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第三章 指切
第五十六話
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溢れて止まらない想いは悠久の時を経て結ばれた。
一度も揺るがなかった遥希の初恋は実をむすび、よそ見ばかりしていた一大は真実の愛に気づいた。それは決して許されることのない裏切り、人生をかけた魂の契りであった。
「あっ、ああっ、一大……ああっ、一大……っ」
場末の安ホテル。夢のような時間を過ごすには不釣り合いな、手入れの行き届かない古ぼけた一室で遥希と一大は愛を交わす。
薄い壁は外の喧騒を伝えるほどに心許ないが、それでも遥希は悦び幸せに声を上げずにはいられない。体内を奥深くまで貫かれるたびに、一大の存在を感じ至上の幸福を味わう。
「ううっ、あっ、ああんっ……一大、俺……もう」
瞳の端からラージメレーの輝きがこぼれ、一大にすがりながら遥希は限界を訴える。
「ああ、俺も……一緒に達こう」
頬をつたうしずくを口づけで拭ってやりながら、一大もまた遥希に階を駆けあがろうと約束した。あがる息、絶え絶えに遥希が懇願する。
「なかで……なかで達って───」
わずかな距離さえ我慢がならないとでも言うかのような肌の密着。汗と体液それに匂いと体温すべてが溶けて絡み、心と心も贖罪の闇に堕ちて高まる。
一大の腰に足を絡めて離れられなくすると、一生得ることのできない彼の子を孕みたいとまた涙する。そしてなかを穿つ一大の充溢に烈しい刺激を受けて遥希は達した。
強い快感に痙攣し収縮する遥希に締めつけられ、一大もまた奥深くで精を吐きだすのだった。
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