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第二章 耽溺
第三十四話
しおりを挟む「なあ音稀、キャンプにいかね?」
なんの脈絡もなく言ってみる。つか前々から考えてはいた。それで予定を練ってみたりキャンプ地を探してみたり、いつ言おうかとタイミングを計っていたり、な。
突然の誘いに音稀は目を丸くして答える。
「キャンプ、ですか? それってテント張ったり焚き木で飯盒炊爨して食事したりするやつですか」
「おう、そのキャンプ。けどテントは張らねえよ、飯盒炊爨もなし。コテージ借りてよ、飯は調理広場でバーベキュー。近くに川があってさ、そこで釣りしようぜ、釣り──」
男のロマンを語ってみる。つか俺もともとはアウトドア大好きメン、元嫁と結婚するまでは夏になるとダチと集まりキャンプを楽しんでいた。
そのほか海でサーフィンしてナンパに明け暮れ、春は花見でバカ騒ぎ上等呑んだくれだ。冬はスノボに秘湯めぐりとエンジョイしまくり。
軽いつき合いしてた女も連れてくことはあったが、けどやっぱガチで遊ぶには野郎のほうがノリがいい。結婚してからはアウトドアとは無縁の枯れた暮らし、でもインドアに落ち着くにはまだ早え。
身体が動くうちにもっと楽しみたい。その点パートナーの音稀は男だ、俺の気持ちは理解してくれるはず。見るからにインドア派な音稀だって、やってみりゃハマんじゃねえか。
ンな期待を込めつつ虎視眈々と様子をうかがっていた俺は、がっちり立てたプランどおり資料を提示しながらプレゼンしてみた。
「ふーん、おもしろそうですね」
「だろっ!? やった、音稀ならそう言ってくれると思ったぜ」
思わず俺ガッツポーズ。それ見て音稀は苦笑する。
「ふふ。なんだか一将さん子供みたい。けど、そうか。一将さんてアウトドアが好きなんですね、またひとつ趣味を知ることができて嬉しい。いいですよ、どこにでもおつき合いします」
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