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2章 森に引きこもってもいいかしら?

24. 名の有る魔獣らしい?

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 シロちゃんとギンちゃん。
 この子たちはペットのようなものだけれど、そうではない。
 飼っているわけでもない。いつの間にか傍にいてわたしの癒しとなっているの。
 イリスやイーヴァはとても大事な子供のようなものだけれど、この二匹は違う。
 イーヴァなんていつかは手を離して彼自身の人生を歩ませなければと思っているけれど、なかなか手が離れそうにないわね。でもきっと自立してここを出て行くわ。
 でもね、もともとこの二匹は私なんていなくても生きていけるの。それに普通の動物ではない事も理解している。だって抜けた毛が魔石になる動物なんていないもの。角が魔石になるのは魔獣だとわかっている。
 撫でて回復の魔法をかけると、黒ずんだり汚れてごわごわになった毛が魔力を帯びた綺麗な輝くものになるのだもの。普通の動物ではないわね。
 でも色んな木の実や薬草、鳥などの狩りをして獲物を持ってきてくれたり、一緒にうたたねしたりして。悪い子じゃないのよ。

 シェヌにそういった。
 分かって貰いたくて。

「ばあさん、もしかしてそいつら魔法が使えるのか?」

 少し考えてシェヌがそう聞いてきた。

「多分。シロちゃんは角だけじゃなくて前足や後ろ脚も血で汚れているし、ギンちゃんは口元は汚れて無いのに前足がいつも血で汚れているわ。兎が狩りをするなんて思わなかったけど、魔獣の角兎も角で攻撃するのでしょう?それに狼でも犬でも狩りをするのは口……牙を使うわよね」

「もしかすると昔話にでてくる月白兎ムーンラビ銀狼フェンリルなのかもしれないな」


 そう言ってシェヌは笑った。

「昔話にでてくる獣?伝説の魔獣なのかもね」

 わたしも笑った。そして彼らが傍にいるのをシェヌに許してもらいたいと。
 その心を読んだのかしら。

「まあ、ばあさんも大人なんだし? そいつらをちゃんと躾てくれよな」

 そう言ってくれて嬉しかったわ。

 のどが渇いた事をいうと、オレも飲んでくると言って台所の方へ行きかけていたのに、慌てて引き返してきて私の手からコップを受け取った。そして苦笑いしながら台所へむかう。

 その後シェヌは台所で水を汲みもう一杯水を私についで来てくれた。
 私がそれを飲み干すと真剣な顔つきで、もう一つの問題がある事を示唆してきた。
 そうあの魔力を大量に使ってやったことを、王都から調べに来るかもしれないと。
 まあ、そうよね。あんなに使ったら伝わるかもとは思っていた。
 


「それは考えていたわ。だからね。この家を封鎖しようと思ってる」





──────────────────


お久しぶりです。
書けなくて、筆が止まっていました。
とても短いですが、少しだけ書けたので。

これからもポツンポツンとですが続きが書けたらいいなと思います。


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