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妖鬼対策研究会編
泥沼の学生闘争
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佐藤幸一郎刑事は長根教授の殺害事件を担当する事となり、事件の検分を務めていく。
解剖記録によれば、被害者は正面を鋭利な刃物のような物で貫かれて死亡したらしい。
それも刀ではなく、槍の様な傾向の物であるらしい。
佐藤刑事は解剖医から事件の記録を受け取ると、聞き込みを行うために正妖大学へと足を伸ばす。
だが、今は学生闘争が行われている正妖大学。そこに、権力の犬の代名詞とされる刑事が行くのは間が悪かったらしい。
彼は学校に辿り着くのと同時に、一部の過激な学生から塵を投げ付けられてしまう。
一部の学生からは完全に警察は嫌われ者であるらしく、彼はやむを得ずに学生闘争に参加していない学生たちに話を聞いたのだが、彼らは事件に関わっている可能性は薄い様に思われた。
手掛かりなしに学校を去ろうとした佐藤幸一郎であったが、肩を落として門を出ようとする彼の背後から声が聞こえたので振り返る。
と、そこには思わず張り詰めていた神経が緩んでしまう程の美しい顔をした女性が立っていた。
彼女は佐藤刑事の前で頭を下げると、レディという外国の名詞に相応しい優雅な足取りで、彼の元を訪れて彼の耳元で囁く。
「私、昨晩の事件の犯人を知っています」
その言葉を聞くなり、佐藤幸一郎は彼女の案内のままに生徒会室へと向かう。
彼は学生が使う木製の椅子に座らされると、その前にお茶を出される。
彼はお茶を啜ると、真相を知っているという女性に詳細を尋ねていく。
彼女は昨晩にあった筈の事件を分かりやすく、かつ短く纏めて佐藤刑事に話した。
佐藤刑事は話しを聞くには聞いたのだが、ためにはならないと内心首を横に振る。
内心であったのはここまで和やかに話す彼女に明確な拒絶の意思を見せるのは悪いと考えたからだ。
彼は一応のお礼の言葉を述べた後に大学を出て警察署へと歩いていく。
そして、帰りの道の頭の中で彼女が語った日下部暁人犯人論についての反証をぶつけていく。
第一、彼女は隠れて彼が日頃から不仲であった長根教授を槍で貫く場面を目撃したと言っていたが、それはあまりにも不自然だ。
そもそも、凶器である鋭利な刃物自体が見つかっていない。彼女は日下部が刀を学校の中に隠し持っていると告げたが、幾ら過激な犯人でも凶器を隠し持っているというのは変だ。
次に、彼女は物陰に隠れて事件の様子を目撃したというが、それらの全てが細か過ぎた。第一、夜は暗い。それは夏でも冬でも変わらない日本のいや、世界の原理。
その暗がりの中で表情まで見たと彼女は言っていた。明らかに不自然だ。
更に彼の中に疑問を投げ掛けたのは長根教授と日下部暁人のやり取りを一字一句まで覚えていたという事だ。
大まかな内容であったのならばともかく、二人のやり取りを明確に覚えているのは変だ。
自分だって昨日、課長とどの様なやり取りをしたのか大まかにしか覚えられていないのに。
平凡な時でさえ、そうなのに、彼女が聞いたというやり取りは殺人の直前のやり取り。
そんな時にそれらのやり取りを一字一句を覚えられるだろうか。
いいや、無理だ。覚えられる訳がない。確信を持って言えた。
ここで、彼はある一つの点へと辿り着く。
(もしや、あの女は日下部暁人に罪をなすり付けようとしているのではないか?)
彼の中でそんな思いが湧き上がるのと同時に、彼女への疑念がますます強くなっていく。
佐藤刑事は署に帰ると、自身の記録調書の中に彼女への疑念を書き連ねていく。
課長も分かってくれるだろう。あの女はあまりにも危険すぎると。
彼が署の中で記録を纏めていると、課長がその中を覗き込む。
「こいつは例の事件か?」
「ええ、そうです。例の大学教授殺傷事件ですよ」
「捜査会議の段階では過激派の犯行じゃなかったのか?長根教授は相当に生徒の恨みを買っていたからな」
「自分も最初はそう思い、大学に調査に向かったのですが、その時に新たな容疑者が浮上しましてね」
彼はそう言って自身の記録の中に記された星泉雪の名前を指差す。
課長は目を白黒させた後に困惑した声を上げて、
「正気かね?彼女は長根教授の一番忠実な生徒で、学生運動に携わっている生徒からは犬と称される生徒だぞ、殺す動機がない」
「確かに、動機はありませんがーー」
彼は星泉雪が語った不自然な目撃情報を語った事を捜査課長に語っていく。
課長はそれを聞くと、同意の意思を示していく。
「分かった。昨晩の彼女のアリバイをあたってみたまえ」
そう言って、課長は佐藤刑事を捜査へと送り出す。
それが、最後の姿になるとも知らずに……。
星泉雪はここ数日、自分の周りを嗅ぎ回っていた溝鼠を始末して気分が良かった。あの快感はそうそう忘れられるものではないだろう。深夜だという事や人通りの少ない大学から見て右の場所だという事もあり、つい気が大きくなってしまっていた。
まるで、大晦日の夜に玄関の前に門松を並べた時の様。
そんな麻薬の様に危うい快感を味わっていた時だからこそ、気が良くなり、隙が出来てしまったのだろうか。はたまた、夜中だからと油断してしまったのか。
見られてしまったのだ。三人の学生に佐藤幸一郎なる刑事の殺害の現場を。
大声を上げてしまったのは一生ものの不覚だろう。だが、自分への戒めは後に行うとして、今はこの現場を見られたあの三人の学生を始末しなければならない。
星泉雪は夜の道の中を走っていると、ついあの時の事を思い出してしまう。
そう、あれはまだ平安の頃。彼女が魚売りをしていた時。
魚の正体を見破ったあの忌々しい検非違使を追い回していた時の事を。
まただ。また気運が高まっていく。肌が紅潮していく。
星泉雪はいや、阿波は蝙蝠の翼を生やして彼らの元に先回りし、自身の血の魔獣覚醒で彼らを殺めていく。
悲鳴こそ聞こえたものの、ここはあまり人通りが少なく目立たない場所である。
彼女は三人の死体から離れようとしたが、彼ら三人が持っているものに目をやってしまう。
彼ら三人は何故か、拳銃、ダイナマイトの類を抱えていたのだ。
どうやら、大学を爆破しようと心掛けていたらしい。彼女は一度は引いた表情を見せたが、直ぐに顔に笑顔を戻していく。
ここに、菊園寺和巳と妖鬼対策研究会の両名を始末するための妙案を思い付いたのだ。
玉藻姑獲鳥には申し訳ないが、自分の手で脚本は変えさせてもらおう。
ここで、彼女は邪悪な笑顔を浮かべてダイナマイトと拳銃を手に取る。
解剖記録によれば、被害者は正面を鋭利な刃物のような物で貫かれて死亡したらしい。
それも刀ではなく、槍の様な傾向の物であるらしい。
佐藤刑事は解剖医から事件の記録を受け取ると、聞き込みを行うために正妖大学へと足を伸ばす。
だが、今は学生闘争が行われている正妖大学。そこに、権力の犬の代名詞とされる刑事が行くのは間が悪かったらしい。
彼は学校に辿り着くのと同時に、一部の過激な学生から塵を投げ付けられてしまう。
一部の学生からは完全に警察は嫌われ者であるらしく、彼はやむを得ずに学生闘争に参加していない学生たちに話を聞いたのだが、彼らは事件に関わっている可能性は薄い様に思われた。
手掛かりなしに学校を去ろうとした佐藤幸一郎であったが、肩を落として門を出ようとする彼の背後から声が聞こえたので振り返る。
と、そこには思わず張り詰めていた神経が緩んでしまう程の美しい顔をした女性が立っていた。
彼女は佐藤刑事の前で頭を下げると、レディという外国の名詞に相応しい優雅な足取りで、彼の元を訪れて彼の耳元で囁く。
「私、昨晩の事件の犯人を知っています」
その言葉を聞くなり、佐藤幸一郎は彼女の案内のままに生徒会室へと向かう。
彼は学生が使う木製の椅子に座らされると、その前にお茶を出される。
彼はお茶を啜ると、真相を知っているという女性に詳細を尋ねていく。
彼女は昨晩にあった筈の事件を分かりやすく、かつ短く纏めて佐藤刑事に話した。
佐藤刑事は話しを聞くには聞いたのだが、ためにはならないと内心首を横に振る。
内心であったのはここまで和やかに話す彼女に明確な拒絶の意思を見せるのは悪いと考えたからだ。
彼は一応のお礼の言葉を述べた後に大学を出て警察署へと歩いていく。
そして、帰りの道の頭の中で彼女が語った日下部暁人犯人論についての反証をぶつけていく。
第一、彼女は隠れて彼が日頃から不仲であった長根教授を槍で貫く場面を目撃したと言っていたが、それはあまりにも不自然だ。
そもそも、凶器である鋭利な刃物自体が見つかっていない。彼女は日下部が刀を学校の中に隠し持っていると告げたが、幾ら過激な犯人でも凶器を隠し持っているというのは変だ。
次に、彼女は物陰に隠れて事件の様子を目撃したというが、それらの全てが細か過ぎた。第一、夜は暗い。それは夏でも冬でも変わらない日本のいや、世界の原理。
その暗がりの中で表情まで見たと彼女は言っていた。明らかに不自然だ。
更に彼の中に疑問を投げ掛けたのは長根教授と日下部暁人のやり取りを一字一句まで覚えていたという事だ。
大まかな内容であったのならばともかく、二人のやり取りを明確に覚えているのは変だ。
自分だって昨日、課長とどの様なやり取りをしたのか大まかにしか覚えられていないのに。
平凡な時でさえ、そうなのに、彼女が聞いたというやり取りは殺人の直前のやり取り。
そんな時にそれらのやり取りを一字一句を覚えられるだろうか。
いいや、無理だ。覚えられる訳がない。確信を持って言えた。
ここで、彼はある一つの点へと辿り着く。
(もしや、あの女は日下部暁人に罪をなすり付けようとしているのではないか?)
彼の中でそんな思いが湧き上がるのと同時に、彼女への疑念がますます強くなっていく。
佐藤刑事は署に帰ると、自身の記録調書の中に彼女への疑念を書き連ねていく。
課長も分かってくれるだろう。あの女はあまりにも危険すぎると。
彼が署の中で記録を纏めていると、課長がその中を覗き込む。
「こいつは例の事件か?」
「ええ、そうです。例の大学教授殺傷事件ですよ」
「捜査会議の段階では過激派の犯行じゃなかったのか?長根教授は相当に生徒の恨みを買っていたからな」
「自分も最初はそう思い、大学に調査に向かったのですが、その時に新たな容疑者が浮上しましてね」
彼はそう言って自身の記録の中に記された星泉雪の名前を指差す。
課長は目を白黒させた後に困惑した声を上げて、
「正気かね?彼女は長根教授の一番忠実な生徒で、学生運動に携わっている生徒からは犬と称される生徒だぞ、殺す動機がない」
「確かに、動機はありませんがーー」
彼は星泉雪が語った不自然な目撃情報を語った事を捜査課長に語っていく。
課長はそれを聞くと、同意の意思を示していく。
「分かった。昨晩の彼女のアリバイをあたってみたまえ」
そう言って、課長は佐藤刑事を捜査へと送り出す。
それが、最後の姿になるとも知らずに……。
星泉雪はここ数日、自分の周りを嗅ぎ回っていた溝鼠を始末して気分が良かった。あの快感はそうそう忘れられるものではないだろう。深夜だという事や人通りの少ない大学から見て右の場所だという事もあり、つい気が大きくなってしまっていた。
まるで、大晦日の夜に玄関の前に門松を並べた時の様。
そんな麻薬の様に危うい快感を味わっていた時だからこそ、気が良くなり、隙が出来てしまったのだろうか。はたまた、夜中だからと油断してしまったのか。
見られてしまったのだ。三人の学生に佐藤幸一郎なる刑事の殺害の現場を。
大声を上げてしまったのは一生ものの不覚だろう。だが、自分への戒めは後に行うとして、今はこの現場を見られたあの三人の学生を始末しなければならない。
星泉雪は夜の道の中を走っていると、ついあの時の事を思い出してしまう。
そう、あれはまだ平安の頃。彼女が魚売りをしていた時。
魚の正体を見破ったあの忌々しい検非違使を追い回していた時の事を。
まただ。また気運が高まっていく。肌が紅潮していく。
星泉雪はいや、阿波は蝙蝠の翼を生やして彼らの元に先回りし、自身の血の魔獣覚醒で彼らを殺めていく。
悲鳴こそ聞こえたものの、ここはあまり人通りが少なく目立たない場所である。
彼女は三人の死体から離れようとしたが、彼ら三人が持っているものに目をやってしまう。
彼ら三人は何故か、拳銃、ダイナマイトの類を抱えていたのだ。
どうやら、大学を爆破しようと心掛けていたらしい。彼女は一度は引いた表情を見せたが、直ぐに顔に笑顔を戻していく。
ここに、菊園寺和巳と妖鬼対策研究会の両名を始末するための妙案を思い付いたのだ。
玉藻姑獲鳥には申し訳ないが、自分の手で脚本は変えさせてもらおう。
ここで、彼女は邪悪な笑顔を浮かべてダイナマイトと拳銃を手に取る。
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