記憶喪失の僕は、初めて会ったはずの大学の先輩が気になってたまりません!

沈丁花

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明日の君が笑顔なら 15

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男の上半身なんて見られてもなんともないはずなのに、身体を滑る北瀬の熱っぽい視線にのせいで、急に恥ずかしくなってしまう。

「…そんなに、見られたら… 」

「見られたら?」

「…はずかしい、です…。」

もう少し上手な返しはなかったのだろうか、と思わず自分に問いかけてしまった。

さっきから、礼人の頭はとてもおかしい。

北瀬のことでいっぱいになっているせいで、まともな思考ができないのだ。

「恥ずかしがるあやも可愛いよ。」

「!?…かわいく、なんて… 」

「かわいい。」

悪戯っぽく囁かれて、言いながらまた唇を塞がれる。

そのまま唇をなぞる熱い舌の感触に、背筋がぞくりと疼いた。

もう、心臓がうるさくて、喘いでいるはずの自分の声すらまともに聞こえない。

そんな中で、離れた唇が今度は耳元に寄せられ、礼人の鼓膜を揺らした。

「…あや、下も、脱がせていい?」

「んっ… 」

もう一度尋ねられても、すでにいっぱいいっぱいな礼人は、肯定も否定もできずに固まってしまう。

「脱がせるよ。嫌ならすぐに止めて。」

「えっ、ぁっ… 」

するりと下着を取り払われて、北瀬の前に全てを晒される。

露わになった局部をせめて手で覆い隠そうとしたら、突然手に熱い屹立が触れた。

__えっ、僕、おおきくなって…。

北瀬にこんなところを晒してしまうなんて、恥ずかしいし、目障りだろうし、どうしよう。

「…ご、ごめんなさい… 」

恐る恐る彼の瞳をのぞけば、局部を覆う手を優しく取り払われて、抱きしめられた。

「どうして?嬉しいよ?」

「だって、た、勃っ…て、しまっ、て…。」

「うん。俺もそうなった。あやがそれだけ、俺と繋がりたいって思っているってことだよ。」

「それは、…そう、でも… 」

「でも?」

「…見苦しくないですか?」

「うん。嬉しいよ。…あやは、嫌になってない?」

嫌ではない。北瀬と肌が触れることはとても気持ちいいし、触られるのも、恥ずかしくて熱いけれど、気持ちいい。

…おかしくなりそうなほどに。

「…嫌じゃ、ないです。」

「じゃあ、続きをするね。びっくりしちゃうかもしれないけど、俺に任せてほしい。」

真剣な眼差しで言い聞かせるように告げてから、北瀬はいつのまにかヘッドボードに置いてあったボトルを手に取った。

蓋を開け、左の手のひらにとろりとした液体を乗せて、しばらく転がしてから右手の指に纏う。

「それは…?」

「今から必要なもの。…あや。膝を立てて、足を開いて。」

「えっ!?」

北瀬の言葉にぎょっとした。

今この状態で膝を立てて足を開いてしまったら、熱で起こされた性器が晒されるだけでなく、さらに恥ずかしい後ろの部分まで晒されてしまうことになる。

「あや、お願い。」

でも、ひどく愛おしげに、そして少し苦しげに乞われれば、結局その願いに従ってしまった。

「うぅっ… 」

思わず顔をてのひらで覆って、それでも恥ずかしい部分は全て晒されているとわかるから、顔から火が出そうだ。
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