102 / 220
第二章 耽溺
第二十一話
しおりを挟むやっぱあれか。男だからかツボ押えてやがる。痒いとこに手が届くっつの? 的確なポジションに舌を這わされ早々に撃沈しそう。
情けねえ。俺ただ「ううっ」やら「ああっ」なんて音稀のテクに声をあげさせられてるし。年下の男に翻弄されるなど初めての経験だ。けど悪くはねえな。
ヤバい、そろそろギブだ。「ちょっ……もうやべ、出そ」と言ってみる。
「──んっ、いいですよ……イって」
くぐもった声で喋られると、それだけでも気持ちがいい。なら遠慮なく───
「ううっ」
「──ご馳走さま」
なんてことでしょう。しれっと言いやがって。のどが上下した。迷いなく飲むとか……。
「……お粗末さまでした」
ああもう俺バカじゃねえの、もっと気の利いたこと言えって。
柄にもなく照れまくる俺は両手で顔を隠す。ふふと笑う音稀に翻弄されつつ、いつもの主導権はどうしたよ俺と自分に言い聞かせ行動に移す。
「ごめ……男ってローション使うんだよな。悪りぃけど、そんな気の利いたモンねんだ」
と謝りつつも今度こそ音稀のチノパンを脱がす。すると──
「ハンドクリームとかってありますか。なければ料理に使う油でも」
ぐっ、どっちもねえ。けど、そっか、いいもの思いだした。言ってみる。
「元嫁の忘れ物だけど、ワセリン? だかならあるぜ」
異常な乾燥肌だとかで、夏でも顔や腕に塗りまくるため常に二・三個は買い置きしていた。バックにも入れ持ち歩き、このあいだ金のことで書類を確認しろとやってきたとき腕に塗ってテーブルに置いたまま放置、忘れて帰ったという代物。
ちなみに俺の部屋がエアコン効きすぎで乾燥するからとの処置だ。
だが音稀からすれば、どうして別れた嫁が元夫の部屋にくるのかと不快に思ったようで、それまでにこやかだった顔から笑みがなくなり俺を見る目が若干冷たい。
やべえ、もしかしなくても勘違いしてるか、弁解しねえと。焦り口をひらいたところで音稀が俺に抱きつき強引にキスをする。
0
あなたにおすすめの小説
ふたなり治験棟 企画12月31公開
ほたる
BL
ふたなりとして生を受けた柊は、16歳の年に国の義務により、ふたなり治験棟に入所する事になる。
男として育ってきた為、子供を孕み産むふたなりに成り下がりたくないと抗うが…?!
鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる