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受験2
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やってきたのは闘技場に使われることの多い、大きな大きな建物。
まあ今日はミルファネア学園が使っているので観客はいないけどね。
観客は見に来てもいいみたいで、卒業試験とかになるとたくさん来るそうだが、受験には見にこないのがほとんどのようだ。当然だけど。
心配しているのは剣の腕のことだが、まあ頑張ったし。ここへ来ると決めたときから貴族用の剣術を習って1年、やってきたことをここで示すだけ!!
あっ騎士と護衛用の剣術は5年やってたけど。
かぁぁぁああああん
突如剣士志望の受験会場に響いたその音は、会場にいる受験者全員を振り向かせるには大きすぎる音だった。
振り向いた先に見たのは審査員と思われる大柄な人が地面に手と腰を付き、その目の前に立っている受験者と思われる生徒が受験用木刀を振り上げていた。
カラカラ。
その振り上げられた木刀の方向でもう1つの木刀が落ちる。
「まさかあいつ、勝った・・・のか?
相手は大人だぞ?ミルファネア学園の剣術の先生だぞ?」
しんと静まり返った会場には誰かが言った呟きが聞こえた。
これを見れば誰でも分かった。分かってしまった。
受験生の方が勝ってしまったことは。
みんなは友達関係なく近くの人と話し始める。
そんな中私は
ラノベの主人公か!
そう叫びたくなった。しかしその気持ちは彼の顔を見て一瞬で消えた。
「ありがとうございました。」
そういって頭を下げた黒い髪。クルッと回って後ろへ行くときに見えた金の混ざった黒の目。
・・・あれリディルじゃね?
こっちは変装しているからわからないかもしれないがあっちは当然変装をしていない。
このテストは平民の1番から順番に呼んでいくのでその間まだ呼ばれない人たちは身体を適当に動かしているので行く時間はまだある。
因みに平民から呼んでいくのは、剣術を習ってきた貴族が平民より上手だということを知りたいため。要は自己満足のためである。
とりあえず、行ってみようかな。まだ時間もあるし。
そう思いヴァリスの方へ歩いていく。
するとあっちは結構な距離があったのに気づいてくれたのであっちからしたら初対面の人だが手を振っておく。
しかし全然振り返してくれない。
あれ?顔以外もクール?
とりあえず今日初めて男子の格好で話しかけるので頑張っていつもよりも低い声で話す。(と言っても小さい男の子の声が限界。)
「こんにちはー、はじめまして?ヴァリスです。」
「はじめまして、私は貴族様に名乗るほどの名を持ち合わせてはいないことをお許しください。」
・・・誰だこいつ。
まじでクールになっちゃったよ。どうしよう?!
私は内心の動揺を隠すように話すが内容は入ってこない。しかも会話続かない!
例えば
「今日はいい天気ですね。」
っとまあ私もどうでもいいのだがそう言うと
「そうでございますね。貴族様の普段の行いが良かったのですね。」
っという一言では失礼だから二言目で終わらせたいしごまをすっとくか、形式で話されるので全く話しが進まない。
っていうか親かって言いたくなる褒め方。
なので相手が必ず答えなきゃいけないことを話しかけてみた。
「今日は何処から来られたのですか。」
そうきくと
「いえ、貴族様へお伝えできるようなところでは。ただひたすらと大地が続いているだけの所です。」
と、ありがちで答えずらい答えを言ってくる。
あーもうどうしよう!仲良くなれる性格だって分かってんのにあっちが心を全くと言っていいほど開いでくれないよぉ。
そう色々考えていたら私の受験番号が呼ばれる。
「では呼ばれたので一旦ですが、失礼。」
呼ばれたから一応行くけど、どうすればいいかなー。
そんなことを悶々と考えていたら試合が始まる直前になってしまった。そこでようやく気づく。
ああー、この人リディルに負けた人だなーっと。
私より1つ前にやった人が全く歯がたたねぇ・・・どうやってあの黒髪勝ったんだよ、と嘆いている。
いやこれ勝たなくってもいいやつなのになんで勝とうとしてんだよ。
「おい、聞こえただろ?さっきは負けちまったが俺が弱い訳じゃないんだから、勝つことじゃなくてアピールに専念するようにな。」
そう言ってくる目の前にいる教師というより冒険者寄りな教師は、リディル以外には普通に勝てて自信が戻ってきているようだ。
しかしアピールか。
じゃあ貴族っぽくちゃんとした言葉で、剣士になりたい子供っぽくアピールしとこ。
「アピールもしたいとは思いますが、やはり剣士志望として目標は高く、勝てるように全力を出したいと思います!」
これは自分の本当の言葉だけど・・・貴族の子息としては少しやんちゃ?
だけど流石冒険者っぽい教師、こういう感じは好きみたいだ。
アピールとしては良かったみたい?
まあ頑張ろう!!
まあ今日はミルファネア学園が使っているので観客はいないけどね。
観客は見に来てもいいみたいで、卒業試験とかになるとたくさん来るそうだが、受験には見にこないのがほとんどのようだ。当然だけど。
心配しているのは剣の腕のことだが、まあ頑張ったし。ここへ来ると決めたときから貴族用の剣術を習って1年、やってきたことをここで示すだけ!!
あっ騎士と護衛用の剣術は5年やってたけど。
かぁぁぁああああん
突如剣士志望の受験会場に響いたその音は、会場にいる受験者全員を振り向かせるには大きすぎる音だった。
振り向いた先に見たのは審査員と思われる大柄な人が地面に手と腰を付き、その目の前に立っている受験者と思われる生徒が受験用木刀を振り上げていた。
カラカラ。
その振り上げられた木刀の方向でもう1つの木刀が落ちる。
「まさかあいつ、勝った・・・のか?
相手は大人だぞ?ミルファネア学園の剣術の先生だぞ?」
しんと静まり返った会場には誰かが言った呟きが聞こえた。
これを見れば誰でも分かった。分かってしまった。
受験生の方が勝ってしまったことは。
みんなは友達関係なく近くの人と話し始める。
そんな中私は
ラノベの主人公か!
そう叫びたくなった。しかしその気持ちは彼の顔を見て一瞬で消えた。
「ありがとうございました。」
そういって頭を下げた黒い髪。クルッと回って後ろへ行くときに見えた金の混ざった黒の目。
・・・あれリディルじゃね?
こっちは変装しているからわからないかもしれないがあっちは当然変装をしていない。
このテストは平民の1番から順番に呼んでいくのでその間まだ呼ばれない人たちは身体を適当に動かしているので行く時間はまだある。
因みに平民から呼んでいくのは、剣術を習ってきた貴族が平民より上手だということを知りたいため。要は自己満足のためである。
とりあえず、行ってみようかな。まだ時間もあるし。
そう思いヴァリスの方へ歩いていく。
するとあっちは結構な距離があったのに気づいてくれたのであっちからしたら初対面の人だが手を振っておく。
しかし全然振り返してくれない。
あれ?顔以外もクール?
とりあえず今日初めて男子の格好で話しかけるので頑張っていつもよりも低い声で話す。(と言っても小さい男の子の声が限界。)
「こんにちはー、はじめまして?ヴァリスです。」
「はじめまして、私は貴族様に名乗るほどの名を持ち合わせてはいないことをお許しください。」
・・・誰だこいつ。
まじでクールになっちゃったよ。どうしよう?!
私は内心の動揺を隠すように話すが内容は入ってこない。しかも会話続かない!
例えば
「今日はいい天気ですね。」
っとまあ私もどうでもいいのだがそう言うと
「そうでございますね。貴族様の普段の行いが良かったのですね。」
っという一言では失礼だから二言目で終わらせたいしごまをすっとくか、形式で話されるので全く話しが進まない。
っていうか親かって言いたくなる褒め方。
なので相手が必ず答えなきゃいけないことを話しかけてみた。
「今日は何処から来られたのですか。」
そうきくと
「いえ、貴族様へお伝えできるようなところでは。ただひたすらと大地が続いているだけの所です。」
と、ありがちで答えずらい答えを言ってくる。
あーもうどうしよう!仲良くなれる性格だって分かってんのにあっちが心を全くと言っていいほど開いでくれないよぉ。
そう色々考えていたら私の受験番号が呼ばれる。
「では呼ばれたので一旦ですが、失礼。」
呼ばれたから一応行くけど、どうすればいいかなー。
そんなことを悶々と考えていたら試合が始まる直前になってしまった。そこでようやく気づく。
ああー、この人リディルに負けた人だなーっと。
私より1つ前にやった人が全く歯がたたねぇ・・・どうやってあの黒髪勝ったんだよ、と嘆いている。
いやこれ勝たなくってもいいやつなのになんで勝とうとしてんだよ。
「おい、聞こえただろ?さっきは負けちまったが俺が弱い訳じゃないんだから、勝つことじゃなくてアピールに専念するようにな。」
そう言ってくる目の前にいる教師というより冒険者寄りな教師は、リディル以外には普通に勝てて自信が戻ってきているようだ。
しかしアピールか。
じゃあ貴族っぽくちゃんとした言葉で、剣士になりたい子供っぽくアピールしとこ。
「アピールもしたいとは思いますが、やはり剣士志望として目標は高く、勝てるように全力を出したいと思います!」
これは自分の本当の言葉だけど・・・貴族の子息としては少しやんちゃ?
だけど流石冒険者っぽい教師、こういう感じは好きみたいだ。
アピールとしては良かったみたい?
まあ頑張ろう!!
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