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エレベーターに閉じ込められたその後で。

これからもずっとそばにいてくれますか。(陸くんの場合)※

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※ほのかにピンクです。















昔、成瀬のお姉さんに会った時の事を思い出した。

俺の記憶が正しければ宙兄とお姉さんは、高校3年間のうちの結構長い間付き合ってたと思う。

宙兄の部屋から出てきた綺麗なお姉さんが成瀬のお姉さんだったなんて全然知らなかったけど。

そんな昔から、俺と成瀬にはちゃんと接点があったのに、全く気づかなかった。

「てめぇら、俺の目の前でイチャイチャするのはマジでやめろ。亜由美の弟じゃなかったら叩き出してやりたい所を寸前で耐えてんだからな!」

リビングに移動してさっきまでの勢いがあまりない宙兄は、お姉さんと顔が似てる成瀬を見てるとやりずらいようで何度もため息をつく。

成瀬は交渉上手であざとかったけど、あっという間に俺達がまた2人きりになれるように宙兄を説き伏せてくれた。

宙兄がまだお姉さんに未練があるような感じなのは正直驚いたし、大学に通ってた時も彼女は時々いたとは思うけど、確かに長く付き合ってる人はいなかった。

宙兄が他人に執着するのはちょっと珍しい。
俺には過干渉なのに、他人には自分をほぼ見せないし一線を引くから。

ああ見えて、公の場では常識人の様に知的に話すし、あれだけ口が悪い素が出るのは家族の前でだけだったりする。

「宙兄があんなにあっさり引くなんて」

「ごめん、俺まだ陸と一緒にいたかったからさ」

宙兄が帰った後成瀬と2人きりになってまた部屋に戻ると、気が抜けて腰がだるくなってベットにへたり込むように座る。

宙兄の前で腰が痛い所を露呈してたらもっと揉めてたような気がする。

「成瀬は宙兄の事、知らなかったの?」

「俺の家、あのマンションに引っ越す前は狭い団地だったんだ。だから姉ちゃんも俺もほとんど友達呼べなかったから、会った事なかった」

「俺は会ったのは覚えてるんだけど、多分俺も10歳くらいの時の話だからお姉さんも俺がわからなかったんじゃないかな」

ベットサイドのスマホが光ってるのに気がついて何気なく覗くと、着信やメールが結構来てて少し弄っていたら成瀬が黙ってこっちを見てた。

「あ、えーとね、ほとんど宙兄からなんだけど、マナーモードにしてて気がつかなかった」

「…ふーん」

「あと、丸山から着信あったから、電話してもいい?」

「何話すの?」

「何って……俺が成瀬と付き合えた事に決まってるじゃん。あ、もしかして内緒にしてたい?学校では友達って感じで接した方がいいのかな」

成瀬は俺の隣に座って黙って腕を掴んでスマホを取り上げた。

「え。なんで?」

「もう少し寝よう、まだ陸疲れてるだろ?」

「あ、えっと、内緒にするかどうかは、成瀬はどうしたい?」

「俺は全く隠すつもりないけど」

「そ、そうなんだ。じゃあ丸山に…」

成瀬は丸山の話をすると何故か機嫌が悪くなる。丸山の事嫌いなのかな。なんで?

「それは、俺がもう言ったから言わなくても良くない?」

え?何を?俺達が付き合ったって事を?
俺が混乱してる間にあっという間に成瀬に押し倒されて唇を塞がれる。

「ん…っ、な、るせ……?寝るんじゃない…の?」

「寝る前に少しだけ、仲良くしてもいい?」

返事をしてないのに成瀬はやめる気配はなくて、抱き合ってるだけで俺の下半身が緩く勃ち上がってる事に気づいて恥ずかしくなった。

昨日あれだけしたのに、成瀬の匂いを嗅ぐと色々思い出して火照る。

「陸、可愛いね。俺といると勃っちゃう?」

「…う、だって…」

気づかれてると思うと恥ずかしくて耳まで赤くなったのがわかった。

成瀬が俺の髪を撫ぜながら優しく唇を塞ぐと、昨日の事を身体が思い出して自然に唇を薄く開いてしまう。

滑り込んできた舌を迎え入れて、昨日散々練習されられたおかげで息継ぎも上手くなったいやらしいキスをすると簡単にその気になってしまう。

「お兄さんが来たから、もうキスも出来ないかと思った」

「…俺も思った…。はっ……んん、なるせ…」

こんな明るい場所で昼間からまたするのかと成瀬を不安げに見上げると、少し余裕のない表情で見つめ返されて色っぽくてドキドキした。

「ね、成瀬……俺、腰がまだ」

「大丈夫。挿れないから、ちょっと触るだけ」

耳元で何度も可愛いとか好きだと甘い声で吹き込んで、俺の下半身に手を伸ばす成瀬を拒めなくて先走りが溢れて下着を濡らす。

「あ…んんっ、なる、せ…?」

「何?」

「俺も成瀬の……触りたい…」

「……朝から陸が積極的で困るんだけど」

「ば、馬鹿……!!」

成瀬が俺のズボンと下着を少しずり下げて扱きながら、耳元で囁いた。

「俺にはいちいち聞かなくていいから、触って…?」

唇を塞がれて息も絶え絶えに成瀬のアソコに手を伸ばすと同じ様に張り詰めてて、俺も成瀬のスウェットに手を入れて大きくなった性器に触れる。

お互いの性器をお互いの手で扱くと、部屋の中にぐちゅぐちゅといやらしい音が響いて、思わず喉を鳴らすと成瀬が耳元で笑った。

「気持ちいい?陸」

耳元で囁かれても快感で頭が回らなくて返事も出来ないから、こくこくと頷いた。

「成瀬……あ、だめ、もうイク…っ」

2人でお互いの性器を擦り合って高め合って、最後には2人のモノを成瀬がまとめて扱いてくれて2人ほぼ同時に果てた。

「お前は、もう俺のだから」

成瀬が言ってくれた言葉が嬉しくて、成瀬に抱きしめられてまたすぐに眠りについた。

成瀬も、もう俺のなんだからねって口に出さなかったけど心の中で呟いた。








※明日で最終回です。


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