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第四夜 寄生?共生?
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一粒の種子がドリルの様に高速回転して私の胸の中に入り込んでいく。その光景を茫然と観ながら二人の盗賊は囁いていた。
「おい兄弟、ありゃ一体何だ?」
「お宝の水晶玉から飛び出したんでさぁ」
「この馬鹿!そりゃ封印球だ。」
「何ですか?それは」
「『氷結の獅子』の能力を使った『星霊魔法』でよ、時間を凍らせて百年でも千年でもそのまま保存しちまう代物だよ。もちろん超が付くお宝だ。そんな物に封印されてたんだ、よっぽど価値のある貴重品か、それとも┈┈」
顔を引きつらせながら髭ノッポはこう言った。
「どうやっても破壊出来ない、危険物ってことだ」
そんな会話を耳にしながら、私は必死に種子の侵入を食い止めようとするが、回転が速すぎてつかみ取れない。
〔ハハハ、無駄だ。我の侵入は防げぬ。諦めて我が支配を受け入れよ〕
しかも、頭の中に直接響くような感じで響いてくる声は、種子のくせに妙に偉そうでイラッとする。
「ふざけんじゃないわよ!盗賊二人の次は植物の種子?どこまでこの身体を犯そうとしてるのよ。」
〔フム、確かに妙な気分だ。お前を我だけのものにして支配したいという思いが強すぎる。これは、お前の持つ魅了の力のせいだな。本来植物である我をここまで恋狂わせるのだ。動物などひとたまりも無かろう〕
冷静に自己分析出来るのは、こいつが植物だからだろうか?しかし、厄介な「魔性の魅力」だ。これはもう呪いと言っても良いだろう。
〔そんな事はどうでも良い。ようやく身体の中に入れた。さあ、お前の血を吸い、脳に根を張り、お前を操ってくれるわ!〕
想像するのも嫌な事を宣言するな!ヤダヤダヤダそんなの嫌だ!ゲーム始めたばかりでこの仕打ちはあんまりじゃない?クソゲーも良いとこよ。プレイ料金返せ!と、考えていると……
〔な、何だこれは?〕
頭に潜り込んだ種子が、何やら驚きの声が上がる。
〔何故お前の中には何もない?!血も血管も脳も無い。そんなことが有りえるのか?!〕
……ええと、この種子何言ってるの?ゲームのアバターに脳や内臓なんかの中身が有るわけないでしょう?
茫然としている私の胸の中で、種子は更に慌てふためく。
〔き、貴様、まさかスライムクイーン?!だが、いかに貴様の吸収能力でも我を溶かすことなど……バ、馬鹿な?溶ける、いや分解していく!何だこれは?!〕
何だか盛大に勘違いしながら、勝手に消滅していく種子。あれだけ大物感を出しながら、最後は情けない終わり方だね。
けれど、それで終わりじゃなかった。突然身体中に痛みが走る。
「アアアアアアッッッ?!?!」
痛い!頭が、胸が、お腹が、手足が今まで経験したことが無い激痛を発している。とても耐えられず地面を転げ回る。この夢の中ではそんなに痛みは感じない筈なのに……だが、その動きも止まる。正確には止められる。身体中に植物の蔦が絡まっているからだ。地面からではなく私の身体から生えてきた蔦に。
「い、イヤーッ?!何よこれ」
あまりの痛みと状況に、思考停止してしまう。それでも蔦は生長を続け、やがて繭のように私の身体を完全に包み込んでしまう。
[error5324 バグの発生を確認しました]
[只今、バグを処理しています。しばらくお待ちください]
突然のシステムメッセージ。いやいや、待っていられる状況じゃないんですけど。
「……危険物の方だったか」
髭ノッポがぼそりと呟くのが聞こえる。
「どうするんですか?これ」
小太りがオロオロしているのが何故か分かる。
「燃やしちまおう」
「そっ、そうっすね。分かりやした」
ちょっと決断早過ぎない?とツッコミたいが声も出ない。二人組は手早く松明に火を付ける。
「あばよ、嬢ちゃん。可愛かったぜ」
呟きながら、私に向かって松明を放り投げる。思わず手で払い除けようとするが、身体中が蔓草で締め付けられているので動く筈もなく……
[バグの処理が完了しました]
パシィッ
突然、明後日の方向に弾かれる松明。見ると、一本の蔓草……いや、鞭のように太くしなやかな蔓が伸びている。アレが松明を弾き返したのだ。
瞬間、私の頭の中にメッセージが流れ込んでくる。どんどんアビリティが変わっていき、能力の使い方が流れ込んでくる。
このゲームの特性のお陰で蔓の動かし方、私と融合だか共生だかしている種子の状態、そして、私のステータスの急激な変化が自然に理解できる。
┈┈これは、いけるかも⁉それじゃ、反撃を開始しますか。
───────────────────────────────────────
美夜 レベル3
種族〈半吸血鬼〉
称号〈棒術使い〉〈棒術使い〉
[アビリティ]
〈暗闇下ステータスアップ、HP回復〉〈地属性1 〉〈闇属性1 〉〈魔性の魅力〉
〈陽光下ステータスダウン、HP半減〉〈火属性ダウン〉〈光属性ダウン〉〈回復効果半減〉〈教会利用不可〉
[スキル]
〈吸血〉〈素手攻撃力アップ〉〈杖攻撃力アップ〉
〈HP〉42 /168 〈MP〉30/30
〈力〉4/8〈素早さ〉4/7 〈体力〉4/8 〈技量〉4/4〈魔力〉3/3〈知力〉3/3〈精神力〉2/2〈魅力〉5/5〈幸運〉1/1
───────────────────────────────────────
[称号〈■■■の種子との共生者〉を手に入れました]
[アビリティ〈植物操作1〉を手に入れました]
[スキル〈蔓の鞭〉を手に入れました]
[アビリティ〈陽光下ステータスアップ、MP少回復〉を手に入れました]
[アビリティ〈陽光下ステータスダウン、HP半減〉と合成されます]
[アビリティ〈陽光下ステータス少ダウン、HP半減、MP少回復〉に変換しました]
[アビリティ〈火属性ダウン〉を手に入れました]
[すでにあるアビリティ〈火属性ダウン〉と合成されます]
[アビリティ〈火属性大ダウン〉に変換しました]
[アビリティ〈光属性1 〉を手に入れました]
[アビリティ〈光属性ダウン〉と合成されます]
[アビリティ〈光属性小ダウン〉に変換しました]
[アビリティ〈地属性1 〉を手に入れました]
[すでにあるアビリティ〈地属性1 〉と合成されます]
[アビリティ〈大地属性〉に変換しました]
[アビリティ〈魅惑の香り〉を手に入れました]
[アビリティ〈魔性の魅力〉と合成されます]
[合成中──合成中──合成中──]
[新アビリティ〈魔性の魅了〉が完成しました]
[アビリティ〈金属装備不可〉を手に入れました]
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
美夜 レベル3
種族〈半吸血鬼〉
称号〈■、ちう■■の種子との共生者〉〈体術使い〉〈棒術使い〉
[アビリティ]
〈暗闇下ステータスアップ、HP回復〉。n、5y 〈大地属性〉〈闇属性1 〉〈魔性の魅了〉〈植物操作1〉
〈陽光下ステータス小ダウン、HP半減、MP小回復〉〈火属性大ダウン〉〈光属性小ダウン〉〈回復効果半減〉〈教会利用不可〉〈金属装備不可〉
[スキル]
〈 吸血〉 〈素手攻撃力アップ〉〈杖、力アップ〉〈蔓の鞭〉
。。、
〈HP〉42 /168 〈MP〉30/30
〈力〉6/8〈素早さ〉4/7
〈体力〉6/8 〈技量〉4/4
〈魔力〉3/3〈知力〉3/3〈精神力〉2/2〈魅力〉5/5〈幸運〉1/1
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「おい兄弟、ありゃ一体何だ?」
「お宝の水晶玉から飛び出したんでさぁ」
「この馬鹿!そりゃ封印球だ。」
「何ですか?それは」
「『氷結の獅子』の能力を使った『星霊魔法』でよ、時間を凍らせて百年でも千年でもそのまま保存しちまう代物だよ。もちろん超が付くお宝だ。そんな物に封印されてたんだ、よっぽど価値のある貴重品か、それとも┈┈」
顔を引きつらせながら髭ノッポはこう言った。
「どうやっても破壊出来ない、危険物ってことだ」
そんな会話を耳にしながら、私は必死に種子の侵入を食い止めようとするが、回転が速すぎてつかみ取れない。
〔ハハハ、無駄だ。我の侵入は防げぬ。諦めて我が支配を受け入れよ〕
しかも、頭の中に直接響くような感じで響いてくる声は、種子のくせに妙に偉そうでイラッとする。
「ふざけんじゃないわよ!盗賊二人の次は植物の種子?どこまでこの身体を犯そうとしてるのよ。」
〔フム、確かに妙な気分だ。お前を我だけのものにして支配したいという思いが強すぎる。これは、お前の持つ魅了の力のせいだな。本来植物である我をここまで恋狂わせるのだ。動物などひとたまりも無かろう〕
冷静に自己分析出来るのは、こいつが植物だからだろうか?しかし、厄介な「魔性の魅力」だ。これはもう呪いと言っても良いだろう。
〔そんな事はどうでも良い。ようやく身体の中に入れた。さあ、お前の血を吸い、脳に根を張り、お前を操ってくれるわ!〕
想像するのも嫌な事を宣言するな!ヤダヤダヤダそんなの嫌だ!ゲーム始めたばかりでこの仕打ちはあんまりじゃない?クソゲーも良いとこよ。プレイ料金返せ!と、考えていると……
〔な、何だこれは?〕
頭に潜り込んだ種子が、何やら驚きの声が上がる。
〔何故お前の中には何もない?!血も血管も脳も無い。そんなことが有りえるのか?!〕
……ええと、この種子何言ってるの?ゲームのアバターに脳や内臓なんかの中身が有るわけないでしょう?
茫然としている私の胸の中で、種子は更に慌てふためく。
〔き、貴様、まさかスライムクイーン?!だが、いかに貴様の吸収能力でも我を溶かすことなど……バ、馬鹿な?溶ける、いや分解していく!何だこれは?!〕
何だか盛大に勘違いしながら、勝手に消滅していく種子。あれだけ大物感を出しながら、最後は情けない終わり方だね。
けれど、それで終わりじゃなかった。突然身体中に痛みが走る。
「アアアアアアッッッ?!?!」
痛い!頭が、胸が、お腹が、手足が今まで経験したことが無い激痛を発している。とても耐えられず地面を転げ回る。この夢の中ではそんなに痛みは感じない筈なのに……だが、その動きも止まる。正確には止められる。身体中に植物の蔦が絡まっているからだ。地面からではなく私の身体から生えてきた蔦に。
「い、イヤーッ?!何よこれ」
あまりの痛みと状況に、思考停止してしまう。それでも蔦は生長を続け、やがて繭のように私の身体を完全に包み込んでしまう。
[error5324 バグの発生を確認しました]
[只今、バグを処理しています。しばらくお待ちください]
突然のシステムメッセージ。いやいや、待っていられる状況じゃないんですけど。
「……危険物の方だったか」
髭ノッポがぼそりと呟くのが聞こえる。
「どうするんですか?これ」
小太りがオロオロしているのが何故か分かる。
「燃やしちまおう」
「そっ、そうっすね。分かりやした」
ちょっと決断早過ぎない?とツッコミたいが声も出ない。二人組は手早く松明に火を付ける。
「あばよ、嬢ちゃん。可愛かったぜ」
呟きながら、私に向かって松明を放り投げる。思わず手で払い除けようとするが、身体中が蔓草で締め付けられているので動く筈もなく……
[バグの処理が完了しました]
パシィッ
突然、明後日の方向に弾かれる松明。見ると、一本の蔓草……いや、鞭のように太くしなやかな蔓が伸びている。アレが松明を弾き返したのだ。
瞬間、私の頭の中にメッセージが流れ込んでくる。どんどんアビリティが変わっていき、能力の使い方が流れ込んでくる。
このゲームの特性のお陰で蔓の動かし方、私と融合だか共生だかしている種子の状態、そして、私のステータスの急激な変化が自然に理解できる。
┈┈これは、いけるかも⁉それじゃ、反撃を開始しますか。
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美夜 レベル3
種族〈半吸血鬼〉
称号〈棒術使い〉〈棒術使い〉
[アビリティ]
〈暗闇下ステータスアップ、HP回復〉〈地属性1 〉〈闇属性1 〉〈魔性の魅力〉
〈陽光下ステータスダウン、HP半減〉〈火属性ダウン〉〈光属性ダウン〉〈回復効果半減〉〈教会利用不可〉
[スキル]
〈吸血〉〈素手攻撃力アップ〉〈杖攻撃力アップ〉
〈HP〉42 /168 〈MP〉30/30
〈力〉4/8〈素早さ〉4/7 〈体力〉4/8 〈技量〉4/4〈魔力〉3/3〈知力〉3/3〈精神力〉2/2〈魅力〉5/5〈幸運〉1/1
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[称号〈■■■の種子との共生者〉を手に入れました]
[アビリティ〈植物操作1〉を手に入れました]
[スキル〈蔓の鞭〉を手に入れました]
[アビリティ〈陽光下ステータスアップ、MP少回復〉を手に入れました]
[アビリティ〈陽光下ステータスダウン、HP半減〉と合成されます]
[アビリティ〈陽光下ステータス少ダウン、HP半減、MP少回復〉に変換しました]
[アビリティ〈火属性ダウン〉を手に入れました]
[すでにあるアビリティ〈火属性ダウン〉と合成されます]
[アビリティ〈火属性大ダウン〉に変換しました]
[アビリティ〈光属性1 〉を手に入れました]
[アビリティ〈光属性ダウン〉と合成されます]
[アビリティ〈光属性小ダウン〉に変換しました]
[アビリティ〈地属性1 〉を手に入れました]
[すでにあるアビリティ〈地属性1 〉と合成されます]
[アビリティ〈大地属性〉に変換しました]
[アビリティ〈魅惑の香り〉を手に入れました]
[アビリティ〈魔性の魅力〉と合成されます]
[合成中──合成中──合成中──]
[新アビリティ〈魔性の魅了〉が完成しました]
[アビリティ〈金属装備不可〉を手に入れました]
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美夜 レベル3
種族〈半吸血鬼〉
称号〈■、ちう■■の種子との共生者〉〈体術使い〉〈棒術使い〉
[アビリティ]
〈暗闇下ステータスアップ、HP回復〉。n、5y 〈大地属性〉〈闇属性1 〉〈魔性の魅了〉〈植物操作1〉
〈陽光下ステータス小ダウン、HP半減、MP小回復〉〈火属性大ダウン〉〈光属性小ダウン〉〈回復効果半減〉〈教会利用不可〉〈金属装備不可〉
[スキル]
〈 吸血〉 〈素手攻撃力アップ〉〈杖、力アップ〉〈蔓の鞭〉
。。、
〈HP〉42 /168 〈MP〉30/30
〈力〉6/8〈素早さ〉4/7
〈体力〉6/8 〈技量〉4/4
〈魔力〉3/3〈知力〉3/3〈精神力〉2/2〈魅力〉5/5〈幸運〉1/1
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