秋良と伊織のHappy Ending

挙式のあとで

第二話

　漫画アニメ方面に顔の広いミッキーは、独自のネットワークを駆使して鳳条の悪事をSNSで拡散し、それを知り合いたちに伝えると更に拡散をさせたという。

　そのときの痕跡は今も深く残り、鳳条の株は今や大暴落という不運。社員たちの安否が懸念されるが、一華の一族は蹴っても倒れない図太い性格だ、細く長く持ち直すだろう。

　各界の名士でもあるメガネの耶嘉くんの父親は、鳳条に肩入れする官職たちに手を引くよう勧告すると、まるで蜘蛛の子を散らすように離れ鳳条は孤立した。

　そして父親と耶嘉くんは式場に乗り込むと、一華と彼女の父親である鳳条に降伏せよと告げる。

　その時点で決着はついたが、父親の力を借りるための条件として、今も耶嘉くんは小遣い二十パーセント減のままだ。

　今回一の苦労人として名を挙げるとすれば、間違いなくイケ部の部長”薫かおる　基睦ともちか”さんだろう。

　彼も個人のコネクションをつかい、高速道路の監視カメラの映像を入手したり衛星からの映像を入手したりと、映像ばかり入手していた。

　しかも映っていた車は一華の放った囮で、無駄な時間をドライブする羽目となる。

　紆余曲折あり、けれど最後は彼自身が身体を張って盾となり、伊織さんの許へと向かう道をつくってくれた。そのあと彼はボディーガードたちによって袋叩きにされたという。