【宝の鍵~金の王子と銀の王子~】本編 元平凡女性のイケメン王子は執着心強めな兄に溺愛される

月城はな

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第四章 朱金の姫君

2-3* 初めての仕置き

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 本当に、災難だった。

 一方、リュセルは、げんなりしながら力なく呟く。

「はあ……疲れた。あ、ユージンに上着返すのを忘れたな。まあ、明日、会った時に返せばいいか」

 部屋に戻るなりそう言いながら、リュセルは借りていた上着を脱いで、部屋の奥にあるソファにそれを放る。

 そして、持ち帰った戦利品、黒猫ノンちゃんの本を大切そうにベッドの傍のサイドテーブルの上に置くと、眠る為にベッドの上に上がろうとした。

(ううう、眠い。あ~、ひどい目に遭った)

 そうだ、幽霊などという非現実的なものが、この世にいるはずがない!

「待ちなさい、リュセル」

 リュセルが放り投げた上着を丁寧にたたんでいたレオンハルトは、眠る気満々の弟を止めた。

「なんだ?」

 眠いリュセルは目を半開きにしたまま、音もなく後ろに迫った兄を振り返り、驚きに目を見開く

「気配を絶って近づくのは止めろっ、驚くだろうが!」

「……」

 レオンハルトは、そんなリュセルを無言で見つめたままだ。

「な、何だ?」

 なんだか妙な迫力があり、後ずさろうとして腕を捕られた。

「お前は本当に目が離せない子だね。少し、お仕置きをしようか?」

 し、仕置きって……一体、何?

 レオンハルトの淡々とした声を聞いて、リュセルがそう思った瞬間、ゆっくりと、レオンハルトの顔が近付いてきて……。条件反射で、気づけば兄の口づけを受け入れてしまっていた。

「ぅん、ん、ふっ」

 柔らかな熱い舌に口内を蹂躙され、リュセルの体から力が抜けていく。

 レオンハルトの与える口づけは、まるで麻薬のようにリュセルの体を侵食していくのだ。

(こ、このままじゃ、また……)

 あれ以来も、自慰の延長のようなレオンハルトとの秘密の行為は行われていた。それも、二度や三度ではない。
 兄の手技によって導かれ、達かされる。その、背徳的な心地よさ。

「ぁ、や……嫌だっ」

 気づけば、背後のベッドに押し倒されて、レオンハルトの手がリュセルの下衣の中に忍び込んできていた。

「大丈夫だ。いつものように力を抜いていなさい」

 そのまま、その大きな掌に包まれて、既に反応を示していたリュセル自身はせつない歓喜の涙を流す。

 くちゅッという、濡れた音が耳に届いた。

「そう……、ほら、気持ちいいだろう?」

 こんな時ばかり、優しげな声を吐く低音を耳元で聞きながら、自身を上下に激しく扱かれ、先端を弄るように愛撫を加えられる。

「やっ、ぁ……くぅッ」

「見てご覧」

 レオンハルトが指で掬いあげ、近くに置いた光石の灯にかざした、リュセル自身が漏らした、濃い蜜を目の当たりにして、羞恥に体が震えた。

「こんなに濡れている。くくくっ、お前のここは、とても素直で可愛いね」

 そんな言葉で弄る間にも、愛撫の手は止む事はない。

 無垢な体は、与えられる悦楽に従順な反応を示し、レオンハルトの意のままに熱い蜜をはじけさせる。

「っ……ぁ、あ、……あーーーーッ」

 いつものように、兄の手中で達ったリュセルは、しばらく茫然と、間近にあるレオンハルトの顔を見つめていた。達った影響で、その視線は完全に焦点が合っていない。

「いい子だから、そのまま力を抜いておいで」

 そんなリュセルの脚を更に開かせると、レオンハルトはその長い指をその後腔の入口に這わせる。

「あっ、な……に?」

 誰にも触れられた事のない場所を優しく撫でられて、一瞬リュセルの瞳に動揺が走った。

「仕置きだからね。少し、我慢するんだよ」

「……ぇ?あッ……やぁあああっ」

 レオンハルトの言葉を不思議に思う間もなく、指先が滑つく何かと共にゆっくりと入り込んでくる。

 まだ、誰も受け入れた事のない弟のそこは硬く、入口に差し入れただけで侵入を拒んだ。

「ふっ、狭いな」

「ひ、ぃやだっ、許して……お願ッ、許し……」

 泣きながら懇願するが、後ろに差し込まれた指は抜いてもらえず、宥めるように前にもう片方の手が回された。

「っ、ひぁ……ああっ、やぁぁぁーーーーっ」

 自身へ加えられる愛撫に反応し、力の抜けた体の隙を狙い、後腔に含まされた指が、根本まで侵入する。そのまま、ゆるゆるとした抜き差しを繰り返され、違和感と心地よさにリュセルはただ、許しを請うて泣き続けた。

 しかし、そうしてリュセルが喘ぎ啼けば啼く程、妖艶な笑みを浮かべたレオンハルトの瞳は、爛々と、金色の輝きを増していくような気がしてならなかったのだった。
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