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第4編皇帝陛下と楊玉環
第7章李林甫の夢
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ある日、私が仕事をしているとお義兄ちゃんが私の部屋に尋ねて来た。
「悠基様。少しご相談があるのですがよろしいでしょうか?」
私は言った。
「勿論。何?」
するとお義兄ちゃんは言った。
「実は李林輔の事で相談がありまして」
私は言った。
「李林輔?あいつが何かしたの?」
お義兄ちゃんは首を横に振り言った。
「いえ。問題を起こしてはいません。ですが悩んでいる様子なのです。」
私は驚いた。
あの変態に悩むという感情が有ったのか。
そこで私は言った。
「一体何に悩んでるの?」
するとお義兄ちゃんは言った。
「実は夢の話なのですが。李林甫が道を歩いていると突然ある者に襲われるそうなのです。そしてそのまま李林甫は死んでしまうようで。その夢を何度も繰り返し見た結果、正夢になるのではないかと恐れているそうです。」
私は行った。
「夢占いは?何て言っているの?」
お義兄ちゃんは私の問に答えた。
「吉兆だそうです。その人が大きく生まれ変わり成長する契機だそうで。ですが李林甫はその占いを信じず、自分がその者に殺される前にその者をなんとかしようと探しまわっているそうです。」
なんという思い込みの強さだ。
そういわれると李林甫には思い込んだら盲信するところがあるのかもしれない。
そこで私は言った。
「まあ。しばらくは様子見かな。長く続くようなら一回話してみるよ。」
お義兄ちゃんは私に頭を下げて言った。
「お願いいたします。」
そしてお義兄ちゃんは部屋から去ろうとした。
そこで私が言った。
「それだけ?」
お義兄ちゃんは私の言葉に驚いた様子で言った。
「はい。何か問題でしょうか?」
私は言った。
「問題だな。大いに問題だ。」
そして私は立ち上がるとゆっくりとお義兄ちゃんの元へ向かい、お義兄ちゃんに抱きついた。
お義兄ちゃんは言った。
「悠基様。何か悩み事でもあるのですか?」
私は言った。
「うるさい。皇帝のやることだ。文句をつけるな。」
お義兄ちゃんは思わず私を離そうとした。
しかし、私が強く抱きつくので最終的には諦めて私に身を任せた。
そして私は小さな声で言った。
「良いか。最近は私を避けていたようだがそういうのは駄目だ。毎日朝は起こしに来い。でないと仕事に行かないぞ。儀式は極力立ち会え。そうでなかったら全て適当にやる。私が悪い事をやったら叱ってくれ。私はばれなければどんな悪事でも平気でする人間だ。些細な事でも報告に来い。それが私の活力になる。つまりはこういう事だ。」
「避けるのはやめてくれ。寂しいじゃないか。」
お義兄ちゃんは私を抱きしめ返して言った。
「すみません。」
私は言った。
「許さない。罰としてしばらくこのままだ。」
そして私はその後、随分長い間、お義兄ちゃんに抱きついていたのだった。
「悠基様。少しご相談があるのですがよろしいでしょうか?」
私は言った。
「勿論。何?」
するとお義兄ちゃんは言った。
「実は李林輔の事で相談がありまして」
私は言った。
「李林輔?あいつが何かしたの?」
お義兄ちゃんは首を横に振り言った。
「いえ。問題を起こしてはいません。ですが悩んでいる様子なのです。」
私は驚いた。
あの変態に悩むという感情が有ったのか。
そこで私は言った。
「一体何に悩んでるの?」
するとお義兄ちゃんは言った。
「実は夢の話なのですが。李林甫が道を歩いていると突然ある者に襲われるそうなのです。そしてそのまま李林甫は死んでしまうようで。その夢を何度も繰り返し見た結果、正夢になるのではないかと恐れているそうです。」
私は行った。
「夢占いは?何て言っているの?」
お義兄ちゃんは私の問に答えた。
「吉兆だそうです。その人が大きく生まれ変わり成長する契機だそうで。ですが李林甫はその占いを信じず、自分がその者に殺される前にその者をなんとかしようと探しまわっているそうです。」
なんという思い込みの強さだ。
そういわれると李林甫には思い込んだら盲信するところがあるのかもしれない。
そこで私は言った。
「まあ。しばらくは様子見かな。長く続くようなら一回話してみるよ。」
お義兄ちゃんは私に頭を下げて言った。
「お願いいたします。」
そしてお義兄ちゃんは部屋から去ろうとした。
そこで私が言った。
「それだけ?」
お義兄ちゃんは私の言葉に驚いた様子で言った。
「はい。何か問題でしょうか?」
私は言った。
「問題だな。大いに問題だ。」
そして私は立ち上がるとゆっくりとお義兄ちゃんの元へ向かい、お義兄ちゃんに抱きついた。
お義兄ちゃんは言った。
「悠基様。何か悩み事でもあるのですか?」
私は言った。
「うるさい。皇帝のやることだ。文句をつけるな。」
お義兄ちゃんは思わず私を離そうとした。
しかし、私が強く抱きつくので最終的には諦めて私に身を任せた。
そして私は小さな声で言った。
「良いか。最近は私を避けていたようだがそういうのは駄目だ。毎日朝は起こしに来い。でないと仕事に行かないぞ。儀式は極力立ち会え。そうでなかったら全て適当にやる。私が悪い事をやったら叱ってくれ。私はばれなければどんな悪事でも平気でする人間だ。些細な事でも報告に来い。それが私の活力になる。つまりはこういう事だ。」
「避けるのはやめてくれ。寂しいじゃないか。」
お義兄ちゃんは私を抱きしめ返して言った。
「すみません。」
私は言った。
「許さない。罰としてしばらくこのままだ。」
そして私はその後、随分長い間、お義兄ちゃんに抱きついていたのだった。
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