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世界動乱への一歩
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転移門を開き、俺達はそこへ辿り着いた。
「・・・おいおい、マジかよ・・・」
確かに大陸が全て凍ってるとは言っていたが・・・
確かにこの魔力氷では俺以外は展開できねぇな。
「──そっちか」
鼻歌が、聞こえてきた。
氷の中を反響し、この大陸全てに響いているようだ。
常人離れした聴覚でそれを聞き、そちらへ歩く。
テルミーアは恐らく、絶望しているのだ。
彼女は誰にも認められない、信じてもらえない、必要とされない、『可哀想』な存在なのだ。
だから、早く。
早く、抱きしめてやらねば。
「兄様や。誰かおるぞ」
「なに?」
エルドラドの指す方を見る。
するとそこには、不思議な雰囲気の人間?が。
ローブを深く被り、顔が見えない。
角がないから人間だとは思うが・・・
そんな事を考えている間に、転移したのかフッと消える人型。
「お兄様、追跡致しますか?」
「いや、何もしなくていい」
とにかく、今はテルミーアだ。
先を急ごう。
☆☆☆
暫く進んていると、氷の城が現れた。
入り口は開け放たれており、中からは先程の鼻歌が聞こえてくる。
「・・・♪・・・♪」
「・・・これは、テルミーアちゃん相当絶望してますね・・・」
そう、サテラが言う。
この鼻歌は、俺が彼女に教えた『感情の歌』というものだ。
感情を表現することが苦手な彼女のために、俺が贈った物だ。
これは、絶望の歌。
よく響くのが特徴の、悲しみとは別の歌だ。
「──テルミーアッ!!」
大声で、その名を呼ぶ。
俺達の中で1番繊細で、1番愛らしくて、1番可哀想で、1番寂しがり屋な・・・
そんな妹の、名を。
「──はいっ!お兄様っ!」
バンッ!と音を立てて、2階から扉を開けてこちらへ飛び込んでくる少女。
人形のように整った顔。
空色の髪は長く、しかしとても綺麗に揃えられ、その赤紫色の瞳は涙を湛えてこちらを見つめている。
「お兄様ー!!」
「テルー!!」
愛称で呼ぶと、今度こそ大粒の涙を流しながらこちらに飛び込んで来る少女。
それを優しく、衝撃を完全に殺しながら受け止める。
ぎゅっと、首に手を回して抱き締められる。
負けじと腰の辺りに腕を回し、ぎゅっと抱き締める。
その弱さを守るように。
その隙間を埋めるように。
「悪かった・・・待たせたな」
「はい・・・!待って・・・ました・・・!」
嗚咽を零しながら、涙を拭う事も忘れ、テルミーアは泣き続けた。
その数千年の寂しさを埋めるために。
その虚無を埋め尽くす為に。
☆☆☆
「なるほどな。お前は三千年位前にここに来て、そんで俺を探したが居なかったからそれまでこうして待ってたと」
「はい!沢山の種族の心臓を集めてました!お兄様に捧げる為に!」
その言動所作こそお嬢様然としたものだが、その本性自体は酷く残忍で冷酷なものだ。
俺や姉妹以外には、だが。
こんなに笑顔で表情豊かなテルーだが、残念ながらその設定上少し・・・というかかなり繊細で、少し嫌な事があるとすぐに病んでしまう。
が、その対策として俺がいる。
というか、これもまた設定だが、主人が何ものにも勝る精神安定剤になるのだ。
「おいで」
「はいっ!」
ニコニコと、それこそ犬のように擦り寄るテルー。
腰の辺りを持ち、肩に乗せる。
肩車だ。
テルーはこれをよく好み、何故かと問うと、
『お兄様と同じ目線に立てるから』
というなんとも可愛らしい理由が返ってくる。
「お兄様お兄様!」
「なんだ?」
「あちらへいらして下さいな!」
そう言われ、指された方に目を向ける。
入り口から左手奥にある両開きの扉だ。
あぁ、はーと?収集部屋か。
俺のテルーは収集癖がある。
それは例えば、ドロップ品だったり。
バトルにこいつを連れて行くだけで、何回かに1回レアドロップがインベントリに入っている。
それは、愛の証。
どのレアドロップでも名称が『愛骸』と称されることから、一部のプレイヤーからは『愛テム』などと呼ばれることもある。
「ほうほう、こっちか?」
「はい!そちらです!」
ルンルンと聞こえるような雰囲気で体を揺らすテルー。
ちなみに、エルドラドとサテラとカルマは空気を読んで外で待っている。
優しい奴らだ。
「お兄様、降ろしてもらってよろしいですか?」
「ん?おう」
優しくその場に降ろす。
すると、トテトテと扉まで歩き、その両手で扉を開けた。
瞬間、物凄い冷気が俺を襲う。
魔力氷の動力源はテルーの魔力ではあるが、その実消費するMPは実は発動時のみで、しかもそのコストは10というなんとも安いものだ。
まぁその代わり、使用中は魔力氷が使えないんだけど。
「ほら!見て下さいな!」
そうして、見せられたモノ。
それは──
──out作者──
どうも皆さん!お久しぶりですねー!
一応言い訳として言わせてもらうと『受験』と『バイト』と『勉強』という具合で!
まぁつまり、スマホの没収ですね( ´∀`)ハハハ
またゆっくりと書かせて頂きますので、気が向いたら読んで下さい!
ちなみに、サテラとテルミーアの口調の違い、きちんと似せてみたんです。
サテラはガッチガチ、テルミーアは少し緩め。
と言った感じです!
かなり久々に書いたので違和感あるかもしれないですし、誤字脱字があれば仰ってください!
では!これからもどうぞよろしく!!
最強願望者でした!
「・・・おいおい、マジかよ・・・」
確かに大陸が全て凍ってるとは言っていたが・・・
確かにこの魔力氷では俺以外は展開できねぇな。
「──そっちか」
鼻歌が、聞こえてきた。
氷の中を反響し、この大陸全てに響いているようだ。
常人離れした聴覚でそれを聞き、そちらへ歩く。
テルミーアは恐らく、絶望しているのだ。
彼女は誰にも認められない、信じてもらえない、必要とされない、『可哀想』な存在なのだ。
だから、早く。
早く、抱きしめてやらねば。
「兄様や。誰かおるぞ」
「なに?」
エルドラドの指す方を見る。
するとそこには、不思議な雰囲気の人間?が。
ローブを深く被り、顔が見えない。
角がないから人間だとは思うが・・・
そんな事を考えている間に、転移したのかフッと消える人型。
「お兄様、追跡致しますか?」
「いや、何もしなくていい」
とにかく、今はテルミーアだ。
先を急ごう。
☆☆☆
暫く進んていると、氷の城が現れた。
入り口は開け放たれており、中からは先程の鼻歌が聞こえてくる。
「・・・♪・・・♪」
「・・・これは、テルミーアちゃん相当絶望してますね・・・」
そう、サテラが言う。
この鼻歌は、俺が彼女に教えた『感情の歌』というものだ。
感情を表現することが苦手な彼女のために、俺が贈った物だ。
これは、絶望の歌。
よく響くのが特徴の、悲しみとは別の歌だ。
「──テルミーアッ!!」
大声で、その名を呼ぶ。
俺達の中で1番繊細で、1番愛らしくて、1番可哀想で、1番寂しがり屋な・・・
そんな妹の、名を。
「──はいっ!お兄様っ!」
バンッ!と音を立てて、2階から扉を開けてこちらへ飛び込んでくる少女。
人形のように整った顔。
空色の髪は長く、しかしとても綺麗に揃えられ、その赤紫色の瞳は涙を湛えてこちらを見つめている。
「お兄様ー!!」
「テルー!!」
愛称で呼ぶと、今度こそ大粒の涙を流しながらこちらに飛び込んで来る少女。
それを優しく、衝撃を完全に殺しながら受け止める。
ぎゅっと、首に手を回して抱き締められる。
負けじと腰の辺りに腕を回し、ぎゅっと抱き締める。
その弱さを守るように。
その隙間を埋めるように。
「悪かった・・・待たせたな」
「はい・・・!待って・・・ました・・・!」
嗚咽を零しながら、涙を拭う事も忘れ、テルミーアは泣き続けた。
その数千年の寂しさを埋めるために。
その虚無を埋め尽くす為に。
☆☆☆
「なるほどな。お前は三千年位前にここに来て、そんで俺を探したが居なかったからそれまでこうして待ってたと」
「はい!沢山の種族の心臓を集めてました!お兄様に捧げる為に!」
その言動所作こそお嬢様然としたものだが、その本性自体は酷く残忍で冷酷なものだ。
俺や姉妹以外には、だが。
こんなに笑顔で表情豊かなテルーだが、残念ながらその設定上少し・・・というかかなり繊細で、少し嫌な事があるとすぐに病んでしまう。
が、その対策として俺がいる。
というか、これもまた設定だが、主人が何ものにも勝る精神安定剤になるのだ。
「おいで」
「はいっ!」
ニコニコと、それこそ犬のように擦り寄るテルー。
腰の辺りを持ち、肩に乗せる。
肩車だ。
テルーはこれをよく好み、何故かと問うと、
『お兄様と同じ目線に立てるから』
というなんとも可愛らしい理由が返ってくる。
「お兄様お兄様!」
「なんだ?」
「あちらへいらして下さいな!」
そう言われ、指された方に目を向ける。
入り口から左手奥にある両開きの扉だ。
あぁ、はーと?収集部屋か。
俺のテルーは収集癖がある。
それは例えば、ドロップ品だったり。
バトルにこいつを連れて行くだけで、何回かに1回レアドロップがインベントリに入っている。
それは、愛の証。
どのレアドロップでも名称が『愛骸』と称されることから、一部のプレイヤーからは『愛テム』などと呼ばれることもある。
「ほうほう、こっちか?」
「はい!そちらです!」
ルンルンと聞こえるような雰囲気で体を揺らすテルー。
ちなみに、エルドラドとサテラとカルマは空気を読んで外で待っている。
優しい奴らだ。
「お兄様、降ろしてもらってよろしいですか?」
「ん?おう」
優しくその場に降ろす。
すると、トテトテと扉まで歩き、その両手で扉を開けた。
瞬間、物凄い冷気が俺を襲う。
魔力氷の動力源はテルーの魔力ではあるが、その実消費するMPは実は発動時のみで、しかもそのコストは10というなんとも安いものだ。
まぁその代わり、使用中は魔力氷が使えないんだけど。
「ほら!見て下さいな!」
そうして、見せられたモノ。
それは──
──out作者──
どうも皆さん!お久しぶりですねー!
一応言い訳として言わせてもらうと『受験』と『バイト』と『勉強』という具合で!
まぁつまり、スマホの没収ですね( ´∀`)ハハハ
またゆっくりと書かせて頂きますので、気が向いたら読んで下さい!
ちなみに、サテラとテルミーアの口調の違い、きちんと似せてみたんです。
サテラはガッチガチ、テルミーアは少し緩め。
と言った感じです!
かなり久々に書いたので違和感あるかもしれないですし、誤字脱字があれば仰ってください!
では!これからもどうぞよろしく!!
最強願望者でした!
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