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柄にもないことを
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俺の事を大切に思ってくれる人間はもういない。
俺は一人だ。
今も、昔……いや、少し前までは気にしてくれている奴がいたかな。
それが前にいったことがある大切な人である。
「なぁ、お前らには大切な存在はいるか?」
唐突に俺は質問をする。
何故であろう?自分でもわからない。
「……いるけど。」
遠坂が答える。
西園寺は黙ったままだが。
「……ならその大切な存在は必ず守り抜けよ。そうしないといつの間にか失っちまうから。」
そう、少し前まではあったはずの物はいつの間にか失くなってしまう。
本当に大切なものは失ってから気づく事が多い。
さりげないことでも、くだらないことでもそれが大切なものかもしれない。
後悔というのは二度とその過ちを繰り返さないためにすること。
だから俺は…一人になった。
誰も信用したくない、裏切られたくない。
そうして俺は椅子に座る。
早く帰りたかったが、まぁいいだろう。
どうせ何もないし。
「…如月くん…」
「ん?何だ?」
遠坂に声を掛けられる。
「もっと、自分のことを大切にしてください。」
「?」
「私達が保健室に行った後、如月くんは何故あんな事を言ったのですか?あんな事になんの意味が?」
「あれはいじめの連鎖を止める為だ。」
「止める?」
「なるほどね。」
西園寺が口を開く。
「どういうことですか?」
「あの後何もしなければ、いじめが取り巻きたちによって続いていたはずなのよ。」
「そうだ、取り巻き達はあのリーダ格のエリアだがミリアだが知らないがそいつにいいように使われてたから不満などが溜まってるんだろうよ。それで今度は弱みを握られているリーダ格を取り巻き達がいじめる。そういう事態を避けるためにあぁ言ったのさ。」
俺は強者にしがみついて自分を偉く見せる、まるで虎の意を借る狐のような奴は大嫌いなんだよ。
弱者は強者になる為の努力をしない。
強者はその為の努力を沢山行っているであろう。
「……でも私は自分なんかの為に犠牲なってほしくないです。私は…私は…」
そして俺は遠坂の頭をポンポンと撫でる。
「ふぇ///!!」
「すまないな、こんなやり方しか出来なくて。でもこれが俺なんだよ。卑怯で陰湿で、とても物語のように綺麗な解決なんて出来はしないんだ。」
現実と物語ではわけが違う。
「いいですけど、ポンポン辞めてくだい。恥ずかしいです。(。>﹏<。)」
「?、あっ、スマン。」
そして俺は手を退ける。
柄にもないことをしたな、少し恥ずいんだが。
「女の子みたいな綺麗な手で柔らかかった。」
「?」
ボソッといま何か言わなかったか?
「あ!!そういえば私頼みたいことがあったんですよ。」
「何かしら?」
西園寺が答える。
西園寺、なんか存在感薄くね?
「私もこの部活に入れてください。」
俺は一人だ。
今も、昔……いや、少し前までは気にしてくれている奴がいたかな。
それが前にいったことがある大切な人である。
「なぁ、お前らには大切な存在はいるか?」
唐突に俺は質問をする。
何故であろう?自分でもわからない。
「……いるけど。」
遠坂が答える。
西園寺は黙ったままだが。
「……ならその大切な存在は必ず守り抜けよ。そうしないといつの間にか失っちまうから。」
そう、少し前まではあったはずの物はいつの間にか失くなってしまう。
本当に大切なものは失ってから気づく事が多い。
さりげないことでも、くだらないことでもそれが大切なものかもしれない。
後悔というのは二度とその過ちを繰り返さないためにすること。
だから俺は…一人になった。
誰も信用したくない、裏切られたくない。
そうして俺は椅子に座る。
早く帰りたかったが、まぁいいだろう。
どうせ何もないし。
「…如月くん…」
「ん?何だ?」
遠坂に声を掛けられる。
「もっと、自分のことを大切にしてください。」
「?」
「私達が保健室に行った後、如月くんは何故あんな事を言ったのですか?あんな事になんの意味が?」
「あれはいじめの連鎖を止める為だ。」
「止める?」
「なるほどね。」
西園寺が口を開く。
「どういうことですか?」
「あの後何もしなければ、いじめが取り巻きたちによって続いていたはずなのよ。」
「そうだ、取り巻き達はあのリーダ格のエリアだがミリアだが知らないがそいつにいいように使われてたから不満などが溜まってるんだろうよ。それで今度は弱みを握られているリーダ格を取り巻き達がいじめる。そういう事態を避けるためにあぁ言ったのさ。」
俺は強者にしがみついて自分を偉く見せる、まるで虎の意を借る狐のような奴は大嫌いなんだよ。
弱者は強者になる為の努力をしない。
強者はその為の努力を沢山行っているであろう。
「……でも私は自分なんかの為に犠牲なってほしくないです。私は…私は…」
そして俺は遠坂の頭をポンポンと撫でる。
「ふぇ///!!」
「すまないな、こんなやり方しか出来なくて。でもこれが俺なんだよ。卑怯で陰湿で、とても物語のように綺麗な解決なんて出来はしないんだ。」
現実と物語ではわけが違う。
「いいですけど、ポンポン辞めてくだい。恥ずかしいです。(。>﹏<。)」
「?、あっ、スマン。」
そして俺は手を退ける。
柄にもないことをしたな、少し恥ずいんだが。
「女の子みたいな綺麗な手で柔らかかった。」
「?」
ボソッといま何か言わなかったか?
「あ!!そういえば私頼みたいことがあったんですよ。」
「何かしら?」
西園寺が答える。
西園寺、なんか存在感薄くね?
「私もこの部活に入れてください。」
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