8 / 135
風太郎の旅立ち編
復讐蛇女
しおりを挟む
村の主、蛇姫は思わずほくそ笑む。初めは好奇心のつもりであった。村の方がいつもよりも騒がしいので屋敷から抜け出し、除いたつもりであった。
が、そこにいたのは大勢の村人とそれを相手にするたった一人の若い女。
彼女は道の真ん中で震えていた男を守る様に村人たちを相手に取り、村人たちをたった一人で相手にしていた。
蛇姫はその姿に性別は違いながらも、人間の時代に恋慕していた相手を思い出す。
名前は思い出せないが、彼は勇敢な男であり、同時にその地を治める殿様に仕える侍であったのを覚えている。
その彼は常に戦場では首級を掲げ、戦に貢献する勇者であった。
だが、そんな彼もある戦、ある天才的な腕を持った大名の手により死んだ。
その時であった。彼女が敬愛するあの方と出会ったのは。
彼女は遠い日の事を述懐しながら、目の前の青年へと迫るのも忘れない。
思えば、目の前の青年の風貌はかつて戦国の世に生き別れたかつての恋人に似ている。
あれ、自分は結局、どうしたのだろう。確か……。
いや、そんな事はどうでも良い。蛇姫は黙って首を横に振って二人に向かっていく。
二人は蛇姫から繰り出される小さな蛇を順当に刀で落としていく。
まずは様子見。順当な所だろう。次に彼女があのお方から褒めてもらったあの攻撃を使用する。
「魔獣覚醒!百歩蛇行」
蛇姫のあやつる魔獣覚醒『百歩蛇行』それは地面の中を自由自在に蠢き、相手の足元から毒を喰らわせていく恐ろしい術。
先程、彼女が放った小さな蛇と同様に捉えてもらっては困る。
加えて、地面の上に居る限りはどんなに逃げても追い掛けるという仕様。
この妖術は相手が百歩まで逃げた所で餌食となってしまう事からそう名付けられたのだ。
伊達に戦国の時代から四百年も生き延びてはいない。
蛇姫はいつも通りに勝利を確信した。
目の前の少年と少女は共に宙へと飛び上がり、地上を蠢く蛇の動きを回避しようとしていた。
だが、それこそが罠。
一度は飛び上がり、地面の下を動く蛇を退けようとするものの結局は飛び上がり続けられずに結果、どんな屈強な隊士も蛇の餌食になってしまうのだ。
蛇姫は二人の少年少女が新たな生贄として胃の中に収まる事を期待したのだが、次の瞬間に蛇姫は思わず両目を大きく見開いてしまう。
何故ならば、二人は空中で大きく回転し、こちらへと刀を構えて向かってきていたのだから。
蛇姫は慌てて先程の攻撃用の小さな蛇を繰り出そうとしたが、小さな蛇が少年や少女の体に喰い付こうとした瞬間に少年の刀に冷気が宿り、向かっていった蛇を次々に凍らせていく。
次の瞬間には彼女の首から上が軽くなっていく。まるで、何もそんざいしていないかの様に。
いや、実際に首は落ちていた。少年の隣で共に刀を振った少女に手によって……。
蛇姫の首は悲鳴を上げる暇もなく地面の上へと落ちていく。
その瞬間に、地面を先行していた蛇は消失し、同時に彼女自身の意識も消えていく。
その消える前に彼女は夢を見た。一瞬の様に思えるが、それでも彼女にとってみればとても長い夢。
それは、戦国の時代。自分がまだ蛇姫と呼ばれる前の頃。
「お鶴、よければ、おれと夫婦になってくれぬか?」
そう言葉を投げ掛けたのはあの若侍、進藤孫七ではなかったか。
「や、やめてくださいませ。あなたはお城の梅姫様がお慕いを申されているではありませぬか?私の様な下賤な女など捨てておけば……」
「何を言うておる。おれには鶴しかおらぬのだ」
やめて。あなたはお姫様と幸せになるべき人なのだ。どうして、私の肩を持つ?どうして、私にそんな優しい顔を向ける?
鶴は分からなかった。この若侍が出世の道を蹴ってまで自分などを娶ろうとするのかを。
孫七の様な強くて格好の良いお侍に自分は相応しくない。そう言って断ろうとしたのだが、両親の前で土下座までされては断りきれない。
やむを得ずに鶴は彼の婚約を受け入れた。そして、二人揃って夫婦なる筈であったのだが……。
「ホッホッホッ、これを見よ!これが西国無双と謳われた最強の侍、進藤孫七の最期よ!」
梅姫は美しい顔を持ちながらも嫉妬深く残虐な人物であった。彼女は鶴と進藤孫七の婚約の前日にその地の殿様である父親をたった一人の娘の願いという事で唆し、孫七を無実の罪で処刑させ、あまつさえは恋敵である鶴を捕まえて、磔にしようとした。
鶴は城の地下で一筋の涙を流しながら、孫七の最期を思い返していると、彼女の前に赤い着物を着た童と思われる年齢の美しい顔立ちの少女が現れた。
髪をおかっぱに揃えた清楚でありながらも、目の何処かに強さを隠し持った少女の事を彼女は生涯忘れないだろう。
赤い着物の美少女は牢の前で鶴に尋ねた。
「ねぇ、死にたくない?」
鶴が黙って首を縦に動かすと、赤い着物の少女は丸くて可愛らしい黒い瞳を大きく開くと、そこから光を放ち、鶴を牢屋の側まで引き寄せていく。
そして、彼女も牢の側に近寄ると、黙って鶴の胸に右手の掌を広げていく。
すると、堪らない高揚感に包まれていき、気が付けば彼女は城の中を恐怖のどん底に陥れていた。
勿論、梅姫は城主の前で貪り食ってやった。他、孫七の処刑に携わった侍、そして自分を殺そうとした武将など全て腹の底に収めてやった。
勿論、城主はわざと生かしてやった。そうして、娘も家臣も殆ど全滅した状況のまま生きていくが良い。
鶴改め、この地の新たな姫となった彼女は自らの蛇の様な容貌とを重ねて『蛇姫』と名乗る様になった。
そして、近くの村に居座り、生贄を求める代わりに村を守護する事、四百年。
今、その支配は崩れ去ろうとしていた。田と田との間の道の上で崩れ落ちていく蛇姫の涙に気が付いたのは風太郎だけであった。
風太郎は刀を鞘に収めると、このまま村を去ろうとした綺蝶に向かって尋ねる。
「なぁ、綺蝶。オレ達は妖鬼を払わなくちゃあいけないだろ?おれは確かに、こいつらが憎いけど、たまに考えちまうんだ。どうしてなんだって。こいつらにも悲しい過去があってーー」
「そんな理由で人を殺していい免罪符にはなりませんよ。敵に何があったのかは知りません。私たちは黙って人を脅かし、殺し、食う妖鬼どもを祓うだけです。行きますよ」
綺蝶はもう一度、刀を隠し、村の入り口の近くの村長の家へと風太郎を誘う。
だが、風太郎は先程の涙が忘れられない。
この時のたった一体の妖鬼の涙が彼の中に大きな影響を及ぼした事は彼自身も知り得ない事であった。
が、そこにいたのは大勢の村人とそれを相手にするたった一人の若い女。
彼女は道の真ん中で震えていた男を守る様に村人たちを相手に取り、村人たちをたった一人で相手にしていた。
蛇姫はその姿に性別は違いながらも、人間の時代に恋慕していた相手を思い出す。
名前は思い出せないが、彼は勇敢な男であり、同時にその地を治める殿様に仕える侍であったのを覚えている。
その彼は常に戦場では首級を掲げ、戦に貢献する勇者であった。
だが、そんな彼もある戦、ある天才的な腕を持った大名の手により死んだ。
その時であった。彼女が敬愛するあの方と出会ったのは。
彼女は遠い日の事を述懐しながら、目の前の青年へと迫るのも忘れない。
思えば、目の前の青年の風貌はかつて戦国の世に生き別れたかつての恋人に似ている。
あれ、自分は結局、どうしたのだろう。確か……。
いや、そんな事はどうでも良い。蛇姫は黙って首を横に振って二人に向かっていく。
二人は蛇姫から繰り出される小さな蛇を順当に刀で落としていく。
まずは様子見。順当な所だろう。次に彼女があのお方から褒めてもらったあの攻撃を使用する。
「魔獣覚醒!百歩蛇行」
蛇姫のあやつる魔獣覚醒『百歩蛇行』それは地面の中を自由自在に蠢き、相手の足元から毒を喰らわせていく恐ろしい術。
先程、彼女が放った小さな蛇と同様に捉えてもらっては困る。
加えて、地面の上に居る限りはどんなに逃げても追い掛けるという仕様。
この妖術は相手が百歩まで逃げた所で餌食となってしまう事からそう名付けられたのだ。
伊達に戦国の時代から四百年も生き延びてはいない。
蛇姫はいつも通りに勝利を確信した。
目の前の少年と少女は共に宙へと飛び上がり、地上を蠢く蛇の動きを回避しようとしていた。
だが、それこそが罠。
一度は飛び上がり、地面の下を動く蛇を退けようとするものの結局は飛び上がり続けられずに結果、どんな屈強な隊士も蛇の餌食になってしまうのだ。
蛇姫は二人の少年少女が新たな生贄として胃の中に収まる事を期待したのだが、次の瞬間に蛇姫は思わず両目を大きく見開いてしまう。
何故ならば、二人は空中で大きく回転し、こちらへと刀を構えて向かってきていたのだから。
蛇姫は慌てて先程の攻撃用の小さな蛇を繰り出そうとしたが、小さな蛇が少年や少女の体に喰い付こうとした瞬間に少年の刀に冷気が宿り、向かっていった蛇を次々に凍らせていく。
次の瞬間には彼女の首から上が軽くなっていく。まるで、何もそんざいしていないかの様に。
いや、実際に首は落ちていた。少年の隣で共に刀を振った少女に手によって……。
蛇姫の首は悲鳴を上げる暇もなく地面の上へと落ちていく。
その瞬間に、地面を先行していた蛇は消失し、同時に彼女自身の意識も消えていく。
その消える前に彼女は夢を見た。一瞬の様に思えるが、それでも彼女にとってみればとても長い夢。
それは、戦国の時代。自分がまだ蛇姫と呼ばれる前の頃。
「お鶴、よければ、おれと夫婦になってくれぬか?」
そう言葉を投げ掛けたのはあの若侍、進藤孫七ではなかったか。
「や、やめてくださいませ。あなたはお城の梅姫様がお慕いを申されているではありませぬか?私の様な下賤な女など捨てておけば……」
「何を言うておる。おれには鶴しかおらぬのだ」
やめて。あなたはお姫様と幸せになるべき人なのだ。どうして、私の肩を持つ?どうして、私にそんな優しい顔を向ける?
鶴は分からなかった。この若侍が出世の道を蹴ってまで自分などを娶ろうとするのかを。
孫七の様な強くて格好の良いお侍に自分は相応しくない。そう言って断ろうとしたのだが、両親の前で土下座までされては断りきれない。
やむを得ずに鶴は彼の婚約を受け入れた。そして、二人揃って夫婦なる筈であったのだが……。
「ホッホッホッ、これを見よ!これが西国無双と謳われた最強の侍、進藤孫七の最期よ!」
梅姫は美しい顔を持ちながらも嫉妬深く残虐な人物であった。彼女は鶴と進藤孫七の婚約の前日にその地の殿様である父親をたった一人の娘の願いという事で唆し、孫七を無実の罪で処刑させ、あまつさえは恋敵である鶴を捕まえて、磔にしようとした。
鶴は城の地下で一筋の涙を流しながら、孫七の最期を思い返していると、彼女の前に赤い着物を着た童と思われる年齢の美しい顔立ちの少女が現れた。
髪をおかっぱに揃えた清楚でありながらも、目の何処かに強さを隠し持った少女の事を彼女は生涯忘れないだろう。
赤い着物の美少女は牢の前で鶴に尋ねた。
「ねぇ、死にたくない?」
鶴が黙って首を縦に動かすと、赤い着物の少女は丸くて可愛らしい黒い瞳を大きく開くと、そこから光を放ち、鶴を牢屋の側まで引き寄せていく。
そして、彼女も牢の側に近寄ると、黙って鶴の胸に右手の掌を広げていく。
すると、堪らない高揚感に包まれていき、気が付けば彼女は城の中を恐怖のどん底に陥れていた。
勿論、梅姫は城主の前で貪り食ってやった。他、孫七の処刑に携わった侍、そして自分を殺そうとした武将など全て腹の底に収めてやった。
勿論、城主はわざと生かしてやった。そうして、娘も家臣も殆ど全滅した状況のまま生きていくが良い。
鶴改め、この地の新たな姫となった彼女は自らの蛇の様な容貌とを重ねて『蛇姫』と名乗る様になった。
そして、近くの村に居座り、生贄を求める代わりに村を守護する事、四百年。
今、その支配は崩れ去ろうとしていた。田と田との間の道の上で崩れ落ちていく蛇姫の涙に気が付いたのは風太郎だけであった。
風太郎は刀を鞘に収めると、このまま村を去ろうとした綺蝶に向かって尋ねる。
「なぁ、綺蝶。オレ達は妖鬼を払わなくちゃあいけないだろ?おれは確かに、こいつらが憎いけど、たまに考えちまうんだ。どうしてなんだって。こいつらにも悲しい過去があってーー」
「そんな理由で人を殺していい免罪符にはなりませんよ。敵に何があったのかは知りません。私たちは黙って人を脅かし、殺し、食う妖鬼どもを祓うだけです。行きますよ」
綺蝶はもう一度、刀を隠し、村の入り口の近くの村長の家へと風太郎を誘う。
だが、風太郎は先程の涙が忘れられない。
この時のたった一体の妖鬼の涙が彼の中に大きな影響を及ぼした事は彼自身も知り得ない事であった。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】魔物をテイムしたので忌み子と呼ばれ一族から追放された最弱テイマー~今頃、お前の力が必要だと言われても魔王の息子になったのでもう遅い~
柊彼方
ファンタジー
「一族から出ていけ!」「お前は忌み子だ! 俺たちの子じゃない!」
テイマーのエリート一族に生まれた俺は一族の中で最弱だった。
この一族は十二歳になると獣と契約を交わさないといけない。
誰にも期待されていなかった俺は自分で獣を見つけて契約を交わすことに成功した。
しかし、一族のみんなに見せるとそれは『獣』ではなく『魔物』だった。
その瞬間俺は全ての関係を失い、一族、そして村から追放され、野原に捨てられてしまう。
だが、急な展開過ぎて追いつけなくなった俺は最初は夢だと思って行動することに。
「やっと来たか勇者! …………ん、子供?」
「貴方がマオウさんですね! これからお世話になります!」
これは魔物、魔族、そして魔王と一緒に暮らし、いずれ世界最強のテイマー、冒険者として名をとどろかせる俺の物語
2月28日HOTランキング9位!
3月1日HOTランキング6位!
本当にありがとうございます!
防御力を下げる魔法しか使えなかった俺は勇者パーティから追放されたけど俺の魔法に強制脱衣の追加効果が発現したので世界中で畏怖の対象になりました
かにくくり
ファンタジー
魔法使いクサナギは国王の命により勇者パーティの一員として魔獣討伐の任務を続けていた。
しかし相手の防御力を下げる魔法しか使う事ができないクサナギは仲間達からお荷物扱いをされてパーティから追放されてしまう。
しかし勇者達は今までクサナギの魔法で魔物の防御力が下がっていたおかげで楽に戦えていたという事実に全く気付いていなかった。
勇者パーティが没落していく中、クサナギは追放された地で彼の本当の力を知る新たな仲間を加えて一大勢力を築いていく。
そして防御力を下げるだけだったクサナギの魔法はいつしか次のステップに進化していた。
相手の身に着けている物を強制的に剥ぎ取るという究極の魔法を習得したクサナギの前に立ち向かえる者は誰ひとりいなかった。
※小説家になろうにも掲載しています。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
能力『ゴミ箱』と言われ追放された僕はゴミ捨て町から自由に暮らすことにしました
御峰。
ファンタジー
十歳の時、貰えるギフトで能力『ゴミ箱』を授かったので、名門ハイリンス家から追放された僕は、ゴミの集まる町、ヴァレンに捨てられる。
でも本当に良かった!毎日勉強ばっかだった家より、このヴァレン町で僕は自由に生きるんだ!
これは、ゴミ扱いされる能力を授かった僕が、ゴミ捨て町から幸せを掴む為、成り上がる物語だ――――。
エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~
シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。
主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。
追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。
さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。
疫病? これ飲めば治りますよ?
これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。
幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない
しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる