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好きな人とエレベーターに閉じ込められたら、人はどうなりますか。
嫌がらなかったら合意らしいです。(拓海くんの場合)※
しおりを挟む俺は後悔していた。
自分が思ったよりずっと好きな人に対して我慢出来ない事にも失望していた。
伊藤がそばにいるとどうしても触れたくなってしまうし、こんな密室状態で手を出せば伊藤は嫌でも逃げられないのに。
自分が紳士でいたいとかそういう風には思ってないけど、出来れば嫌われないでここを出たかったし、伊藤が俺を嫌ってはいなかった事がわかっただけでも満足だった。
ほとんど喋った事がなかった伊藤の話し方が、大人しそうな見た目から想像してたのとは違って意外と男らしかったり、それなのに仕草や表情がすごく可愛らしくて目が離せなくて。
伊藤は急にそばに寄らなくなった俺を責めているのか根堀り葉掘り聞いてくる。
これ以上変な事をするわけにはいかないから離れたのに、俺がそういう事を考えている事が伝わってしまった。
そこを濁せずに正直に話す俺もどうかと思うけど、昔から嘘は苦手だから。
「…馬鹿。嫌がらなかったら合意だよ。鈍感」
伊藤は俺が予想もしない行動を取って俺を混乱させた。そっちからキスしてくるってどういう事なんだ?
勢いよく唇を合わせて来たから歯が当たって、キスに慣れてないんだと感じられる伊藤の不器用さがたまらなく可愛かった。
嫌がらなかったら合意って事は、今度は反対にされてるんだから俺が嫌がらなきゃ合意って事になる。もちろん俺は嫌なわけがない。
俺が目を閉じてキスを受け入れると、伊藤は俺の首に両手を掛けて体重を乗せて来たから、俺は伊藤の腰を掴んで俺の上に跨らせる。
俺は胡座をかいていて伊藤にキスされた途端にまたアソコが張り詰めてしまったんだけど、構わずそこに乗せると伊藤はびっくりしたようでビクついてた。
唇が離れて目が合った時、俺が嫌がってない事をちゃんと伝えたくて背中を下から上にゆっくり撫でながらこっちから問いかける。
「嫌がらなかったら合意なんだよな?」
「ん…そう、合意だってば…」
「伊藤、今からめちゃくちゃ長いキスしていい?」
「ば、ばか…聞き方ストレート過ぎるだろ」
「舌も入れるけど嫌じゃない?」
「ちょ、そんな事いちいち普通聞かないだろ、変態ぽい…」
真っ赤になった顔で唇を尖らせて抗議するけど、俺が顔を近づけると目を閉じてくれる。
これは完全合意って事だと感じると嬉しくて、さっきより少し強めに唇を塞いだ。
「…ふっ、んん、な、るせ…」
俺の名前を呼ぶ伊藤に腰が疼いて顔を傾けて舌をねじ込むと、伊藤の口内は熱くて熱がある事を思い出す。
身体に障らない程度で切り上げないとと思いつつ、勃ち上がったモノを伊藤のお尻に押しつけると素直に反応して息を乱す伊藤に心拍数が跳ね上がる。
「ふぁ、なる…んぁ、変な声出ちゃう…」
「その声、可愛い…。もっと聞きたい」
10分前にしてた会話からは想像出来ないような台詞がお互いの口から出るのがたまらなくイヤらしくて、どんどん下腹部が熱くなる。
「…舌、出して。伊藤…」
「……や、だって…どうやったらいい…?」
「大丈夫、気持ち良くするから舌絡めて…そう」
経験がほぼない事を恥ずかしそうに小さな声で訴える伊藤はとにかくこの世のものとは思えないほど俺を煽る。
舌をまたねじ込んで縮こまる伊藤の舌を捕らえて絡ませると、伊藤はたどたどしく応えてくれる。
「…ん、ふぅ、なる…は、息つづかな…」
酸欠になりそうになりながら一生懸命舌を絡ませてくれて、力なく俺に身体を預けてくるから、たまらずキツめに抱きしめる。
唇を離して息を整えてる伊藤の顔を見つめると、少し目を開けて恥ずかしそうに俺の唇を見つめた。
「もっとしていい?」
「……ん、でも成瀬…さっきから下…固いの当たってんだけど…」
「それは不可抗力だから気にしないでくれない?」
「気にするなったって…あ、んん、動かさないで…っ」
少し腰を押しつけてしまうと伊藤は頰を赤くして熱い息を吐く。
また唇を塞ぐと自然に薄く唇を開いてくれて、俺が舌を絡ませるとエレベーター内にくちゅくちゅと卑猥な水音が響いた。
「……あ、ふ…んん、なる…せ、…きもちいぃ…」
伊藤のアソコも固くなっているのに気付いて少し困ったと思いつつ、鼻で呼吸する事を学習したのか長いキスにもついて来てくれるから可愛過ぎて、しばらくそうやってキスを繰り返した。
頭に血が上って何度も身体を触りそうになったけど、寸前の所で理性を総動員して耐えた。
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