姫は街で王子様です

白うさぎぱんx ( 元 こしあん )

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金髪の2人 ~リディル視点~

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今日は明日のミルファネア学園の受験に備えてモアール王国の首都に来た。

1泊するために宿を借りて荷物を入れたらもうお昼だった。

王都も見てみたいし屋台に行こうかな。

そう思い、持ってきたお金を少し持って屋台を歩く。
そこは人が溢れており平民も笑っていた。

「美しいな。」

そう思わず呟いたとき、視界にかわいい少女が映った。
しかしその少女は今にも泣き出しそうな目で屋台で売っているホットドックを見ている。
その光景はこの活気に溢れた街には似合わない光景で。

「おい、お前大丈夫か・・・ですか。」

そう思わず声を掛けてしまった。
後から口調を変えたのは貴族だと気づいたからだ。遠くから見ても分かるような貴族っぽい格好なのになんで気づかなかったんだ、俺。

それからなんだかんだでホットドックを買ってきてあげた。

「ほい。」

そう言って渡すとその子は変なことを言う。

「ありがとうございます。天使様。」

「おい、誰だそれ。」

「イケメン君。」

「もっと誰だ。」

本当にこの子は貴族なのだろうか。お腹を空かしているわ、冗談いうわ、終いに言葉遣いは貴族っぽくないとくる。

俺は、俺の中でこの子は貴族という枠では収まらない存在アホとして認識されたとき

「ふふっ。」

彼女は笑った。

俺は思わずそんな笑顔に魅了されてしまった。顔に熱が集まるのが分かる。
なんかそれが恥ずかしくって下を向いて腕で顔を隠してしまった。

そしたら彼女が覗こうとしてきたので反射で『覗くな』っと言ってしまった。
俺は俺のこの一連の行動が分からない。しかも『覗くな』と貴族に命令もしてしまった。
流石に彼女も怒るだろうか?

そう思い恐る恐る彼女を覗き見てみる。そしたら彼女は

「ん~、美味しい!」

・・・なんだか俺は自分がどうしようもなく馬鹿に思えた。

しかし俺はどうしようもなくこの子と関係を持ちたくなって

「リディル。」

そう名前を言った。
しかしこの子は何のことか分からないようだったので

「俺の名前、リディル。」

っと。素っ気なくも伝えた。
まさか自分から関係を持ちたいなどと考えるとは思いもしなかった。

「私は、エヴァr・・・エヴァ。買ってくれてありがと、リディル。」

うん、君なら、エヴァなら教えてくれると思った。
普通貴族は平民に名前を名乗らないんだよ?

そう思いながらもそのことは言わずに

「おう。どういたしまして、エヴァ。」

とそう言った。
たぶんエヴァはそのことを知っていながらも言ったのだと思ったから。
言ったところで変わらないと思ったから。

それからあとは早かった。迷子の癖に道を覚えてるって、どんな迷子だよって思う。

エヴァから別れてからは少し歩いて回っただけで宿に帰った。
そして今日一日を思い出してエヴァにあった時に貴族だって気づかなかった理由がわかった。

「匂いか。」

エヴァは貴族の女性がつけているような鼻の曲がるような香水の匂いがなかったのだ。

「あぁ、エヴァは最初から貴族っぽくなかったんだな。」

っと俺はとても自然に笑った。



□■□



今日はミルファネア学園の受験日。
知識のテストはどうでもいい。問題なのは剣術の方だ。

「流石に手加減をしたらバレるか。」

相手は教師だし。
しかし全力を出したら『俺様のとこにこいよ。』見たいな俺様貴族に絡まれる。それは嫌だ。絶対。
せめて行くならエヴァの所・・・何思ってんだ俺。

けど全力でやるしかないよな。手加減して落ちたら困るし。





・・・まさか勝てるとは思っていませんでした。

あぁ、金髪めっちゃ見てるよ。
あぁ、歩いてくる。あいつなんで怯まないんだよ。めっちゃみんな見てるじゃないか。
そう思い相手の方を見たら手を振ってきた。

どうするよ。ああいう奴は「俺のところに来たらこんな利益があるよ?」ってずっと笑顔でねちっこく言ってくるめんどくさい方の貴族だ。

だから手も振らずにいたのだがまさか俺の心から開いてくる回りくどいやつだとは思わなかった。
にしてもこいつ変な匂いがするな。魔法の臭い?なんか混ざってるのか?
恐らく魔法で臭いが分からないようになっているのだろう。

そんなことを思っていたら、どうやら金髪の受験番号が呼ばれたようだ。

「では呼ばれたので一旦ですが、失礼。」

一旦ってまた帰ってくる気だ。
はぁ、金髪にも色々いるな。

そんなことを思いながらぼーっと見ていたら試合は予想外の結果で。

そして帰ってきた時に金髪は、偽りの無い笑顔を俺に向けて

「ただいまー!!」

っと言った。

どうやら金髪の人は少しズレている人しかいないようだ。
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