1 / 2
第一話
しおりを挟む
愛とは、美しいけれど残酷な響きの言葉である。
なぜなら、そこには紛れもなく「差別」の含意が混ざっているからだ。
愛情は決して万人に平等に与えられるものではありえない。ある者は広い場所で薔薇の花のように咲き誇り、多くの人に愛され、またある者は片隅で雑草のようにひっそりと茂り、見向きもされない。そのようなことはいくらでもある。
わたしはと云えば、まさにだれひとりとして関心を向けない野の雑草だった。
物心つく頃から侯爵と侯爵夫人である両親に嫌われ、疎まれ、蔑まれてきた。
べつだん、かれらがまったく愛情を知らなかったわけではない。ふたつ年下の妹は両親の愛情を一身に受けて健やかに育ったのだから。
しかし、どうもそれはわたしにまで与えるほど余ってはいなかったらしい。
わたしはしばしば彼らから冷ややかな視線で見下され、あるいは無視された。理由はいつも、わたしがさかしら過ぎるというものだった。
おまえは自分の賢さを自慢し過ぎている、それが嫌味でたまらない、と幾たび云われたことか。
そのたびに、わたしは自分にそのようなところがあるのなら反省しようと考え、なるべく謙虚に見えるよう努力した。
しかし、それがまた両親の癇にさわるようで、わたしはどこまでも冷遇されつづけた。
きっと、彼らはもっと女の子らしい、素直で可愛い子供を欲しかったのだろう。なぜなら、彼らが溺愛するわたしの妹メアリーがまさにそのような人柄だったからだ。
わたしから見ると彼女は感情的で、欲望や癇癪を我慢できない典型的な甘やかされた子供だったが、両親にとってはまさに目に入れても痛くないほど可愛い娘だったようである。
両親の妹に対する態度は、わたしに対するそれとは天地ほども違っていた。彼女が天上の月で、わたしは路傍の石に過ぎないといった扱いと云えばわかってもらえるだろうか。
愚かで、短気で、しかし外見だけはことのほか可憐なメアリーは、まさに両親の掌中の玉だった。
わたしはいつもそんなメアリーをうらやましく思っていた。わたしも愛されたかった。可愛がられたかった。どうにか態度を変えればわたしも愛してもらえるのではないかと思った。
しかし、それは子供じみた夢想に過ぎなかっただろう。わたしはいくつになってもまったく愛情の分け前を得られなかった。
もしかしたら自分はふた親と血がつながっていないのではないかと疑ったこともある。だが、どうやらそういうわけでもないようだった。
ただ、なぜか父も母もなぜかわたしのことを好きになれなかっただけなのだ。かれらに云わせればいつも自分の才気をひけらかしてばかりいる、さかしらで傲慢で、可愛げのないわたしを。
わたしは云わば家族のなかの孤児だった。いつも楽しげに笑い合う三人の横で、孤独を感じていた。それは自分のせいに過ぎないと思うことも辛かった。
その頃、わたしまだは両親の云うことを心から信じていたのである。
わたしはひとり、読書に没頭し、さらに知識を身に着けて「さかしら」になっていった。
王立学院を主席で卒業、たくさんの人から賞賛されたが、親はくだらないことだと云わんばかりだった。
かれらに云わせれば、女の子に学など必要なく、もっと大切なものがあるということなのだった。その大切なこととは、素敵な男性に愛されることだった。
わたしはその意見にまんざら反対ではなかった。じっさい、いくら好成績を取ろうと、わたしの心は冷え冷えと凍りついていたし、愛されたい、だれかに強く抱き締めてもらいたい、そのような想いは募る一方だったのだから。
そして、わたしは結婚することもなく、二十歳を迎えた。
幾人かの友人たちはその日を祝ってくれたが、例によって両親はまったく関心を示さなかった。まったく当然のことだったので、いまさら傷つきはしなかった。ただ、砂のように味気ない失望を噛み締めるだけであった。
いったい、この砂漠の日々がいつまで続くのだろう。わたしは一生このまま、だれからも愛されず、だれを愛することもできないのだろうか。そう思うと、やり切れなかった。
しかし、その運命の日、わたしの人生は一転する。
十八歳の妹のところに、縁談が舞い込んだのだ。それは何と、はるか遠国の異民族の王子との結婚話だった。
その国はわたしたちが住んでいる国と比べると野蛮で、文化の程度が低く、また異常な風習や迷信を守っているという話だった。
だれも、大切な娘をそのようなわけのわからないところへ送り出したくはない。
まして、メアリーは花のような美少女。このまま蝶よ花よと育てつづければ、この国の王侯との婚姻すら叶うかもしれないのだ。
しかし、その話は薔薇王肝いりの政略結婚であり、侯爵家としてはどうしても娘を差し出さないわけにはいかないらしかった。
いったいどうしたものか。父と母はふたりして悩みに悩み、ふと、たまさかその傍らにいたわたしに視線を落とした。
「あら」
母は呟いた。
「そうだ、ダニエラもいたんだった」
そして、彼女は「名案」を閃いた。
どうせ、遠国の異民族のことである。姉も妹も変わらないに違いない。可愛いメアリーの代わりに、可愛げのないダニエラを送りつけてやれば良い。それで、王家に対する義理は果たせる。そのあと、ダニエラがどうなろうと知ったことではない、と。
まさに素晴らしい「名案」だった。何しろ、可愛い妹を守れる上に、可愛くない姉を厄介払いできるのだから。
わたしは黙ってその案を受け入れた。もうこの家にはいたくなかった。たとえ、どことも知れぬ野蛮な国であろうと、遠いところへ行ってしまいたかった。
それに、もうひとつ、幾冊かの旅行記を通じて、その遠国ヴィストラリアの文化に興味を抱いていたのだ。
皆はかれらを蛮族と蔑むが、ほんとうにそうなのだろうか。あるいは、この国の文化とはまったく異なる、もうひとつの文化がそこに存在しているのではないだろうか。そのように考えると、好奇心が疼いた。
そういうわけで、わたしはこの莫迦げた身代わり結婚をひき受けた。そのときはまだわたしには家族への想いがわずかに残っていたから、いっそう孤独になることは恐ろしかったが、それでも新天地に賭けたわけである。
どこか遠くへ。
それだけが、わたしの願いだった。
なぜなら、そこには紛れもなく「差別」の含意が混ざっているからだ。
愛情は決して万人に平等に与えられるものではありえない。ある者は広い場所で薔薇の花のように咲き誇り、多くの人に愛され、またある者は片隅で雑草のようにひっそりと茂り、見向きもされない。そのようなことはいくらでもある。
わたしはと云えば、まさにだれひとりとして関心を向けない野の雑草だった。
物心つく頃から侯爵と侯爵夫人である両親に嫌われ、疎まれ、蔑まれてきた。
べつだん、かれらがまったく愛情を知らなかったわけではない。ふたつ年下の妹は両親の愛情を一身に受けて健やかに育ったのだから。
しかし、どうもそれはわたしにまで与えるほど余ってはいなかったらしい。
わたしはしばしば彼らから冷ややかな視線で見下され、あるいは無視された。理由はいつも、わたしがさかしら過ぎるというものだった。
おまえは自分の賢さを自慢し過ぎている、それが嫌味でたまらない、と幾たび云われたことか。
そのたびに、わたしは自分にそのようなところがあるのなら反省しようと考え、なるべく謙虚に見えるよう努力した。
しかし、それがまた両親の癇にさわるようで、わたしはどこまでも冷遇されつづけた。
きっと、彼らはもっと女の子らしい、素直で可愛い子供を欲しかったのだろう。なぜなら、彼らが溺愛するわたしの妹メアリーがまさにそのような人柄だったからだ。
わたしから見ると彼女は感情的で、欲望や癇癪を我慢できない典型的な甘やかされた子供だったが、両親にとってはまさに目に入れても痛くないほど可愛い娘だったようである。
両親の妹に対する態度は、わたしに対するそれとは天地ほども違っていた。彼女が天上の月で、わたしは路傍の石に過ぎないといった扱いと云えばわかってもらえるだろうか。
愚かで、短気で、しかし外見だけはことのほか可憐なメアリーは、まさに両親の掌中の玉だった。
わたしはいつもそんなメアリーをうらやましく思っていた。わたしも愛されたかった。可愛がられたかった。どうにか態度を変えればわたしも愛してもらえるのではないかと思った。
しかし、それは子供じみた夢想に過ぎなかっただろう。わたしはいくつになってもまったく愛情の分け前を得られなかった。
もしかしたら自分はふた親と血がつながっていないのではないかと疑ったこともある。だが、どうやらそういうわけでもないようだった。
ただ、なぜか父も母もなぜかわたしのことを好きになれなかっただけなのだ。かれらに云わせればいつも自分の才気をひけらかしてばかりいる、さかしらで傲慢で、可愛げのないわたしを。
わたしは云わば家族のなかの孤児だった。いつも楽しげに笑い合う三人の横で、孤独を感じていた。それは自分のせいに過ぎないと思うことも辛かった。
その頃、わたしまだは両親の云うことを心から信じていたのである。
わたしはひとり、読書に没頭し、さらに知識を身に着けて「さかしら」になっていった。
王立学院を主席で卒業、たくさんの人から賞賛されたが、親はくだらないことだと云わんばかりだった。
かれらに云わせれば、女の子に学など必要なく、もっと大切なものがあるということなのだった。その大切なこととは、素敵な男性に愛されることだった。
わたしはその意見にまんざら反対ではなかった。じっさい、いくら好成績を取ろうと、わたしの心は冷え冷えと凍りついていたし、愛されたい、だれかに強く抱き締めてもらいたい、そのような想いは募る一方だったのだから。
そして、わたしは結婚することもなく、二十歳を迎えた。
幾人かの友人たちはその日を祝ってくれたが、例によって両親はまったく関心を示さなかった。まったく当然のことだったので、いまさら傷つきはしなかった。ただ、砂のように味気ない失望を噛み締めるだけであった。
いったい、この砂漠の日々がいつまで続くのだろう。わたしは一生このまま、だれからも愛されず、だれを愛することもできないのだろうか。そう思うと、やり切れなかった。
しかし、その運命の日、わたしの人生は一転する。
十八歳の妹のところに、縁談が舞い込んだのだ。それは何と、はるか遠国の異民族の王子との結婚話だった。
その国はわたしたちが住んでいる国と比べると野蛮で、文化の程度が低く、また異常な風習や迷信を守っているという話だった。
だれも、大切な娘をそのようなわけのわからないところへ送り出したくはない。
まして、メアリーは花のような美少女。このまま蝶よ花よと育てつづければ、この国の王侯との婚姻すら叶うかもしれないのだ。
しかし、その話は薔薇王肝いりの政略結婚であり、侯爵家としてはどうしても娘を差し出さないわけにはいかないらしかった。
いったいどうしたものか。父と母はふたりして悩みに悩み、ふと、たまさかその傍らにいたわたしに視線を落とした。
「あら」
母は呟いた。
「そうだ、ダニエラもいたんだった」
そして、彼女は「名案」を閃いた。
どうせ、遠国の異民族のことである。姉も妹も変わらないに違いない。可愛いメアリーの代わりに、可愛げのないダニエラを送りつけてやれば良い。それで、王家に対する義理は果たせる。そのあと、ダニエラがどうなろうと知ったことではない、と。
まさに素晴らしい「名案」だった。何しろ、可愛い妹を守れる上に、可愛くない姉を厄介払いできるのだから。
わたしは黙ってその案を受け入れた。もうこの家にはいたくなかった。たとえ、どことも知れぬ野蛮な国であろうと、遠いところへ行ってしまいたかった。
それに、もうひとつ、幾冊かの旅行記を通じて、その遠国ヴィストラリアの文化に興味を抱いていたのだ。
皆はかれらを蛮族と蔑むが、ほんとうにそうなのだろうか。あるいは、この国の文化とはまったく異なる、もうひとつの文化がそこに存在しているのではないだろうか。そのように考えると、好奇心が疼いた。
そういうわけで、わたしはこの莫迦げた身代わり結婚をひき受けた。そのときはまだわたしには家族への想いがわずかに残っていたから、いっそう孤独になることは恐ろしかったが、それでも新天地に賭けたわけである。
どこか遠くへ。
それだけが、わたしの願いだった。
0
あなたにおすすめの小説
側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、陛下は私を離してくれません!
花瀬ゆらぎ
恋愛
「おまえには、国王陛下の側妃になってもらう」
婚約者と親友に裏切られ、傷心の伯爵令嬢イリア。
追い打ちをかけるように父から命じられたのは、若き国王フェイランの側妃になることだった。
しかし、王宮で待っていたのは、「世継ぎを産んだら離縁」という非情な条件。
夫となったフェイランは冷たく、侍女からは蔑まれ、王妃からは「用が済んだら去れ」と突き放される。
けれど、イリアは知ってしまう。 彼が兄の死と誤解に苦しみ、誰よりも孤独の中にいることを──。
「私は、陛下の幸せを願っております。だから……離縁してください」
フェイランを想い、身を引こうとしたイリア。
しかし、無関心だったはずの陛下が、イリアを強く抱きしめて……!?
「離縁する気か? 許さない。私の心を乱しておいて、逃げられると思うな」
凍てついた王の心を溶かしたのは、売られた側妃の純真な愛。
孤独な陛下に執着され、正妃へと昇り詰める逆転ラブロマンス!
※ 以下のタイトルにて、ベリーズカフェでも公開中。
【側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、陛下は私を離してくれません】
冷酷騎士様の「愛さない」は一分も持たなかった件
水月
恋愛
「君を愛するつもりはない」
結婚初夜、帝国最強の冷酷騎士ヴォルフラム・ツヴァルト公爵はそう言い放った。
出来損ないと蔑まれ、姉の代わりの生贄として政略結婚に差し出されたリーリア・ミラベルにとって、それはむしろ救いだった。
愛を期待されないのなら、失望させることもない。
契約妻として静かに役目を果たそうとしたリーリアは、緩んだ軍服のボタンを自らの銀髪と微弱な強化魔法で直す。
ただ「役に立ちたい」という一心だった。
――その瞬間。
冷酷騎士の情緒が崩壊した。
「君は、自分の価値を分かっていない」
開始一分で愛さない宣言は撤回。
無自覚に自己評価が低い妻に、激重独占欲を発症した最強騎士が爆誕する。
以後、
寝室は強制統合
常時抱っこ移動
一秒ごとに更新される溺愛
妻を傷つける者には容赦なし宣言
甘さ過多、独占欲過剰、愛情暴走中。
さらにはリーリアを取り戻そうとする実家の横槍まで入り――?
自己評価ゼロの健気令嬢と愛が一分も我慢できなかった最強騎士。
溺愛が止まらない、契約結婚から始まる甘すぎる逆転ラブコメ
醜女公爵令嬢の私が新婚初夜に「お前の事は愛することはない」と言われたので既成事実を作ったら、冷酷騎士団長の夫が狂ったように執着してきました
スノウマン(ユッキー)
恋愛
醜女と馬鹿にされる公爵令嬢レティーナは、自分とは違い子供は美形になって欲しいと願う。その為に国一番のイケメンである女嫌いで笑わない事で有名な冷酷な騎士団長カイゼルの子種が欲しいと考えた。実家も巻き込み政略結婚でカイゼルと結婚したレティーナだったが彼は新婚初夜に「お前の事は愛することはない」と告げてきた。だがそれくらいレティーナも予想していた。だから事前に準備していた拘束魔法でカイゼルの動きを封じて既成事実を作った。プライドを傷つけられカイゼルは烈火の如く怒っているだろうと予想していたのに、翌日からカイゼルはレティーナに愛を囁き始めて!?
「『お前に書く手紙などない』と言った婚約者へ、私は7年間手紙を書き続けた——ただし、届け先は別の人でした」
歩人
ファンタジー
辺境伯令嬢リゼットは、婚約者に7年間手紙を書き続けた。返事は一度もなかった。
「お前に書く手紙などない。顔も覚えていない」——婚約破棄。しかしリゼットは
泣かなかった。手紙の本当の届け先は、最初から別にあったから。前世の情報分析
能力で辺境の異変を読み解き、暗号として織り込んだ7年分の手紙。それを受け取り
続けていたのは第一王子。リゼットは誰にも知られず、王国を守っていた。
婚約破棄の翌朝、王子からの手紙が届く。「7年間、ありがとう。迎えに行く」
私に告白してきたはずの先輩が、私の友人とキスをしてました。黙って退散して食事をしていたら、ハイスペックなイケメン彼氏ができちゃったのですが。
石河 翠
恋愛
飲み会の最中に席を立った主人公。化粧室に向かった彼女は、自分に告白してきた先輩と自分の友人がキスをしている現場を目撃する。
自分への告白は、何だったのか。あまりの出来事に衝撃を受けた彼女は、そのまま行きつけの喫茶店に退散する。
そこでやけ食いをする予定が、美味しいものに満足してご機嫌に。ちょっとしてネタとして先ほどのできごとを話したところ、ずっと片想いをしていた相手に押し倒されて……。
好きなひとは高嶺の花だからと諦めつつそばにいたい主人公と、アピールし過ぎているせいで冗談だと思われている愛が重たいヒーローの恋物語。
この作品は、小説家になろう及びエブリスタでも投稿しております。
扉絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。
無関心夫の手を離した公爵夫人は、異国の地で運命の香りと出会う
佐原香奈
恋愛
建国祭の夜、冷徹な公爵セドリック・グランチェスターは、妻セレスティーヌを舞踏会に残し、早々に会場を後にした。
それが、必死に縋り付いていた妻が、手を離す決意をさせたとも知らず、夜中まで仕事のことしか考えていなかった。
セドリックが帰宅すると、屋敷に残されていたのは、一通の離縁届と脱ぎ捨てられた絹の靴。そして、彼女が置いていった嗅いだことのない白檀の香りだけだった。
すべてを捨てて貿易都市カリアへ渡った彼女は、名もなき調香師「セレス」として覚醒する。
一方、消えた妻を追うセドリックの手元に届いたのは、かつての冷たい香りとは似て非なる、温かな光を宿した白檀の香水。
「これは、彼女の復讐か、それとも再生か——」
執念に駆られ、見知らぬ地へ降り立った公爵が目にしたのは、異国の貿易王の隣で、誰よりも自由に、見たこともない笑顔で微笑む「他人」となった妻の姿だった。
誤字、修正漏れ教えてくださってありがとうございます!
「君は有能すぎて可愛げがない」と婚約破棄されたので、一晩で全ての魔法結界を撤去して隣国へ行きます。あ、維持マニュアルは燃やしました。
しょくぱん
恋愛
「君の完璧主義には反吐が出る」――婚約者の第一王子にそう告げられ、国外追放を命じられた聖女エルゼ。彼女は微笑み、一晩で国中の魔法結界を撤去。さらに「素人でも直せる」と嘘を吐かれた維持マニュアルを全て焼却処分した。守護を失いパニックに陥る母国を背に、彼女は隣国の軍事帝国へ。そこでは、彼女の「可愛くない」技術を渇望する皇帝が待っていた。
義妹の嫌がらせで、子持ち男性と結婚する羽目になりました。義理の娘に嫌われることも覚悟していましたが、本当の家族を手に入れることができました。
石河 翠
ファンタジー
義母と義妹の嫌がらせにより、子持ち男性の元に嫁ぐことになった主人公。夫になる男性は、前妻が残した一人娘を可愛がっており、新しい子どもはいらないのだという。
実家を出ても、自分は家族を持つことなどできない。そう思っていた主人公だが、娘思いの男性と素直になれないわがままな義理の娘に好感を持ち、少しずつ距離を縮めていく。
そんなある日、死んだはずの前妻が屋敷に現れ、主人公を追い出そうとしてきた。前妻いわく、血の繋がった母親の方が、継母よりも価値があるのだという。主人公が言葉に詰まったその時……。
血の繋がらない母と娘が家族になるまでのお話。
この作品は、小説家になろうおよびエブリスタにも投稿しております。
扉絵は、管澤捻さまに描いていただきました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる