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本編・第三部
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南里くんが呆然と徳永さんの顔を見ている。その表情に、徳永さんが「やっぱり」と声をあげて。
「配属された日からそうじゃないかなって思ってた。突然引っ越していったからびっくりしたんだよ?お別れも言えなかったし」
徳永さんが不満気に眉根を寄せて南里くんの顔をじっと見つめる。ふたりの会話の流れが飲み込めなくて、私は思わず割って入った。
「え、ごめん、徳永さん。南里くんと…知り合いだった……ってこと?」
私の問いに、徳永さんがにこっと笑って答えてくれる。
「はい!同じ幼稚園に通っていたんです」
徳永さんのたれ目気味の目尻が下がって、両耳を彩っているパールのピアスがふわりと揺れた。
なおも呆然としている南里くん。「大丈夫?」と声をかけると、はっと我に返ったようで。
「え、あ、ああ……えっと、すみません」
しどろもどろになりながら、南里くんが徳永さんから視線を思いっきり外す。白いTシャツからのぞく首筋が紅く染まっている。まるで自分を落ち着けるかのように、南里くんが開けた缶ビールに口付けた。
幼少期。自分が急に引っ越してしまった。苗字も変わって、もう二度と会えないはずの人が目の前にいる。それだけじゃない、なにかの気配。
そのなにかの気配、に。ぴんと来るものがあって。
(もしかして……南里くんにとって。徳永さんが初恋のひと、とかかな?)
耳まで真っ赤にさせて焦ったような南里くんの顔を横目で盗み見ながら、手に持った缶の梅酒を呷っていく。
幼い頃の初恋のひとが目の前にいる、となれば、南里くんのこの焦った表情も合点がいく。
南里くんの狼狽えている姿に、可愛い部分もあるのね、と、ひとり心の中で小さく息を漏らして微笑んでいると、さぁっと風が吹き抜けて。桜の花びらが舞い散った。徳永さんがたれ目の目を細めて、回顧するように口を開く。
「懐かしいなぁって思ってたの。侑くん、あの頃、チワワってあだ名ついてたよね?」
「あ、え……はい…」
「目が大きくてくりくりしてるの、変わらないんだねぇ。あの頃の侑くんってこ~んなに小さくって、ほんとにワンコみたい、って思ってたよ」
徳永さんが手のひらを下に向けて、背丈を表すように手をふりふりと振って。悪戯を思いついた子供のように、ふふふ、と笑みを漏らす。
徳永さんが、南里くんのことを、侑くん、と。下の名前で呼んでいる。徳永さんは昨年の新卒社員だから、南里くんとは1歳差。幼稚園での1歳差なんて無いに等しい。よっぽど仲が良かったのだろう。
「こんなに背が小さいのにガキ大将で、年中さんの他のクラスの男の子も纏め上げて。遊び時間、よく年長さんのクラスに乱入に来てたもんね?」
「あ~……はい…」
顔を真っ赤にしながらも、居心地が悪そうに南里くんが缶ビールにふたたび口付ける。
徳永さんが口にした南里くんのそんな姿、今の少年のような可愛らしい南里くんからは想像できない。
(………ん?押しが強いのはその頃から、ってこと?)
三木ちゃんに、一目惚れした、と言って迫っていたあの時の姿。それを脳裏に浮かべると、しっくりくる部分もあって。なるほどね、と、声には出さず小さくひとりごちる。
その様子を向かい側で見ていた大迫係長が、心底愉しそうな笑みを浮かべて。巨大すぎる爆弾を落としていった。
「なんだ、南里?もしかして徳永が例の『忘れられない女の子』か?」
完全に酔った大迫係長の声に、ぶふぉっと音を立てながら南里くんが口にしたビールを噴き出した。
「え、ちょっと、南里くん!?」
慌てて手元に置いていたハンカチで南里くんが噴き出したビールを拭いていく。レジャーシートは後で拭けるけれど、南里くんのシャツとズボンにかかったビールは早く拭かないとシミになってしまう、と感じて、服の表面を撫でるように軽く拭いていく。南里くんが咳き込みながら、すみません、と、声をあげるも、完全に動揺してたじろいでいる。その様子に、大迫係長の指摘が図星なのだろうと察した。
「この前喫煙ルームで言ってた話しだろ?運動会のとき、こけたお前の手を引いて一緒にゴールしてくれたって子。それが忘れらんねぇで上の学年のクラスについつい意地悪しに行ってたって」
ニヤニヤと。意地の悪い笑みを浮かべて、大迫係長が手に持った缶ビールを顔の横で揺らし、南里くんに視線を合わせた。その笑みに、南里くんが焦ったように声をあげる。
「ちょっ、係長~~~っ」
「なんだ、お前らは俺が禁煙している間にそんなに面白い話しをしていたのか?」
普段は滅多にこういう話に首を突っ込まない水野課長が、銀縁の眼鏡をくいっと抑えながら南里くんを揶揄うようにつり目の瞳を細める。そのまま、水野課長が一度、三木ちゃんに視線を向けて。ふっと小さく吐息を吐き出しながら、南里くんに視線を戻した。
(……水野課長、南里くんが三木ちゃんに迫っていること、知って……)
この人の情報源は一体どこからなのだろう。そう感じて小さく息を飲んだ。
水野課長はいつもデスクで愛妻弁当をつついている。年明けから禁煙したそうで、喫煙ルームに出入りしている姿も見かけない。
南里くんは片桐さんと同じで、仕事中は三木ちゃんとはあまり接触していない。だから、水野課長はこの件を知らないはずだと思い込んでいた。
私が智と付き合っていることも……水野課長には話していないのに、水野課長は知っていた。あの時は動揺していて気が付かなかったけれど、今改めて考えると末恐ろしい。
大迫係長が南里くんの顔が真っ赤になっていることを指摘して。
「徳永~、お前、この前彼氏欲しいっつてたよな?運命的な再会なんだからこのチャンス逃すなよ~?」
その一言に、徳永さんの顔がほんのりと赤くなる。そのまま口をパクパクさせて、目を瞬かせた。
「え、えぇ?」
徳永さんが困惑したように眉を顰めた。困り眉にたれ目が相まって、同性の私から見てもその表情は『守ってあげたい』と感じるほど、とても可愛い。
「満更でもないならお前ら付き合っちまえよ」
大迫係長がさらに煽るように「ひゅーひゅー」と口笛を吹く。酔っているからか、いつもよりも行動が大胆だ。
その様子に、じっとその場を見守っていた西浦係長が宥めすかしに入る。
「こらこら、徳永さんと南里くんが困っているでしょう。その辺にしませんか」
西浦係長が物腰柔らかに声を発した。ほわん、とした雰囲気がこの場を包む。普段から穏やかな西浦係長だからこそなし得るこの場の諌め方だろう。
「で、でも、侑くんは……」
徳永さんがもごもごと唇を動かして、ちらり、と。私の左隣に座ってこれまで一言も発さずに事の成り行きを見守っていた三木ちゃんに視線を向ける。
徳永さんも、三木ちゃんにまとわりつく勢いで行動していた南里くんのことを知っているのだろう。その視線に、三木ちゃんが酎ハイに口付けながら私にしか聞こえないような小さな声で呟く。
「引き取ってもらって結構なんだけど」
その辛辣なセリフに思わず苦笑いが溢れた。確かに、あんな勢いで迫られてしまえばそんな気持ちにはなってしまうと思う。
「……その、萌華ちゃ、じゃなくて、徳永さん」
南里くんが徳永さんのことを下の名前で呼びそうになって、それを訂正する。顔を赤くしたまま、くりくりした瞳を真っ直ぐに彼女に向けて。
「大迫係長が言っていたことは本当ですが、俺の鉄板ネタなんで!男同士でこれ話すと絶対ウケるんですよ。なんか、スミマセン!!」
ぺこり、と。座ったまま、南里くんが頭を下げた。顔を真っ赤にさせたまま紡がれたその言葉に、苦しい言い訳だなぁと感じつつも。南里くんも加藤さんと同じで、彼の中で大事な想い出として区切りがついていることなのだろう、と感じて。すっと、向こう側の西浦係長の隣に座っている加藤さんに視線を合わせた。
(……あ…)
加藤さんの二重の瞳が、眩しそうに細められて。徳永さんの背中を、じっと見つめている。
羨ましい、のだと思う。だって、加藤さんも、幼少期に『忘れられないひと』と出会っているのだから。
そっと立ち上がって、加藤さんの隣にすとん、と座る。そのまま、加藤さんに小さく語りかけた。
「……言いたくなかったらいいんだけど、加藤さんの懐かしいひとのこと、詳しく聞きたいな」
目の前で運命の再会と言えるような光景が広がる中。加藤さんが抱えている気持ちを少しでも吐き出してくれたら……そんな顔をやめて、笑顔になってくれるんじゃないか、と、思って。穏やかに、問いかけた。
「……思い出したことがあって」
「ん?」
名前も知らない、顔も朧げにしか覚えていない、と言っていたその人のこと。
「徳永さんが、南里のことを侑くんって呼んでいるのを見て………私、その人のこと、『マーくん』って呼んでたなって…思い出しました」
加藤さんが小さく呟いた瞬間、春の風が吹き抜けて、加藤さんの長い髪が穏やかな風にさらわれていく。
そうして、満開に咲き誇る桜の花びらが、ひらひらと。開花した花の重さで枝垂れ気味の枝を大きく揺らしながら。
私たちの頭上から舞い散っていった。
「配属された日からそうじゃないかなって思ってた。突然引っ越していったからびっくりしたんだよ?お別れも言えなかったし」
徳永さんが不満気に眉根を寄せて南里くんの顔をじっと見つめる。ふたりの会話の流れが飲み込めなくて、私は思わず割って入った。
「え、ごめん、徳永さん。南里くんと…知り合いだった……ってこと?」
私の問いに、徳永さんがにこっと笑って答えてくれる。
「はい!同じ幼稚園に通っていたんです」
徳永さんのたれ目気味の目尻が下がって、両耳を彩っているパールのピアスがふわりと揺れた。
なおも呆然としている南里くん。「大丈夫?」と声をかけると、はっと我に返ったようで。
「え、あ、ああ……えっと、すみません」
しどろもどろになりながら、南里くんが徳永さんから視線を思いっきり外す。白いTシャツからのぞく首筋が紅く染まっている。まるで自分を落ち着けるかのように、南里くんが開けた缶ビールに口付けた。
幼少期。自分が急に引っ越してしまった。苗字も変わって、もう二度と会えないはずの人が目の前にいる。それだけじゃない、なにかの気配。
そのなにかの気配、に。ぴんと来るものがあって。
(もしかして……南里くんにとって。徳永さんが初恋のひと、とかかな?)
耳まで真っ赤にさせて焦ったような南里くんの顔を横目で盗み見ながら、手に持った缶の梅酒を呷っていく。
幼い頃の初恋のひとが目の前にいる、となれば、南里くんのこの焦った表情も合点がいく。
南里くんの狼狽えている姿に、可愛い部分もあるのね、と、ひとり心の中で小さく息を漏らして微笑んでいると、さぁっと風が吹き抜けて。桜の花びらが舞い散った。徳永さんがたれ目の目を細めて、回顧するように口を開く。
「懐かしいなぁって思ってたの。侑くん、あの頃、チワワってあだ名ついてたよね?」
「あ、え……はい…」
「目が大きくてくりくりしてるの、変わらないんだねぇ。あの頃の侑くんってこ~んなに小さくって、ほんとにワンコみたい、って思ってたよ」
徳永さんが手のひらを下に向けて、背丈を表すように手をふりふりと振って。悪戯を思いついた子供のように、ふふふ、と笑みを漏らす。
徳永さんが、南里くんのことを、侑くん、と。下の名前で呼んでいる。徳永さんは昨年の新卒社員だから、南里くんとは1歳差。幼稚園での1歳差なんて無いに等しい。よっぽど仲が良かったのだろう。
「こんなに背が小さいのにガキ大将で、年中さんの他のクラスの男の子も纏め上げて。遊び時間、よく年長さんのクラスに乱入に来てたもんね?」
「あ~……はい…」
顔を真っ赤にしながらも、居心地が悪そうに南里くんが缶ビールにふたたび口付ける。
徳永さんが口にした南里くんのそんな姿、今の少年のような可愛らしい南里くんからは想像できない。
(………ん?押しが強いのはその頃から、ってこと?)
三木ちゃんに、一目惚れした、と言って迫っていたあの時の姿。それを脳裏に浮かべると、しっくりくる部分もあって。なるほどね、と、声には出さず小さくひとりごちる。
その様子を向かい側で見ていた大迫係長が、心底愉しそうな笑みを浮かべて。巨大すぎる爆弾を落としていった。
「なんだ、南里?もしかして徳永が例の『忘れられない女の子』か?」
完全に酔った大迫係長の声に、ぶふぉっと音を立てながら南里くんが口にしたビールを噴き出した。
「え、ちょっと、南里くん!?」
慌てて手元に置いていたハンカチで南里くんが噴き出したビールを拭いていく。レジャーシートは後で拭けるけれど、南里くんのシャツとズボンにかかったビールは早く拭かないとシミになってしまう、と感じて、服の表面を撫でるように軽く拭いていく。南里くんが咳き込みながら、すみません、と、声をあげるも、完全に動揺してたじろいでいる。その様子に、大迫係長の指摘が図星なのだろうと察した。
「この前喫煙ルームで言ってた話しだろ?運動会のとき、こけたお前の手を引いて一緒にゴールしてくれたって子。それが忘れらんねぇで上の学年のクラスについつい意地悪しに行ってたって」
ニヤニヤと。意地の悪い笑みを浮かべて、大迫係長が手に持った缶ビールを顔の横で揺らし、南里くんに視線を合わせた。その笑みに、南里くんが焦ったように声をあげる。
「ちょっ、係長~~~っ」
「なんだ、お前らは俺が禁煙している間にそんなに面白い話しをしていたのか?」
普段は滅多にこういう話に首を突っ込まない水野課長が、銀縁の眼鏡をくいっと抑えながら南里くんを揶揄うようにつり目の瞳を細める。そのまま、水野課長が一度、三木ちゃんに視線を向けて。ふっと小さく吐息を吐き出しながら、南里くんに視線を戻した。
(……水野課長、南里くんが三木ちゃんに迫っていること、知って……)
この人の情報源は一体どこからなのだろう。そう感じて小さく息を飲んだ。
水野課長はいつもデスクで愛妻弁当をつついている。年明けから禁煙したそうで、喫煙ルームに出入りしている姿も見かけない。
南里くんは片桐さんと同じで、仕事中は三木ちゃんとはあまり接触していない。だから、水野課長はこの件を知らないはずだと思い込んでいた。
私が智と付き合っていることも……水野課長には話していないのに、水野課長は知っていた。あの時は動揺していて気が付かなかったけれど、今改めて考えると末恐ろしい。
大迫係長が南里くんの顔が真っ赤になっていることを指摘して。
「徳永~、お前、この前彼氏欲しいっつてたよな?運命的な再会なんだからこのチャンス逃すなよ~?」
その一言に、徳永さんの顔がほんのりと赤くなる。そのまま口をパクパクさせて、目を瞬かせた。
「え、えぇ?」
徳永さんが困惑したように眉を顰めた。困り眉にたれ目が相まって、同性の私から見てもその表情は『守ってあげたい』と感じるほど、とても可愛い。
「満更でもないならお前ら付き合っちまえよ」
大迫係長がさらに煽るように「ひゅーひゅー」と口笛を吹く。酔っているからか、いつもよりも行動が大胆だ。
その様子に、じっとその場を見守っていた西浦係長が宥めすかしに入る。
「こらこら、徳永さんと南里くんが困っているでしょう。その辺にしませんか」
西浦係長が物腰柔らかに声を発した。ほわん、とした雰囲気がこの場を包む。普段から穏やかな西浦係長だからこそなし得るこの場の諌め方だろう。
「で、でも、侑くんは……」
徳永さんがもごもごと唇を動かして、ちらり、と。私の左隣に座ってこれまで一言も発さずに事の成り行きを見守っていた三木ちゃんに視線を向ける。
徳永さんも、三木ちゃんにまとわりつく勢いで行動していた南里くんのことを知っているのだろう。その視線に、三木ちゃんが酎ハイに口付けながら私にしか聞こえないような小さな声で呟く。
「引き取ってもらって結構なんだけど」
その辛辣なセリフに思わず苦笑いが溢れた。確かに、あんな勢いで迫られてしまえばそんな気持ちにはなってしまうと思う。
「……その、萌華ちゃ、じゃなくて、徳永さん」
南里くんが徳永さんのことを下の名前で呼びそうになって、それを訂正する。顔を赤くしたまま、くりくりした瞳を真っ直ぐに彼女に向けて。
「大迫係長が言っていたことは本当ですが、俺の鉄板ネタなんで!男同士でこれ話すと絶対ウケるんですよ。なんか、スミマセン!!」
ぺこり、と。座ったまま、南里くんが頭を下げた。顔を真っ赤にさせたまま紡がれたその言葉に、苦しい言い訳だなぁと感じつつも。南里くんも加藤さんと同じで、彼の中で大事な想い出として区切りがついていることなのだろう、と感じて。すっと、向こう側の西浦係長の隣に座っている加藤さんに視線を合わせた。
(……あ…)
加藤さんの二重の瞳が、眩しそうに細められて。徳永さんの背中を、じっと見つめている。
羨ましい、のだと思う。だって、加藤さんも、幼少期に『忘れられないひと』と出会っているのだから。
そっと立ち上がって、加藤さんの隣にすとん、と座る。そのまま、加藤さんに小さく語りかけた。
「……言いたくなかったらいいんだけど、加藤さんの懐かしいひとのこと、詳しく聞きたいな」
目の前で運命の再会と言えるような光景が広がる中。加藤さんが抱えている気持ちを少しでも吐き出してくれたら……そんな顔をやめて、笑顔になってくれるんじゃないか、と、思って。穏やかに、問いかけた。
「……思い出したことがあって」
「ん?」
名前も知らない、顔も朧げにしか覚えていない、と言っていたその人のこと。
「徳永さんが、南里のことを侑くんって呼んでいるのを見て………私、その人のこと、『マーくん』って呼んでたなって…思い出しました」
加藤さんが小さく呟いた瞬間、春の風が吹き抜けて、加藤さんの長い髪が穏やかな風にさらわれていく。
そうして、満開に咲き誇る桜の花びらが、ひらひらと。開花した花の重さで枝垂れ気味の枝を大きく揺らしながら。
私たちの頭上から舞い散っていった。
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