35 / 97
第三章 女装薬師編
35.急転
しおりを挟む
翌日。
もうすぐ昼になる、という時刻になってやっと全員が台所にそろった。
昨夜もいろいろ考えてしまい、なかなか寝付けなかった。私だけでなく、ディーンとルカさんもあくびを噛み殺している。
「……それで、今日はどうしよっか?」
誰にともなく問いかけると、ルカさんは大きく伸びをしつつ答えた。
「今日は施療院への納品はないし、大人しく店にこもって調剤しようかな。……ユキコ、手伝ってくれる?」
「もちろん! ディーンはどうするの?」
元気よく答えて、むっつりしながらパンを食べているディーンに目を向けた。
「寝る」
短く答えただけで、黙々と食事を続行している。
……機嫌悪いな。低血圧かな?
朝食だか昼食だかわからない食事を終えると、ディーンは宣言通り二階へ上がってしまった。私とルカさんは顔を見合わせる。
「……なにあれ」
「さあ……?」
首を傾げつつも、ふたりで仕事を開始する。
久しぶりに和やかな時間が過ぎ、無事に一日が終わ──らなかった。
事が起こったのは、とっぷりと日が暮れてからのことである。
「──ダンが帰ってこない!?」
ルカさんの剣幕に、年配の男性は目を白黒させた。ダンさんのお父さんである。
「どうした、ルカちゃん? 大の男のことだし、そんなに心配しなくても。……ただまあ、昨日は施療院の夜勤で、今日の昼には帰ってくるはずだったもんだから。うちの奴が遅い遅いってうるさくて、念のため聞きに来たんだよ」
「そんな悠長な話じゃ……!」
お父さんに食ってかかるルカさんを、強い調子でディーンが制した。
「よせ!……ダンなら俺たちが探してくるから、心配いらない。もう遅いから、見つかったら今晩はこの家に泊めよう」
いいな?と確認するディーンに、呼吸を整えながらルカさんがうなずいた。
お父さんもほっとしたようにディーンを見る。
「ルカちゃんの友達かい? 面倒かけて悪いが、よろしく頼むよ」
お父さんが帰ると、ルカさんも上着を羽織って出て行こうとする。ディーンがすばやくルカさんの腕をつかんで引き止めた。
「ダンは俺が探してくるから、お前はここで連絡を待て。……ユキ、お前ももちろん留守番だ」
険しい顔をしている男を、気遣わし気に見上げる。ダンさんのことも心配だから、止めるわけにもいかない。
「うん……。気を付けてね、ディーン」
「ああ。なるべく早く戻る」
外套と剣を手にすると、さっさと出て行った。
ルカさんは椅子にぐったりと座り込む。手のひらで顔を覆った。
「どうしよう、院長先生に直接聞いたりしたからかな……。でもダンは先生を信頼してるし、これっぽっちも疑ってなかったよ。本当に人のいいヤツなんだ……。物事を深読みしたりもしないし」
マイカちゃんにも「一直線バカ」って評されてたしなぁ……。
「大丈夫だよ、ディーンに任せておけば! きっとダンさんを連れて帰ってくれるから」
元気付けるため、あえて元気よく言ってみる。ルカさんもぎこちなく笑ってくれた。
ふたりでじっとディーンが戻るのを待つ。
時間の進みがじれったいくらいに遅い。気分を変えるためにお茶を入れ、思い付いて砂糖をたっぷり入れてみた。
「……おいしい」
温かいカップを両手で持って、噛みしめるようにルカさんが言った。
やっぱり落ち込んでいる時には甘いモノだよね。マイカちゃんの直伝である。
そのままふたりでひたすら待つ。もう深夜をとっくに回っているだろう。
「遅い、よね」
長い時間が経ち、ルカさんがぽつりと言った。
私も……ディーンが心配で、居ても立っても居られなくなってきた。ぎゅっと手を握り締める。
「僕……施療院に、行ってみる。少なくとも院長先生はいるはずだし」
「駄目だよ! ディーンに言われたし、それにカラスさんだって施療院には近付くなって……!」
ルカさんは静かに首を振った。
「ごめん、ユキコ。でも、ここで動かなかったら絶対に後悔するから。……もう二度と、ミナの時のような思いはしたくないんだ」
強い決意を秘めたルカさんの瞳を見て、はっとする。
(……私だって……)
大切な人を失うのはもう二度と嫌だ。
勢いよく立ち上がった。
「なら、私も行く。足はもうほとんど痛まないし、我慢すれば走れないわけじゃないから」
「えっ!? ユキコは駄目だよ! ていうか、もし君に何かあったら僕がディーンに殺される……」
引きつった顔をするルカさんに、きっぱりと首を振った。
「私が行かないなら、ルカさんも行っちゃだめ。それだけは絶対に譲れない」
ルカさんはしばらく黙って私を見つめ、意を決したようにうなずいた。
「──音が響くといけないから、リンは使えない。なるべく静かに歩いていこう」
◇
施療院の表門は閉じられていた。
「ユキコ、こっち。裏門から入ろう」
小声のルカさんに導かれ、裏門に向かう。
裏門は施錠されておらず、無事に中に入ることができた。庭を突っ切り、施療院の従業員が出入りする裏口の扉をほとほとと叩いた。
「……はい。急患さんですか?」
少し経って、中から返事がある。
げげっ、この声は……!
「こんな遅くにすみません、リース薬店のルカです。至急、院長先生にお会いしたいのですが……」
「…………」
おぉっと、扉から殺気があふれ出してる気がするよ~。
どう言い訳すべきか思い付く前に、音を立てずに扉が開いた。
「どうぞ。夜間に容体の急変した患者さんがいましたが、今は落ち着いたようです。じきに戻られると思いますから、院長室でお待ちくださいね」
微笑むマイカちゃんに、ルカさんは安堵したようにお礼を言った。
「案内はいらないです。本当に遅くにごめんね?」
「いいえ。お茶を入れますから……ユキコさん、台所まで付いてきてもらっても?」
言いながら、ぐわしっ!と私の腕をつかむ。
……逃がす気ゼロじゃん?
ルカさんといったん別れ、有無を言わさず台所まで引っ張られた。
台所に着いてマイカちゃんが口を開くより早く、小声で怒涛のように事情を話す。怒られる前に謝るべし。
「……そういう結論に達したか。浅はかなことね」
吐き捨てるようなマイカちゃんの言葉に首をすくめる。すると、マイカちゃんが苦笑した。
「あんたに言ったわけじゃないわ。──ダンはおそらく、人質代わりにウィンザー伯側に捕まったんでしょうよ。城にもカラスは潜入してるから、彼に関してはそう心配しなくても大丈夫」
安心してほっと息を吐く。
だが、マイカちゃんはなにやら難しい顔をしている。
「……むしろ、危ないのはこの施療院の方かもしれない。それも緊急でね。付いてきなさい」
身をひるがえして出て行くマイカちゃんの後を慌てて追う。
階段の前まで来たところで、ちょうど上から男がひとり降りてきた。腕を吊り、入院患者のような恰好をしている。
「ああ、ちょうどよかった。大至急、支部まで使いに出てちょうだい。実はね……」
ぼそぼそと男に何やら話している。
男はひとつうなずくと、私には目もくれず去っていった。
「あの人も……?」
カラスなの、という私の問いにマイカちゃんはかぶりを振る。
「あれはスーロウの軍人よ。もちろんウィンザー伯とは繋がっていない、ね」
言いながらずんずん歩いていく。
「次は院長室に行くわよ。──事情、知りたいんでしょ?」
もうすぐ昼になる、という時刻になってやっと全員が台所にそろった。
昨夜もいろいろ考えてしまい、なかなか寝付けなかった。私だけでなく、ディーンとルカさんもあくびを噛み殺している。
「……それで、今日はどうしよっか?」
誰にともなく問いかけると、ルカさんは大きく伸びをしつつ答えた。
「今日は施療院への納品はないし、大人しく店にこもって調剤しようかな。……ユキコ、手伝ってくれる?」
「もちろん! ディーンはどうするの?」
元気よく答えて、むっつりしながらパンを食べているディーンに目を向けた。
「寝る」
短く答えただけで、黙々と食事を続行している。
……機嫌悪いな。低血圧かな?
朝食だか昼食だかわからない食事を終えると、ディーンは宣言通り二階へ上がってしまった。私とルカさんは顔を見合わせる。
「……なにあれ」
「さあ……?」
首を傾げつつも、ふたりで仕事を開始する。
久しぶりに和やかな時間が過ぎ、無事に一日が終わ──らなかった。
事が起こったのは、とっぷりと日が暮れてからのことである。
「──ダンが帰ってこない!?」
ルカさんの剣幕に、年配の男性は目を白黒させた。ダンさんのお父さんである。
「どうした、ルカちゃん? 大の男のことだし、そんなに心配しなくても。……ただまあ、昨日は施療院の夜勤で、今日の昼には帰ってくるはずだったもんだから。うちの奴が遅い遅いってうるさくて、念のため聞きに来たんだよ」
「そんな悠長な話じゃ……!」
お父さんに食ってかかるルカさんを、強い調子でディーンが制した。
「よせ!……ダンなら俺たちが探してくるから、心配いらない。もう遅いから、見つかったら今晩はこの家に泊めよう」
いいな?と確認するディーンに、呼吸を整えながらルカさんがうなずいた。
お父さんもほっとしたようにディーンを見る。
「ルカちゃんの友達かい? 面倒かけて悪いが、よろしく頼むよ」
お父さんが帰ると、ルカさんも上着を羽織って出て行こうとする。ディーンがすばやくルカさんの腕をつかんで引き止めた。
「ダンは俺が探してくるから、お前はここで連絡を待て。……ユキ、お前ももちろん留守番だ」
険しい顔をしている男を、気遣わし気に見上げる。ダンさんのことも心配だから、止めるわけにもいかない。
「うん……。気を付けてね、ディーン」
「ああ。なるべく早く戻る」
外套と剣を手にすると、さっさと出て行った。
ルカさんは椅子にぐったりと座り込む。手のひらで顔を覆った。
「どうしよう、院長先生に直接聞いたりしたからかな……。でもダンは先生を信頼してるし、これっぽっちも疑ってなかったよ。本当に人のいいヤツなんだ……。物事を深読みしたりもしないし」
マイカちゃんにも「一直線バカ」って評されてたしなぁ……。
「大丈夫だよ、ディーンに任せておけば! きっとダンさんを連れて帰ってくれるから」
元気付けるため、あえて元気よく言ってみる。ルカさんもぎこちなく笑ってくれた。
ふたりでじっとディーンが戻るのを待つ。
時間の進みがじれったいくらいに遅い。気分を変えるためにお茶を入れ、思い付いて砂糖をたっぷり入れてみた。
「……おいしい」
温かいカップを両手で持って、噛みしめるようにルカさんが言った。
やっぱり落ち込んでいる時には甘いモノだよね。マイカちゃんの直伝である。
そのままふたりでひたすら待つ。もう深夜をとっくに回っているだろう。
「遅い、よね」
長い時間が経ち、ルカさんがぽつりと言った。
私も……ディーンが心配で、居ても立っても居られなくなってきた。ぎゅっと手を握り締める。
「僕……施療院に、行ってみる。少なくとも院長先生はいるはずだし」
「駄目だよ! ディーンに言われたし、それにカラスさんだって施療院には近付くなって……!」
ルカさんは静かに首を振った。
「ごめん、ユキコ。でも、ここで動かなかったら絶対に後悔するから。……もう二度と、ミナの時のような思いはしたくないんだ」
強い決意を秘めたルカさんの瞳を見て、はっとする。
(……私だって……)
大切な人を失うのはもう二度と嫌だ。
勢いよく立ち上がった。
「なら、私も行く。足はもうほとんど痛まないし、我慢すれば走れないわけじゃないから」
「えっ!? ユキコは駄目だよ! ていうか、もし君に何かあったら僕がディーンに殺される……」
引きつった顔をするルカさんに、きっぱりと首を振った。
「私が行かないなら、ルカさんも行っちゃだめ。それだけは絶対に譲れない」
ルカさんはしばらく黙って私を見つめ、意を決したようにうなずいた。
「──音が響くといけないから、リンは使えない。なるべく静かに歩いていこう」
◇
施療院の表門は閉じられていた。
「ユキコ、こっち。裏門から入ろう」
小声のルカさんに導かれ、裏門に向かう。
裏門は施錠されておらず、無事に中に入ることができた。庭を突っ切り、施療院の従業員が出入りする裏口の扉をほとほとと叩いた。
「……はい。急患さんですか?」
少し経って、中から返事がある。
げげっ、この声は……!
「こんな遅くにすみません、リース薬店のルカです。至急、院長先生にお会いしたいのですが……」
「…………」
おぉっと、扉から殺気があふれ出してる気がするよ~。
どう言い訳すべきか思い付く前に、音を立てずに扉が開いた。
「どうぞ。夜間に容体の急変した患者さんがいましたが、今は落ち着いたようです。じきに戻られると思いますから、院長室でお待ちくださいね」
微笑むマイカちゃんに、ルカさんは安堵したようにお礼を言った。
「案内はいらないです。本当に遅くにごめんね?」
「いいえ。お茶を入れますから……ユキコさん、台所まで付いてきてもらっても?」
言いながら、ぐわしっ!と私の腕をつかむ。
……逃がす気ゼロじゃん?
ルカさんといったん別れ、有無を言わさず台所まで引っ張られた。
台所に着いてマイカちゃんが口を開くより早く、小声で怒涛のように事情を話す。怒られる前に謝るべし。
「……そういう結論に達したか。浅はかなことね」
吐き捨てるようなマイカちゃんの言葉に首をすくめる。すると、マイカちゃんが苦笑した。
「あんたに言ったわけじゃないわ。──ダンはおそらく、人質代わりにウィンザー伯側に捕まったんでしょうよ。城にもカラスは潜入してるから、彼に関してはそう心配しなくても大丈夫」
安心してほっと息を吐く。
だが、マイカちゃんはなにやら難しい顔をしている。
「……むしろ、危ないのはこの施療院の方かもしれない。それも緊急でね。付いてきなさい」
身をひるがえして出て行くマイカちゃんの後を慌てて追う。
階段の前まで来たところで、ちょうど上から男がひとり降りてきた。腕を吊り、入院患者のような恰好をしている。
「ああ、ちょうどよかった。大至急、支部まで使いに出てちょうだい。実はね……」
ぼそぼそと男に何やら話している。
男はひとつうなずくと、私には目もくれず去っていった。
「あの人も……?」
カラスなの、という私の問いにマイカちゃんはかぶりを振る。
「あれはスーロウの軍人よ。もちろんウィンザー伯とは繋がっていない、ね」
言いながらずんずん歩いていく。
「次は院長室に行くわよ。──事情、知りたいんでしょ?」
23
あなたにおすすめの小説
【完結】男爵令嬢は冒険者生活を満喫する
影清
ファンタジー
英雄の両親を持つ男爵令嬢のサラは、十歳の頃から冒険者として活動している。優秀な両親、優秀な兄に恥じない娘であろうと努力するサラの前に、たくさんのメイドや護衛に囲まれた侯爵令嬢が現れた。「卒業イベントまでに、立派な冒険者になっておきたいの」。一人でも生きていけるようにだとか、追放なんてごめんだわなど、意味の分からぬことを言う令嬢と関わりたくないサラだが、同じ学園に入学することになって――。
※残酷な描写は予告なく出てきます。
※小説家になろう、アルファポリス、カクヨムに掲載中です。
※106話完結。
ギルド受付嬢は今日も見送る~平凡な私がのんびりと暮らす街にやってきた、少し不思議な魔術師との日常~
弥生紗和
ファンタジー
【完結】私はギルド受付嬢のエルナ。魔物を倒す「討伐者」に依頼を紹介し、彼らを見送る毎日だ。最近ギルドにやってきたアレイスさんという魔術師は、綺麗な顔をした素敵な男性でとても優しい。平凡で代わり映えのしない毎日が、彼のおかげでとても楽しい。でもアレイスさんには何か秘密がありそうだ。
一方のアレイスは、真っすぐで優しいエルナに次第に重い感情を抱き始める――
恋愛はゆっくりと進展しつつ、アレイスの激重愛がチラチラと。大きな事件やバトルは起こりません。こんな街で暮らしたい、と思えるような素敵な街「ミルデン」の日常と、小さな事件を描きます。
大人女性向けの異世界スローライフをお楽しみください。
西洋風異世界ですが、実際のヨーロッパとは異なります。魔法が当たり前にある世界です。食べ物とかファッションとか、かなり自由に書いてます。あくまで「こんな世界があったらいいな」ということで、ご容赦ください。
※サブタイトルで「魔術師アレイス~」となっているエピソードは、アレイス側から見たお話となります。
この作品は小説家になろう、カクヨムでも公開しています。
【完結】追放された生活錬金術師は好きなようにブランド運営します!
加藤伊織
ファンタジー
(全151話予定)世界からは魔法が消えていっており、錬金術師も賢者の石や金を作ることは不可能になっている。そんな中で、生活に必要な細々とした物を作る生活錬金術は「小さな錬金術」と呼ばれていた。
カモミールは師であるロクサーヌから勧められて「小さな錬金術」の道を歩み、ロクサーヌと共に化粧品のブランドを立ち上げて成功していた。しかし、ロクサーヌの突然の死により、その息子で兄弟子であるガストンから住み込んで働いていた家を追い出される。
落ち込みはしたが幼馴染みのヴァージルや友人のタマラに励まされ、独立して工房を持つことにしたカモミールだったが、師と共に運営してきたブランドは名義がガストンに引き継がれており、全て一から出直しという状況に。
そんな中、格安で見つけた恐ろしく古い工房を買い取ることができ、カモミールはその工房で新たなスタートを切ることにした。
器具付き・格安・ただし狭くてボロい……そんな訳あり物件だったが、更におまけが付いていた。据えられた錬金釜が1000年の時を経て精霊となり、人の姿を取ってカモミールの前に現れたのだ。
失われた栄光の過去を懐かしみ、賢者の石やホムンクルスの作成に挑ませようとする錬金釜の精霊・テオ。それに対して全く興味が無い日常指向のカモミール。
過保護な幼馴染みも隣に引っ越してきて、予想外に騒がしい日常が彼女を待っていた。
これは、ポーションも作れないし冒険もしない、ささやかな錬金術師の物語である。
彼女は化粧品や石けんを作り、「ささやかな小市民」でいたつもりなのだが、品質の良い化粧品を作る彼女を周囲が放っておく訳はなく――。
毎日15:10に1話ずつ更新です。
この作品は小説家になろう様・カクヨム様・ノベルアッププラス様にも掲載しています。
失われた力を身に宿す元聖女は、それでも気楽に過ごしたい~いえ、Sランク冒険者とかは結構です!~
紅月シン
ファンタジー
聖女として異世界に召喚された狭霧聖菜は、聖女としての勤めを果たし終え、満ち足りた中でその生涯を終えようとしていた。
いや嘘だ。
本当は不満でいっぱいだった。
食事と入浴と睡眠を除いた全ての時間で人を癒し続けなくちゃならないとかどんなブラックだと思っていた。
だがそんな不満を漏らすことなく死に至り、そのことを神が不憫にでも思ったのか、聖菜は辺境伯家の末娘セーナとして二度目の人生を送ることになった。
しかし次こそは気楽に生きたいと願ったはずなのに、ある日セーナは前世の記憶と共にその身には聖女としての癒しの力が流れていることを知ってしまう。
そしてその時点で、セーナの人生は決定付けられた。
二度とあんな目はご免だと、気楽に生きるため、家を出て冒険者になることを決意したのだ。
だが彼女は知らなかった。
三百年の時が過ぎた現代では、既に癒しの力というものは失われてしまっていたということを。
知らぬままに力をばら撒く少女は、その願いとは裏腹に、様々な騒動を引き起こし、解決していくことになるのであった。
※完結しました。
※小説家になろう様にも投稿しています
お兄様、冷血貴公子じゃなかったんですか?~7歳から始める第二の聖女人生~
みつまめ つぼみ
ファンタジー
17歳で偽りの聖女として処刑された記憶を持つ7歳の女の子が、今度こそ世界を救うためにエルメーテ公爵家に引き取られて人生をやり直します。
記憶では冷血貴公子と呼ばれていた公爵令息は、義妹である主人公一筋。
そんな義兄に戸惑いながらも甘える日々。
「お兄様? シスコンもほどほどにしてくださいね?」
恋愛ポンコツと冷血貴公子の、コミカルでシリアスな救世物語開幕!
目が覚めたら異世界でした!~病弱だけど、心優しい人達に出会えました。なので現代の知識で恩返ししながら元気に頑張って生きていきます!〜
楠ノ木雫
恋愛
病院に入院中だった私、奥村菖は知らず知らずに異世界へ続く穴に落っこちていたらしく、目が覚めたら知らない屋敷のベッドにいた。倒れていた菖を保護してくれたのはこの国の公爵家。彼女達からは、地球には帰れないと言われてしまった。
病気を患っている私はこのままでは死んでしまうのではないだろうかと悟ってしまったその時、いきなり目の前に〝妖精〟が現れた。その妖精達が持っていたものは幻の薬草と呼ばれるもので、自分の病気が治る事が発覚。治療を始めてどんどん元気になった。
元気になり、この国の公爵家にも歓迎されて。だから、恩返しの為に現代の知識をフル活用して頑張って元気に生きたいと思います!
でも、あれ? この世界には私の知る食材はないはずなのに、どうして食事にこの四角くて白い〝コレ〟が出てきたの……!?
※他の投稿サイトにも掲載しています。
【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)
本の知識で、らくらく異世界生活? 〜チート過ぎて、逆にヤバい……けど、とっても役に立つ!〜
あーもんど
ファンタジー
異世界でも、本を読みたい!
ミレイのそんな願いにより、生まれた“あらゆる文書を閲覧出来るタブレット”
ミレイとしては、『小説や漫画が読めればいい』くらいの感覚だったが、思ったよりチートみたいで?
異世界で知り合った仲間達の窮地を救うキッカケになったり、敵の情報が筒抜けになったりと大変優秀。
チートすぎるがゆえの弊害も多少あるものの、それを鑑みても一家に一台はほしい性能だ。
「────さてと、今日は何を読もうかな」
これはマイペースな主人公ミレイが、タブレット片手に異世界の暮らしを謳歌するお話。
◆小説家になろう様でも、公開中◆
◆恋愛要素は、ありません◆
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる