朝日に捧ぐセレナーデ 〜天使なSubの育て方〜

沈丁花

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第二部

※温泉旅行※⑦(東弥side)

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なかなか寝付けずに目を閉じた状態でしばらくいると、隣から声を抑えて泣く声が聞こえてきた。

東弥は驚いて起き上がり、隣の布団を見ると静留が口を押さえて泣いている。

「どうしたの!?何かあった?大丈夫!?」

東弥が駆け寄って背中をさすると、さらに彼は泣き出して。

理由すらわからなければ流石に対処できないため、頭を撫でながらglareを放った。

「静留、Say言ってごらん. どうして泣いているの?」

「あのね…、寝れなくてっ…、でも、東弥さんつかれてるからっ…、ぐすっ…、起こしちゃっ…、だめだって…、ごめんなさい…。」

目をぐしぐしと擦りながら怒られた子供のように謝られ、慌てて彼の両手を掴み、目を擦るのをやめさせる。

自分の家以外で寝ることなんてないだろうから、眠れないのは当然かもしれない。

一緒の布団に入れば少しは眠ることができるだろうか。

「一緒に寝ようか。」

タオルでとんとんと涙を拭い静留に笑いかけて言うと、彼は幸せそうに微笑んでこくりと頷く。

__かわいい…。

いつものように抱きしめ、頭の下には腕枕を。

「おやすみ。」

言いながら優しく口付ければ、静留は安心したように東弥にぎゅっと抱きつき胸に顔をうずめて。

彼はしばらくそうしていたが、ある瞬間ひょこりと布団の中から出てきて東弥の顔をじっとのぞきこんだ。

「東弥さん、これ、あつい…?」

そのまま屹立の中心に触れられ、東弥はぎくりとする。

不可抗力だ。

いつもかわいい静留の裸を2度も見て彼の熱に触れて、それでも何もせずにいたのだから今2人で布団に入っていればこうもなる。

「気にしないでいいよ。」

精一杯の強がりでごまかしたが、静留は眉根を寄せて東弥をじっと覗き込んだ。

心配してくれているのだろうが、火に油を注ぐようなものである。

「…しちゃだめ?」

「えっ…?」

尋ねられ、聞き間違いかと思ってもう一度尋ね返した。

「僕も東弥さんのこと、気持ちよくしたい。」

「静留はそんなことしなくていいんだよ?」

「…したいの、だめ…?」

潤んだ瞳で覗き込まれれば、首を横に振る事はできない。






静留にそれをさせるという罪悪感を覚えながらも、東弥は浴衣の合わせをくつろげ、下着をずらした。

せめて布団の中で、触るだけで済むように。

そう思ったけれど、静留は躊躇いなく布団の中に潜り込んだ。

「そんなふうにしなくても、手だけ中にいれて触ってくれたら気持ちいいよ?」

慌てて言うも、彼は中から出てこない。

そして少ししてぬるりとして温もった感触に屹立を包まれ、慌てて布団を剥がした。

「…はふく、はい…(さむくない)?」

きょとんと首を傾げる静留の姿は大変可愛らしいが、その淡い唇には自分の雄が咥えられている。

「そこまでしなくていいって。」

「きもひいいっへ、いっへは(きもちいいって、言ってた)」

咥えながら話したり、どこで覚えたのか棒飴を舐めるように大切に舌を這われれば、1日中溜め込んでいた熱はすぐに中心に集まってその部分を敏感にした。

「出るから、そろそろ離して。」

「?」

本当にどこかで仕込まれたことがあるのではないだろうか。

出るから、と言っても静留は口を離さず、先端を優しく小さな舌で撫でていく。

絵的にも感覚的にももうだめで、呆気なく静留の口の中に吐精してしまった。

この状況では彼にこんなことをさせているという罪悪感さえも快楽へと繋がってしまうのだから、たちが悪い。

久しぶりの射精の快楽はひどく長く続き、しばらくだらりと力が抜けた。

しかしこくん、と喉を鳴らす音が聞こえて、はっとして起き上がる。

「静留、お口開けて。」

小さな口を開くともう中に精は残っていない。

__またしてしまった…。

東弥は一旦頭を抱えた後、静留に口移しでルームサービスのオレンジジュースを飲ませ、頭を撫でてから歯を磨き、もう一度布団に入った。

「きもちかった…?」

腕の中で静留が不安そうに尋ねる。

「うん。すごく。上手だったよ。ありがとう。」

薄紅に染まった柔らかな頬に口づけ言うと、静留はふわりと笑んで。

そのまま東弥の身体に抱きついてすやすやと寝息を立て始めたので、東弥もいつのまにか眠ってしまった。

次の日一日中やってしまったと言う罪悪感に駆られながら過ごした事は、言うまでもない。
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