姫は街で王子様です

白うさぎぱんx ( 元 こしあん )

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アントゥル

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2人のメイドさんが大きなドアを開けてくれたので、私のメイドさんと入っていく。
すると驚いた顔のお父様とお母様。もうお兄様とお姉様は学校です。

・・・何かおかしなことをしただろうか。

そう思っているとお母様が口に手を当てて涙目で

「エヴァちゃん?その髪・・・どうしたの?」

そう震えている声で聞いてくる。

かっかわいい!!じゃなくて、なるほど。だから驚いてたんだね。

「魔法ですわ。お母様落ち着いて?お父様も。」

そういって魔法を解く。鏡を見て不自然にならないようにやったのにな。まあ、お母様の涙目を見られただけでもやった価値はあった!

お父様は、驚いていたけれど私が魔法と言う前に気づいたみたい。だけど魔法と気づいた瞬間から質問したそうにそわそわするのはやめていださい。いいイケメン・・・じゃなくて(いやイケメンだけど)いい大人でしょ?

そう思いながら、メイドさんが椅子を引いてくれたので、座る。

「今日は受験ですもの。男の人として私は行くのでしょう?
どうでした?私の変装は。分からないでしょう?」

そう言って手を口元に置き、お上品に笑う。
いつもは扇子があるけど今はない。

そう言うとお母様は落ち着いたようで

「ええ。全然分からなかったわ。私、髪を切ってしまったのかと思ったもの。貴族の女性は髪は長くないといけないから、驚いて、取り乱してしまって。ごめんなさいね。」

そう。貴族の女性は髪が長くないといけないという決まりがある。私としては、ボブくらいよくね?とか思っちゃったりするけど。
まあ、ダメらしい。貴族って本当にめんどくさい。

「いいえ。そのくらい魔法だと分からなかったということなのですから。私としては嬉しいですわ。」

かわいい顔を朝から拝めて。

ーーーまあ、それは言わないんだけどね。
そう思っているとお父様が

「それは、私も自分に出来るのかい?」

そう聞いてきた。

うん。聞きたそうだったもんね。だけどまさか自分で使ってみたいんだとは思わなかったよ。だけどこの世界で獣人しか使えないって言われているってことは

「全属性持っていたらお父様にも出来ますわよ?」

まあ、そういうことで。

「そうか。それでは仕方あるまい。では揃ったところでご飯を食べようか。」

立ち直りが早いですね。分かっていたけど、出来るといいなってくらいだったのかな?

とりあえずお父様の合図でご飯が始まった。

そこからは『調子はどう?』とか『何時から試験だっけ?』とかそんな感じの会話だった。

ご飯を食べ終わったあとの紅茶を飲んでいる時にお父様が1つの宝石を取り出した。
その宝石は、緑と青がマーブルに混ざっていてすごく綺麗だ。

その宝石を私に取り出して

「この宝石を身につけて行きなさい。」

と、言う。

えっまだ合格してないのに合格祝い?受験終えてないけど受験祝い?

そう戸惑っているとお父様が説明してくれた。

「これはアントゥル。剣士に成りたい人の中にも知らないだけで魔属性を3属性持ってたり、魔力が多い人もいるからね。属性検査と魔力検査は剣士志望で入るとしてもやるからな。」

・・・え?それ私ピンチじゃん?全属性持ちってばれるじゃん。剣士なら検査しないと思ってたけど、言われてみれば当然か。

「今知ったようだね。まあ話してないしね。」

いや、それは話しておこうか?

「まあそこでアントゥルだ。このアントゥルはエヴァが提案してくれた風と治癒属性の使い手だと思われるようになっているよ。
そしてエヴァは魔力も多いようだからね。今のエヴァの10分の1の魔力が判定結果になるようになってるよ。」

お父様・・・流石です!伊達に王様やってないね!!

「それでこのアントゥルをつけて行ってほしいんだが、なんかつけれるものはあるかい?」

・・・なんかあったかな。

あっそういえば昨日買ったピアスにまだ宝石付けてないや。ピアスを組み立てる時宝石に代わりにアントゥルを入れれば・・・大きさもぴったりだし。

「ありますわ。ありがとう、お父様。私大事にしますわ!では私、早速身につけたいと思いますが、よろしいでしょうか?」

「ああ、いいよ。気に入ってもらえたようで良かったよ。」

そういって貰ったのでその部屋を出て自分の部屋へ行く。

『一々この家の主人にお許しを貰わないって言うのも貴族のめんどくさいところだよなー』とか思いながら歩いていると自分の部屋についたので、部屋に入ったら早速アントゥルをピアスにつけ、耳につける。
アントゥルは一つなので、片方の耳にしか付かなかったが、私が動く度に、アントゥルが揺れ、アントゥルの影が揺れる。
青と緑が揺れる様子は、すごく神秘的で綺麗だった。

何分たっただろうか。
影が揺れる様子を見ているとドアの向こうからメイドさんがそろそろ時間だと言ってくる。
その声に私は急いでまた髪に変身魔法をかけて、ドアを開ける。

「お待たせ致しました。」

そういって、貴族の女の子の様にニコッとする。



さあ、この世界にいる全乙女たちを落としに行こう!(早い)
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