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第二部 王国奪還
サウス・スターアイランド事変ーその⑧
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ヴィトたちはホテルへと着くと、まず開かずの玄関に出会うことになった。
「こいつは厄介だな」
ヴィトが何気なしに漏らすと、マルロが後ろから入ってきた。
「いいや、大丈夫さ……オレはな、ピッキングが得意なんだよ」
マルロはそう言うと、懐から小さなピッキングキーを取り出し、ホテルの巨大な扉の鍵穴にねじ込む。
二、三分もガチャガチャと弄る音が聞こえ終わると、ホテルの扉が開く音がした。
「よし、行くぞ」
ヴィトの小さな号令でファミリーの構成員たちが一気にホテルの中へとなだれ込む。
「なっ、なんだ !」
と、声を上げたのは朝の番に来ようとしていたファミリーの構成員の男だった。アロハシャツとジーンズという姿から、それは容易に想像できた。
「カヴァリエーレ・ファミリーだよ !」
マイケルは男にショットガンを放つ。男は数メートル後ろに吹き飛ばされる。
「ようし、全員武器を構えて進むぞ !奴らに目にもの見せてやれッ!」
ヴィトの号令に合わせてトンプソンやグリースガンと言った武器を始め、様々な武器を持った構成員たちがホテルの中へと入っていく。そして中に入ると、散り散りになり、メアリー・マーニーとエリザベス・ド・フランソワの行方を探す。
「うわっ、ガーゴイルだッ!」
誰かの目の前にガーゴイルが現れたらしい。パニックになっているのか、大声を出し続けていたが……。
一発の銃声により、それはかき消された。その銃の持ち主はマルロだった。
「おい、こんな奴に怯えてちゃあ、このホテルでの勝利なんて無理だぞ !まだまだ得体の知れん怪物がいると思うんだからなッ!」
マルロの激昂に全員が沸き立つ。
「 よし、おれ達の……人間のギャングの恐ろしさをガーゴイルのクソどもに教えてやろうぜッ!」
そう叫んだのは、マイケルだった。
「その通りだッ!怪物になんぞ怯んでられるかッ!」
誰が叫んだのか、現れた怪物を見るなり、いきなりトンプソンを乱射する。怪物はハチの巣になる。
「どうだ !怪物なんてどうせ、こんなもんだッ!おれ達の敵じゃあねえ!」
その言葉に全員が賛同の意思を表す。
すると、次々と上の階へと上がる階段の前に中世の鎧を被った男とアロハシャツとジーンズ姿の戦闘員たちが現れた。
「よし、全員ここらで隠れる場所を見つけて、散開して、奴らを迎え撃つぜッ!」
ヴィトの命令に全員が一斉に一階の空いた部屋のドアや柱などの物陰に隠れながら、戦闘員たちや兵士相手に銃を撃ち続ける。
「よし、おれ達は行くぞ……一刻も早くエリザベスの奴とメアリー・マーニーを捕縛するんだ」
その言葉に目を丸くしたのはルーシーだった。
「本当に!?倒すんじゃあなくて?」
「その通りだよ、エリザベスを捕縛した後はマリア……キミに任せよう」
マリアは手で口元を覆う。
「あたしにエリザベスを任せろというの?」
ヴィトはその質問に敢えて答えない事で、消極的に賛同の意思を表示したのだ。
「分かったわ、あたしは女王だもの……あいつに対しては色々と思うことがあるけれど……何とか話してみるわ」
ヴィトはその言葉に優しげな顔を浮かべた。
「よし、それでこそ……おれがいや、ぼくが見込んだ女王さまな事だけあるぜ、おれはあんたに……」
その時だった。前方で強烈な銃の音がした。
「始まったらしい !おれは防御魔法を使って、奴らを蹴散らすから、ルーシーにマリア !二人はおれを後ろから援護してくれッ!」
二人は同じタイミングで首を縦に動かす。
「それから……プイス……あんたはマリアとルーシーに向かってくる敵を風の魔法で倒してほしい……二人の女王陛下を守ってくれよ !」
二人の女王陛下という言葉がカチンときたのか、プイスは鼻の穴を膨らませていたが、すぐに意識を戻し、ヴィトの提案に応じた。
「よし、やってやるぞッ!」
ヴィトはまず自分に防御魔法を使って、自分を緑の膜に覆わせ、自らも膜の中からトンプソンを撃ちながら、階段の前に溜まっている兵隊たちに突っ込む。
「グァ !」
「ギャァ!」
ヴィトのトンプソンの前に次々と中世の兵士とアロハにジーンズというラフな姿の構成員たちは次々と倒れていく。
「あいつを止めろッ!」
中世風の鎧の兵士は隣にいたファミリーの構成員に叫んだが、構成員は怯えるばかりだった。
それに加え、物陰からの魔法と銃による援護射撃……。兵士たちがヴィトに勝てる見込みは薄そうだった。
ヴィトはその様子を見ると、トンプソン機関銃を捨て、コートの下から剣を取り出し、構成員に兵士に戦いを挑む。
「ウォォォォォォ~!!」
ヴィトは兵士には魔法を唱える前に斬りかかり、ファミリーの構成員には銃を発砲させる前に斬りつけた。
「ちくしょう !化け物め……どうすりゃあいいんだ……」
頭の兜に飾りを付けた男ーー恐らく隊長である男は頭を抱えていた。すると……。
「お前はもう悩む必要はないぜ……」
ヴィトはそう呟くと、隊長に斬りかかった。隊長は爆発した。
「なっ、隊長がやられたァァァ~」
ヴィトはたじろぐ兵士に自分の剣の矛先を見せ、威嚇する。
「まだやるか?」
ヴィトの言葉と未だに剣が自分たち向けられている事を知り、全員は一斉にその場から散る。
「取り敢えず。一段落終わったな……」
ヴィトはその場で腰を下ろす。
「お疲れ様ヴィト……」
マルロはヴィトに彼が好きであるキューバ産のタバコを差し出す。
「ありがとな、マルロ……だけれども、おれは今はまだ吸いたくはないんだ。まだメアリーとエリザベスを倒した訳じゃあない、だから、本当に全てが終わるまでは……」
その時だった。マリアがヴィトに思いっきり抱きついてきたのだ。
「ヴィト……無茶して !あんたに何かあったらどうすんのよ!?あたし……」
マリアは無意識に唇を動かそうとしたが、その前にルーシーがヴィトを抱きしめた。
「ヴィト !また無茶して……あんたはどうしていつもそうなのよ !」
「大丈夫さ、おれは相談役だぜ、相談役には首領を守る義務があるからな……」
ルーシーはヴィトの膝にそのまま横たわりたかったが、羨ましげな目で眺めるマリアを考慮してか、それはできなかった。
「とにかく……上の階には上がれんだ。急いで先に進もう」
ヴィトの言葉に全員は黙って従った。
階段を歩きながら、マイケルはパットに何やら耳打ちする。
「なぁなぁ、パット……絶対あの二人相談役に惚れているよな」
「おい、声が大きいぞ」
パットは小さな声で嗜める。
「でもよぉ~あんなに密接すんのって、変だぜ、やっぱ惚れてるとしか……」
マイケルの口をパットは自分の左手で防ぐ。
「その事はみんな知ってんの……敢えて黙ってんの !分かっとけよ !」
パットの言葉にマイケルはへいへいと軽い調子で答えた。
(チェ、顔がいいのって得だよな、特にドン・カヴァリエーレは男なら誰でも手に入れたい美貌だよ、ありゃあ、オレも狙ってたのに……)
マイケルは少し憎らしげな目でヴィトを睨みつける。
(いいよな、お前さんは顔が美形で……)
だが、ヴィトがマイケルの嫉妬に気づく事はなかった。
「こいつは厄介だな」
ヴィトが何気なしに漏らすと、マルロが後ろから入ってきた。
「いいや、大丈夫さ……オレはな、ピッキングが得意なんだよ」
マルロはそう言うと、懐から小さなピッキングキーを取り出し、ホテルの巨大な扉の鍵穴にねじ込む。
二、三分もガチャガチャと弄る音が聞こえ終わると、ホテルの扉が開く音がした。
「よし、行くぞ」
ヴィトの小さな号令でファミリーの構成員たちが一気にホテルの中へとなだれ込む。
「なっ、なんだ !」
と、声を上げたのは朝の番に来ようとしていたファミリーの構成員の男だった。アロハシャツとジーンズという姿から、それは容易に想像できた。
「カヴァリエーレ・ファミリーだよ !」
マイケルは男にショットガンを放つ。男は数メートル後ろに吹き飛ばされる。
「ようし、全員武器を構えて進むぞ !奴らに目にもの見せてやれッ!」
ヴィトの号令に合わせてトンプソンやグリースガンと言った武器を始め、様々な武器を持った構成員たちがホテルの中へと入っていく。そして中に入ると、散り散りになり、メアリー・マーニーとエリザベス・ド・フランソワの行方を探す。
「うわっ、ガーゴイルだッ!」
誰かの目の前にガーゴイルが現れたらしい。パニックになっているのか、大声を出し続けていたが……。
一発の銃声により、それはかき消された。その銃の持ち主はマルロだった。
「おい、こんな奴に怯えてちゃあ、このホテルでの勝利なんて無理だぞ !まだまだ得体の知れん怪物がいると思うんだからなッ!」
マルロの激昂に全員が沸き立つ。
「 よし、おれ達の……人間のギャングの恐ろしさをガーゴイルのクソどもに教えてやろうぜッ!」
そう叫んだのは、マイケルだった。
「その通りだッ!怪物になんぞ怯んでられるかッ!」
誰が叫んだのか、現れた怪物を見るなり、いきなりトンプソンを乱射する。怪物はハチの巣になる。
「どうだ !怪物なんてどうせ、こんなもんだッ!おれ達の敵じゃあねえ!」
その言葉に全員が賛同の意思を表す。
すると、次々と上の階へと上がる階段の前に中世の鎧を被った男とアロハシャツとジーンズ姿の戦闘員たちが現れた。
「よし、全員ここらで隠れる場所を見つけて、散開して、奴らを迎え撃つぜッ!」
ヴィトの命令に全員が一斉に一階の空いた部屋のドアや柱などの物陰に隠れながら、戦闘員たちや兵士相手に銃を撃ち続ける。
「よし、おれ達は行くぞ……一刻も早くエリザベスの奴とメアリー・マーニーを捕縛するんだ」
その言葉に目を丸くしたのはルーシーだった。
「本当に!?倒すんじゃあなくて?」
「その通りだよ、エリザベスを捕縛した後はマリア……キミに任せよう」
マリアは手で口元を覆う。
「あたしにエリザベスを任せろというの?」
ヴィトはその質問に敢えて答えない事で、消極的に賛同の意思を表示したのだ。
「分かったわ、あたしは女王だもの……あいつに対しては色々と思うことがあるけれど……何とか話してみるわ」
ヴィトはその言葉に優しげな顔を浮かべた。
「よし、それでこそ……おれがいや、ぼくが見込んだ女王さまな事だけあるぜ、おれはあんたに……」
その時だった。前方で強烈な銃の音がした。
「始まったらしい !おれは防御魔法を使って、奴らを蹴散らすから、ルーシーにマリア !二人はおれを後ろから援護してくれッ!」
二人は同じタイミングで首を縦に動かす。
「それから……プイス……あんたはマリアとルーシーに向かってくる敵を風の魔法で倒してほしい……二人の女王陛下を守ってくれよ !」
二人の女王陛下という言葉がカチンときたのか、プイスは鼻の穴を膨らませていたが、すぐに意識を戻し、ヴィトの提案に応じた。
「よし、やってやるぞッ!」
ヴィトはまず自分に防御魔法を使って、自分を緑の膜に覆わせ、自らも膜の中からトンプソンを撃ちながら、階段の前に溜まっている兵隊たちに突っ込む。
「グァ !」
「ギャァ!」
ヴィトのトンプソンの前に次々と中世の兵士とアロハにジーンズというラフな姿の構成員たちは次々と倒れていく。
「あいつを止めろッ!」
中世風の鎧の兵士は隣にいたファミリーの構成員に叫んだが、構成員は怯えるばかりだった。
それに加え、物陰からの魔法と銃による援護射撃……。兵士たちがヴィトに勝てる見込みは薄そうだった。
ヴィトはその様子を見ると、トンプソン機関銃を捨て、コートの下から剣を取り出し、構成員に兵士に戦いを挑む。
「ウォォォォォォ~!!」
ヴィトは兵士には魔法を唱える前に斬りかかり、ファミリーの構成員には銃を発砲させる前に斬りつけた。
「ちくしょう !化け物め……どうすりゃあいいんだ……」
頭の兜に飾りを付けた男ーー恐らく隊長である男は頭を抱えていた。すると……。
「お前はもう悩む必要はないぜ……」
ヴィトはそう呟くと、隊長に斬りかかった。隊長は爆発した。
「なっ、隊長がやられたァァァ~」
ヴィトはたじろぐ兵士に自分の剣の矛先を見せ、威嚇する。
「まだやるか?」
ヴィトの言葉と未だに剣が自分たち向けられている事を知り、全員は一斉にその場から散る。
「取り敢えず。一段落終わったな……」
ヴィトはその場で腰を下ろす。
「お疲れ様ヴィト……」
マルロはヴィトに彼が好きであるキューバ産のタバコを差し出す。
「ありがとな、マルロ……だけれども、おれは今はまだ吸いたくはないんだ。まだメアリーとエリザベスを倒した訳じゃあない、だから、本当に全てが終わるまでは……」
その時だった。マリアがヴィトに思いっきり抱きついてきたのだ。
「ヴィト……無茶して !あんたに何かあったらどうすんのよ!?あたし……」
マリアは無意識に唇を動かそうとしたが、その前にルーシーがヴィトを抱きしめた。
「ヴィト !また無茶して……あんたはどうしていつもそうなのよ !」
「大丈夫さ、おれは相談役だぜ、相談役には首領を守る義務があるからな……」
ルーシーはヴィトの膝にそのまま横たわりたかったが、羨ましげな目で眺めるマリアを考慮してか、それはできなかった。
「とにかく……上の階には上がれんだ。急いで先に進もう」
ヴィトの言葉に全員は黙って従った。
階段を歩きながら、マイケルはパットに何やら耳打ちする。
「なぁなぁ、パット……絶対あの二人相談役に惚れているよな」
「おい、声が大きいぞ」
パットは小さな声で嗜める。
「でもよぉ~あんなに密接すんのって、変だぜ、やっぱ惚れてるとしか……」
マイケルの口をパットは自分の左手で防ぐ。
「その事はみんな知ってんの……敢えて黙ってんの !分かっとけよ !」
パットの言葉にマイケルはへいへいと軽い調子で答えた。
(チェ、顔がいいのって得だよな、特にドン・カヴァリエーレは男なら誰でも手に入れたい美貌だよ、ありゃあ、オレも狙ってたのに……)
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