大晦日にうっかり昔のデート映像が彼氏に発掘された

橘 咲帆

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バレンタイン

バレンタインの俺達② ※

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 防水シーツは、裏面がビニールぽい素材で、表面がタオル地っぽいものだった。コレどうしたの?と聞いたら、A〇azonで赤ちゃん用の防水シーツなるものを購入したんだそうだ。なんでも、お母さんと赤ちゃんが添い寝するときに赤ちゃんが粗相をしてもベッドに被害が及ばないようにするためのものらしい。世の中すごいな。色々考えるもんだ。俺は感心しきりで薄いタオル地のざらざらした触感を楽しんだ。このざらざらが今後どんな働きをするかなんて想像だにせずだな!知らぬが仏とはこのこと。オソロシイ……。

「じゃあ、カズくん。ここでうつ伏せになってねんねしてね?」

 ねんねって……陽司がやたらと俺を幼児扱いするときは要注意だ。だいたいとんでもなくいやらしいことをされる。陽司が幼児扱い。駄洒落ではない。断じて駄洒落ではないからな。

「冷たっ」
「ごめん。ごめん。でも温かいと溶けちゃうしねえ」

 カズくんの体温で溶けなければいいけれど。などどいいつつ、陽司がむぎゅうと俺の背中に生クリームを絞り出す。俺からは見えないが、ハート形に絞ったよ♡と言うので多分ハート型なのだろう。

「陽司の3分クッ〇ング!」

 ──変な事言い出したぞ。あの昼下がりに主婦の皆さんのために素敵なレシピを紹介する番組の名前っぽいやつだ。節回しは完全にあの番組のオープニングタイトルだ。また始まったぞ。陽司の鼻歌が。妙に上手くて余計にイラっとするやつ。

「そして次は~!!!ロッ〇コ〇ラのマーチ♪」

 これはカズくんにあげるねと、眉毛の生えたレアな絵柄のものを口に放り込まれ、むしゃむしゃと咀嚼すると、チョコレートの味が口の中に広がった。

「ハッピーバレンタイン!」

 いや、こんな真っ裸で情けない恰好をさせられているときに言われてもねえ。美味しいよ?そりゃ美味しいさ。俺が生まれる前から売られているロングセラー商品だもんな。大人気だよ。

「はい!カズくんのお背中が美味しそうになったよ!よかったね!」

 はいはい。よかったな。俺は食べられんがな!
 生クリームのハートの上に、コ〇ラたちが楽しそうにパーティーをしているんだそうな。もう好きにしてくれ。

「さてさて、お次は……カズくん。お尻上げて」
「んっ……こうか?」
「そう。背中しっかりしならせてね。そう。カーブを描くみたいに。じゃないとコ〇ラくんたちが雪崩に巻き込まれちゃう」

 俺は背中がしっかり反るようにケツを突き出した。……恥ずかしい恰好。これで先ほどの「はい、しっかりお尻、突き出してね。そうそう。変に背中を丸めると肩甲骨の間にあるコ〇ラのマーチが落ちちゃうからねぇ」のセリフの状態になったわけで。
 この後は陽司の指が来るのか、ちんこが来るのか。コ〇ラを落とすなよと言うくらいなら生クリームが溶ける前に舐めとってくれよ。
 何をされるかわからない焦燥と期待で俺のちんこはもうビンビンだ。何なら先っぽに雫を垂らしている。いつもは汚さないように使おれのちんこにもコンドームが装着されるが、今日は新しい武器、防水シーツがあるため、何も装着されていない。
 そして、弓なりになるということは、俺の敏感な乳首がざらざらな防水シーツに擦れるということ。やばい。乳首、きもちいい。これも刺激になり、俺の腰が揺れてしまう。

「ふふっ。腰、揺れちゃってるね。じゃあ、次はお絵描き」

 お絵描き?って何処に?? 
 陽司がお湯につけておいたチョコペンを俺の目の前に差し出して、先端をハサミで切る。ビジュアル的に茶色だとよろしくないから、ホワイトチョコにしたよ♡とにっこり笑うけれど、ビジュアル?俺の口に含ませて、ぷにっと絞り出すと、先ほどのコ〇ラよりも甘いチョコレートの味がした。ミルク感たっぷりだ。嫌いじゃない。

「お絵描き、お絵描き楽しいな♪」

 熱い。ほんのり熱い。何処がって?俺のケツ孔の周囲だよ。
 陽司のやつ、こともあろうか、おれのケツ孔デコってる……。

「わぁ♡俺、天才かもしれん。カズの美味しいところ、奇麗なレース模様になったよ♡写真撮って見せてあげる」
 
 パシャ。え?パシャ?ちくしょう、陽司に俺のケツ孔撮られた。
 スマホの画面を見せられたら、俺のケツ孔の周りが白いレース模様になっている……速攻削除させた。
 
「ごめん。ごめん……とっておきたかったな……」

 冗談じゃねえ。俺のケツ孔写真がこの世に存在してどうなるってんだ。いくら陽司でもやっていいことと悪いことがある。けれど、なんていうか。俺のってああなってたのか。あれ?ちょっと?おれのちんこ?何ピクってんだよ。正直過ぎんだろ。

「指、挿れるね」

 指か。よかった。毎日のようにイタしているし、風呂場で準備もしているから、俺の孔は最初からちんこを受け入れられてしまうが、やはり最初は解してもらいたい。コンドームをまとった陽司の指が俺の孔に侵入をしてくる。
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