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エレベーターに閉じ込められたその後で。
夜が明ける前に君と。①(拓海くんの場合)※
しおりを挟む背後注意。今日はソフトです。
こんな所で本当に最後までするつもりではないのに、裸の陸を前にしたら我慢出来ずにいつの間にか吐き出させていた。
くったりして肩で息をしてるのは気持ち良かっただけではなくて、陸が熱がある上にエレベーターに閉じ込められて疲れてストレスMAXで本調子ではないからだ。
これから陸の身体に負担をかける行為をしようとしてるのに、好きな人が目の前にいるだけで冷静になれない自分が嫌だった。
のぼせそうな陸の髪と身体を洗って、早くベッドに横にならせてあげたいと思ったら、今度は邪な考えなしで洗う事が出来た。
もう陸の気持ちも知れたし急がなくてもゆっくり進んだっていいし、もしだめそうだったら無理に最後までとも思ってなかった。
でも陸は簡単に俺の気持ちを揺るがす事を、ほぼ自覚なく口にするから困る。
「成瀬の気持ち良くなってるとこ、見たい…」
そんな事は付き合った女の子に言われた事なんて一度もない。
誰かを気持ち良くさせて満足させてあげたいと思う事自体、発想が男なんだと思う。
泡だらけの手で俺の竿を握られるだけで、あっという間に果ててしまいそうな感覚に驚く。
一度自宅のトイレで出したはずなのに…全く意味がなさそうな射精感に身体がゾクゾクした。
俺の様子を見ながらくちくちと音を立てて性器を擦られるのは、視覚的にもかなりくる。
他人の性器を触ったのも初めてなんだと思うのに、同性だから感じるポイントもわかるのか割と下手でもないからすぐ出そうになる。
頰を染めて俺を扱きながら、時々自分が気持ち良いような表情をするのがエロくて目が離せなかった。
「陸が煽るから悪いんだからな…」
挿れたくない俺がない頭で考えついたのが素股で、しょうもないとは思ったけど我慢出来ずに陸に付き合ってもらう。
陸に後ろを向かせて壁に手をつかせると、戸惑いながらこっちを見て、少し慣らさなきゃとか変な事を口走ってて余計にたまらなくなった。
それに俺が慣らしもせず突っ込むわけがない。
初めての陸が出来るだけ痛くないようにしようと一生懸命考えてるのに全く気づいてないようだ。
後ろから覆い被さる感覚だけで興奮するのに陸の漏らす声も色っぽくて、乳首を泡のついた手で摘むと身体を震わせた。
「あっ…やぁっ、なるせッ…んんっ」
腰を打ち付けると肉がぶつかり合う音がバスルームに反響して、気持ち良過ぎて俺までどうしてもおかしな声を漏らしてしまった。
「…くっ、陸……っ」
何度も俺を呼ぶ声にそれほど時間もかからず白濁を飛ばすと、それが陸の太腿を伝って下に流れていった。
まるでバックから挿入した擬似体験みたいな感じでお互いにすごく興奮した。
でもお互い出した事で少し冷静になれたようだ。
そこからは、俺も陸ももう我慢出来ないからか言葉も少なくなって行動も早かった。
陸の部屋にランタンを置いて、髪の毛が濡れたままの陸を座らせる。
「ブレーカー上げて、他の部屋の電気勝手に消させてもらうな。そしたらドライヤー使って髪の毛乾かしてていいから」
「え?俺も行くよ」
「陸、部屋とか廊下暗くなってくの見てて大丈夫なのか…?」
「う、それは…大丈夫でもないけど、1人にされたくない」
結局一緒にランタンを持ってブレーカーを上げに行って、ドライヤーが使える程度に他の部屋の照明を落として陸の部屋に帰ってきた。
やっぱり段々と暗くなっていくのが怖いのか、ずっと俺の腕にしがみついてるのがめちゃくちゃ可愛かった。
部屋に戻ってお互いの髪の毛を乾かしてから、俺は満を持して陸の腕を掴んでベッドに押し倒した。
そして両手を顔の横に置いて、じっと仰向けになった陸の可愛い顔を見つめる。
「な、成瀬…?ちょ、恥ずかしいんだけど……」
「陸」
名前を呼ぶと、不思議そうに首を傾げて俺の目を見つめた。
「ちょっと確認なんだけど、こんな煌々と部屋の電気つけてお前の事抱いてもいいの?」
陸は一瞬何を言ってるんだという顔をして、小さい声で呟いた。
「何言ってんだよ、電気なんて恥ずかしいから消すに決まって…」
「暗所恐怖症なのに?」
「え?や、それはそうだけど、明るい中でなんてやだ!!無理!!」
ほらやっぱりな。
まぁ俺は電気つけたままで全然構わないけど。
「豆電球とかでもいいの?」
「豆電だけじゃ、俺怖い…」
よく見ると陸の部屋には間接照明がすごく多い。
停電が起こった時全部使えないだろうけど、暗闇が怖いせいかついつい、増えていってしまったんだろうなと思った。
「いつも寝てる時つけてんのはどの照明?」
「あの、少し背の高いスタンドのやつ…」
俺がその明かりをつけて部屋の照明のスイッチを切ると、うまい具合に明るくなく暗くもない絶妙な明かりが灯る。
「これなら、いいの?」
頷く陸の頰に手を伸ばして擦ると、陸はすごく感じた顔をして思わず目を瞑った。
「ふ、まだ何にもしてないのに」
「……う、だって、いっぱい焦らされて…俺もう…」
そう恥ずかしそうに言う陸の身体にゆっくりと覆いかぶさって、俺は丁寧に唇を重ねる。
「ん…ふ、なるせ…好き……」
唇を離して舌を出して舐めると、すぐに唇を薄く開いて迎え入れてくれる。
今日だけで深いキスについて来れるほど何度も陸と唇を重ねたんだと思うとまた、あっという間に俺の性器がむくむくと勃ち上がる。
陸の両手を取ってベッドに縫い付けて指を絡めると陸も握り返してくれて、どんどん深くなるキスに唾液が混ざり合って陸の頰を伝っていった。
嫌がらなかったら合意なんだよな?
しつこいけどやっぱりちゃんと聞いてみる。
「陸、最後まで抱くつもりだけど、いい?」
陸は蕩けた顔をしながら俺の唇を追いかけて触れる瞬間呟いた。
「最後までしてくれなきゃ嫌だ……」
今日は陸くんの設定上の誕生日です(笑)
陸という名前は我が家の犬の名前です←え?
今日から拓海くんのモノローグ中も「伊藤」ではなく「陸」になってますが、寝ぼけてほぼ陸で書いてしまったのでこのままあげます。
それに伴って付き合う事になったお話から以降は「陸」に遡って直していきますのでご容赦ください。(こんなに長くなると思わなかったので伊藤で統一しようと思ってたのですがすいません)
やっとベットインしましたが、展開が遅く申し訳ありません。
1日の話を私はもう1ヶ月も書いてます(笑)
もうすぐお気に入りなんと100人です。
大した事ない?いえいえ、私には大変な道のりでした!すごく嬉しいです!
更新する度に毎日読んでくださってる方に心からお礼を申し上げます。
いつもご覧頂きありがとうございます!
Happy Birthday RIKU♡17歳♡
応援ありがとうございます!
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