140 / 236
職人の惑星『ヒッポタス』
14
しおりを挟む
(私の声が聞こえるかね? お二人さん?)
二人の脳裏に聞き覚えのない男の声が響いていく。野太い声だったが、不思議と声に対する不快感は感じなかった。
「あぁ、聞こえるよ。それよりもお父さんはどこだ?どこに隠した?」
スポーツ少年で普段はオカルトめいたことを行わない悠介が誰もいないところで不意に言葉を口に出したためか、ジョウジとカエデの両名が驚いた様子を見せた。
(まぁ、落ち着きたまえ。私のテレパシーに対する反応は心の中で念じれば返されるのだからな)
(クソッ、それを早く言えよ)
悠介は悪態を吐いたものの、それに対する男の返事はなかった。恥ずかしさからか沈黙を保つ悠介の代わりに問い掛けたのは麗俐だった。
(お父さんはどこにいるの?)
(きみたちが向かった例の町だ。その町長の客室に私と一緒にいる)
(分かった。私たちがそこに行けばいいんだね?)
麗俐の問い掛けに対して「そうだ」というシンプルな一言が返された。
父親が監禁されている場所は分かった。あとは釈放についての条件である。今度は悠介が問いかけた。
(身代金はいくらだ?)
(身代金? そんなものはいらない。ただきみたちが金輪際この星と関わり合いを持たないと約束してくれればいいだけの話だ)
それを聞いた二人は顔を見合わせた。当たり前だ。修也と同様に一護衛官の身である二人がそんな大それたことを約束できるはずがないのだ。
だが、約束しなければ父親は帰ってこない。その思いが二人を突き動かした。
(分かった。この星から手を引く)
と、悠介がいの一番に答えた。嘘も偽りもない真実から出た言葉だった。
今の悠介にとって大事なのは父親の命であり、それ以上でも以下でもない。
社長も人間だ。後で連絡を取って事情を話せば分かってくれるに違いない。
悠介はそのように楽観的に物事を捉えていたが、ヒッポタスから手を引くことによって生じる不利益を想像するには悠介は若過ぎた。
そのため容易に答えることができたのだ。
(よかろう。キミの意志は確認できた。今後の交流を断つため今回の交易で得た品を私の部屋に置いていってもらおう。その際にキミのお父上をお返ししようではないか)
男の芝居かかった口調が鼻に付いたものの、悠介は男の提案を了承した。と、同時に男から日時が指定された。時刻は翌日の正午。お昼過ぎに町長の家の前、ということだった。
テレパシーによる交流が終了し、悠介と麗俐は二人に何が起こったのかを話していく。当初二人は腕を組んで黙って話を聞いていたが、勝手に交渉を纏めたことに対して顔を顰めていたが、取り引きの話を聞いて直ぐに顔を明るくした。
「ありがとうございます。これで取り引きに乗じてあの男を地獄へ叩き落とすことができるでしょう」
「と、言いますと?」
「取り引きに応じなくてもいいということです。無論怪しまれないように箱は持っていきます。ただし、その中に入れるのはどうでもいいものばかり……相手がそれを受け取り、大津さんを離したタイミングを見計らい、我々全員で奴を叩きのめします。そうすればいくらあの恐ろしい男でも対処することはできないでしょうね」
「……なるほど」
悠介はジョウジが瞬時にこれほどの作戦を思い付いたことに対し、驚きを隠せなかった。動揺のためか、生唾を飲み込んでしまったほどだ。
だが、それを見てもジョウジは得意げな顔を浮かべて笑っている。
二人はここにきてアンドロイドと人間の思考回路における差というものをまじまじと見せ付けられたような気がした。
「……ですが、心配なのは大津さんです。人質であるため殺されることはないでしょうが、もしかしたら酷い虐待を受けているかも……」
ジョウジの顔が曇っていくのが見て取れた。それと同時にそれまで宇宙船の中にあった微かな希望を感じ取った明るい空気が消え、重苦しい空気が立ち上っていった。気まずさからか全員が無言を貫く。わざとではないにしろここまで暗くなってしまえば葬式会場と変わらない。
「と、とにかく……時間は明日の正午です。それまでに疲れが溜まっていてはなんですからいっそ今日はこのまま休みませんか?」
と、麗俐が宇宙船の中に漂っていた閉塞感や闇が辺りを渦巻いているかのような重苦しい空気感を取り除こうとし、極力明るい声を出して休息を提案した。どこか気まずそうに笑っているのが見て取れた。
悠介も姉の気持ちを汲んでか、無理に明るい笑顔を浮かべてその場を締め括ったのだった。それでも一行の中で一度浮かんだ不穏な考えというのは消そうにも消えなかった。結局その日の夜は浮かない顔をしながら二人で味のしないレトルトカレーを食べることになったのだった。
翌日二人は朝食として出された栄養カプセルを口にし、宇宙船の外に出て適当な鎧を探し、自分たちに向かってきた鎧を朝のラジオ体操代わりに数体片付けて体をほぐすことになった。
その後に各々が宇宙船に戻り、それから部屋で身支度を整えるものの、その間もどこか落ち着かない様子だった。麗俐は動揺のせいか、朝のメイクの最中にマスカラを付けるのに失敗してしまったほどだ。
麗俐は鏡の中にいつもより沈んだ顔を浮かべている自分の姿から目を背けるためか、思わず目を洗面台へと背けた。
(お父さん……大丈夫だよね?)
人間というのは不安なことを考えると余計に不安を覚えてしまうものであるらしい。悪い方へ悪い方へと想像が広がっていく。嵐の日に際限のなく広がっていく雷雲のように……。
麗俐は最悪の想像をしたところで首を横に向かって大袈裟に振り、必死になって想像を振り払った。
(そんなことはさせない。絶対にお父さんは生かしてみせる)
麗俐は先ほど失敗したマスカラを付け、いつも通りアイラインを塗り、ばっちりしとした目を作り上げていく。
覚悟を決めてメイクを行う麗俐の心境はというと古代ローマの剣闘試合の前に気合を入れるため
化粧を行う女性剣闘士の気分だった。
麗俐は同じ剣闘士や凶悪な動物を相手に戦う女性剣闘士だと思うことで己の気合いを高めていったのだった。
この時別の部屋では奇しくも悠介が鏡の前で試合に出る前の自分の姿を想像していた。姉と違い化粧に興味がない悠介は部屋に戻るなり、ベッドの上でふて寝をしていたのだが、その時に大事なバスケットボールの試合の日のことを思い出し、ベッドの上から体を起こし、洗面台の前へと向かっていった。
その試合が行われたのは中学2年生の頃のことでその日の悠介も今と同じように大きな絶望感に苛まれていた。
その時に悠介を重荷から取り払ってくれたのは両親の存在だ。母のひろみはその日の朝食に悠介の好物を並べてくれたし、父修也は怯える悠介の肩を押してくれた。
「お父さんはね、試合なんてどうでもいい。観たいのは悠介が頑張ってる姿だ。結果はどうでもいい。力を振り絞って戦ってこい」
赤いシャツに黒色のボトムスという私服姿の修也はそうニッコリと笑いながら言った。
緊張と恐怖で押し潰されそうになっていた悠介にとって修也の一言はどれほど有難いものであったのだろうか。
修也の言葉のお陰で、あの時の結果はともかくとして、悠介は自分が出せる精一杯の力を出すことができた。
(あの時おれが臨んだのはあくまでもバスケットボールの試合。それで負けてもおれの身が裂かれるとか、お父さんやお姉ちゃんに危害が加わるというものじゃあなかった……)
悠介はこの時に一度強く顔を水で洗った。それから水しぶきを顔全体に浴びた
自分の顔を見つめた。そこには先ほどまでの不安に押し潰されていた少年の顔はなかった。そこで見えたのは虎の顔だ。
鋭く尖った両目はまさしく獲物を狙う虎顔そのものだ。
(……待っていてくれ、おれは必ずお父さんを救ってみせるさ)
悠介は自身の顔をもう一度見た後でポケットの中に入れていたカプセルを強く握り締めていった。
二人の戦士にもう恐れはなかった。嫌な想像や不安な想像は全て消え、覚悟を決めた顔で偽の荷物を両手に抱えたジョウジと共に町長の家へと向かっていく。
町長の家の前にたどり着くと、既に修也の後ろ手を握り締めている男の姿が見えた。
「約束通りに来たぞ! お父さんを離せ!!」
悠介が大きな声で叫ぶ。
「荷物を渡せ」
男が淡々とした口調で答えた。
「それよりも前にお父さんをこっちに渡せ!」
悠介と麗俐の両名がカプセルを握り締めながら叫んだ。それを見ていた男は答えることなく、無言でフレシュット・ピストルを構えていった。
二人で睨み合う姿は西部劇の映画のクライマックス場面で対決前のガンマンが互いに銃を突き付け合いながら睨み合う姿を彷彿とさせた。
だが、この気まずい空気に耐え切れなくなったのか、男の方が修也の背中を突き飛ばして修也を解放した。
「約束だ。お前たちも荷物を渡せ」
「……わかりました」
ジョウジが箱を両手に抱えながら男の前へと向かっていく。いつも通りに男が淡々とした様子で箱を開こうとした時だ。
ジョウジが無言でビームポインターを抜いた。それを見た男は舌を打ち、ジョウジの顎を勢いよく蹴った。
勢いを付けられたせいか、ジョウジは大きく地面の上を飛び上がり、大の字になって落下していった。
「死ね、鉄屑」
男の怒りは余程のものだったのだろう。身動きの取れないジョウジに向かってフレシュット・ピストルの先端を突き付けた。
ジョウジが倒された姿を見た修也が慌てた様子でカプセルを押し、『メトロイドスーツ』の装甲を纏いながら男に向かって突進していった。
二人の脳裏に聞き覚えのない男の声が響いていく。野太い声だったが、不思議と声に対する不快感は感じなかった。
「あぁ、聞こえるよ。それよりもお父さんはどこだ?どこに隠した?」
スポーツ少年で普段はオカルトめいたことを行わない悠介が誰もいないところで不意に言葉を口に出したためか、ジョウジとカエデの両名が驚いた様子を見せた。
(まぁ、落ち着きたまえ。私のテレパシーに対する反応は心の中で念じれば返されるのだからな)
(クソッ、それを早く言えよ)
悠介は悪態を吐いたものの、それに対する男の返事はなかった。恥ずかしさからか沈黙を保つ悠介の代わりに問い掛けたのは麗俐だった。
(お父さんはどこにいるの?)
(きみたちが向かった例の町だ。その町長の客室に私と一緒にいる)
(分かった。私たちがそこに行けばいいんだね?)
麗俐の問い掛けに対して「そうだ」というシンプルな一言が返された。
父親が監禁されている場所は分かった。あとは釈放についての条件である。今度は悠介が問いかけた。
(身代金はいくらだ?)
(身代金? そんなものはいらない。ただきみたちが金輪際この星と関わり合いを持たないと約束してくれればいいだけの話だ)
それを聞いた二人は顔を見合わせた。当たり前だ。修也と同様に一護衛官の身である二人がそんな大それたことを約束できるはずがないのだ。
だが、約束しなければ父親は帰ってこない。その思いが二人を突き動かした。
(分かった。この星から手を引く)
と、悠介がいの一番に答えた。嘘も偽りもない真実から出た言葉だった。
今の悠介にとって大事なのは父親の命であり、それ以上でも以下でもない。
社長も人間だ。後で連絡を取って事情を話せば分かってくれるに違いない。
悠介はそのように楽観的に物事を捉えていたが、ヒッポタスから手を引くことによって生じる不利益を想像するには悠介は若過ぎた。
そのため容易に答えることができたのだ。
(よかろう。キミの意志は確認できた。今後の交流を断つため今回の交易で得た品を私の部屋に置いていってもらおう。その際にキミのお父上をお返ししようではないか)
男の芝居かかった口調が鼻に付いたものの、悠介は男の提案を了承した。と、同時に男から日時が指定された。時刻は翌日の正午。お昼過ぎに町長の家の前、ということだった。
テレパシーによる交流が終了し、悠介と麗俐は二人に何が起こったのかを話していく。当初二人は腕を組んで黙って話を聞いていたが、勝手に交渉を纏めたことに対して顔を顰めていたが、取り引きの話を聞いて直ぐに顔を明るくした。
「ありがとうございます。これで取り引きに乗じてあの男を地獄へ叩き落とすことができるでしょう」
「と、言いますと?」
「取り引きに応じなくてもいいということです。無論怪しまれないように箱は持っていきます。ただし、その中に入れるのはどうでもいいものばかり……相手がそれを受け取り、大津さんを離したタイミングを見計らい、我々全員で奴を叩きのめします。そうすればいくらあの恐ろしい男でも対処することはできないでしょうね」
「……なるほど」
悠介はジョウジが瞬時にこれほどの作戦を思い付いたことに対し、驚きを隠せなかった。動揺のためか、生唾を飲み込んでしまったほどだ。
だが、それを見てもジョウジは得意げな顔を浮かべて笑っている。
二人はここにきてアンドロイドと人間の思考回路における差というものをまじまじと見せ付けられたような気がした。
「……ですが、心配なのは大津さんです。人質であるため殺されることはないでしょうが、もしかしたら酷い虐待を受けているかも……」
ジョウジの顔が曇っていくのが見て取れた。それと同時にそれまで宇宙船の中にあった微かな希望を感じ取った明るい空気が消え、重苦しい空気が立ち上っていった。気まずさからか全員が無言を貫く。わざとではないにしろここまで暗くなってしまえば葬式会場と変わらない。
「と、とにかく……時間は明日の正午です。それまでに疲れが溜まっていてはなんですからいっそ今日はこのまま休みませんか?」
と、麗俐が宇宙船の中に漂っていた閉塞感や闇が辺りを渦巻いているかのような重苦しい空気感を取り除こうとし、極力明るい声を出して休息を提案した。どこか気まずそうに笑っているのが見て取れた。
悠介も姉の気持ちを汲んでか、無理に明るい笑顔を浮かべてその場を締め括ったのだった。それでも一行の中で一度浮かんだ不穏な考えというのは消そうにも消えなかった。結局その日の夜は浮かない顔をしながら二人で味のしないレトルトカレーを食べることになったのだった。
翌日二人は朝食として出された栄養カプセルを口にし、宇宙船の外に出て適当な鎧を探し、自分たちに向かってきた鎧を朝のラジオ体操代わりに数体片付けて体をほぐすことになった。
その後に各々が宇宙船に戻り、それから部屋で身支度を整えるものの、その間もどこか落ち着かない様子だった。麗俐は動揺のせいか、朝のメイクの最中にマスカラを付けるのに失敗してしまったほどだ。
麗俐は鏡の中にいつもより沈んだ顔を浮かべている自分の姿から目を背けるためか、思わず目を洗面台へと背けた。
(お父さん……大丈夫だよね?)
人間というのは不安なことを考えると余計に不安を覚えてしまうものであるらしい。悪い方へ悪い方へと想像が広がっていく。嵐の日に際限のなく広がっていく雷雲のように……。
麗俐は最悪の想像をしたところで首を横に向かって大袈裟に振り、必死になって想像を振り払った。
(そんなことはさせない。絶対にお父さんは生かしてみせる)
麗俐は先ほど失敗したマスカラを付け、いつも通りアイラインを塗り、ばっちりしとした目を作り上げていく。
覚悟を決めてメイクを行う麗俐の心境はというと古代ローマの剣闘試合の前に気合を入れるため
化粧を行う女性剣闘士の気分だった。
麗俐は同じ剣闘士や凶悪な動物を相手に戦う女性剣闘士だと思うことで己の気合いを高めていったのだった。
この時別の部屋では奇しくも悠介が鏡の前で試合に出る前の自分の姿を想像していた。姉と違い化粧に興味がない悠介は部屋に戻るなり、ベッドの上でふて寝をしていたのだが、その時に大事なバスケットボールの試合の日のことを思い出し、ベッドの上から体を起こし、洗面台の前へと向かっていった。
その試合が行われたのは中学2年生の頃のことでその日の悠介も今と同じように大きな絶望感に苛まれていた。
その時に悠介を重荷から取り払ってくれたのは両親の存在だ。母のひろみはその日の朝食に悠介の好物を並べてくれたし、父修也は怯える悠介の肩を押してくれた。
「お父さんはね、試合なんてどうでもいい。観たいのは悠介が頑張ってる姿だ。結果はどうでもいい。力を振り絞って戦ってこい」
赤いシャツに黒色のボトムスという私服姿の修也はそうニッコリと笑いながら言った。
緊張と恐怖で押し潰されそうになっていた悠介にとって修也の一言はどれほど有難いものであったのだろうか。
修也の言葉のお陰で、あの時の結果はともかくとして、悠介は自分が出せる精一杯の力を出すことができた。
(あの時おれが臨んだのはあくまでもバスケットボールの試合。それで負けてもおれの身が裂かれるとか、お父さんやお姉ちゃんに危害が加わるというものじゃあなかった……)
悠介はこの時に一度強く顔を水で洗った。それから水しぶきを顔全体に浴びた
自分の顔を見つめた。そこには先ほどまでの不安に押し潰されていた少年の顔はなかった。そこで見えたのは虎の顔だ。
鋭く尖った両目はまさしく獲物を狙う虎顔そのものだ。
(……待っていてくれ、おれは必ずお父さんを救ってみせるさ)
悠介は自身の顔をもう一度見た後でポケットの中に入れていたカプセルを強く握り締めていった。
二人の戦士にもう恐れはなかった。嫌な想像や不安な想像は全て消え、覚悟を決めた顔で偽の荷物を両手に抱えたジョウジと共に町長の家へと向かっていく。
町長の家の前にたどり着くと、既に修也の後ろ手を握り締めている男の姿が見えた。
「約束通りに来たぞ! お父さんを離せ!!」
悠介が大きな声で叫ぶ。
「荷物を渡せ」
男が淡々とした口調で答えた。
「それよりも前にお父さんをこっちに渡せ!」
悠介と麗俐の両名がカプセルを握り締めながら叫んだ。それを見ていた男は答えることなく、無言でフレシュット・ピストルを構えていった。
二人で睨み合う姿は西部劇の映画のクライマックス場面で対決前のガンマンが互いに銃を突き付け合いながら睨み合う姿を彷彿とさせた。
だが、この気まずい空気に耐え切れなくなったのか、男の方が修也の背中を突き飛ばして修也を解放した。
「約束だ。お前たちも荷物を渡せ」
「……わかりました」
ジョウジが箱を両手に抱えながら男の前へと向かっていく。いつも通りに男が淡々とした様子で箱を開こうとした時だ。
ジョウジが無言でビームポインターを抜いた。それを見た男は舌を打ち、ジョウジの顎を勢いよく蹴った。
勢いを付けられたせいか、ジョウジは大きく地面の上を飛び上がり、大の字になって落下していった。
「死ね、鉄屑」
男の怒りは余程のものだったのだろう。身動きの取れないジョウジに向かってフレシュット・ピストルの先端を突き付けた。
ジョウジが倒された姿を見た修也が慌てた様子でカプセルを押し、『メトロイドスーツ』の装甲を纏いながら男に向かって突進していった。
0
あなたにおすすめの小説
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
嵌められたオッサン冒険者、Sランクモンスター(幼体)に懐かれたので、その力で復讐しようと思います
ゆさま
ファンタジー
ベテランオッサン冒険者が、美少女パーティーにオヤジ狩りの標的にされてしまった。生死の境をさまよっていたら、Sランクモンスターに懐かれて……。
懐いたモンスターが成長し、美女に擬態できるようになって迫ってきます。どうするオッサン!?
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす
黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。
4年前に書いたものをリライトして載せてみます。
ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜
平明神
ファンタジー
ユーゴ・タカトー。
それは、女神の「推し」になった男。
見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。
彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。
彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。
その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!
女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!
さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?
英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───
なんでもありの異世界アベンジャーズ!
女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕!
※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。
※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。
【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】
~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~
ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。
学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。
何か実力を隠す特別な理由があるのか。
いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。
そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。
貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。
オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。
世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな!
※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる