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ムーン・アポカリプス編
レナの世界
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私は奪い取った静止させる時間を確認する。その時間は48時間。かつてのレナ、そしてかつてのジェーン・グラントを超える数字。それを私は一度だけ使える事が出来るのだ。
加えて、魔法を彼女の手から奪い取った影響か、それまでは見えなかった停止した時間の世界が見えるようになり、何処で止めれば良いのかも分かるようになった。
後は対等な勝負に持ち込むだけだ。私は意を決して彼女との決戦に向かう。
彼女は最初に手に持っていた小型の拳銃で私を狙う。いきなり、魔法を使うつもりはないらしい。
私は顔に微笑を浮かべてから、その銃口から体を逸らす。
同時に銃声が鳴り響き、私が避けた事により、私の右奥に存在していた壁にその銃弾がめり込んでいる事に気が付く。
私は拳銃を構えて彼女に向かって放つ。
だが、結果は空振りだ。だが、苦悩する事などない。何故なら、この戦いを中断するつもりは私にも無いからだ。後で彼女の眉間にでも、心臓にでも銃弾をぶつければ良いのだ。
そう言い聞かせて彼女と対峙していく。もう一度拳銃を突き付け合う。不思議な事に私は感情の昂りを感じ、口元に笑みを浮かべていたし、彼女も同様の笑顔を浮かべて目の前に立っていた。
そして、もう一度この場にて銃撃戦が行われるかと思われたが、次の瞬間には彼女が時間を止め、私と彼女は停止した時間の中でたった二人取り残されていた。
彼女は時間の停止を確認すると、無言で銃口で真後ろの空間を突いて、私を導いていく。
彼女の背後に付いて行き、私は剣の置かれた部屋の中に案内された。
その部屋は大きな施設の中にポツンと置かれて作られたまま置き去りにされた半ば忘れ去られたような寂しい場所であったが、そこの壁には現在、過去のありとあらゆる種類の武器が掛けられており、部屋の中に存在するガラスケースの中にも豊富な種類の武器が揃え置かれており、まさしく決戦に相応しい武器を調達するのに最適な場所だ。
私はホルスターに拳銃を仕舞って壁に掛けられているレイピアを取る。彼女はそれを見ると同じ武器を壁から取り、その剣先で扉を指す。
わたしは彼女につられて部屋から出て行き、狭い廊下の前で互いにその先端を突き付け合って勝負に臨む。
私の剣術の経験は過去に王宮で少し習った程度の腕しかないのだが、困る事はないだろう。
私は彼女に向かって手に持っていたレイピアを突き付け、頭を狙う。
風を切る音こそ聞こえたものの彼女にレイピアが当たる事はなく彼女は堂々と私の剣を交わし、私に向かって剣を突き付ける。
私は慌てて剣を避けて彼女のレイピアを避け、彼女の突き付けた剣先に自分の剣先をぶつける。
あまりにも激しく剣と剣とが合わさるものだから、火花が散る様子までもが垣間見えた。
その後に彼女はもう一度、私に向かって剣を突き付けるが、私は首を背後にそらしてそれを交わし、なんとか彼女に向かって剣の先端をぶつける。
私は今度は右側からレイピアを振って彼女の顔でも斬りつけようと目論んだのだが、彼女はレイピアを盾にしてそれを防ぐ。
今度は彼女が左側から斬りつけてきた。私は先程、レナが取ったのと同じ手段を取り、そのレイピアの攻撃を防ぐ。
その後にも前面や後ろ、斜めと繰り出す方向こそ変わったものの、基本的には同じ様な形の戦いが続けられた。
汗が出ていると妙な達成感が出てきて困る。しかも、心の奥底にある言葉を先程から言いたくて仕方がないのだ。
なので、私は剣を右に大きく振りながら叫んだ。
「ねぇ、レナ!私この戦いが48時間ずっと続けば良いとさえ思っているわ!だって楽しく仕方ないんだもの!」
その言葉を聞くとレナも大きな声で笑い、私の攻撃を手に持っていたレイピアを盾代わりに防ぎながら答えた。
「奇遇だねッ!実は私もそうだよッ!この戦いが永遠に続いてほしいッ!互いに停止した時間の中で永遠に戦いを描きたいとは思わない?」
彼女はそう言って空中に飛び上がり、弧を描きレイピアを振って可憐な剣舞を私に見せ付けた。
私は剣でそれを防いで、彼女の剣が離れるのと同時に私は彼女の眉間に向かって剣を突き付ける。
だが、彼女は空中に向かって大きくバックし、私の攻撃を防ぐ。互いに一筋縄ではいかない相手だというのは分かってはいたが、それでも彼女は最後の最後まで油断のない相手だ。
私はレイピアを左斜め下から突き上げたのだが、彼女は私の剣を受け止め、逆に剣を弾いて私の顔に向かって剣を振るう。
私はそれを避け、彼女の足を狙う。
彼女は足元に剣を伸ばし、私の狙いを防ぐ。やはり、彼女を倒すのは難しい。
だが、苦痛には感じない。いつまでも私は高揚感を持って彼女との戦いに臨んでいた。
暫くはいや、時間にして数時間が経った頃に互いに全方向を狙う剣の突き合いが終了した。と、言うのも私が彼女の右肩を大きく貫いた事により、勝負が付いたのだ。
彼女の息は大きく切れていた。口から荒い息が漏れていたのだが、私は構う事なく彼女の首元にレイピアを突き付けた。
「私の勝ち、さぁ、あの狂った計画をやめるのよ。私をあなたの最後の計画が行われている場所にまで連れて行ってーー」
「無駄だよ。今更、あなたが行った所で阻止なんて出来やしないよ。既にドラッグス大統領は月を支配する邪神、ムーンビーストの依代となり、『月の民』をこの世界に呼び出す準備を行なっている筈なんだから……」
彼女は廊下の壁にもたれかかりながら、たった一人で遠い場所を見つめていた。
「……私はね、ちょっと疲れちゃったから、あの部屋で休むね。大丈夫、直ぐに良くなるから……」
彼女はそう言ってから、部屋の扉の前にもたれかかると部屋から見て左側を指して、
「あそこから大統領と他の元首たちが待機する部屋に行けるよ。きっと、あなたなら、ドラッグス大統領の暴走を止められるかな、かな」
そう言って彼女は部屋の扉を閉めた。
私は一度は来た道を戻り、彼女が指した右方向へと突き進む。
が、不穏な音が私と二人の私の騎士の耳に届いたのはその直後であった。
私を含む三人が前へ前へと進み、元首たちが滞在する扉をこじ開けるとそこには私の父に銃を突き付けるドラッグスの姿が見えた。
ドラッグスは私たちの姿を見ると、舌を打ち、黙って私たちの足元を撃ち抜く。
彼はその場から慌てて走り去って行き、その後を私は追い掛けようとしたが、ピーターがそれを静止した。
彼は言った。
「あなたは陛下の……いや、自分の父親の元にいてあげてください」
「うん、またこの機会を逃したとしても、ドラッグス子飼いの兵士たちが駆け付けて来るとも限らんからな……お前が陛下の側に居た方が良いだろう」
ケネスもピーターの後に続いて言った。それから、二人は最初に再開した時の険悪な顔は何処へやら、満面の笑みを浮かべてドラッグスを追い掛けていく。
後には用意された赤いクッションと金の肘掛けの付いた贅を尽くした椅子に座る父と私だけが部屋の中に取り残された。
加えて、魔法を彼女の手から奪い取った影響か、それまでは見えなかった停止した時間の世界が見えるようになり、何処で止めれば良いのかも分かるようになった。
後は対等な勝負に持ち込むだけだ。私は意を決して彼女との決戦に向かう。
彼女は最初に手に持っていた小型の拳銃で私を狙う。いきなり、魔法を使うつもりはないらしい。
私は顔に微笑を浮かべてから、その銃口から体を逸らす。
同時に銃声が鳴り響き、私が避けた事により、私の右奥に存在していた壁にその銃弾がめり込んでいる事に気が付く。
私は拳銃を構えて彼女に向かって放つ。
だが、結果は空振りだ。だが、苦悩する事などない。何故なら、この戦いを中断するつもりは私にも無いからだ。後で彼女の眉間にでも、心臓にでも銃弾をぶつければ良いのだ。
そう言い聞かせて彼女と対峙していく。もう一度拳銃を突き付け合う。不思議な事に私は感情の昂りを感じ、口元に笑みを浮かべていたし、彼女も同様の笑顔を浮かべて目の前に立っていた。
そして、もう一度この場にて銃撃戦が行われるかと思われたが、次の瞬間には彼女が時間を止め、私と彼女は停止した時間の中でたった二人取り残されていた。
彼女は時間の停止を確認すると、無言で銃口で真後ろの空間を突いて、私を導いていく。
彼女の背後に付いて行き、私は剣の置かれた部屋の中に案内された。
その部屋は大きな施設の中にポツンと置かれて作られたまま置き去りにされた半ば忘れ去られたような寂しい場所であったが、そこの壁には現在、過去のありとあらゆる種類の武器が掛けられており、部屋の中に存在するガラスケースの中にも豊富な種類の武器が揃え置かれており、まさしく決戦に相応しい武器を調達するのに最適な場所だ。
私はホルスターに拳銃を仕舞って壁に掛けられているレイピアを取る。彼女はそれを見ると同じ武器を壁から取り、その剣先で扉を指す。
わたしは彼女につられて部屋から出て行き、狭い廊下の前で互いにその先端を突き付け合って勝負に臨む。
私の剣術の経験は過去に王宮で少し習った程度の腕しかないのだが、困る事はないだろう。
私は彼女に向かって手に持っていたレイピアを突き付け、頭を狙う。
風を切る音こそ聞こえたものの彼女にレイピアが当たる事はなく彼女は堂々と私の剣を交わし、私に向かって剣を突き付ける。
私は慌てて剣を避けて彼女のレイピアを避け、彼女の突き付けた剣先に自分の剣先をぶつける。
あまりにも激しく剣と剣とが合わさるものだから、火花が散る様子までもが垣間見えた。
その後に彼女はもう一度、私に向かって剣を突き付けるが、私は首を背後にそらしてそれを交わし、なんとか彼女に向かって剣の先端をぶつける。
私は今度は右側からレイピアを振って彼女の顔でも斬りつけようと目論んだのだが、彼女はレイピアを盾にしてそれを防ぐ。
今度は彼女が左側から斬りつけてきた。私は先程、レナが取ったのと同じ手段を取り、そのレイピアの攻撃を防ぐ。
その後にも前面や後ろ、斜めと繰り出す方向こそ変わったものの、基本的には同じ様な形の戦いが続けられた。
汗が出ていると妙な達成感が出てきて困る。しかも、心の奥底にある言葉を先程から言いたくて仕方がないのだ。
なので、私は剣を右に大きく振りながら叫んだ。
「ねぇ、レナ!私この戦いが48時間ずっと続けば良いとさえ思っているわ!だって楽しく仕方ないんだもの!」
その言葉を聞くとレナも大きな声で笑い、私の攻撃を手に持っていたレイピアを盾代わりに防ぎながら答えた。
「奇遇だねッ!実は私もそうだよッ!この戦いが永遠に続いてほしいッ!互いに停止した時間の中で永遠に戦いを描きたいとは思わない?」
彼女はそう言って空中に飛び上がり、弧を描きレイピアを振って可憐な剣舞を私に見せ付けた。
私は剣でそれを防いで、彼女の剣が離れるのと同時に私は彼女の眉間に向かって剣を突き付ける。
だが、彼女は空中に向かって大きくバックし、私の攻撃を防ぐ。互いに一筋縄ではいかない相手だというのは分かってはいたが、それでも彼女は最後の最後まで油断のない相手だ。
私はレイピアを左斜め下から突き上げたのだが、彼女は私の剣を受け止め、逆に剣を弾いて私の顔に向かって剣を振るう。
私はそれを避け、彼女の足を狙う。
彼女は足元に剣を伸ばし、私の狙いを防ぐ。やはり、彼女を倒すのは難しい。
だが、苦痛には感じない。いつまでも私は高揚感を持って彼女との戦いに臨んでいた。
暫くはいや、時間にして数時間が経った頃に互いに全方向を狙う剣の突き合いが終了した。と、言うのも私が彼女の右肩を大きく貫いた事により、勝負が付いたのだ。
彼女の息は大きく切れていた。口から荒い息が漏れていたのだが、私は構う事なく彼女の首元にレイピアを突き付けた。
「私の勝ち、さぁ、あの狂った計画をやめるのよ。私をあなたの最後の計画が行われている場所にまで連れて行ってーー」
「無駄だよ。今更、あなたが行った所で阻止なんて出来やしないよ。既にドラッグス大統領は月を支配する邪神、ムーンビーストの依代となり、『月の民』をこの世界に呼び出す準備を行なっている筈なんだから……」
彼女は廊下の壁にもたれかかりながら、たった一人で遠い場所を見つめていた。
「……私はね、ちょっと疲れちゃったから、あの部屋で休むね。大丈夫、直ぐに良くなるから……」
彼女はそう言ってから、部屋の扉の前にもたれかかると部屋から見て左側を指して、
「あそこから大統領と他の元首たちが待機する部屋に行けるよ。きっと、あなたなら、ドラッグス大統領の暴走を止められるかな、かな」
そう言って彼女は部屋の扉を閉めた。
私は一度は来た道を戻り、彼女が指した右方向へと突き進む。
が、不穏な音が私と二人の私の騎士の耳に届いたのはその直後であった。
私を含む三人が前へ前へと進み、元首たちが滞在する扉をこじ開けるとそこには私の父に銃を突き付けるドラッグスの姿が見えた。
ドラッグスは私たちの姿を見ると、舌を打ち、黙って私たちの足元を撃ち抜く。
彼はその場から慌てて走り去って行き、その後を私は追い掛けようとしたが、ピーターがそれを静止した。
彼は言った。
「あなたは陛下の……いや、自分の父親の元にいてあげてください」
「うん、またこの機会を逃したとしても、ドラッグス子飼いの兵士たちが駆け付けて来るとも限らんからな……お前が陛下の側に居た方が良いだろう」
ケネスもピーターの後に続いて言った。それから、二人は最初に再開した時の険悪な顔は何処へやら、満面の笑みを浮かべてドラッグスを追い掛けていく。
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