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「サトウさんって強いですね」
「そう? 幽霊相手に戦ったことは初めてだったから、役に立ったかわからないけれど」
「人形を相手にあんなふうに戦うだなんて、すごいです」
「そうかな? 木の棒を使って戦うだなんて誰にでもできると思うけど」
「でも……幽霊相手に戦うなんてすごいです。私たちだって。あんなに勇気を出して戦ったのに、あんまり役に立ちませんでしたし」
「そんなことないよっ。君たちもかなり役に立ってたよ」
「それで……これでこの幽霊の住む家も無事に暮らしていけるようになったのでしょうか?」
「どうなんだろうね。それにしては、簡単に駆除できた気がするけれど。あのあとも地震はなかったし」
「そうですよね。あのあと、何も起きませんでしたよね。これからも何も起きなければいいのですが、」
「で、この家を借りたら、何をやりたいとかそういったことはあるの?」
「とりあえず、家の前の畑で、野菜を育てたいと思います」
「野菜か。それはいいね。なんの野菜を育てよう」
「キャベツとかいいと思います」
「キャベツか。あとはトマトとかもいいと思うよ」
「トマト。キャベツ。いいと思います。あとはネギとかもいいのではないでしょうか」
「トマトにキャベツにネギか。どれもおいしそうだね」
「はい。収穫の際はサトウさんも一緒に協力してくださいねっ」
「うんっ」
「って、野菜の収穫の話をしている場合じゃないわよっ」
というのはマリア。
「え? 野菜の収穫の話をしている場合じゃなかった。別に野菜の収穫の話をしていてもいいと思うけど」
「幽霊についてなんだけど、あの程度で駆除できたと思う?」
「どうなんだろうね。できていればいいんだけどね。できていなかったら、そのときはまたオレが協力するよっ」
「ありがとうございます、サトウさん。早速なんですが、今日もサトウさんに協力してもらってもいいですか?」
「今日も? 今日も一緒にみんなと寝るだなんて、オレ、寝不足になっちゃうよ」
「大丈夫ですよ! 今日もみんなで、晩御飯にパーティーをしようと思いますから」
「幽霊さんがまだ生きていたら、幽霊さんもびっくりなんじゃないかな」
「そうだと思いますよ。でもせっかく家を買ったんだから、みんなで仲良く夜どうしパーティーを楽しみたいじゃない」
「毎日パーティーをしていたら、幽霊のほうからこの家からおさらばしたくなってくるんじゃないかな」
「そうだといいですよね」
というのはミリア。
まだパーティーをやるらしい。
この女の子たち、せいりょくがみなぎっているな。
と、オレは彼女たちを見て、そんなことを思ってしまうのであった。
「そう? 幽霊相手に戦ったことは初めてだったから、役に立ったかわからないけれど」
「人形を相手にあんなふうに戦うだなんて、すごいです」
「そうかな? 木の棒を使って戦うだなんて誰にでもできると思うけど」
「でも……幽霊相手に戦うなんてすごいです。私たちだって。あんなに勇気を出して戦ったのに、あんまり役に立ちませんでしたし」
「そんなことないよっ。君たちもかなり役に立ってたよ」
「それで……これでこの幽霊の住む家も無事に暮らしていけるようになったのでしょうか?」
「どうなんだろうね。それにしては、簡単に駆除できた気がするけれど。あのあとも地震はなかったし」
「そうですよね。あのあと、何も起きませんでしたよね。これからも何も起きなければいいのですが、」
「で、この家を借りたら、何をやりたいとかそういったことはあるの?」
「とりあえず、家の前の畑で、野菜を育てたいと思います」
「野菜か。それはいいね。なんの野菜を育てよう」
「キャベツとかいいと思います」
「キャベツか。あとはトマトとかもいいと思うよ」
「トマト。キャベツ。いいと思います。あとはネギとかもいいのではないでしょうか」
「トマトにキャベツにネギか。どれもおいしそうだね」
「はい。収穫の際はサトウさんも一緒に協力してくださいねっ」
「うんっ」
「って、野菜の収穫の話をしている場合じゃないわよっ」
というのはマリア。
「え? 野菜の収穫の話をしている場合じゃなかった。別に野菜の収穫の話をしていてもいいと思うけど」
「幽霊についてなんだけど、あの程度で駆除できたと思う?」
「どうなんだろうね。できていればいいんだけどね。できていなかったら、そのときはまたオレが協力するよっ」
「ありがとうございます、サトウさん。早速なんですが、今日もサトウさんに協力してもらってもいいですか?」
「今日も? 今日も一緒にみんなと寝るだなんて、オレ、寝不足になっちゃうよ」
「大丈夫ですよ! 今日もみんなで、晩御飯にパーティーをしようと思いますから」
「幽霊さんがまだ生きていたら、幽霊さんもびっくりなんじゃないかな」
「そうだと思いますよ。でもせっかく家を買ったんだから、みんなで仲良く夜どうしパーティーを楽しみたいじゃない」
「毎日パーティーをしていたら、幽霊のほうからこの家からおさらばしたくなってくるんじゃないかな」
「そうだといいですよね」
というのはミリア。
まだパーティーをやるらしい。
この女の子たち、せいりょくがみなぎっているな。
と、オレは彼女たちを見て、そんなことを思ってしまうのであった。
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