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22.無様に
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しおりを挟む現在使用中のパッケージのほうが期限が短い。
後ほどデスクの引出しに保管するのを忘れてはならないと脳内で反芻し、顔を上げて司に目をやる。
「理央様が親しくされているような人間はいましたか?」
立ち上がり、司にも珈琲を出した。
「…綾瀬の三男くらいでしょうか」
「そうですか。…吉良以外のアルファと接触は?」
「自分が知る限りではありません」
「そう、…ですか」
司の正面に座り、腕を組んだ。
「大和様、…」
「何ですか」
「理央様に、その、…触れて、正気でいられたのですか、」
司の言葉の意味と、それが示唆する意図に総毛起つ。
「…触れたのか」
「…っ、」
瞠目した司に繰り返した。
「もう一度訊く。…触れたのか」
「っはい、眠るまで、どこかに触れていて欲しいと、」
「…どこまで許された」
「大和様、」
「どこまで。…許されたんだ、…司」
「…っ触れることだけ、許されました」
司の表情と、先程の理央の態度とで、大凡を理解する。
「そうか。…ご苦労だった」
「大和様、」
「司」
「…はい」
「ご苦労様でした。…理央様に挨拶は済んだのでしょう?どうぞ。帰ってかまいませんよ」
「自分も、…理央様に、お仕えしたく、」
「…理央様がそうしろと仰ったのですか」
もしそうなら、何故俺を呼び戻したのだろう。
あるいはいざ俺の顔を見たら、司のほうが良くなったのか。
「いえ、…自分が勝手に、」
「…確認します」
司の歯切れの悪い物言いに遮断剤を噛みながら自室を出て理央の部屋を訪う。
ノックの返事は直ぐに返って来た。
「どうぞ」
「大和です。失礼致します」
先程のように驚かせないよう、先に名乗る。
ドアを開けたら着替えを済ませた理央がリビングのソファに座っていた。
いつも理央が寛いでいる気に入りのソファ。
「お帰り。…どうした?」
久々に見る理央は近寄り難く感じ、俺はその場で立ち尽くした。
「いえ、…司が、あなたの剱になりたいと、」
「そうか」
「理央、…司がお気に召したのなら、俺は…」
今ならまだ引き返せる。
「そんなところに突っ立ってんなよ。こっち来い」
「…」
言われてソファに足を向け、理央の傍らに片膝をついた。
差し出された手の甲に口付ける。
「俺の剱はお前だろう」
理央が纏う司のアルファの匂いに吐き気がした。
「…、はい」
二条の匂いを嫌う理央は、こんな気分だったのだろうか。
「どうした、剱」
「本当に…俺でいいのですか。司がよろしければ俺は…このまま本家に戻ります。まだ荷解きしていませんから、」
荷解くというほどの荷物など俺には無かったが、そう告げた方が理央は肯定しやすいだろうと思った。
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