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2章 森に引きこもってもいいかしら?
2.理由
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ぼちぼち続くと思います。
たまには町にも行かなくてはね。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
あのイリスが倒れた日、イーヴァはエルムやシェヌ、サパンを伴ってお医者様と戻ってきた。
お医者様は、過労だろうといい、街に帰っていった。薬や薬湯の説明をして。
私はちょうど良いと思い、彼らに相談をすることにしたの。一人では事が大きすぎると思って。
私の加護を与えてくれた全能神からの忠告を皆に話すことにしたの。
だって、イリスやイーヴァが贄に使われるかもしれないのよ?神といってもあの神のことだもの……間に合わなかったらと思うだけで身体が震えてくるわ。
私は彼らに本当の事をはなした。
他の国から来たと言っていたが、このコール国によって他の世界より召喚されたこと。私はただ巻き込まれただけで15.6の少年少女が数人召喚され魔王と戦うように言われている事。
私達の世界には魔法も魔術も無い事、そして……一番大事な事だけど……それに怒った神が召喚陣を使えなくしたこと。今の魔力や魔石、陣による召喚は出来なくなったけれども、古の召喚には贄による召喚があること。それには光と闇の魔力を持つ者が贄にされてきたという事。すでに召喚された少年たちには犠牲が出ている事……
とにかく今知っている事を全て話したの。話の順番や事の大小を考えないでとにかく知っていることを話したの。
「魔王って……」
「知っているの?」
皆は顔を見合わせてから、私に向き直った。
「魔人族といわれる魔力の豊富な種族はいるけどなぁ……魔王って聞いたことが無いなぁ」
「あ? んじゃ魔人族の王ってことで魔王とか呼ばれていたりして?…」
「こちらにさらわれた時にね、この国は危機に瀕しているって言ってたけど、そんな事が思えないほど王様って人が信じられないほど太ってギラギラしてたの。だから信じられなくてすぐに王宮をでてこちらに来る手配をしてもらったの」
「危機に……まあ……魔獣は出るし、なぁ……」
え?どこかと戦争を始めるのかと思っていたわ……
だって、エルムだって国に魔力持ちが利用されるって言っていたし……
みんなと話し合って、この家を拠点にすることにしました。緑の風の……
そして神が言ったこの国の召喚の知識が無くなるまではイリスとイーヴァをここで守る事にしたの。まぁイーヴァは隠形や偽装が出来るので、街に出て勉強をしたり依頼を受けたりして生活の基本を学ぶことになりましたけど。
イリスは偽装の腕輪をしていても私には効いていなかったので、もう少しまともな魔道具が出来るまではここに私と共に引きこもることになりました。
そうして雪の舞う季節になりました……
独り言が最近増えたような気がするのよね。やはり年をとったからかしら。
あと、よいしょっとなどの掛け声も。
イリスがいるから寂しくはないのだけど。
それでもそれ以上にここで笑っていられるのは、森からやってくるお友だちがいるおかげなの。イリスだって一緒に撫でたりして可愛がっているのよ。
彼らに勝手に名前をつけて呼んでいるけれど、嫌がってはいないと思うの。
だって、薬草や果物や木の実や仕留めた獣が置いてあるから……
プレゼントだと思うと嫌われてはないと思っているのよ。
雪が降り積もる前に一度、町に出かけなければならないわね。
薬草も魔核も溜まってきたことですし。色々物を買い足して、冬支度をしましょう。
少し、服を足さなければね、足りないと思うの。これから雪に埋もれると聞いて、せめて上着の厚めのを作らないと寒いんじゃないかしら。
馬車の用意をしてもらうために、魔道具の通信箱でシェヌに連絡を入れました。
これに伝言を入れておくとセットの小箱に伝言が伝わるそうなの。ただ伝える先が三つしか選べないので、『エルム』『サパン』『シェヌ』に小箱を渡していますわ。
薬草は色々束にして集めて有ります。
肉も色々あるのですが、えっと…… 解体はしていません……
鳥の肉なら何とか自分で解体して肉にできますが、大きいものは…… 大変有難いのです。ただ、私にはどうする事も出来ないので、そのままポケットに放り込んでいます。イリスも解体は出来ないっていうので。町に行ったら解体してもらいましょう。解体代っておいくらぐらいかかるのかしら、見当もつきませんね。
シェヌからは返信が来ていないので、何時になるかわからないのが不便です。
町に行く予定で支度をしておきましょう。とは言っても服を多めに重ね着するためにたくさん用意しておくだけですけど。
後は買い出し用のメモ書き。
ギルドに行って肉を解体。魔石、魔核を買い取りしてもらう。薬草数種、葉物の野菜、果物を持ち込む。買うのは小麦や雑穀、調味料と根菜。布、毛糸、綿などが有れば買う。あ、金物屋が有れば包丁を研いでもらわないと…… 砥石が有るなら買うのもいいかも。
イリスや私のコートが有れば嬉しいのだけど。ローブではもう寒いのよね。
後は迎えが来てから考えましょう。
『こつん こつん』
あら、勝手口を誰かが叩いているわ。
ドアを開けてみると、汚れ切ったギンちゃんが、一匹の動物を咥えています。犬か狐のような細身の動物ね。どうやらすでに死んでいるような…… これはいつもの贈り物かしら。
「ギンちゃん、贈り物なの?」
そう問いかけると、クウンと鳴きました。有難いわ…… でも……
「ごめんね、とりあえず綺麗にさせてね」
『くりーん』そういってギンちゃんを洗うように撫でます。泥と血で汚れ切っていたギンちゃんの綺麗な毛がキラキラと…… いいえ、ところどころ白く濁って硬いまま。これは、痛みが有る兆候ね。
「痛いの? すぐに治るといいのだけれど『いたいのいたいのとんでゆけ』」
ぶわっとギンちゃんが白く光ると、毛のあちらこちらにあった濁りが消えて塊が出来ているわ。
ブラシでゆっくりと撫でるように毛を梳いていきましょう。何度も何度もゆっくり絡みを取り除くように……
チャリンシャリンと音をたてて、毛の硬い部分が落ちていきます。まるで硝子の欠片のようなキラキラと光る毛の塊……
実はこれ魔核の一つらしいのよ。一匹の獣に一つじゃないらしいのはここに来て知りました。大量に出るので箒でかき集めて袋に入れています……
ギンちゃんはふわっふわになったわね。手触りはとっても柔らか、ふわふわ。あったかいわ。背を撫でていると温かさで眠ってしまいそう。ふふっ。可愛いわ。
これもギルドで売れるかしら?
ふわふわになったギンちゃんを撫で終わると、大きな平皿に茹でた鳥肉をのせました。ギンちゃんのおやつです。まあ、私たちが食べない部分をあげているだけです。だってねぇ、二人じゃ食べきれないぐらい大きい鳥ですもの。あと出汁を取った残りとか。
前は裏庭に穴を掘って入れていたのだけど、森の動物たちが掘り返しちゃうの。だったら、野菜くず以外は、そのまま動物たちのご飯にしちゃっても構わないかなと思って。今では森との境目辺りに木材で餌場を作って出汁の残り滓や食べない内臓などを置くようにしているの。ふふっ、それはいつの間にかキレイに無くなっているわ。
野菜くずも堆肥にしようと思っていたのだけど、生の野菜くずもいつの間にか無くなって…… たぶん、これも森の動物たちのご飯になっているのね。
いまではゴミは煮て出汁を取り終えた野菜くずと暖炉の灰ぐらいね。
ああ、薪も少なくなってきたからまた作らなきゃね。
ところでシェヌからの連絡はまだかしら。
たまには町にも行かなくてはね。
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あのイリスが倒れた日、イーヴァはエルムやシェヌ、サパンを伴ってお医者様と戻ってきた。
お医者様は、過労だろうといい、街に帰っていった。薬や薬湯の説明をして。
私はちょうど良いと思い、彼らに相談をすることにしたの。一人では事が大きすぎると思って。
私の加護を与えてくれた全能神からの忠告を皆に話すことにしたの。
だって、イリスやイーヴァが贄に使われるかもしれないのよ?神といってもあの神のことだもの……間に合わなかったらと思うだけで身体が震えてくるわ。
私は彼らに本当の事をはなした。
他の国から来たと言っていたが、このコール国によって他の世界より召喚されたこと。私はただ巻き込まれただけで15.6の少年少女が数人召喚され魔王と戦うように言われている事。
私達の世界には魔法も魔術も無い事、そして……一番大事な事だけど……それに怒った神が召喚陣を使えなくしたこと。今の魔力や魔石、陣による召喚は出来なくなったけれども、古の召喚には贄による召喚があること。それには光と闇の魔力を持つ者が贄にされてきたという事。すでに召喚された少年たちには犠牲が出ている事……
とにかく今知っている事を全て話したの。話の順番や事の大小を考えないでとにかく知っていることを話したの。
「魔王って……」
「知っているの?」
皆は顔を見合わせてから、私に向き直った。
「魔人族といわれる魔力の豊富な種族はいるけどなぁ……魔王って聞いたことが無いなぁ」
「あ? んじゃ魔人族の王ってことで魔王とか呼ばれていたりして?…」
「こちらにさらわれた時にね、この国は危機に瀕しているって言ってたけど、そんな事が思えないほど王様って人が信じられないほど太ってギラギラしてたの。だから信じられなくてすぐに王宮をでてこちらに来る手配をしてもらったの」
「危機に……まあ……魔獣は出るし、なぁ……」
え?どこかと戦争を始めるのかと思っていたわ……
だって、エルムだって国に魔力持ちが利用されるって言っていたし……
みんなと話し合って、この家を拠点にすることにしました。緑の風の……
そして神が言ったこの国の召喚の知識が無くなるまではイリスとイーヴァをここで守る事にしたの。まぁイーヴァは隠形や偽装が出来るので、街に出て勉強をしたり依頼を受けたりして生活の基本を学ぶことになりましたけど。
イリスは偽装の腕輪をしていても私には効いていなかったので、もう少しまともな魔道具が出来るまではここに私と共に引きこもることになりました。
そうして雪の舞う季節になりました……
独り言が最近増えたような気がするのよね。やはり年をとったからかしら。
あと、よいしょっとなどの掛け声も。
イリスがいるから寂しくはないのだけど。
それでもそれ以上にここで笑っていられるのは、森からやってくるお友だちがいるおかげなの。イリスだって一緒に撫でたりして可愛がっているのよ。
彼らに勝手に名前をつけて呼んでいるけれど、嫌がってはいないと思うの。
だって、薬草や果物や木の実や仕留めた獣が置いてあるから……
プレゼントだと思うと嫌われてはないと思っているのよ。
雪が降り積もる前に一度、町に出かけなければならないわね。
薬草も魔核も溜まってきたことですし。色々物を買い足して、冬支度をしましょう。
少し、服を足さなければね、足りないと思うの。これから雪に埋もれると聞いて、せめて上着の厚めのを作らないと寒いんじゃないかしら。
馬車の用意をしてもらうために、魔道具の通信箱でシェヌに連絡を入れました。
これに伝言を入れておくとセットの小箱に伝言が伝わるそうなの。ただ伝える先が三つしか選べないので、『エルム』『サパン』『シェヌ』に小箱を渡していますわ。
薬草は色々束にして集めて有ります。
肉も色々あるのですが、えっと…… 解体はしていません……
鳥の肉なら何とか自分で解体して肉にできますが、大きいものは…… 大変有難いのです。ただ、私にはどうする事も出来ないので、そのままポケットに放り込んでいます。イリスも解体は出来ないっていうので。町に行ったら解体してもらいましょう。解体代っておいくらぐらいかかるのかしら、見当もつきませんね。
シェヌからは返信が来ていないので、何時になるかわからないのが不便です。
町に行く予定で支度をしておきましょう。とは言っても服を多めに重ね着するためにたくさん用意しておくだけですけど。
後は買い出し用のメモ書き。
ギルドに行って肉を解体。魔石、魔核を買い取りしてもらう。薬草数種、葉物の野菜、果物を持ち込む。買うのは小麦や雑穀、調味料と根菜。布、毛糸、綿などが有れば買う。あ、金物屋が有れば包丁を研いでもらわないと…… 砥石が有るなら買うのもいいかも。
イリスや私のコートが有れば嬉しいのだけど。ローブではもう寒いのよね。
後は迎えが来てから考えましょう。
『こつん こつん』
あら、勝手口を誰かが叩いているわ。
ドアを開けてみると、汚れ切ったギンちゃんが、一匹の動物を咥えています。犬か狐のような細身の動物ね。どうやらすでに死んでいるような…… これはいつもの贈り物かしら。
「ギンちゃん、贈り物なの?」
そう問いかけると、クウンと鳴きました。有難いわ…… でも……
「ごめんね、とりあえず綺麗にさせてね」
『くりーん』そういってギンちゃんを洗うように撫でます。泥と血で汚れ切っていたギンちゃんの綺麗な毛がキラキラと…… いいえ、ところどころ白く濁って硬いまま。これは、痛みが有る兆候ね。
「痛いの? すぐに治るといいのだけれど『いたいのいたいのとんでゆけ』」
ぶわっとギンちゃんが白く光ると、毛のあちらこちらにあった濁りが消えて塊が出来ているわ。
ブラシでゆっくりと撫でるように毛を梳いていきましょう。何度も何度もゆっくり絡みを取り除くように……
チャリンシャリンと音をたてて、毛の硬い部分が落ちていきます。まるで硝子の欠片のようなキラキラと光る毛の塊……
実はこれ魔核の一つらしいのよ。一匹の獣に一つじゃないらしいのはここに来て知りました。大量に出るので箒でかき集めて袋に入れています……
ギンちゃんはふわっふわになったわね。手触りはとっても柔らか、ふわふわ。あったかいわ。背を撫でていると温かさで眠ってしまいそう。ふふっ。可愛いわ。
これもギルドで売れるかしら?
ふわふわになったギンちゃんを撫で終わると、大きな平皿に茹でた鳥肉をのせました。ギンちゃんのおやつです。まあ、私たちが食べない部分をあげているだけです。だってねぇ、二人じゃ食べきれないぐらい大きい鳥ですもの。あと出汁を取った残りとか。
前は裏庭に穴を掘って入れていたのだけど、森の動物たちが掘り返しちゃうの。だったら、野菜くず以外は、そのまま動物たちのご飯にしちゃっても構わないかなと思って。今では森との境目辺りに木材で餌場を作って出汁の残り滓や食べない内臓などを置くようにしているの。ふふっ、それはいつの間にかキレイに無くなっているわ。
野菜くずも堆肥にしようと思っていたのだけど、生の野菜くずもいつの間にか無くなって…… たぶん、これも森の動物たちのご飯になっているのね。
いまではゴミは煮て出汁を取り終えた野菜くずと暖炉の灰ぐらいね。
ああ、薪も少なくなってきたからまた作らなきゃね。
ところでシェヌからの連絡はまだかしら。
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