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第三章
第45話 これぞ私の計算通り(結果的に)
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(……落ち着け、落ち着くのよ私……!)
要は発想の転換だ。
今日の彼が獣型でないのなら、人型の彼に似合うものを買えばいい。となると、彼の髪は束ねられるほどの長さはないから、リボンは候補から外さなければ。
ゆっくりと深呼吸して店内を見回す。
(人型のガイウス陛下に贈りたいもの……)
――そうだわ。
収穫祭のときの、あれなんてどうかしらっ?
ちらちらと心配そうにこちらを窺っている陛下に、一足飛びに近付いた。ぎょっとしたように仰け反るのに構わず、大胆に身を寄せる。
「怪しい仮面ねっ!」
「何が!?」
間髪入れずに突っ込まれてしまった。いけない、声に出しちゃ駄目じゃない。
あっという間に仮面も候補から外れてしまった。人型……人型の彼に似合うもの……。
「…………」
じっと言葉もなく陛下を見上げる。「な、何かなっ?」と上擦った声を上げる彼に、あざとく小首を傾げてみせた。
「ねえ、ガイウス陛下? 人型のまま、しっぽだけ生やしてもらえませんか?」
やはりしっぽリボンを諦められない。
だって、ガイウス陛下は獣型でいるときの方が圧倒的に多いのだもの。どうせだったら日常的に使って欲しい。
瞳を潤ませてお願いすると、なぜだか陛下は黙り込んでしまった。目深に被ったフードのせいで表情は窺えないものの、どうやら戸惑っているらしい。
しばしためらったあと、陛下はやっと口を開いた。
「……いや、リリアーナ。それは――」
「何言ってんだよ姫さん。人型のときに尻尾なんか出せるわけねぇだろー? 獣型は獣型、そんで人型は人型。耳だけとか尻尾だけとか、ンな中途半端なことができっかよ」
遠くからたしなめられ、今度は私の方がぽかんとしてしまう。
(え? だって……)
彼の、頭には。
新雪のように真っ白で、ふかふかとやわらかそうな――……
「リリアーナ?」
心配そうな声音にはっとする。
僅かにフードを上げた陛下が、瞳を揺らして私の顔を覗き込んでいた。慌てて笑顔をこしらえる。
「ごめんなさい、何でもないの。……別のお店に移動しても構わない?」
「あ、ああ。勿論だ」
まだ気遣わしげな表情を崩さない彼に、あえて見せつけるように元気よく足音を立てた。彼の腕を引いて店から出ながらも、頭の片隅には拭いきれない違和感がこびりついていた。
(……でも)
コハクは……例外なのかもしれない。
自分は出来そこないなのだと、あんなにつらそうに自嘲していたのだもの……。
じっと唇を噛んで考え込んでいると、きゅる、と微かな異音が聞こえた。んんっ?
咄嗟にお腹を引っ込めるも、あと一歩遅く。
ぐるるるるる、と今度は低い音が響き渡る。きゃあああっ!?
真っ赤になってお腹を押さえるが、なぜか陛下も全く同じ動きをしていた。私を見て、バツが悪そうに頬を染める。
「す、すまない。楽しみすぎて、昼食が喉を通らなかったものだから」
「まあ。そうだったんですねっ」
犯人が自分ではなかったことに安堵すると同時に、可愛すぎる陛下に声が弾んでしまう。プレゼントはひとまず置いておいて、おやつが食べられるお店でも探そうかしら。
きょろきょろと辺りを見回すと、見覚えのある店名が目に入った。『パン工房森フクロウ』……これって、もしかして?
背後のメイベルに確かめようとした瞬間、パン屋さんの扉が内側から開いた。コック帽を被った男の人が通りを見渡し、手の中のベルを高らかに鳴らす。
「ほっこり木の実パン、焼き立てだよ~!」
あら、やっぱり!
ディアドラお手製の地図に載っていた、お薦め飲食店だ。嬉しくなってガイウス陛下のローブを引っ張った。
「陛下っ。私、あれが食べたいです!」
はしゃぐ私に苦笑して、「オレが買ってきてやるよ」とイアンが駆け出す。すぐに紙袋を持って戻ってきた。
「あちちっ。ほら、火傷すんなよ姫さん」
「ええ! ありがとう、イアン!」
せっかくだから温かいうちにということで、歩きながら食べることになった。
出来立てのパンはまるで温石のようで、両手で包み込んだ途端にじんわり温みが広がった。
こっそりと後ろを振り向くと、メイベルも幸せそうにパンをほおばっていた。どうやら品行方正な彼女も、すっかりランダールの気風に染まったらしい。
くすくす笑いながら、私もパンにかぶりつく。
外側の皮はパリッとしているのに、中はふっくらとやわらかい。木の実は歯ごたえがあって香ばしく、ほんのりした自然な甘さに頬がゆるんだ。お腹の底から温もってくる。
夢中になって食べていると、ふと視線を感じた。陛下が優しい眼差しで私を見つめている。
太陽のように温かな、黄金色の瞳。
どきりと胸が高鳴って、恥ずかしさに大急ぎで目を逸らしてしまう。……なんだか、愛おしそう、っていうか……。
さっきみたいに大口を開けて食べられなくなって、ちびちびと少しずつパンを口に入れる。途端に背後から野次が飛んできた。
「お~い姫さ~んっ。今更だぞーっ」
「もおぉっ、うるさいわよイアン!」
こぶしを振り上げて怒鳴ると、ガイウス陛下がぷっと噴き出した。楽しげに声を上げて笑いながら、陛下も美味しそうにパンをかじる。
口元にパンくずを付けて、「美味いな」と目を丸くする彼に、怒っていたのも忘れて笑みがこぼれた。
「ふふっ。陛下ってば子どもみたい」
彼の頬に手を伸ばしてパンくずを取り、そのまま何とはなしに自分の口に入れる。うんうん、このパリパリの皮が美味し――……
そこでハッと我に返った。
今……私は、一体何を……?
己のはしたない行動に動揺して、引きつり笑いを浮かべながら陛下を窺う。
彼は呆けたように固まっていた。
ぶるっと大きく震えると、恐る恐る手を動かして頬を撫でる。それから、どかんと噴火するように真っ赤になって――
バリィッ!!
「…………」
そうして、私の目の前には。
金茶色の立派な鬣に、可愛らしいまあるいお耳。
長身の美男子は跡形もなく姿を消して、見慣れた獅子の陛下が立ち尽くしていた。悲しそうに鼻を鳴らして、ぱつぱつローブをかき合せる。
(……えぇと)
……うん。やったわ私。
結果的に、素敵なおしっぽが生えてきたわ。
要は発想の転換だ。
今日の彼が獣型でないのなら、人型の彼に似合うものを買えばいい。となると、彼の髪は束ねられるほどの長さはないから、リボンは候補から外さなければ。
ゆっくりと深呼吸して店内を見回す。
(人型のガイウス陛下に贈りたいもの……)
――そうだわ。
収穫祭のときの、あれなんてどうかしらっ?
ちらちらと心配そうにこちらを窺っている陛下に、一足飛びに近付いた。ぎょっとしたように仰け反るのに構わず、大胆に身を寄せる。
「怪しい仮面ねっ!」
「何が!?」
間髪入れずに突っ込まれてしまった。いけない、声に出しちゃ駄目じゃない。
あっという間に仮面も候補から外れてしまった。人型……人型の彼に似合うもの……。
「…………」
じっと言葉もなく陛下を見上げる。「な、何かなっ?」と上擦った声を上げる彼に、あざとく小首を傾げてみせた。
「ねえ、ガイウス陛下? 人型のまま、しっぽだけ生やしてもらえませんか?」
やはりしっぽリボンを諦められない。
だって、ガイウス陛下は獣型でいるときの方が圧倒的に多いのだもの。どうせだったら日常的に使って欲しい。
瞳を潤ませてお願いすると、なぜだか陛下は黙り込んでしまった。目深に被ったフードのせいで表情は窺えないものの、どうやら戸惑っているらしい。
しばしためらったあと、陛下はやっと口を開いた。
「……いや、リリアーナ。それは――」
「何言ってんだよ姫さん。人型のときに尻尾なんか出せるわけねぇだろー? 獣型は獣型、そんで人型は人型。耳だけとか尻尾だけとか、ンな中途半端なことができっかよ」
遠くからたしなめられ、今度は私の方がぽかんとしてしまう。
(え? だって……)
彼の、頭には。
新雪のように真っ白で、ふかふかとやわらかそうな――……
「リリアーナ?」
心配そうな声音にはっとする。
僅かにフードを上げた陛下が、瞳を揺らして私の顔を覗き込んでいた。慌てて笑顔をこしらえる。
「ごめんなさい、何でもないの。……別のお店に移動しても構わない?」
「あ、ああ。勿論だ」
まだ気遣わしげな表情を崩さない彼に、あえて見せつけるように元気よく足音を立てた。彼の腕を引いて店から出ながらも、頭の片隅には拭いきれない違和感がこびりついていた。
(……でも)
コハクは……例外なのかもしれない。
自分は出来そこないなのだと、あんなにつらそうに自嘲していたのだもの……。
じっと唇を噛んで考え込んでいると、きゅる、と微かな異音が聞こえた。んんっ?
咄嗟にお腹を引っ込めるも、あと一歩遅く。
ぐるるるるる、と今度は低い音が響き渡る。きゃあああっ!?
真っ赤になってお腹を押さえるが、なぜか陛下も全く同じ動きをしていた。私を見て、バツが悪そうに頬を染める。
「す、すまない。楽しみすぎて、昼食が喉を通らなかったものだから」
「まあ。そうだったんですねっ」
犯人が自分ではなかったことに安堵すると同時に、可愛すぎる陛下に声が弾んでしまう。プレゼントはひとまず置いておいて、おやつが食べられるお店でも探そうかしら。
きょろきょろと辺りを見回すと、見覚えのある店名が目に入った。『パン工房森フクロウ』……これって、もしかして?
背後のメイベルに確かめようとした瞬間、パン屋さんの扉が内側から開いた。コック帽を被った男の人が通りを見渡し、手の中のベルを高らかに鳴らす。
「ほっこり木の実パン、焼き立てだよ~!」
あら、やっぱり!
ディアドラお手製の地図に載っていた、お薦め飲食店だ。嬉しくなってガイウス陛下のローブを引っ張った。
「陛下っ。私、あれが食べたいです!」
はしゃぐ私に苦笑して、「オレが買ってきてやるよ」とイアンが駆け出す。すぐに紙袋を持って戻ってきた。
「あちちっ。ほら、火傷すんなよ姫さん」
「ええ! ありがとう、イアン!」
せっかくだから温かいうちにということで、歩きながら食べることになった。
出来立てのパンはまるで温石のようで、両手で包み込んだ途端にじんわり温みが広がった。
こっそりと後ろを振り向くと、メイベルも幸せそうにパンをほおばっていた。どうやら品行方正な彼女も、すっかりランダールの気風に染まったらしい。
くすくす笑いながら、私もパンにかぶりつく。
外側の皮はパリッとしているのに、中はふっくらとやわらかい。木の実は歯ごたえがあって香ばしく、ほんのりした自然な甘さに頬がゆるんだ。お腹の底から温もってくる。
夢中になって食べていると、ふと視線を感じた。陛下が優しい眼差しで私を見つめている。
太陽のように温かな、黄金色の瞳。
どきりと胸が高鳴って、恥ずかしさに大急ぎで目を逸らしてしまう。……なんだか、愛おしそう、っていうか……。
さっきみたいに大口を開けて食べられなくなって、ちびちびと少しずつパンを口に入れる。途端に背後から野次が飛んできた。
「お~い姫さ~んっ。今更だぞーっ」
「もおぉっ、うるさいわよイアン!」
こぶしを振り上げて怒鳴ると、ガイウス陛下がぷっと噴き出した。楽しげに声を上げて笑いながら、陛下も美味しそうにパンをかじる。
口元にパンくずを付けて、「美味いな」と目を丸くする彼に、怒っていたのも忘れて笑みがこぼれた。
「ふふっ。陛下ってば子どもみたい」
彼の頬に手を伸ばしてパンくずを取り、そのまま何とはなしに自分の口に入れる。うんうん、このパリパリの皮が美味し――……
そこでハッと我に返った。
今……私は、一体何を……?
己のはしたない行動に動揺して、引きつり笑いを浮かべながら陛下を窺う。
彼は呆けたように固まっていた。
ぶるっと大きく震えると、恐る恐る手を動かして頬を撫でる。それから、どかんと噴火するように真っ赤になって――
バリィッ!!
「…………」
そうして、私の目の前には。
金茶色の立派な鬣に、可愛らしいまあるいお耳。
長身の美男子は跡形もなく姿を消して、見慣れた獅子の陛下が立ち尽くしていた。悲しそうに鼻を鳴らして、ぱつぱつローブをかき合せる。
(……えぇと)
……うん。やったわ私。
結果的に、素敵なおしっぽが生えてきたわ。
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