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一章〜ギルド設立を目指して〜
五.五話 影縫の潜入
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さて、私を誰か存じる者は居るだろうか?
否ーー個性の欠片もない私を、口調のみで判断できる者は彼女……元姫で現在冒険者のカルシャーナ・リリーのみである。
ーー私は影縫。
ギルド『忍』のメンバーであり、影の仕事人として国中を走り回るなんでも屋の一人。
本名は猿飛影縫。忍者業界では何百年も前から名を残す由緒正しき忍一家の末裔。
そんな私が今回、個人的な理由で冒険者リリー(姫様と呼びそうになる)の住んでいた城に潜入している。
潜入理由は、リリーの父ーー国王がどうしてあっさりと勘当をしたのかについて気になったからだった。
「ちゃっちゃと動きなさい。国王様が来る前に、カーペットの位置を調整しなさい」
「は、はいレベッカ様!」
メイドに扮して潜入したが、なんと言うことか。
これでは潜入ではなくタダ働きしに来たと変わらないではないか。
気付いた時には遅かったが、しかし、耐えねばならないーー我慢なのですぞ。
「……あなた、見ないメイドですね」
「ーーそ、そうですか? 私は毎日の様にレベッカ様を見ていますぞーーいますがあ、アハハハ」
レベッカーー元騎士にして凄腕であり、今は武装メイド。
共に騎士からメイドとなった五人と武装メイドとなり国王、女王、元姫を側で護衛する組織の頭。
流石はリーダーの才能を持って生まれた女。
数十人と居るメイドの顔を、全員把握しているようだ。
バレたら終わりの潜入ーー故に、一度と失敗のしたことがない潜入で、今危機的状況を迎えている。
バレたら多分、私のことなんて知らない国王には首を刎ねられるかもしれない。
「……」
乗り切る方法を考える。
「あらあ? レベッカちゃーん、何してるのお?」
「腐れ乳ーーグレモリー様。夜遅くにご苦労様です」
レベッカ殿はグレモリー殿に頭を下げる。
さっき、確実に「腐れ乳ーー」と言った気がするのですぞ。
聞いていたのかいなかったのか、グレモリー様は微笑んで私の肩に手を置いてくる。
あ、ヤバイですぞ……これ。
そう思った時には、もう既に遅かった。
グレモリー様には、私であることがバレていた。何故なら、反対の手で太腿に隠した忍刀を撫でている。この人は本当にーー何考えているのですぞ!
「ねえ、レベッカちゃーん。私のところに一人、メイドを欲しいと思っていたのよお、この子借りても構わないかしらあ?」
「人体実験に使わないのならどうぞ、お貸しします」
「え、ええ!? ちょっとグレモリー殿ーー」
グレモリー殿に手を引かれ、私は薄暗い廊下を前屈みになりながら小走りで連れていかれる。
「ーー影縫ちゃん、潜入してるのお?」
「分かっているのなら、尚更ですぞ!」
「レベッカちゃんは知り合いであれ、姫様以外の人間を殺すことに躊躇いを持たないからーーバレてたら首が宙を舞う~♪」
「恐ろしいことをリズミカルに言うでないですぞグレモリー殿!? し、してーーあの場から助けてくれたことには感謝しますぞ」
いえいえーーグレモリー殿はそう言って、廊下を曲がったすぐの部屋に私を連れて入る。
中には、がたいの良い黒竜の鎧を装備して、窓から何かを見守るように空を見ている男がいた。
見ただけで誰か分かる、魔道士の中で黒竜を狩り鎧にまでしてしまった男ーー即ち、ジーゼル殿である。
ジーゼル殿はドアの閉まる音に気づくと振り向き、こう言う。
「影縫、遅かったな。待ちくたびれたぞ」
「ジーゼル殿……何で私が潜入すると分かりきった如く、予約の無い来客を待っているが如くーー」
「うむ。実はなーー城の屋根裏に忍び込んだスライムを追って俺も中に潜ると、ダクトに何者かが潜入した跡と……BL本が落ちていたのでな。お前ではないかと、察したわけだ」
ジーゼル殿は、BL本を鎧の中から取り出すと、私に投げてきた。
素早くキャッチし、しまう。
「感謝……します、ぞ。そ、それより……お二人はどうしてこの様な時間にここに集まっておられるのか」
「実はねえ、今から国王が大臣達と冒険者支援制度に付け加え、ギルド支援制度を確立する気なのよ」
「……何故、そのようなことを?」
私が首を傾げると、「馬鹿者が!」と、ジーゼル殿に頭を殴られる。
硬いグローブは黒竜の鱗がびっしりと付いていて、私の頭皮を軽く傷つける。
「分からんのかお前は……本当に、馬鹿者が」
やれやれと呆れ、ジーゼル殿は部屋に置かれたソファーに腰を下ろすと結界を張り巡らせる。
防音効果がある結界は、作ることは簡単でも持続させることが難しいという。
ジーゼル殿は平均ーー二時間程、持続させることが可能とされている。
グレモリー殿は結界が機能しているか、触って確かめてから自前の杖を浮かしてそこに腰を下ろした。
私は加齢臭のするジーゼル殿の横に座りたくないので、いつものコウモリスタイルを天井使って構える。
「ここだけの話、俺とグレモリーのみが入手した話だが、国王は勘当した姫様が、冒険者になった後その人柄の良さで仲間を作りギルド設立ーーそこまで読んでいる」
「つまり、そうなればギルド設立した元姫、リリー様はギルドのリーダーとなるのよお。そこで親としては、心配があるわけ~」
「勘当しておいて、心配もないと思うのですぞ?」
「その勘当が、怒りでないとすればーー分かりやすいのではないか?」
「人って、時には意を込めて反する行いをする時もある。例えば、相手を許しているのに一発殴るとかあ」
「そうなんじゃないかと、考えているわけだ」
ジーゼル殿とグレモリー殿は、私に「そう思わない?」と聞いてくる。
聞かれても分からないーー。
親子の間に、そんなことが起こるのだろうか?
生後一週間で、産婦人科へのモンスター乱入事件で両親を亡くし、養子として拾ってくれた局長が親代わり。
そんな私が、親の気持ちを知る訳がないのである。
「分からないですぞ、私にはそんなの……」
「まあ、そう言うことだ。だから影縫、お前は帰るが良いーーもう大臣達と国王は会っている。今日の潜入からは教訓を得て、『知り合いの居るところへ行かない』ことだ」
ジーゼル殿はソファーから立ち上がると、優しく私の額にデコピンをして、グレモリー殿と部屋を出て行った。
「……意に反する……ですかあ……」
それが本当か、姫様が国王に勘当された理由を、私は知るまでーー。
「ーー新しくメイドとなりました。カリーシアです、不束者ですがよろしくお願い致します」
偽名を使って、メイドの一人になり長期潜入をすることとした。
否ーー個性の欠片もない私を、口調のみで判断できる者は彼女……元姫で現在冒険者のカルシャーナ・リリーのみである。
ーー私は影縫。
ギルド『忍』のメンバーであり、影の仕事人として国中を走り回るなんでも屋の一人。
本名は猿飛影縫。忍者業界では何百年も前から名を残す由緒正しき忍一家の末裔。
そんな私が今回、個人的な理由で冒険者リリー(姫様と呼びそうになる)の住んでいた城に潜入している。
潜入理由は、リリーの父ーー国王がどうしてあっさりと勘当をしたのかについて気になったからだった。
「ちゃっちゃと動きなさい。国王様が来る前に、カーペットの位置を調整しなさい」
「は、はいレベッカ様!」
メイドに扮して潜入したが、なんと言うことか。
これでは潜入ではなくタダ働きしに来たと変わらないではないか。
気付いた時には遅かったが、しかし、耐えねばならないーー我慢なのですぞ。
「……あなた、見ないメイドですね」
「ーーそ、そうですか? 私は毎日の様にレベッカ様を見ていますぞーーいますがあ、アハハハ」
レベッカーー元騎士にして凄腕であり、今は武装メイド。
共に騎士からメイドとなった五人と武装メイドとなり国王、女王、元姫を側で護衛する組織の頭。
流石はリーダーの才能を持って生まれた女。
数十人と居るメイドの顔を、全員把握しているようだ。
バレたら終わりの潜入ーー故に、一度と失敗のしたことがない潜入で、今危機的状況を迎えている。
バレたら多分、私のことなんて知らない国王には首を刎ねられるかもしれない。
「……」
乗り切る方法を考える。
「あらあ? レベッカちゃーん、何してるのお?」
「腐れ乳ーーグレモリー様。夜遅くにご苦労様です」
レベッカ殿はグレモリー殿に頭を下げる。
さっき、確実に「腐れ乳ーー」と言った気がするのですぞ。
聞いていたのかいなかったのか、グレモリー様は微笑んで私の肩に手を置いてくる。
あ、ヤバイですぞ……これ。
そう思った時には、もう既に遅かった。
グレモリー様には、私であることがバレていた。何故なら、反対の手で太腿に隠した忍刀を撫でている。この人は本当にーー何考えているのですぞ!
「ねえ、レベッカちゃーん。私のところに一人、メイドを欲しいと思っていたのよお、この子借りても構わないかしらあ?」
「人体実験に使わないのならどうぞ、お貸しします」
「え、ええ!? ちょっとグレモリー殿ーー」
グレモリー殿に手を引かれ、私は薄暗い廊下を前屈みになりながら小走りで連れていかれる。
「ーー影縫ちゃん、潜入してるのお?」
「分かっているのなら、尚更ですぞ!」
「レベッカちゃんは知り合いであれ、姫様以外の人間を殺すことに躊躇いを持たないからーーバレてたら首が宙を舞う~♪」
「恐ろしいことをリズミカルに言うでないですぞグレモリー殿!? し、してーーあの場から助けてくれたことには感謝しますぞ」
いえいえーーグレモリー殿はそう言って、廊下を曲がったすぐの部屋に私を連れて入る。
中には、がたいの良い黒竜の鎧を装備して、窓から何かを見守るように空を見ている男がいた。
見ただけで誰か分かる、魔道士の中で黒竜を狩り鎧にまでしてしまった男ーー即ち、ジーゼル殿である。
ジーゼル殿はドアの閉まる音に気づくと振り向き、こう言う。
「影縫、遅かったな。待ちくたびれたぞ」
「ジーゼル殿……何で私が潜入すると分かりきった如く、予約の無い来客を待っているが如くーー」
「うむ。実はなーー城の屋根裏に忍び込んだスライムを追って俺も中に潜ると、ダクトに何者かが潜入した跡と……BL本が落ちていたのでな。お前ではないかと、察したわけだ」
ジーゼル殿は、BL本を鎧の中から取り出すと、私に投げてきた。
素早くキャッチし、しまう。
「感謝……します、ぞ。そ、それより……お二人はどうしてこの様な時間にここに集まっておられるのか」
「実はねえ、今から国王が大臣達と冒険者支援制度に付け加え、ギルド支援制度を確立する気なのよ」
「……何故、そのようなことを?」
私が首を傾げると、「馬鹿者が!」と、ジーゼル殿に頭を殴られる。
硬いグローブは黒竜の鱗がびっしりと付いていて、私の頭皮を軽く傷つける。
「分からんのかお前は……本当に、馬鹿者が」
やれやれと呆れ、ジーゼル殿は部屋に置かれたソファーに腰を下ろすと結界を張り巡らせる。
防音効果がある結界は、作ることは簡単でも持続させることが難しいという。
ジーゼル殿は平均ーー二時間程、持続させることが可能とされている。
グレモリー殿は結界が機能しているか、触って確かめてから自前の杖を浮かしてそこに腰を下ろした。
私は加齢臭のするジーゼル殿の横に座りたくないので、いつものコウモリスタイルを天井使って構える。
「ここだけの話、俺とグレモリーのみが入手した話だが、国王は勘当した姫様が、冒険者になった後その人柄の良さで仲間を作りギルド設立ーーそこまで読んでいる」
「つまり、そうなればギルド設立した元姫、リリー様はギルドのリーダーとなるのよお。そこで親としては、心配があるわけ~」
「勘当しておいて、心配もないと思うのですぞ?」
「その勘当が、怒りでないとすればーー分かりやすいのではないか?」
「人って、時には意を込めて反する行いをする時もある。例えば、相手を許しているのに一発殴るとかあ」
「そうなんじゃないかと、考えているわけだ」
ジーゼル殿とグレモリー殿は、私に「そう思わない?」と聞いてくる。
聞かれても分からないーー。
親子の間に、そんなことが起こるのだろうか?
生後一週間で、産婦人科へのモンスター乱入事件で両親を亡くし、養子として拾ってくれた局長が親代わり。
そんな私が、親の気持ちを知る訳がないのである。
「分からないですぞ、私にはそんなの……」
「まあ、そう言うことだ。だから影縫、お前は帰るが良いーーもう大臣達と国王は会っている。今日の潜入からは教訓を得て、『知り合いの居るところへ行かない』ことだ」
ジーゼル殿はソファーから立ち上がると、優しく私の額にデコピンをして、グレモリー殿と部屋を出て行った。
「……意に反する……ですかあ……」
それが本当か、姫様が国王に勘当された理由を、私は知るまでーー。
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