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End of confinement
End of confinement④
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「珠月泣いているの? 本当に君は泣いている姿さえ綺麗だね。こんなことされて悲しい? 俺のこと嫌いになったよね」
そう言って、圭一郎は珠月の頬をそっと撫でる。
「いいえ。圭一郎さん、悲しいだけよ。いいの。大丈夫」
そう言って珠月は圭一郎の顔に両手で触れる。
この自分の気持ちさえ、圭一郎に届くのであればなんでもする。
そうして珠月はベッドに座っている圭一郎をそっと抱きしめた。
それから珠月は食事は圭一郎が準備してくれたものを食べて、ただひたすらに貪るように珠月を抱く圭一郎に応え続ける。
昼でも夜でも圭一郎がその気になればいつでも。
「自分で挿れて動いて。珠月」
「ん……んっ……恥ずか……しい」
「ほら、見て。俺のを受け入れている君のがよく見える」
珠月はそっと、目を開ける。
圭一郎の身体の上に乗っている自分の両足を彼が手で抑えているので、足を閉じることが許されず、そんな珠月を圭一郎が下から見ていた。
「や……そんなこと言わないで」
「そこが気持ちいいの? 違うでしょう?」
圭一郎の上で自ら受け入れ、緩く動いていた珠月を圭一郎が強く下から突き上げる。
「ふっ……あ、ぁんっ」
「珠月、もっと来て。君の奥を感じたいから」
「んん……んっ、も……無理」
「無理じゃない」
「ち……から、入らないっ……の……」
「可愛い」
酷いことをされているはずなのに、珠月には圭一郎を嫌うことなんて出来なかった。
こんなに愛されたことなんてないから。
縛られているはずなのに、望みを叶えられているようにも珠月には感じる。
一人にはなりたくない。
それが珠月の望みだったから。
別荘の天窓から漏れる月明かりが2人を照らしていた。
月明かりの中に、2人は閉じ込められているように見えた。
「珠月、おはよう」
圭一郎の腕の中で目覚める朝が、珠月は好きだ。
いつもなら圭一郎は、自分がキッチンに立って作った朝食を持ってきて珠月を起こす。
前日、極限まで抱かれる珠月は起きることができないからだ。
それでも、最近は時折、圭一郎は朝までその腕に珠月を抱いたままにしていることがある。
温かい圭一郎の腕の中。
肌も距離も近くて珠月を見つめる瞳は優しい。
「おはよ」
寝顔を見られていたのが恥ずかしくて、小さな声で挨拶すると、愛おしげに微笑む圭一郎がそっと珠月にキスをする。
「朝から可愛い。本当は食事を作らないといけないんだけど、俺の腕の中で無防備な珠月を見ていると離れがたくなってしまうんだよな」
珠月もきゅうっと圭一郎に抱きついた。
「私もこうして、圭一郎さんの腕の中にいるのすごく好き」
それを聞いた圭一郎の指が、珠月の顔をなぞる。
「ベッドから出られなくなりそうだ」
「ここにいますか?」
ふうっとため息をついて、髪をかきあげた圭一郎が身体を起こす。
「いや。朝食を作ってくる。このままここで過ごすのはとても素敵だけれどね。珠月にちゃんと食事をさせないと」
「あ、待って圭一郎さん、シャワー浴びたいです」
「ああ」
昨日も何度も、何度も愛されて、簡単に身体は拭いてもらっているようだけれど、それでもシャワーは浴びたい。
「待ってて」
圭一郎は、鍵を決して身に付けることはしなかった。
どこか別の部屋に置いているらしいそれを持ってきて、珠月の足首のベルトを外す。
珠月はおとなしくそれを見ていた。
今でも本当は、そんな鎖などなくても圭一郎から離れることはないと思う。
けれどそれで圭一郎が安心するのなら、縛られて構わないと思うのだ。
そんなものがなくても、珠月の心は縛られている。
それをいつの日か、分かってくれればいいと祈りにも似た気持ちで、圭一郎が鎖を外すその仕草を見ていたのだ。
そう言って、圭一郎は珠月の頬をそっと撫でる。
「いいえ。圭一郎さん、悲しいだけよ。いいの。大丈夫」
そう言って珠月は圭一郎の顔に両手で触れる。
この自分の気持ちさえ、圭一郎に届くのであればなんでもする。
そうして珠月はベッドに座っている圭一郎をそっと抱きしめた。
それから珠月は食事は圭一郎が準備してくれたものを食べて、ただひたすらに貪るように珠月を抱く圭一郎に応え続ける。
昼でも夜でも圭一郎がその気になればいつでも。
「自分で挿れて動いて。珠月」
「ん……んっ……恥ずか……しい」
「ほら、見て。俺のを受け入れている君のがよく見える」
珠月はそっと、目を開ける。
圭一郎の身体の上に乗っている自分の両足を彼が手で抑えているので、足を閉じることが許されず、そんな珠月を圭一郎が下から見ていた。
「や……そんなこと言わないで」
「そこが気持ちいいの? 違うでしょう?」
圭一郎の上で自ら受け入れ、緩く動いていた珠月を圭一郎が強く下から突き上げる。
「ふっ……あ、ぁんっ」
「珠月、もっと来て。君の奥を感じたいから」
「んん……んっ、も……無理」
「無理じゃない」
「ち……から、入らないっ……の……」
「可愛い」
酷いことをされているはずなのに、珠月には圭一郎を嫌うことなんて出来なかった。
こんなに愛されたことなんてないから。
縛られているはずなのに、望みを叶えられているようにも珠月には感じる。
一人にはなりたくない。
それが珠月の望みだったから。
別荘の天窓から漏れる月明かりが2人を照らしていた。
月明かりの中に、2人は閉じ込められているように見えた。
「珠月、おはよう」
圭一郎の腕の中で目覚める朝が、珠月は好きだ。
いつもなら圭一郎は、自分がキッチンに立って作った朝食を持ってきて珠月を起こす。
前日、極限まで抱かれる珠月は起きることができないからだ。
それでも、最近は時折、圭一郎は朝までその腕に珠月を抱いたままにしていることがある。
温かい圭一郎の腕の中。
肌も距離も近くて珠月を見つめる瞳は優しい。
「おはよ」
寝顔を見られていたのが恥ずかしくて、小さな声で挨拶すると、愛おしげに微笑む圭一郎がそっと珠月にキスをする。
「朝から可愛い。本当は食事を作らないといけないんだけど、俺の腕の中で無防備な珠月を見ていると離れがたくなってしまうんだよな」
珠月もきゅうっと圭一郎に抱きついた。
「私もこうして、圭一郎さんの腕の中にいるのすごく好き」
それを聞いた圭一郎の指が、珠月の顔をなぞる。
「ベッドから出られなくなりそうだ」
「ここにいますか?」
ふうっとため息をついて、髪をかきあげた圭一郎が身体を起こす。
「いや。朝食を作ってくる。このままここで過ごすのはとても素敵だけれどね。珠月にちゃんと食事をさせないと」
「あ、待って圭一郎さん、シャワー浴びたいです」
「ああ」
昨日も何度も、何度も愛されて、簡単に身体は拭いてもらっているようだけれど、それでもシャワーは浴びたい。
「待ってて」
圭一郎は、鍵を決して身に付けることはしなかった。
どこか別の部屋に置いているらしいそれを持ってきて、珠月の足首のベルトを外す。
珠月はおとなしくそれを見ていた。
今でも本当は、そんな鎖などなくても圭一郎から離れることはないと思う。
けれどそれで圭一郎が安心するのなら、縛られて構わないと思うのだ。
そんなものがなくても、珠月の心は縛られている。
それをいつの日か、分かってくれればいいと祈りにも似た気持ちで、圭一郎が鎖を外すその仕草を見ていたのだ。
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