挑戦的な眼差しが重なって脳裏に浮かびあがる。
萌恵は、どうなんだろうか?あたしはふと、疑問に思った。
しみじみと思う。
彼女は色白で割と背が高く、細い。細い割に、豊かな胸、物憂げな大きな黒い目。整った顔立ち。右の目元にある泣き黒子が何とも色っぽい。艶やかなストレートの黒髪は、肩の位置で切り揃えられ、後ろで一つに纏め、ルーズに三つ編みにしている。物憂げで儚い美女、と言う感じだ。彼女は学部二年。名前は園部紗雪
ライブセービング部のマネージャーだ。
講義が終わって、バスケ部の部室に行こうとする際……当麻達一年が、自分達の部活で使用する部分のグランド整備をしている姿をよく見かける。その時、かなりの確率で当麻に話しかけてる彼女を見る。物憂げで儚い、和服姿が似合う美女と、小麦色の肌の健康的なイケメン当麻…絵になる二人だ。
当麻に話しかけている姿を見るのは、このマネージャーだけでは無い。一年のマネージャー、佐野真奈美も同じだ。彼女もまた色白でモッチリ餅肌。明るい茶色のに染めた波打つ黒髪をミディアムボブに。パッチリ丸い焦げ茶色の目が印象的な、小柄でぽっちゃりした可愛い子だ。
この二人の組み合わせも、また絵になるのだ。ライフセービングに白い花が二輪。なんだかアニメに出てきそうなシチュエーションだ。
その他、当麻は男子にも人気あるけど女の子にも大人気だ。昼休み学食で、男女混合12.3人くらいで楽しそうにランチをしているのをよく見かける。女の子が7、男子が5の割合だ。当麻の近くにいる女の子達は、皆揃いも揃って美人か可愛いか。いずれも甲乙付け難いほど見目麗しい女の子ばかりだ。
まさに『雪月花』そんな言葉がよく似合う女子達だった。
あたしはその輪には入っていけない。入りたくも無い。彼らから目立たない席で食べるか、購入して教室で食べたりする。一度だけ「皆に紹介したい」と言う当麻に連れられて、彼らの輪に挨拶に行った事がある。正直気がすすまなかったが……。せっかくの当麻の気遣い、無駄にしたら申し訳ない。
「俺の彼女、相沢菜々子だ」
当麻に紹介されて、精いっぱいの笑顔で
「宜しくお願いします」
と頭を下げた。無言。一同、どうコメントして良いか困っている様子だ。特に、女性陣の冷たい視線は…
『コイツがこの当麻の彼女?? 嘘でしょ----?』
声無き声が、胸に突き刺さった。
……やっぱり、来なければ良かった……
当麻に恥をかかせてしまった!そんな自分が許せなっかった。
「お邪魔しました。では!」
と努めて明るく朗らかな笑みを浮かべ、その場を後にした。
「あ、一緒にランチしましょうよ!」
慌てたように声をかける一同。思いっきり社交辞令なのが見え見えだ。それを真に受けるほど、あたしは図太く無い。
「どうしたんだよ? 菜々子」
慌てて追いかけてくる当麻に、
「レポート提出、次の時間なのにまだ途中なんだ。おにぎり作って来たから、それ食べながらレポートしちゃうね」
我ながら見事だ。鮮やかな嘘が、流れるように口から出て来る。
「そうか、分かった。頑張れよ!」
彼は爽やかに微笑むと、仲間の元へと戻っていった。不意に鋭い視線を感じて思わずその方向を見てしまう。
先ほど挨拶に行った集団の中の2.3名の女子達の憎悪に満ちた眼差しがあった。努めて気にしない素振りを見せ、サッサと学食を後にした。もう二度と、当麻のグループの輪には近づかない。
そう決心した。
……美しい花には棘がある……
不意に、彼女達の憎悪に満ちた眼差しと、萌恵の挑戦的な眼差しが重なって脳裏に浮かびあがる。
萌恵は、どうなんだろうか?あたしはふと、疑問に思った。
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