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第十九話
嵐Ⅱ
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最寄り駅についた。時刻は午前7時前。ここから自宅までは2キロ。歩いても帰れる距離だ。こんなに早々と来たのは訳がある。これから駅近くのファミレスで萌恵と待ち合わせをするのだ。
そう、いよいよ三人で話し合うのだ。午前中の方が、午後よりも冷静に話しやすい。その統計から、この時間にしたのだ。萌恵は時間通り来るだろうか。恐らく来る。来た方がより自分に有利に働く事を知っているからだ。
そのレストランには珍しく、会議用に個室が設けられている。2時間につき千円と、学生でも十分払える。当麻が予め予約しておいてくれた。当麻がポケットからスマホを取り出す。どうやら萌恵からLINERが入ったようだ。
「萌恵、もうついて席で待ってるってさ。とりあえず、ドリンクバーを注文したって。珍しい事もあるもんだ」
と当麻は笑った。あたしの大好きな、屈託の無い笑顔。もう、見納めになるかもしれないけど。だけどあたしは、変わりたい! だから、何があっても受け入れる!もう一度気合いを入れ直し、
「そっか。萌恵も何を話すか分かってるのかもね」
と笑顔で答えた。
……分かってるから、誠実に向き合うふりをしてるんだよ……
と内心では思いながら。
「当麻、お姉ちゃん、待ってたよ」
萌恵は個室に通されたあたし達を見て嬉しそうに立ち上がった。
……うわぁ、萌恵。また一段と可愛くなったな……
一目萌恵を見た瞬間、正直に感じた感想だ。淡いブルーのノースリーブのワンピース。膝丈あたりまでのそれは、裾の方がシースルーとなっている様子だ。白いシースルーのカーディガンを羽織っている。白い麦わら帽子、白いサンダル。そのどれもが、儚げな美少女である事を証明していた。
あたし自身はというと、硬い黒髪、黒い目。萌恵は柔らかな茶色い髪、茶色い目、雪みたいに真っ白な肌。あたしは学生の時みたいに気にせずに肌を焼いたりなくなったせいか、肌の色は象牙色って感じだけど。透き通るような白い肌の萌恵と比べると、明らかにあたしが凡人である事を証明しているように見えて滑稽極まりない。とても、同じ両親から生まれたとは思えない。もう何千回、何万回思った事だろう。隣の当麻をちらりと見てみる。
……当麻……
内心笑ってしまった。恍惚とした眼差しで萌恵を見つめているから。こんな目で見ておいて、『萌恵は可愛い妹にしか思えない』なんてよく言うよ。本気でそう思ってるなら、もしや禁断の愛に悶えるのが好みか?
まぁ、私も思っているだけで。実際に当麻に言えずに来た訳だから、とやかく彼の事を言えないのだけれど。
席につく。あたしと当麻は隣同士。入り口側だ。
「まず、飲み物持って来よう」
当麻はあたしに声をかけた。
「いってらっしゃい」
萌恵の声を背に、荷物だけ置いて再び外に出る。ドリンクバーの場所を目指しながら、自分のいでたちを改めて見てみた。濃紺のデニムパンツ。白い半袖のワイシャツ。ターコイズブルーのスニーカー。萌恵とは正反対の服装だ。前述したが、萌恵と同じような服装なら余計に違いが目立つ。だからこの服装で正解なのだ。私自身、シンプルで動きやすい服装が好きなのもある。
まずはホットコーヒーを淹れる。更に、アイスウーロン茶をガラスコップに注ぐ。氷はいらない。時間が経つと薄くなるから。
……時間が経つと薄くなる……
まるで付き合いたてのカップルが、長い年月を経てマンネリ化するみたいだ。
当麻はホットの紅茶と、アイス緑茶にしたようだ。あたしたちは揃って個室に戻った。
……いよいよ、決着を迎える時だ……
しばらく重苦しい沈黙が走る。萌恵はオレンジジュースと林檎ジュースにしたようだ。それにしても、この大雨。しかも台風が近づいている最中、白い麦わら帽子とは。何か、意図があるのだろうか? 可愛らしいし、目立つ。ただそれだけの事かもしれないのに。そんな風に感じてしまうあたしは、きっと、萌恵への醜い嫉妬でいっぱいなのだろう。
「さて、萌恵。俺たちの線引きの件なんだけど。お前ももう歳頃だし、俺には菜々子がいるし。個人的な連絡とか、馴れ馴れしく抱きつくとか。そういうのもう辞めよう! な?」
当麻は単刀直入に切り出した。優しく、穏やかに。だけどハッキリと諭すように。
……当麻、有難う! ハッキリと言ってくれて。それだけで嬉しいし、大満足だよ……
心の中で、静かに感謝の気持ちを述べる。萌恵はビックリしたように大きな目を益々大きく見開いて、涙を浮かべて当麻を見つめている。涙は瞳に溢れ、ポロポロと零れた。すぐに抱きしめて、大丈夫だよ、と言ってあげたくなる。儚げな美少女の涙には、見る者を虜にする魔力が秘められているに違いない。
「……なんで? どうしていきなりそんな事言うの?」
溢れる涙をそのままに、必死に訴えかける萌恵。なんだか映画の撮影シーンに立ち会ってる気分だ。
「なら、LINERなんか最初から教えなければ良かったじゃない!」
痛いところを突かれた。まさにそれだ。言われるだろう事は、予測していたけれども。
「菜々子の妹なんだ。両親と菜々子本人の許可があれば、承諾するより外に選択肢は無いだろう? で、俺もお前の事甘やかし過ぎた。反省している」
相変わらず諭すように話す彼。今のところ冷静だ。そうなのだ。あたしが許可した訳だ。断る機会はしっかりとあったのに。
「そうだね。その時、キチンとダメだよ、て断れば良かったよね。萌恵を信用してたからだったのだけど、浅はか過ぎた。ゴメンね」
予め用意してきた台詞を、ゆっくりとそしてハッキリと伝えた。まさにこれは本心だ。しっかり言えた自分に、花丸をあげよう。傍から見れば、こんな些細な事だけれど、言いたくても言えなかった事の一つだ。萌恵は途端にキッとしてあたしを睨みつけ、
「何ソレ? 今更遅いよ! いい子ぶってさ!当麻の前では優しいお姉ちゃん演じてるだけじゃない!」
と叫ぶと、傍らのナプキンを丸めてあたしに投げつけた。
「おっと!」
当麻は素早く投げられたナプキンを受け止めた。そして
「萌恵!」
とやや厳しい口調でその名を呼ぶ。
「当麻……」
けれどもあたしは、そんな彼の肩にやんわりと触れ、驚いてあたしを見る当麻に、首を横に振ってみせた。まず、萌恵が言いたい事を履き出させよう。そう思ったのだ。それに、当麻の前でいい子ぶる。そういう面、あたしには確かにあったから。それにしても、こんなに萌恵が感情を露わにするとは。策士な萌恵にしては珍しい。当麻の手前、てっきり儚げで、か弱い少女をしおらしく演じると思ったのだが。何か意図があるのだろうか?
そう、いよいよ三人で話し合うのだ。午前中の方が、午後よりも冷静に話しやすい。その統計から、この時間にしたのだ。萌恵は時間通り来るだろうか。恐らく来る。来た方がより自分に有利に働く事を知っているからだ。
そのレストランには珍しく、会議用に個室が設けられている。2時間につき千円と、学生でも十分払える。当麻が予め予約しておいてくれた。当麻がポケットからスマホを取り出す。どうやら萌恵からLINERが入ったようだ。
「萌恵、もうついて席で待ってるってさ。とりあえず、ドリンクバーを注文したって。珍しい事もあるもんだ」
と当麻は笑った。あたしの大好きな、屈託の無い笑顔。もう、見納めになるかもしれないけど。だけどあたしは、変わりたい! だから、何があっても受け入れる!もう一度気合いを入れ直し、
「そっか。萌恵も何を話すか分かってるのかもね」
と笑顔で答えた。
……分かってるから、誠実に向き合うふりをしてるんだよ……
と内心では思いながら。
「当麻、お姉ちゃん、待ってたよ」
萌恵は個室に通されたあたし達を見て嬉しそうに立ち上がった。
……うわぁ、萌恵。また一段と可愛くなったな……
一目萌恵を見た瞬間、正直に感じた感想だ。淡いブルーのノースリーブのワンピース。膝丈あたりまでのそれは、裾の方がシースルーとなっている様子だ。白いシースルーのカーディガンを羽織っている。白い麦わら帽子、白いサンダル。そのどれもが、儚げな美少女である事を証明していた。
あたし自身はというと、硬い黒髪、黒い目。萌恵は柔らかな茶色い髪、茶色い目、雪みたいに真っ白な肌。あたしは学生の時みたいに気にせずに肌を焼いたりなくなったせいか、肌の色は象牙色って感じだけど。透き通るような白い肌の萌恵と比べると、明らかにあたしが凡人である事を証明しているように見えて滑稽極まりない。とても、同じ両親から生まれたとは思えない。もう何千回、何万回思った事だろう。隣の当麻をちらりと見てみる。
……当麻……
内心笑ってしまった。恍惚とした眼差しで萌恵を見つめているから。こんな目で見ておいて、『萌恵は可愛い妹にしか思えない』なんてよく言うよ。本気でそう思ってるなら、もしや禁断の愛に悶えるのが好みか?
まぁ、私も思っているだけで。実際に当麻に言えずに来た訳だから、とやかく彼の事を言えないのだけれど。
席につく。あたしと当麻は隣同士。入り口側だ。
「まず、飲み物持って来よう」
当麻はあたしに声をかけた。
「いってらっしゃい」
萌恵の声を背に、荷物だけ置いて再び外に出る。ドリンクバーの場所を目指しながら、自分のいでたちを改めて見てみた。濃紺のデニムパンツ。白い半袖のワイシャツ。ターコイズブルーのスニーカー。萌恵とは正反対の服装だ。前述したが、萌恵と同じような服装なら余計に違いが目立つ。だからこの服装で正解なのだ。私自身、シンプルで動きやすい服装が好きなのもある。
まずはホットコーヒーを淹れる。更に、アイスウーロン茶をガラスコップに注ぐ。氷はいらない。時間が経つと薄くなるから。
……時間が経つと薄くなる……
まるで付き合いたてのカップルが、長い年月を経てマンネリ化するみたいだ。
当麻はホットの紅茶と、アイス緑茶にしたようだ。あたしたちは揃って個室に戻った。
……いよいよ、決着を迎える時だ……
しばらく重苦しい沈黙が走る。萌恵はオレンジジュースと林檎ジュースにしたようだ。それにしても、この大雨。しかも台風が近づいている最中、白い麦わら帽子とは。何か、意図があるのだろうか? 可愛らしいし、目立つ。ただそれだけの事かもしれないのに。そんな風に感じてしまうあたしは、きっと、萌恵への醜い嫉妬でいっぱいなのだろう。
「さて、萌恵。俺たちの線引きの件なんだけど。お前ももう歳頃だし、俺には菜々子がいるし。個人的な連絡とか、馴れ馴れしく抱きつくとか。そういうのもう辞めよう! な?」
当麻は単刀直入に切り出した。優しく、穏やかに。だけどハッキリと諭すように。
……当麻、有難う! ハッキリと言ってくれて。それだけで嬉しいし、大満足だよ……
心の中で、静かに感謝の気持ちを述べる。萌恵はビックリしたように大きな目を益々大きく見開いて、涙を浮かべて当麻を見つめている。涙は瞳に溢れ、ポロポロと零れた。すぐに抱きしめて、大丈夫だよ、と言ってあげたくなる。儚げな美少女の涙には、見る者を虜にする魔力が秘められているに違いない。
「……なんで? どうしていきなりそんな事言うの?」
溢れる涙をそのままに、必死に訴えかける萌恵。なんだか映画の撮影シーンに立ち会ってる気分だ。
「なら、LINERなんか最初から教えなければ良かったじゃない!」
痛いところを突かれた。まさにそれだ。言われるだろう事は、予測していたけれども。
「菜々子の妹なんだ。両親と菜々子本人の許可があれば、承諾するより外に選択肢は無いだろう? で、俺もお前の事甘やかし過ぎた。反省している」
相変わらず諭すように話す彼。今のところ冷静だ。そうなのだ。あたしが許可した訳だ。断る機会はしっかりとあったのに。
「そうだね。その時、キチンとダメだよ、て断れば良かったよね。萌恵を信用してたからだったのだけど、浅はか過ぎた。ゴメンね」
予め用意してきた台詞を、ゆっくりとそしてハッキリと伝えた。まさにこれは本心だ。しっかり言えた自分に、花丸をあげよう。傍から見れば、こんな些細な事だけれど、言いたくても言えなかった事の一つだ。萌恵は途端にキッとしてあたしを睨みつけ、
「何ソレ? 今更遅いよ! いい子ぶってさ!当麻の前では優しいお姉ちゃん演じてるだけじゃない!」
と叫ぶと、傍らのナプキンを丸めてあたしに投げつけた。
「おっと!」
当麻は素早く投げられたナプキンを受け止めた。そして
「萌恵!」
とやや厳しい口調でその名を呼ぶ。
「当麻……」
けれどもあたしは、そんな彼の肩にやんわりと触れ、驚いてあたしを見る当麻に、首を横に振ってみせた。まず、萌恵が言いたい事を履き出させよう。そう思ったのだ。それに、当麻の前でいい子ぶる。そういう面、あたしには確かにあったから。それにしても、こんなに萌恵が感情を露わにするとは。策士な萌恵にしては珍しい。当麻の手前、てっきり儚げで、か弱い少女をしおらしく演じると思ったのだが。何か意図があるのだろうか?
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