改造人間

SIN

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タイキ 2

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 前線に出る事を目指してから3ヶ月が経ち、俺は今シャトルに乗せられている。隣にはルルがいて、やっと月に戻れるとソワソワしている。
 ASクラスの訓練を終えた俺達は数時間家族との面会時間が与えられる。俺には家族なんていないし、路上生活していたルルにもいない。けど月に向かうシャトルに乗り込んだのはガドルに会うためだ。
 面会したい者の名前を言え、そう研究員に言われてジュタの名前を答えたが却下され、なら兄貴の方に会ってやろうという事でルルについて来た。
 初めて降り立つ月は巨大な地下街の様な雰囲気で、何個かのエリアに分かれているようだった。
 打ち上げ場の付近に来ない限り外の景色さえ見えない閉鎖間は、地球で育った俺にとっては狭苦しく感じた。
 「ルル!」
 打ち上げ場から自由に動き回れると言う訳でもなく、面会したいと願った奴が政府によって呼び出されているらしく、そこには多くの人が集まっていた。
 そんな中ガドルはバイクを飛ばしてやってきて、ヘルメットを取るなり嬉しそうに声を上げた。
 「ガドル!久しぶり。思ったより早く会いに来れた」
 そんなルルも嬉しそうにガドルに抱き付いて、甘えたように顔を摺り寄せている。どうやら自分の紹介は自分でしないと放って置かれるみたいだ。
 「あんたがジュタの兄貴か」
 1回リセットするように咳払いをしたガドルは、まだ抱き付いてくるルルを隣に降ろしてから俺を確認して首を傾げて一言。
 「君は?」
 初めましてと先に言った方が良かったか……今更だな。
 「ジュタの親友……あんたの事は知ってる」
 「……ジュタの……友達……?」
 いや……親友ですけど?
 ガドルは俺の顔を見つめ、不意に右手で口を押さえて静かに、本当に静かに泣き出した。それからゴメンと左手で待ったをかけて必死になって涙を拭って顔を2回パンと叩いた。
 「強制施設をあんたが作った事、アイツは怒ってた」
 ガドル、その名前を出すだけで本当に機嫌を悪くしてた。無関心で無表情が板についてからでもガドルの話をしたルルを投げ飛ばす位に嫌っていた。
 「そう……だろうな……俺がもっと早く母さんに金の出所を問い正していれば……」
 「違う。あいつは売られた事を怒ってるんじゃない。あんたが強制施設を作った事に怒ってんだ」
 ジュタの母親は金が欲しいからジュタを売った。それまでに改造人間になる事を聞いていたんだろう、ジュタは俺のように暴れもせずに改造人間として暮らし始めていた。その時点で金の為に売られた身の上を悲観している訳じゃない。そこへ俺が改造人間にされた……何も分からずに改造されてパニックに陥って暴れて。
 強制施設に対してジュタが嫌悪感を持った瞬間だっただろう。そんな強制施設を実の兄貴が自分を売った金で作った。だから怒ってるんだ。
 「俺のやってる事の本質を見抜いてるんだな……けど親友君!俺は改造人間育成機関を運営してるつもりは無い。今はまだそうかも知れないが、いつか子供が夢を語ってくれるような……そんな場所にしたいんだ」
 こいつはこいつでブッ飛んだ夢を持ってんだな。強制施設っていったら政府が管理している施設で間違いない。そんな場所で子供に夢を?改造人間になると言う現実があるのにそんなモノを見せてどうする?改造人間にならないと言う新しい未来でも提供できんのか?いや、提供するつもりなんだろう。けど、これで分かった、ルルが語った夢が恐ろしく歓楽的だった事。こんな脳内お花畑に保護されたんなら嫌でもそうなる。
 何でなんだろうな、兄弟だってのに弟は無気力で、兄は漠然とした夢に向かってる。もし、もし月にいたのがジュタで改造人間にされたのがガドルだったら、それでもコイツは夢を抱く事が出来たのだろうか?
 「俺らが戦争終わらせんだからスグそーなるって」
 ガドルを見上げていたルルが得意げにガッツポーズを作って笑うと、ガドルも少し屈んで同じように拳を作ってルルの拳にコツンと当てて笑った。
 今から戦いに出るルルを心配してんだろうな、少しだけその笑顔は寂しそうで、限りなく優しげで……ジュタと似てるなって思った。いや、確かに兄弟なんだけど、ジュタとガドルはあまり似てない兄弟だ。
 ジュタはキリッとした目元とスッと高い鼻筋、その上で無表情なんだから黙ってるだけで機嫌がかなり悪そうに見えても良いんだろうけど、そうでもない。口元が少し緩んでるってのかな?薄笑いを浮かべてるとまではいかないし、どっちかって言うとへの字口なんだけど……軽いアヒル口?顔の上部分がキリッとしてんのに口元だけ緩いからトータルで見ると格好良いのか可愛いのか微妙。日に焼けた肌と5年間着続けているボロボロになった上着、やる気なさそうに歩く後姿はさながらアウトローだ。なのに笑顔は綺麗で、優しげなんだ。
 ガドルは見るからに優しそうな感じ。軽いアヒル口は共通してんだけど、目元が大きく違ってて、たれ目。眉は上がってるから甘過ぎる顔面にはなってない。太陽光が制限されてるんだろうな、月に住む人間の肌は基本的に白いし重力の関係で身長も高い。それで綺麗で優しげな笑顔。
 「そんでさ、親友君の名前はなんて言うのかな?」
 ルルからジュタに関する報告を聞いた後、ガドルはまた寂しげな笑顔を浮かべ、その表情のまま俺の名前を聞いてきた。
 あ、名乗るの忘れてたっけ。
 「タイキ」
 「うん。あのさ、タイキ君。良かったらジュタの事教えてくれないか?何でも良いんだ」
 次は俺から話を聞くつもりか。けど、最近のジュタの様子ならさっきルルが報告した通り、無気力の無表情、訓練は真剣に取り組んでいるが進級テストで手を抜いて前線に出る気はない。ガドルに対しての嫌悪感はあるがそれを文句として口にする事も無い……そのままだ。それに付け加えられるような新情報なんかかなり昔まで遡らなきゃならない。
 「アロエのハンドソープの話は?」
 黙ったままいる俺にルルが何気なく言った。
 「ぷっ!」
 それ、人間だった頃の話だからな?
 「え?なに?」
 そんな興味をもたれても……。
 「ジュタが人間だった時の話だよ。ね、タイキ」
 あ~、兄が興味津々って顔で俺を見てるよ。本人不在の状況にも関わらずとんでもなく恥ずかしい過去を喋る俺を許してくれ。
 「ジュタがお袋さんにハンドクリーム買って来いって頼まれて、それで一緒に行って……アロエのがっ……良いって言うから……それ買って帰って、それ使ったお袋さんの手……手、が……すっげ勢いで泡立つんだよ。で、よく見たら……ハンドソープ……あはははははは」
 やっぱ駄目だ、話の途中から思い出されるジュタのドヤ顔!
 「ジュタはアロエでテンションあがるんだぜ、凄いよな!」
 「ぶわっはっはっはははははははは腹っ、腹痛ぇ!」
 打ち上げ場にいるのは、今から前線に出る改造人間と、そいつらが希望した面会者のみ。本来なら重苦しい雰囲気が漂って普通のところ、俺達は3人で大笑いを披露している。だからって誰も注意なんかしに来ない。きっと個々は個々の時間に集中しているからだろうな。
 「ガドルさ~ん、忘れ物ですよー」
 笑いが収まってなんとなく場が和んだ俺達は、それぞれが抱く未来について少しだけ話した。そこへガドルの名前を呼びながら1人の男が走ってきた。手にはカメラを持っている。だからガドルが忘れたと言うのはあのカメラだろう。
 「あ、ゴメン。迷惑掛けた序に、撮ってくれると嬉しいんだけどなー」
 大きく手を振りながら笑顔で頼みごとをする姿は、やっぱりジュタとはかけ離れ過ぎてる。誰とでも訳隔てなく友達になれるタイプなんだろうな、人望とか無駄に高そうだ。
 「はいはい、分かってますよ。並んでください」
 やってきた男は、態々シャトルが映り込まない場所に向けてカメラを構え、その場所にガドルとルルは移動した。
 「タイキも一緒に写るんだ、ほら、こっち」
 ボンヤリとそんな光景を眺めていると不意に名前を呼ばれ、慌てて焦点を合せると綺麗で、優しげな笑顔が俺に手招きしていた。
 改造人間にする目的で育てられた俺は、実は写真に1回も写った事が無い。特別写りたいと思った事も無いんだけど、今呼ばれて不意に思ったのは……俺が生きた証が1つ残る事になるんだなって……前線に出て戦争を終わらせる。そう思っていても付き纏う死への恐怖……薄情な親友の心には俺と言う存在は残るのだろうか?
 俺が確かに生きていたと言う証拠、それを残せるんだから写ろう。
 「表情硬いですよー笑って笑って~」
 ルルの隣に立ってレンズを見つめて数秒、男はそんな文句を付けてきた。
 初めて写るモノに緊張するなと?どんな顔すりゃ良いのかも分からないし、第一笑えるだけの余裕なんかどこにあると……
 「ハンドソープ」
 「ぷっ!」
 おいルル!さっき大笑いしてまだ腹痛いんだって!
 「アロエ。キリッ!」
 ガドルまで……も、駄目だ……。
 「あはははは」
 こうして地球に戻された俺達はその日のうちに前線に送られた。
 ボロボロのテントが組まれた周辺には、軽く負傷した改造人間が回復を待つように直射日光著しい野外に寝転がされたままで、そんなテントの中には物資が置かれ、その盗難を防ぐ為なのかテント内の立ち入りは禁止となっていた。
 前線とは言っても四六時中戦闘が繰り広げられている訳ではないのか?いや、違うな……機械は寝たり休憩したりする時間なんかいらない。だが俺達は休憩が必要だ。だからこの場所は明確には前線じゃないのだろう。
 この場にいるのはザッと200人ほどか、無傷なのは今到着した俺達しかいない。なのに見る限り修理工がいないのはどう言う……それにこの寝転んでいる奴らの手当てだってされてない……もしかして使い捨て……なのか?いや、動けなくなれば施設に戻って修理される筈だ、そうでなきゃ救いが無さ過ぎる。
 1人の改造人間の先導で前線に出ると、瓦礫の影から機械達が布陣している場所に向かって遠距離攻撃をしている改造人間達がいた。機械も遠距離攻撃しかしてこないのか近距離戦をしている奴は1人もいない。
 どれだけの時間をこの戦闘体制で続けていたのかは分からないが、機械側は完全な遠距離を得意とする奴らで構成されている。
 俺の夢は、戦争を終わらせる事だ。こんな距離だけとって様子見の消耗戦なんかしてる場合じゃない。
 「責任者はどこにいる?」
 瓦礫に近付いて行くと、1人の改造人間が教えてくれた。ここの責任者はテントの中で物資を守る事しかしておらず、前線での戦い方は個々のセンスに任せているらしい。
 なるほど、誰がどう出るか分からないからこんな消耗戦になった、という訳か。
 「怪我の少ない奴はこっちに。他は攻撃を続けてくれ」
 こうして2分にした改造人間を更に2分し、瓦礫の陰に隠れながら機械達の布陣する場所に向かって前進していく。
 目的はもちろん機械の破壊、それと最低限動ける程度まで壊した機械を泳がせるのが目的だ。
 機械は何処で作られ、どこから前進してきているのか。
 故障すれば本陣に戻って修理すると言うのは至って普通の行動、その場所さえ分かれば少なくとも今のような消耗戦を続けなくても良くなる。
 敵が盾にしている瓦礫を通り過ぎ、俺達は敵陣の横、凡そ1キロ地点にいる。そこから一気に遠距離攻撃を仕掛けて敵の陣形を乱し、慌てて攻撃をこっちに向けてきた所で反対側に回り込んでいる奴らが遠距離攻撃。敵は3方向から来る攻撃に対処する必要があるために攻撃を分散させる、そこを狙って前進して近距離攻撃を仕掛けて敵陣をブッ壊す。
 「行くぞ!」
 武器を構えたまま前進し、反撃に出てきた機械との戦闘に入る。その間にも遠距離型の奴の銃口の中に手榴弾を投げ入れて武器を潰して行く。
 よし、コイツで最後だ。
 急襲が成功し、退却を始めた機械の後を追いかけていくと、不意に機械の動きが止まった。
 俺達の尾行に気付いたんじゃないかとも思えたが、そんな感じではなく……電源が急に落ちたような……移動する片足が上がったままなんだ。
 良くバランスが取れているな、と感心しながら動かなくなった機械を眺める事数分、もしかしたらコイツは囮で、前線に大量の機械が向かっている最中かも知れないとか嫌な考えが浮かび、3分の2の人数には前線に戻ってもらった。
 これで俺達は10人、本陣の場所に至ったとしても行き成り攻め入れない戦力だな。もしかしたら本陣の戦力が整うまでの時間稼ぎか?
 「どうする?」
 隣にいるルルが身を低くして機械を監視しながら聞いてくる。けど、それは俺が今1番誰かに聞きたい事だ。
 どうしたら良いんだろうか?
 このままここでジッとして機械が動き出すのを待ってるのは正解か?
 それとも前線に戻って状況確認をするのが先?
 しかし敵の本陣への手がかりを捨てて良いのか?
 単独行動は命取り、それは分かっている。10人と言う小規模は何をどう見たって単独行動にはなるだろう。けど、目の前には今にも本陣へ帰りそうな機械が1体。
 ジュタだったらこう言う時どうするだろうか?なんか、すぐ帰りそうだな……深追いなんかするなって、言われそうだ。
 そうだな、この機械が再び動き出すって保障もないんだから状況確認に戻ろう。それに今回の急襲でどれ程の被害が出たのかも知りたいし、もし戦いが一段落着いているなら責任者に会って今後の戦闘スタイルについての確認もしなきゃな。
 「駆け足で戻るぞ」
 もし、あの機械が囮だったんなら小規模な俺達が狙われやすい。だったら早く前線に戻って合流した方が安全。
 「待ってくれ、俺の脚じゃ早く走れない」
 手を上げて発言した男は左足を指差しながら言った。歩けない程ではないが走るとなると多少の難があるようだ。
 「怪我したのか?」
 見る限りそんな感じはないんだけど……。
 「足の螺子か何かが取れそうなんだ」
 なるほど、責任者に聞きたい事が増えた。修理工がいないのは何故なのか……いや、そんな事を考えてる暇があるなら移動だ。
 足に不安があると言う男を担ぎ上げて全速力で前線に戻ったが、機械は1体も動いておらず、戦闘は止んでいた。
 新しい戦力が用意されていた訳ではないのか、それともまだ移動中か……どちらにしろ貴重な休憩時間、今のうちに状況を聞いてまとめよう。
 残りの弾数と怪我人の状況を見て回り、最後に責任者に会いにテントの場所までまた全力で走る。
 テントが遠くに見えて来ると、同時に信じられない光景まで見えてきた。
 改造人間が、改造人間を攻撃していた……。
 助けてくれと懇願する改造人間達は皆重度の故障者で、攻撃をする改造人間達は辛そうに顔を歪めていた。
 「な、にしてんだよ…」
 ようやく声に出せた時、その虐殺は終わった後だった。
 「今日来た子だね……改造人間のデータが機械に渡らないため……動けなくなった子を解析不能レベルにまで壊すんだ。修理する人間はこんな所にまで来ないし、施設に戻った所でスクラップだよ」
 テントの中から1人の男が出てきて説明をした。きっとコイツが責任者なんだろう。
 「今後の予定は?どうやって戦争に勝つつもりだ?」
 「動けなくなった時点で壊されて終わる……それが分かっているのに前進しろなんて言える訳がないよ……僕に出来るのは物資の管理だけだ」
 駄目だコイツ、完全に心が折れてる。
 敵のいないテント周辺にしかいないから知らないのだろうが、前線では命令がない事で激しい消耗戦を強いられてたんだ。現にその方法でここで寝てる奴は負傷して回復を待ってんだろ?現実から目を背けやがって……なにが物資の管理しかできねぇだ!だったらもー良い、戦いの指揮は俺がとる。
 夢が、あるから。
 戦争が終った地球で、人間だった頃と同じように暮らしたいって。だから1歩も引けないんだ、こんな所で立ち止まってる時間も惜しい位やる事なんか山積してんだ。
 戦争を終らせる、それが第一目標。それが叶えられた時、俺がまだちゃんと生きてたら、もう1回笑いかけてくれるか?
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