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第14話 エピローグ
しおりを挟む――琴音の着付け終わったよ。
あの頃の記憶を蘇らせていると桑原さんの声が聞こえた。
「終わったよ。お、御笠くんも良い感じじゃん」
「ありがとな。桑原さん」
「まさか琴音の方が先に結婚すると思わなかったわ」
「そりゃ相手がいる方が先に結婚するだろ」
「アキくんにだけは言われたくないわね」
「俺も莉子には言われたくないな」
「なによ」
「なんだよ」
ったく、この二人。友人の結婚式に来てまで言い合うくらいならさっさと素直になれよ。
「あのさ、いい加減付き合ったらどうだ。お前ら、結構お似合いだと思うけど?」
「そうね。アキくんが――――」
「ん? なんだよ莉子」
「なんでもない。御笠くん」
「なんだ?」
「琴音の事、これからもちゃんと守ってね」
「分かってるよ」
ったく、琴音を盾に誤魔化しやがって。こりゃ“お灸”をすえてやった方が良いのか。あの頃は俺も、たぶん琴音もこの二人から散々言われたからな。
「なぁ、莉子。さっきなんて言ったんだよ」
「アキ。ちょっと琴音のとこ行ってくるからあと頼むわ」
「は? あと頼むって、主役が居なくてどうするんだよ」
「式まで時間あるし、その前にあいつのウエディング姿が見たくなった。それに、主役がどうって言うなら琴音もその一人だろ」
「いやだけどさ――」
俺が琴音のところに行くのを意地でも阻もうとする彰仁。桑原さんと二人になるのが嫌らしいが、彼女の方は俺のお節介に気付いたみたいだ。
「行ってきなよ。ドレス姿の琴音、すごい綺麗だから驚かないでよ」
「あいつは何着ても似合うし、元が綺麗だから驚かねぇよ」
「はいはい。惚気話はその位にね――御笠くん」
「ん? なんだ」
「これは昔の仕返しってとこかしら?」
「あの時は俺たちがされたからな。そのお礼だ」
俺はそう言って二人を残して控室を出ていく。この二人、本当は互いの気持ちに気付いてるはず。
この二人を見ていると近い将来、きっと仲人を務める事になるだろう。その時は、まぁ引き受けてやるか。
それより今は――
「――琴音、入るぞ」
あいつのドレス姿が気になって仕方がない。
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