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番外編/Bright morning light.
7 *
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ゆっくりと、乗っているバスが速度を落とす。足元に置いたビジネスバッグを手に持ってバスが完全に停車するのを待ち、目的のバス停で降りた。
目指したのは、生活雑貨を中心に扱うホームセンター。俺が入手したかった目的のものがここに置いてある、という情報を直前に電話した池野課長から聞いていたため、会社の前で浅田と別れバスに飛び乗った。
商業施設の複数階に跨って入居しているこの店。数度訪れたことがあるが、取り扱っている品目は食器や調理器具、掃除や洗濯用品、インテリアに加え寝具、そして文具やバラエティーグッズ等多岐に渡っており、目的のものが置いてある場所を見つけ出すのは困難だった。歩き回っても目当ての商品の置き場所は探し当てられない。別の通路に顔を出し、品出し中の緑のエプロンを身につけた店員を呼び止める。
「いらっしゃいませ、何かお探しでしょうか?」
「お忙しい中すみません。今日はこれを探していて」
背広のポケットからスマホを取り出し、目的の商品の写真を店員に見せた。ディスプレイに視線を向けた店員が、瞬時ににこりと笑みを浮かべる。
「はい、こちらです」
俺を促すように腕を動かした店員が背中を向けた。俺を先導する足取りには迷いがない。毎年、この時期にこれを求めてくる客は多いのだろう、と考えながら足を動かした。案内された場所で目的の商品を手に取り、誘導してくれた店員に頭を下げて会計を済ませる。
エスカレーターに乗って一階まで降り商業施設を出ると、背広のポケットに入れていたスマホが震えた。するりとそれを手に取ると、知香から『今帰宅した』旨のメッセージが届いている。
(……ここから帰るとなると…)
自宅へ到着する時刻を脳内で弾き出して、適当な言い訳を考える。若干の罪悪感を抱きながらも指を滑らせ、無難に『今仕事終わった』と返信し、ふたたび背広のポケットにスマホを滑り込ませた。
(買ったはいいものの……)
目的のものは手に入れた。が、どのタイミングで使うかが問題だ。知香には事前に情報を与えたくないのだから、絶対に悟られないタイミングで使用しなければならないのだ。
足早に歩みを進めつつ呼吸をすると、11月の冷えた空気が肺に充満する。その冷たさに思わずふるりと身体を震わせた。
(……知香とモツ鍋食いに行ったのもこの時期だったな…)
一年前の出来事をぼうっと思い出す。あれは昨年のハロウィンの日だった。早いもので、あっという間に季節が廻りふたたび冬が見え始めている。……そこまで考えて、足がピタリと止まった。
「……ハロ、ウィン」
ぽつり、と。その言葉を呟くと。脳内で急速に結びつく事項たち。ゆっくりと唇が弧を描いた。
(…………これでいこう)
今夜は、知香に。薬指に触れられても目覚めない眠りに―――堕ちて貰わないと、いけないのだから。
「ん~……いい香り」
俺が淹れた夕食後のコーヒーを注いだマグカップを手に持った知香が、リビングのソファに沈み込んで。うっとりとした表情を浮かべ、ほぅ、と、ため息を溢している。
今日淹れたのは、グァテマラのサンタカタリーナ農園の豆。もちろん、マスターが手がけたもの。この農園は標高が高い場所にあり、ここで作られるコーヒー豆は淹れた瞬間の香りが強く、華やかな酸味が特徴的。
「知香も残業だったろう。アロマが強い品種でリラックス出来るかと思って」
何でもない風を装って、知香の隣に身体をうずめ自らのマグカップに口をつける。
コーヒーの香りは脳からα波を出しリラックス効果があるのだ、と、科学的に立証されている。そうして、グァテマラ産の豆の香りはリラックス効果が高いため、質の高い睡眠が取れる、ということも……同様に、立証されているのだ。
互いに今日の仕事のことについてだったり、明日からの連休のことについてだったり、と、他愛もない会話を交わしながら……最適なタイミングを見計らう。
知香がコーヒーを飲み終えて、ことり、と、マグカップをテーブルに置いた。その瞬間、意識して目を細めそっと問いかけていく。
「……知香。大事なこと、忘れてるだろ?」
「へ?」
きょとん、とした表情を浮かべた知香が俺に視線を向けて、ぱちぱちと目を瞬かせている。その表情が、途方もなく―――可愛く感じてしまう。
(……溺れてんなぁ…)
俺は結局、心底知香に溺れきってしまっているのだろう。一年前のあの頃は、俺の渇きを癒してくれればそれでいい、と……そう考えて、絡め取ってやろうと思っていたのに。いつの間にか絡め取られて、身動きが出来なくなって―――こうも深く堕とされて。
内心で思いっきり苦笑しながら。声のトーンを切り替えて、一言一言を強調するように。ゆっくりと囁いた。
「……お菓子くれないと、イタズラしますよ?」
「っ!?」
一年前と変わらない俺の言葉に、知香の身体がびくりと跳ねた。そうして、じわりと顔が赤らんでいく。俺のこの声色に弱いことも、そしてこれで知香のスイッチが入ることも。俺は全てを知り尽くしているのだ。
「……今年はお互い忙しかったからな? ちょっと遅れたけど。トリックオアトリート」
「なっ……!? なななっ」
顔を真っ赤にさせて、必死に状況把握を試みている知香を前に。挑発するように口の端を歪めた。
「お菓子、ないんですか? ……じゃぁ、イタズラしちゃいますね?」
にこりと満面の笑みを浮かべながら。するり、と……知香の顎を捕らえた。
「ひっ……ああっ、こ、れ、っ、深っ…」
腰を跳ねさせるように最奥を擦りあげると、知香は俺の上で喉を仰け反らせながら甘い嬌声をあげた。
繋がっている箇所の少し上にあるぷっくりと膨れた秘芽を擦ってやれば、知香の腰がびくりと跳ね上がり、重力に逆らわず自重でふたたび深く沈み込んでくる。
「あっ、―――――!!」
「……っく…」
ぱちゅん、という淫らな水音の直後に襲う、急激な締め付け。慌てて奥歯を噛み締め堪えた。脈打つような内壁の感覚、そして目の前の絶景とも言える景色に、俺の方が持ちそうにもない、が。
(もう、少し……)
絶頂を迎えハラハラと涙を溢しながら俺の二の腕を掴んで縋り付くような体勢の知香。薄目でその様子を見遣りつつ、俺の所有痕が散らばる真っ白な膨らみに手を伸ばした。
「ふ、あっ、」
膨らみのきわを緩やかなスピードで撫であげると、赤く染まった全身を捩らせて身悶えしていく。そのまま左側の硬い蕾をふにっと摘むと、やはり気持ち良いらしく腰がゆるゆると前後に揺れ動いていく。
「っ…う……んっ」
快楽に堕ちて恍惚とした表情を浮かべる知香に、俺も煽られ昂りが膨張していくのを感じる。
睦み合い始めて、かれこれ数時間。俺の目論見通りにコトが運び、思わず薄く笑みを浮かべた。
何度も身体を重ねて気がついたこと。その日の1度目は未だに羞恥心が勝るのか、快感に喘ぎながらも「だめ」「待って」「やだ」と言葉を溢して堕ちていく。そうして、数を重ねる毎にその言葉が減り、次第に快楽に素直になっていく。嬌声が甘くなり、表情が変わっていくのだ。
凛とした意思の強い焦げ茶色の瞳に宿る、確かな熱。俺に溺れている、と、はっきりとわかる、情欲に染まった表情。
この状態の知香の背中を支え対面座位に導いて果てさせれば、知香は必ず意識を飛ばす。恐らく、この体勢が知香にとって通常よりも深い絶頂をもたらすのだろうと予想している、が。
(……っ、そろ、そろ……)
限界だ。3度目の吐精が近いことを認識した。知香が動く度、目の前でまろやかに揺れる膨らみ。悦楽に歪んだ蠱惑的な表情で見つめられ、喩えようのないぞわりとした感覚が背筋を走り抜けていく。
俺の一挙一動に身体を戦慄かせていく知香。俺を感じてくれているのがわかり、愛しさが募る。
もっと甘い声を聞きたい。啼かせたい。
本来の目的も忘れて、ただただ知香の身体を貪った。
伸ばした指で背中をなぞり、仙骨のあたりに触れるとふたたび甘い声とともに胎内が捌くように蠢いていく。吐精を促すようなその動きをぎゅっと眉を寄せて堪えつつ、ゆっくりと腰を動かした。
「ん、あ、ぁっ……さ、としぃ…」
強い快感に抗おうと頭を振って俺の名前を呼んでいるが、胎内を占める昂りを精一杯堪能しようと、無意識のうちに最奥に届かせるように腰が動いているようだった。俺の腰の動きに合わせるように身を捩り、無自覚に俺を煽っていく。
「っ、」
片腕を引っ張り知香の身体を引き寄せ、噛み付くように唇を奪った。飲み下せない唾液が首筋を伝い落ちていく。
「んっ、うっ……んんっ」
合わせた唇から漏れ出る甘い声。後頭部を支えて舌を差し込み、反対に吸い込むと熱い舌が滑り込んでくる。思う存分咥内を凌辱して離してやれば、つぅ、と、銀の橋が架かった。そのままそっと耳朶を甘噛みすると、胎内の締め付けが強くなっていく。
「っ、……気持ちイイ?」
「んっ、ぅ、んっ……」
締め付けを堪えながら左の耳元で囁いた言葉に、知香はこくこくと首を縦に振っていく。
今日はかなり理性が飛んでいるらしい。普段なら恥ずかしがって、この問いには答えてくれないことが多いのだが。
汗ばんだ互いの額をくっつけ、涙に濡れた瞳をじっと見つめて。唇が触れそうな距離で、ふっと笑みをこぼした。
「っく、…今日、は……すっげぇ、強請って、ン、な、知香……」
その言葉とともに腰を跳ねさせると、ふたたびひどく甘い声で知香が啼いていく。
「ああっ……はぅ、っう、ど、どうっ、ぁ、いう、い、み…?」
迫り来る絶頂感を前に、今は時間稼ぎをしたかった。歪んだ笑みを浮かべたまま、俺に縋り付いている知香に向かって揶揄うように言葉を放っていく。
「知香の……ココ。欲しい、って……言ってる」
俺が腰を動かす度に、歓喜に打ち震える胎内のことをそう指して表現してやると、赤らんだ顔がぼんっと音を立ててさらに赤くなった。今のセリフは、知香にどれほどの理性が残っているのかと興味本位で放ったのだが、羞恥心の欠片は残っているらしい。湿った瞳がさらに湿っていく。
俺を心から想ってくれているのは、日常の些細な出来事でも手に取るようにわかる。これ以上、何を望むのだろう。
歪んだ感情だと、理解している。けれども、知香の全てが欲しい、と、願ってしまう。
俺以外に目を向けなくなればいい。
俺以外、見れなくなればいい。
俺のこと以外、考えられなくなればいい。
俺のことだけで、思考を埋め尽くしてやりたい。
狂おしいほど―――愛している。
知香が怯んだ隙に背中に回していた手を離し、右手を膝の裏に宛がってラストスパートをかけていく。今まで以上に激しくなった突き上げに、知香は激しく頭を打ち振るって悲鳴のような嬌声を上げた。
「やぁああっん! あ、あ、あ、あっ、ひああっ」
快感を逃そうと身体を仰け反らせようとするのを、左手を伸ばして肩を掴み、絶頂から逃げるのを阻止する。ふたたび胎内が激しく痙攣していくのを奥歯を噛み締めて堪えた。
少しでも余裕を持たせるために自分の姿を俯瞰して見ようと思って放った言葉でもあったが、それは無駄な足掻きでしかなかった。最奥から溢れ出てくる蜜が内腿に伝い落ちていく。
勢いよく仰け反った知香の首筋に舌を這わせて、強く腰を叩きつける。
「ふ、んぅんんっ、ああっ、もっ、イッ、ちゃ、うぅっ」
「っ、ぐ……!!」
どくん、と、昂りが爆ぜた瞬間、一層強烈な締め付けが襲って。脳内が白く染まった。
達すると同時に意識を飛ばした知香を押し潰さないように身体を横たえる。荒く激しい呼吸を繰り返しながら気を失ったままの知香の表情を見つめた。ゆっくりと手を伸ばし、汗ばんでぴたりと額にくっついた前髪をそっと避ける。
(……大丈夫…か?)
完全に意識が無いこと確認し、胎内から昂りをぐっと引き抜く。
「っ、ぁ……」
その動きが快感となって伝わったのか、意識が無いはずの知香から甘い声が溢れていく。その声に、しまった、と、身体が僅かに強張ったが、その後も知香は目覚める様子はなかった。ほう、と、安堵のため息をこぼす。
白濁の溜まったゴムを手早く処理し、寝間着を整えている間も知香の眠りの深さを確認することは怠らない。しばらく観察しても意識を取り戻さないことからそのまま眠りに入ったのだろうと判断した。ベッドから抜け出し、キッチンで知香の汗ばんだ身体を清めるためのホットタオルを作った。
「……」
ホットタオルで知香の身体を軽く拭き上げていくと、荒かった呼吸が緩やかになり、規則的な寝息へと変化していく。深く寝入っていることを確認して、そっと掛け布団をかけた。
そのまま忍び足でPCデスクに歩み寄り、置いていたビジネスバッグから―――帰宅する直前に購入した、リングゲージを取り出した。
カチャカチャと金属音が音が鳴らないように、両手でそれを持ちながら知香の左側に身体を滑らせる。掛け布団をそっと持ち上げ、知香の表情を見つめながら左手に触れた。
柄にもなく。……心臓が、激しく鼓動を刻んでいる。この心臓の音が知香に聞こえないように、と、小さく願った。知香が起きて、これからしようとしていることがバレてしまえば………一巻の終わり。
ゆっくりと、知香の白魚のような指に触れる。僅かばかり震える手で、左手の薬指にゲージを通していく。
(……ここ、くらいか…)
ゲージを通しても違和感のないサイズを探し当て、その号数を記憶する。知香は依然深く寝入っているようだった。ふたたび音を鳴らさぬよう両手で金属の束を持ち、そっとビジネスバッグの中に仕舞う。
(……今まで生きてきて一番緊張したかも知んねぇ…)
ぼやくように心の中で独りごちつつ、そっと知香の隣に身体を横たえた。プロポーズする瞬間の方が緊張するだろうに、薬指のサイズを測るくらいでここまで緊張していては先が思いやられる。
知香が頭を預けている枕と首筋の間に腕を差し込んで、ゆっくりと知香を抱き締め目を閉じた。知香自身の甘い香りを吸い込むと、早かった鼓動が緩やかに落ち着いていくようだった。
薬指のサイズを気がつかれないように測る、という大仕事を終えた達成感からか、思考があっという間に曖昧になっていく。
(……あの、違和感…)
真っ暗な視界に思い出される、宝石のようなヘーゼル色の瞳。あの時に抱いた違和感の正体と―――浅田に告げられた、言葉の意味とともに。意識が深いところまで、ゆっくりと落ちていった。
目指したのは、生活雑貨を中心に扱うホームセンター。俺が入手したかった目的のものがここに置いてある、という情報を直前に電話した池野課長から聞いていたため、会社の前で浅田と別れバスに飛び乗った。
商業施設の複数階に跨って入居しているこの店。数度訪れたことがあるが、取り扱っている品目は食器や調理器具、掃除や洗濯用品、インテリアに加え寝具、そして文具やバラエティーグッズ等多岐に渡っており、目的のものが置いてある場所を見つけ出すのは困難だった。歩き回っても目当ての商品の置き場所は探し当てられない。別の通路に顔を出し、品出し中の緑のエプロンを身につけた店員を呼び止める。
「いらっしゃいませ、何かお探しでしょうか?」
「お忙しい中すみません。今日はこれを探していて」
背広のポケットからスマホを取り出し、目的の商品の写真を店員に見せた。ディスプレイに視線を向けた店員が、瞬時ににこりと笑みを浮かべる。
「はい、こちらです」
俺を促すように腕を動かした店員が背中を向けた。俺を先導する足取りには迷いがない。毎年、この時期にこれを求めてくる客は多いのだろう、と考えながら足を動かした。案内された場所で目的の商品を手に取り、誘導してくれた店員に頭を下げて会計を済ませる。
エスカレーターに乗って一階まで降り商業施設を出ると、背広のポケットに入れていたスマホが震えた。するりとそれを手に取ると、知香から『今帰宅した』旨のメッセージが届いている。
(……ここから帰るとなると…)
自宅へ到着する時刻を脳内で弾き出して、適当な言い訳を考える。若干の罪悪感を抱きながらも指を滑らせ、無難に『今仕事終わった』と返信し、ふたたび背広のポケットにスマホを滑り込ませた。
(買ったはいいものの……)
目的のものは手に入れた。が、どのタイミングで使うかが問題だ。知香には事前に情報を与えたくないのだから、絶対に悟られないタイミングで使用しなければならないのだ。
足早に歩みを進めつつ呼吸をすると、11月の冷えた空気が肺に充満する。その冷たさに思わずふるりと身体を震わせた。
(……知香とモツ鍋食いに行ったのもこの時期だったな…)
一年前の出来事をぼうっと思い出す。あれは昨年のハロウィンの日だった。早いもので、あっという間に季節が廻りふたたび冬が見え始めている。……そこまで考えて、足がピタリと止まった。
「……ハロ、ウィン」
ぽつり、と。その言葉を呟くと。脳内で急速に結びつく事項たち。ゆっくりと唇が弧を描いた。
(…………これでいこう)
今夜は、知香に。薬指に触れられても目覚めない眠りに―――堕ちて貰わないと、いけないのだから。
「ん~……いい香り」
俺が淹れた夕食後のコーヒーを注いだマグカップを手に持った知香が、リビングのソファに沈み込んで。うっとりとした表情を浮かべ、ほぅ、と、ため息を溢している。
今日淹れたのは、グァテマラのサンタカタリーナ農園の豆。もちろん、マスターが手がけたもの。この農園は標高が高い場所にあり、ここで作られるコーヒー豆は淹れた瞬間の香りが強く、華やかな酸味が特徴的。
「知香も残業だったろう。アロマが強い品種でリラックス出来るかと思って」
何でもない風を装って、知香の隣に身体をうずめ自らのマグカップに口をつける。
コーヒーの香りは脳からα波を出しリラックス効果があるのだ、と、科学的に立証されている。そうして、グァテマラ産の豆の香りはリラックス効果が高いため、質の高い睡眠が取れる、ということも……同様に、立証されているのだ。
互いに今日の仕事のことについてだったり、明日からの連休のことについてだったり、と、他愛もない会話を交わしながら……最適なタイミングを見計らう。
知香がコーヒーを飲み終えて、ことり、と、マグカップをテーブルに置いた。その瞬間、意識して目を細めそっと問いかけていく。
「……知香。大事なこと、忘れてるだろ?」
「へ?」
きょとん、とした表情を浮かべた知香が俺に視線を向けて、ぱちぱちと目を瞬かせている。その表情が、途方もなく―――可愛く感じてしまう。
(……溺れてんなぁ…)
俺は結局、心底知香に溺れきってしまっているのだろう。一年前のあの頃は、俺の渇きを癒してくれればそれでいい、と……そう考えて、絡め取ってやろうと思っていたのに。いつの間にか絡め取られて、身動きが出来なくなって―――こうも深く堕とされて。
内心で思いっきり苦笑しながら。声のトーンを切り替えて、一言一言を強調するように。ゆっくりと囁いた。
「……お菓子くれないと、イタズラしますよ?」
「っ!?」
一年前と変わらない俺の言葉に、知香の身体がびくりと跳ねた。そうして、じわりと顔が赤らんでいく。俺のこの声色に弱いことも、そしてこれで知香のスイッチが入ることも。俺は全てを知り尽くしているのだ。
「……今年はお互い忙しかったからな? ちょっと遅れたけど。トリックオアトリート」
「なっ……!? なななっ」
顔を真っ赤にさせて、必死に状況把握を試みている知香を前に。挑発するように口の端を歪めた。
「お菓子、ないんですか? ……じゃぁ、イタズラしちゃいますね?」
にこりと満面の笑みを浮かべながら。するり、と……知香の顎を捕らえた。
「ひっ……ああっ、こ、れ、っ、深っ…」
腰を跳ねさせるように最奥を擦りあげると、知香は俺の上で喉を仰け反らせながら甘い嬌声をあげた。
繋がっている箇所の少し上にあるぷっくりと膨れた秘芽を擦ってやれば、知香の腰がびくりと跳ね上がり、重力に逆らわず自重でふたたび深く沈み込んでくる。
「あっ、―――――!!」
「……っく…」
ぱちゅん、という淫らな水音の直後に襲う、急激な締め付け。慌てて奥歯を噛み締め堪えた。脈打つような内壁の感覚、そして目の前の絶景とも言える景色に、俺の方が持ちそうにもない、が。
(もう、少し……)
絶頂を迎えハラハラと涙を溢しながら俺の二の腕を掴んで縋り付くような体勢の知香。薄目でその様子を見遣りつつ、俺の所有痕が散らばる真っ白な膨らみに手を伸ばした。
「ふ、あっ、」
膨らみのきわを緩やかなスピードで撫であげると、赤く染まった全身を捩らせて身悶えしていく。そのまま左側の硬い蕾をふにっと摘むと、やはり気持ち良いらしく腰がゆるゆると前後に揺れ動いていく。
「っ…う……んっ」
快楽に堕ちて恍惚とした表情を浮かべる知香に、俺も煽られ昂りが膨張していくのを感じる。
睦み合い始めて、かれこれ数時間。俺の目論見通りにコトが運び、思わず薄く笑みを浮かべた。
何度も身体を重ねて気がついたこと。その日の1度目は未だに羞恥心が勝るのか、快感に喘ぎながらも「だめ」「待って」「やだ」と言葉を溢して堕ちていく。そうして、数を重ねる毎にその言葉が減り、次第に快楽に素直になっていく。嬌声が甘くなり、表情が変わっていくのだ。
凛とした意思の強い焦げ茶色の瞳に宿る、確かな熱。俺に溺れている、と、はっきりとわかる、情欲に染まった表情。
この状態の知香の背中を支え対面座位に導いて果てさせれば、知香は必ず意識を飛ばす。恐らく、この体勢が知香にとって通常よりも深い絶頂をもたらすのだろうと予想している、が。
(……っ、そろ、そろ……)
限界だ。3度目の吐精が近いことを認識した。知香が動く度、目の前でまろやかに揺れる膨らみ。悦楽に歪んだ蠱惑的な表情で見つめられ、喩えようのないぞわりとした感覚が背筋を走り抜けていく。
俺の一挙一動に身体を戦慄かせていく知香。俺を感じてくれているのがわかり、愛しさが募る。
もっと甘い声を聞きたい。啼かせたい。
本来の目的も忘れて、ただただ知香の身体を貪った。
伸ばした指で背中をなぞり、仙骨のあたりに触れるとふたたび甘い声とともに胎内が捌くように蠢いていく。吐精を促すようなその動きをぎゅっと眉を寄せて堪えつつ、ゆっくりと腰を動かした。
「ん、あ、ぁっ……さ、としぃ…」
強い快感に抗おうと頭を振って俺の名前を呼んでいるが、胎内を占める昂りを精一杯堪能しようと、無意識のうちに最奥に届かせるように腰が動いているようだった。俺の腰の動きに合わせるように身を捩り、無自覚に俺を煽っていく。
「っ、」
片腕を引っ張り知香の身体を引き寄せ、噛み付くように唇を奪った。飲み下せない唾液が首筋を伝い落ちていく。
「んっ、うっ……んんっ」
合わせた唇から漏れ出る甘い声。後頭部を支えて舌を差し込み、反対に吸い込むと熱い舌が滑り込んでくる。思う存分咥内を凌辱して離してやれば、つぅ、と、銀の橋が架かった。そのままそっと耳朶を甘噛みすると、胎内の締め付けが強くなっていく。
「っ、……気持ちイイ?」
「んっ、ぅ、んっ……」
締め付けを堪えながら左の耳元で囁いた言葉に、知香はこくこくと首を縦に振っていく。
今日はかなり理性が飛んでいるらしい。普段なら恥ずかしがって、この問いには答えてくれないことが多いのだが。
汗ばんだ互いの額をくっつけ、涙に濡れた瞳をじっと見つめて。唇が触れそうな距離で、ふっと笑みをこぼした。
「っく、…今日、は……すっげぇ、強請って、ン、な、知香……」
その言葉とともに腰を跳ねさせると、ふたたびひどく甘い声で知香が啼いていく。
「ああっ……はぅ、っう、ど、どうっ、ぁ、いう、い、み…?」
迫り来る絶頂感を前に、今は時間稼ぎをしたかった。歪んだ笑みを浮かべたまま、俺に縋り付いている知香に向かって揶揄うように言葉を放っていく。
「知香の……ココ。欲しい、って……言ってる」
俺が腰を動かす度に、歓喜に打ち震える胎内のことをそう指して表現してやると、赤らんだ顔がぼんっと音を立ててさらに赤くなった。今のセリフは、知香にどれほどの理性が残っているのかと興味本位で放ったのだが、羞恥心の欠片は残っているらしい。湿った瞳がさらに湿っていく。
俺を心から想ってくれているのは、日常の些細な出来事でも手に取るようにわかる。これ以上、何を望むのだろう。
歪んだ感情だと、理解している。けれども、知香の全てが欲しい、と、願ってしまう。
俺以外に目を向けなくなればいい。
俺以外、見れなくなればいい。
俺のこと以外、考えられなくなればいい。
俺のことだけで、思考を埋め尽くしてやりたい。
狂おしいほど―――愛している。
知香が怯んだ隙に背中に回していた手を離し、右手を膝の裏に宛がってラストスパートをかけていく。今まで以上に激しくなった突き上げに、知香は激しく頭を打ち振るって悲鳴のような嬌声を上げた。
「やぁああっん! あ、あ、あ、あっ、ひああっ」
快感を逃そうと身体を仰け反らせようとするのを、左手を伸ばして肩を掴み、絶頂から逃げるのを阻止する。ふたたび胎内が激しく痙攣していくのを奥歯を噛み締めて堪えた。
少しでも余裕を持たせるために自分の姿を俯瞰して見ようと思って放った言葉でもあったが、それは無駄な足掻きでしかなかった。最奥から溢れ出てくる蜜が内腿に伝い落ちていく。
勢いよく仰け反った知香の首筋に舌を這わせて、強く腰を叩きつける。
「ふ、んぅんんっ、ああっ、もっ、イッ、ちゃ、うぅっ」
「っ、ぐ……!!」
どくん、と、昂りが爆ぜた瞬間、一層強烈な締め付けが襲って。脳内が白く染まった。
達すると同時に意識を飛ばした知香を押し潰さないように身体を横たえる。荒く激しい呼吸を繰り返しながら気を失ったままの知香の表情を見つめた。ゆっくりと手を伸ばし、汗ばんでぴたりと額にくっついた前髪をそっと避ける。
(……大丈夫…か?)
完全に意識が無いこと確認し、胎内から昂りをぐっと引き抜く。
「っ、ぁ……」
その動きが快感となって伝わったのか、意識が無いはずの知香から甘い声が溢れていく。その声に、しまった、と、身体が僅かに強張ったが、その後も知香は目覚める様子はなかった。ほう、と、安堵のため息をこぼす。
白濁の溜まったゴムを手早く処理し、寝間着を整えている間も知香の眠りの深さを確認することは怠らない。しばらく観察しても意識を取り戻さないことからそのまま眠りに入ったのだろうと判断した。ベッドから抜け出し、キッチンで知香の汗ばんだ身体を清めるためのホットタオルを作った。
「……」
ホットタオルで知香の身体を軽く拭き上げていくと、荒かった呼吸が緩やかになり、規則的な寝息へと変化していく。深く寝入っていることを確認して、そっと掛け布団をかけた。
そのまま忍び足でPCデスクに歩み寄り、置いていたビジネスバッグから―――帰宅する直前に購入した、リングゲージを取り出した。
カチャカチャと金属音が音が鳴らないように、両手でそれを持ちながら知香の左側に身体を滑らせる。掛け布団をそっと持ち上げ、知香の表情を見つめながら左手に触れた。
柄にもなく。……心臓が、激しく鼓動を刻んでいる。この心臓の音が知香に聞こえないように、と、小さく願った。知香が起きて、これからしようとしていることがバレてしまえば………一巻の終わり。
ゆっくりと、知香の白魚のような指に触れる。僅かばかり震える手で、左手の薬指にゲージを通していく。
(……ここ、くらいか…)
ゲージを通しても違和感のないサイズを探し当て、その号数を記憶する。知香は依然深く寝入っているようだった。ふたたび音を鳴らさぬよう両手で金属の束を持ち、そっとビジネスバッグの中に仕舞う。
(……今まで生きてきて一番緊張したかも知んねぇ…)
ぼやくように心の中で独りごちつつ、そっと知香の隣に身体を横たえた。プロポーズする瞬間の方が緊張するだろうに、薬指のサイズを測るくらいでここまで緊張していては先が思いやられる。
知香が頭を預けている枕と首筋の間に腕を差し込んで、ゆっくりと知香を抱き締め目を閉じた。知香自身の甘い香りを吸い込むと、早かった鼓動が緩やかに落ち着いていくようだった。
薬指のサイズを気がつかれないように測る、という大仕事を終えた達成感からか、思考があっという間に曖昧になっていく。
(……あの、違和感…)
真っ暗な視界に思い出される、宝石のようなヘーゼル色の瞳。あの時に抱いた違和感の正体と―――浅田に告げられた、言葉の意味とともに。意識が深いところまで、ゆっくりと落ちていった。
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