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妖鬼対策研究会編
バットウォーマンショー
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獅子王院風太郎は斑目綺蝶と共に真夜中の喫茶店の椅子の上に座ると、コーヒーと紅茶の二つを頼む。
風太郎は女性店員が飲み物を運んでくるのと同時に、コーヒーを自分に、綺蝶に紅茶を渡す様に頼む。
風太郎は運ばれて来たコーヒーに一口、口を付けると今まで集めた情報を綺蝶に話していく。
だが、それを聞いても綺蝶は特に何の反応も示さずに、黙って紅茶を啜り、今度は彼女自身が集めた情報を語っていく。
彼女は小さなメモ帳を開いて、自身が入手した情報を語っていく。
幾つかは当たり障りの無い情報であったが、その中の一つ、学生闘争中の学生が一人殺された事件を語っていく。
「そ、そんな事が……」
「ええ、表向きは事故として語られていますが、恐らくは妖鬼の仕業でしょう。車に跳ねられただけならば、喉を亡くしたりはしませんから」
綺蝶の意見は的を射ていた。彼女の意見が正しいとすれば、やはり、この大学には新しい妖鬼が居着いている事になるだろう。
風太郎は椿から引き続き、この大学に居る様に指示を出された事を思い出す。
自分たちの元を訪れた椿曰く、あの戦いで月島順は自らの身を道連れに、音橋仁也を倒したが、それだけでこの大学に纏わる騒動が終わったとは思えなかったらしい。
あくまでも予感には過ぎないのだが、音橋仁也が当初、猿指なる妖鬼を使役していた事もあり、引き続き聴講生として留まる様に指示を出したのだ。
その後は聴講生として、留まりながらも、この大学に関する妖鬼の情報を集めていたので、一日に一度はこうして喫茶店で集まって情報の交換を行なっているのだ。
「獅子王院さん。近作さんの方はどうです?」
「日向は今、学生運動の中に潜り込んでますよ。ですが、手掛かりは掴めません」
彼女はそう言うと紅茶を一口、口にしてから、両目を細めて琥珀色の液体を眺めていく。
「早いものですね。月島さんが死んでからもう一週間以上が経ちます」
『月島順の死を忘れるな!』は正妖大学の学生運動家たちのスローガンとなり、同時に彼は多くの学生や人々を守った英雄として讃えられていた。
狂信的な学生は彼を性別も人種も違いながらも、ジャンヌ・ダルクと讃えていた。
また、ある者は彼をヒトラーの魔の手からイギリス本土を守ったチャーチル首相だと讃え、褒めそやしていた。
風太郎としては短い間でありながらも、行動を共にした仲間がその様に褒められるのは嬉しい。
嬉しい事なのだが、そこまで讃えられてしまうと、返って恐ろしくなってしまう。
他に複雑な思いも抱えてしまう。死者を利用されているという煮え切らない思いが……。
彼は複雑な思いを抱えながら、コーヒーの中に視線を落とす。
風太郎はコーヒーの中に月島が居る。風太郎がコーヒーの中で見た彼は訴え掛けていた。自分を利用するのはやめろ、と。
最も、これは風太郎の想像に過ぎない。全て作り物。偽物。風太郎は頭を横に振って頭の中から妄想を振り下ろすと、そのまま一気にコーヒーを飲み干す。
そして、コーヒーを飲み終わると、そのまま出ようかと考えたのだが、それは綺蝶の手によって止められてしまう。
「獅子王院さん。悪いですが、まだ座っていてくれませんか?」
彼女は小声で言った。彼はそのまま椅子に座り、もう一杯コーヒーを頼もうかと思った時だ。
喫茶店の扉が開き、二人の前に一人の女性が現れた。
飾りがないとはいえ、学生が集う喫茶店には似つかわしくない長い赤色のロングドレスを着た女性が現れて、二人の側の席に座る。
綺蝶はそれを見ると、机の上でしゃがみ、彼の耳元で小さな声で囁く。
「獅子王院さん。感じませんか?彼女から漂う異様な匂いに」
「……何となく察しが付いたよ。あいつだな……」
風太郎と綺蝶は服の中に隠してある武器を用意して、いつでも抜ける様に準備をしておく。
だが、彼女は大した変化を済ませる事もなく、コーヒーを飲んで外へと出て行く。
二人は彼女が店を出るのと同時に、席を立ち、会計を済ませてそのドレスを着た少女の後を追っていく。
大学から見て左の方向には駅が存在し、開けているという印象があるが、右の方向は戦前から特徴がない場所であり、加えて戦争の影響で未だに空き地が多く、空白の目立つ場所であった。
その中でも特に大きな空き地に何故か、彼女は入り込む。
夜の闇の中、あまり人も多くない場所であるので、二人は隠しておいた武器をを出して空き地の中に入り込むと、そこには背中から巨大な蝙蝠の翼を広げた女性が待ち構えていた。
それを見た二人は持っていた刀と太刀を構えて女性と向き合う。
「オレは対魔師の獅子王院風太郎だッ!妖鬼のお前がどうしてここに居る!?」
「同じく対魔師の斑目綺蝶です。あなたの目的を教えてもらえませんか?」
それを聞いた蝙蝠の翼を持った男はケタケタと笑い出して、黙って翼を使って飛び上がると、そのまま武器を構えた二人に向かって飛んでいく。
真上から飛び上がり、その勢いのまま翼を利用して二人を襲う。
二人は武器を盾にして彼女の飛来を交わしたのだが、彼女は止まる気配を見せない。
もう一度、上空へと飛び、二人に襲いかかっていく。
いや、単に翼の上に生えていた爪を利用した攻撃のみならず、魔獣覚醒を利用して二人を追い詰めていく。
彼女の使用する魔獣覚醒は赤い血の刃。そう、自らの歯を利用して真っ赤な血を利用しての刃物攻撃。
わざと自らの腕を傷付けての攻撃は中々に強かった。
風太郎は自らの刃に氷を付けて挑んだのだが、彼女はその刃には触れられる事なく、空中へと飛び上がっていく。
そして、今度は空中から真下の二人に向かって血の刃を飛ばしていく。
風太郎は氷の牢を使用して彼女を捕らえようとしたが、彼女は翼を利用して空へと飛び上がっていく。
次に彼女はその社交界のレディの様な格好には相応しくない様な分厚い木の鞘に入ったナイフを取り出すと、彼女は刃の上に自身の血を何滴も垂らして巨大な血の槍を作り出していく。
そして、槍が精製されるのと同時に、両手で槍を持って真下の二人に向かって下がっていく。
槍を持って降りてくる蝙蝠の翼を生やした美女を見るなり、二人はその場を離れて空き地の上で散り散りになっていく。
分散して逃れようとする作らしい。
その手は食うまい。降下していく中で彼女は怪しげな笑みを浮かべて微笑む。
風太郎は女性店員が飲み物を運んでくるのと同時に、コーヒーを自分に、綺蝶に紅茶を渡す様に頼む。
風太郎は運ばれて来たコーヒーに一口、口を付けると今まで集めた情報を綺蝶に話していく。
だが、それを聞いても綺蝶は特に何の反応も示さずに、黙って紅茶を啜り、今度は彼女自身が集めた情報を語っていく。
彼女は小さなメモ帳を開いて、自身が入手した情報を語っていく。
幾つかは当たり障りの無い情報であったが、その中の一つ、学生闘争中の学生が一人殺された事件を語っていく。
「そ、そんな事が……」
「ええ、表向きは事故として語られていますが、恐らくは妖鬼の仕業でしょう。車に跳ねられただけならば、喉を亡くしたりはしませんから」
綺蝶の意見は的を射ていた。彼女の意見が正しいとすれば、やはり、この大学には新しい妖鬼が居着いている事になるだろう。
風太郎は椿から引き続き、この大学に居る様に指示を出された事を思い出す。
自分たちの元を訪れた椿曰く、あの戦いで月島順は自らの身を道連れに、音橋仁也を倒したが、それだけでこの大学に纏わる騒動が終わったとは思えなかったらしい。
あくまでも予感には過ぎないのだが、音橋仁也が当初、猿指なる妖鬼を使役していた事もあり、引き続き聴講生として留まる様に指示を出したのだ。
その後は聴講生として、留まりながらも、この大学に関する妖鬼の情報を集めていたので、一日に一度はこうして喫茶店で集まって情報の交換を行なっているのだ。
「獅子王院さん。近作さんの方はどうです?」
「日向は今、学生運動の中に潜り込んでますよ。ですが、手掛かりは掴めません」
彼女はそう言うと紅茶を一口、口にしてから、両目を細めて琥珀色の液体を眺めていく。
「早いものですね。月島さんが死んでからもう一週間以上が経ちます」
『月島順の死を忘れるな!』は正妖大学の学生運動家たちのスローガンとなり、同時に彼は多くの学生や人々を守った英雄として讃えられていた。
狂信的な学生は彼を性別も人種も違いながらも、ジャンヌ・ダルクと讃えていた。
また、ある者は彼をヒトラーの魔の手からイギリス本土を守ったチャーチル首相だと讃え、褒めそやしていた。
風太郎としては短い間でありながらも、行動を共にした仲間がその様に褒められるのは嬉しい。
嬉しい事なのだが、そこまで讃えられてしまうと、返って恐ろしくなってしまう。
他に複雑な思いも抱えてしまう。死者を利用されているという煮え切らない思いが……。
彼は複雑な思いを抱えながら、コーヒーの中に視線を落とす。
風太郎はコーヒーの中に月島が居る。風太郎がコーヒーの中で見た彼は訴え掛けていた。自分を利用するのはやめろ、と。
最も、これは風太郎の想像に過ぎない。全て作り物。偽物。風太郎は頭を横に振って頭の中から妄想を振り下ろすと、そのまま一気にコーヒーを飲み干す。
そして、コーヒーを飲み終わると、そのまま出ようかと考えたのだが、それは綺蝶の手によって止められてしまう。
「獅子王院さん。悪いですが、まだ座っていてくれませんか?」
彼女は小声で言った。彼はそのまま椅子に座り、もう一杯コーヒーを頼もうかと思った時だ。
喫茶店の扉が開き、二人の前に一人の女性が現れた。
飾りがないとはいえ、学生が集う喫茶店には似つかわしくない長い赤色のロングドレスを着た女性が現れて、二人の側の席に座る。
綺蝶はそれを見ると、机の上でしゃがみ、彼の耳元で小さな声で囁く。
「獅子王院さん。感じませんか?彼女から漂う異様な匂いに」
「……何となく察しが付いたよ。あいつだな……」
風太郎と綺蝶は服の中に隠してある武器を用意して、いつでも抜ける様に準備をしておく。
だが、彼女は大した変化を済ませる事もなく、コーヒーを飲んで外へと出て行く。
二人は彼女が店を出るのと同時に、席を立ち、会計を済ませてそのドレスを着た少女の後を追っていく。
大学から見て左の方向には駅が存在し、開けているという印象があるが、右の方向は戦前から特徴がない場所であり、加えて戦争の影響で未だに空き地が多く、空白の目立つ場所であった。
その中でも特に大きな空き地に何故か、彼女は入り込む。
夜の闇の中、あまり人も多くない場所であるので、二人は隠しておいた武器をを出して空き地の中に入り込むと、そこには背中から巨大な蝙蝠の翼を広げた女性が待ち構えていた。
それを見た二人は持っていた刀と太刀を構えて女性と向き合う。
「オレは対魔師の獅子王院風太郎だッ!妖鬼のお前がどうしてここに居る!?」
「同じく対魔師の斑目綺蝶です。あなたの目的を教えてもらえませんか?」
それを聞いた蝙蝠の翼を持った男はケタケタと笑い出して、黙って翼を使って飛び上がると、そのまま武器を構えた二人に向かって飛んでいく。
真上から飛び上がり、その勢いのまま翼を利用して二人を襲う。
二人は武器を盾にして彼女の飛来を交わしたのだが、彼女は止まる気配を見せない。
もう一度、上空へと飛び、二人に襲いかかっていく。
いや、単に翼の上に生えていた爪を利用した攻撃のみならず、魔獣覚醒を利用して二人を追い詰めていく。
彼女の使用する魔獣覚醒は赤い血の刃。そう、自らの歯を利用して真っ赤な血を利用しての刃物攻撃。
わざと自らの腕を傷付けての攻撃は中々に強かった。
風太郎は自らの刃に氷を付けて挑んだのだが、彼女はその刃には触れられる事なく、空中へと飛び上がっていく。
そして、今度は空中から真下の二人に向かって血の刃を飛ばしていく。
風太郎は氷の牢を使用して彼女を捕らえようとしたが、彼女は翼を利用して空へと飛び上がっていく。
次に彼女はその社交界のレディの様な格好には相応しくない様な分厚い木の鞘に入ったナイフを取り出すと、彼女は刃の上に自身の血を何滴も垂らして巨大な血の槍を作り出していく。
そして、槍が精製されるのと同時に、両手で槍を持って真下の二人に向かって下がっていく。
槍を持って降りてくる蝙蝠の翼を生やした美女を見るなり、二人はその場を離れて空き地の上で散り散りになっていく。
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